バイオハザード6の二次小説を書いてます。
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ツイッター小話【クリジル】
クリジルは5の後の妄想が燻ってる感じなんですけど、ちょっと形にできてないです。ちょこちょこ小話で吐き出したものをここにまとめてみました。



「さっき、随分仲よさそうだったわね?」ジルは言ってから後悔した。今はそんなことを言ってる場合じゃないのに。それはわかっているが、さっきの光景は脳裏に焼き付いて離れない。クリスにしなだれかかる彼女の姿が胸の内をざらりと撫でた。「何の話だ?」わかってるくせにとぼける所がまた憎たらしい。

//リベレーションズでクリスと再会した時、ジェシカがえらくクリスにベタベタしてたのを顔は完璧なポーカーフェイスだけど、内心はこんな風に思っているといいな!という妄想。


クリスが玄関のドアを開けた途端に人影がなだれ込んで来た。抱き止めた感触で誰だかわかる。「…ジル」溜息と一緒に呼ぶと「ハァイ、クリス」赤い顔を上げたジルの目はトロンとしている。酔っ払っているのは一目瞭然だ。このままここに泊まるんだろう。クリスは溜息を吐いてジルを支えて部屋に入れた。

//S.T.A.R.S時代にクリスは自覚してるけどジルはしていない設定。酔ってクリスの部屋へ行ってひとしきり愚痴ったらそのまま寝ちゃうジルにクリスは忍耐力を試される…!とかオイシイ(^ム^)
「お前、襲われても文句は言えないんだぞ」とか寝ているジルにしか言えない小心者w


「付き合ってるの?ってよく聞かれるんだけど」ジルが突然そう言い出した。「誰と?」「クリスと私がよ」「それで何て答えるんだ?」「何てって、事実を答えるわよ!」呆れたように言うジルにクリスは笑った。それはきっと俺が聞かれて「さぁな」って答えてるからだろうとは言えない。

//傍から見たら付き合ってるように見える二人だけど、一方は否定、一方は肯定にも取れる曖昧な返事で「結局どっちだよ!?」と突っ込まれたらいいんだ!「ちょ、クリスあなた何言ってるの?」ってジルにバレても「俺は肯定はしていない」とかって逃げる小心者w


「今日早く上がれる?」ジルは据わった目つきでクリスを見上げた。「…8時にはたぶん」諦めにも似た溜息を落として答える。「じゃあ8時半に正門ね。車回しといて」どこの暴君だよ、という言葉は飲み込む。きっと何かあったんだろう。今日は潰れてお泊りコースだな、と手の中のキーを握り込んだ。

//色っぽいことはナンもない"お泊りコース"に付き合うクリス。ジルはクリスが何かするとは微塵も疑ってなくて、だから余計に手を出しにくいという…この距離感が似合うな!この二人(^ム^)hehehe


「お前誰かいないのか?」「いたらこんな日にこんな汚い所へ転がり込んでないわよ」汚いってお前な、とジルを睨んでみても、彼女はどこ吹く風であらぬ方を見ている。クリスマスに付き合うような男友達のポジションなど虚しいだけだ。それでも他の男のところへ行かれるくらいなら、とクリスは諦めた。

//クリスマスに酒持ってクリスの汚い部屋に転がり込むジル。こんな日に同僚として過ごすのに嫌気を差してるのに一歩踏み込めないクリスは、それでも突っぱねてジルが他の男友達のところに行かれるくらいなら何の進展もなくても、とやっぱり今年も友達として過ごす情けないクリスマス――っていう妄想。
どうでもいいけど、クリスは部屋が汚いイメージしかない。対してジルはめっちゃ生活感ない部屋なイメージ。


「ジルとはどうなってんだ?」バリーは空軍時代からの付き合いなのでこういう時は遠慮がない。「どうって何が?ジルなんて気ィ強いし付き合ったら他の女と遊べないし勘弁…」クリスはバリーのニヤニヤ面を見て言葉を飲み込んだ。「お前は嘘つく時だけ饒舌だよな」だから嫌なんだよ、付き合い長いと!

//S.T.A.R.S時代にクリスはジルと付き合うのは勘弁と思っているという記述があって(理由は他の女と遊べないとか!)、それは建前じゃないのぉぉ?というワタシ的妄想をしてみた次第である。ふひひ。


なぜ自分の命を賭けてまで救ったのか。そう聞かれてもジルは答えられない。崖から落ちながら、窓から身を乗り出すクリスが見えた。目をいっぱいに見開いてこちらを見つめている姿を見ながら思ったの。逆の立場でもきっとそうしたはず。――相棒なんだから、という欺瞞を最期まで思う自分に苦笑いするしかなかった。

なぜ助けたんだ、とか、もう二度とお前を失うのはご免だ、とか色んな感情が複雑に絡まって言葉にならなかった。3年―公式に死亡扱いになっても探し続けた彼女と顔を合わせたら、言葉もないまま抱き締めるしかできなかった。「ごめんなさい」ジルの声音はすべてわかったそれだった。

//5のED後にクリスとジルが落ち着いた頃に再会した時(そんな機会があれば、だが!)にクリスは色々昂って(会えて嬉しい気持ちと感謝の気持ちと、でも詰る気持ちとか)言葉も出ずに抱き締めるだけなんじゃないかなー。もう二度と放さないとか思いながら。


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