日 記
2001年8月分
57.「南方の長城」等 2001年8月27日 |
朝晩がめっきり涼しくなってきた。ちなみに、私の「書斎」というか勉強部屋は通気が悪く、むっとしているので、昨日なども28度でクーラーを付けていたのだが、夜寝ようと室外に出たところ、かえって「冷房」を入れていない室外の方が涼しかったくらいだ。
ダイエットの方は、85.5キロぐらいで停滞している。そろそろ、またダイエットに励み、目標通り、年内80キロは無理でも、年度内80キロを目指そうと思う。
ところで、ヤフーニュースによると、何でも南方の「万里の長城」?というのがあるそうだ。明代万歴年間、古代ミャオ(苗)族が「封建政府に抵抗する」ために築いた200キロ余りの長城の修復が、今回終了したという。場所は湖南省鳳凰県という。
ちなみに台湾では、経済が「初のマイナス成長見通し」になったという。「年間ベースのマイナスは、統計を取り始めた52年以来初めて。」という。「7月の失業率は4・92%と過去最高を更新」、「株価指数は陳総統が就任した昨年5月20日の8820ポイントから、今月27日には4384ポイントまで下がっている。」という。
「台湾は過去半世紀、国民党政権主導で、農業から労働集約型産業、ハイテク産業へと、時代に応じた構造転換を図ってきた。経済成長率は60年代で平均9・1%、70年代10・2%、80年代8・1%と高度成長を続け、90年代も6・4%を維持。97年のアジア経済危機も最小限の影響にとどめ、『アジアの優等生』と称賛された。」
「それだけに、『台湾にとって初めて経験する本格的な不況』(エコノミスト)を迎え、住民の不安心理が高まっている。中国への投資ラッシュが起き、中国が求める『1国2制度』による統一を支持する比率が高ま」っているという。中には、台湾人の約5割が「一国二制度を支持」しているとの世論調査の結果もあるという。
遠かれ早かれ、台湾は鄭氏政権と同じ道を歩むであろう。
56.久しぶりの日記 2001年8月27日 |
一昨日、『私的東アジア世界史概略』の何度目かの改訂を終えたのだが、今日得た知見によってまた一部訂正せざるを得ないようである。主に訂正するのは、今回は民族移動の件で、東南アジアへの諸民族の南下の箇所である。
実は、今日、書店に行って来て、思い切って、以下のようなほんのまとめ買いをした。
1.大林太良編『東南アジアの民族と歴史』(山川出版社 1984年5月)
2.
辛島昇監修『読んで旅する世界の歴史と文化 インド』(新潮社 1992年11月)
3.
NHKスペシャル「日本人」プロジェクト編『日本人はるかな旅@』(2001年8月)
4.
工藤隆著『ヤマト少数民族文化論』(大修館書店 1999年6月)
その内、1の『東南アジアの民族と歴史』から読み始めているのだが、私はけっこう古い説に依拠して、前の文章を書いていたようで、若干の訂正を行う予定である。具体的には、一般論に留める。
それと、2の辛島氏の本は上記とは別のけっこう古いものを、先日、知人から借りてパラ読みしたのだが、掲示板で話題になった「西の牛と東の龍」について、ヒントになる話があったので、また紹介したい。
なお、今回の「改訂」では、人種に関する問題はほとんど省いた。俗に「四大人種」とされるモンゴロイド等の区分でさえ、「周辺」になれば曖昧になるのに、ましてや内部の細かい区分を問題にし出したら、収拾がつかなくなる。
確かに、モンゴロイドを北方群と南方群とに大別できるのは確かであろうが、少なくともこれを筆者の素人考えから、東アジア諸民族の北方系言語と南方系言語との違いに結びつけるのは、やはり不適切だろう。言語と人種とでは、形成の古さの度合いがやはり違うだろう。
話題の「日本人起源」論にしても、「日本人は黄色人種である」ということ以上に話を進めたら、もう泥沼に陥る他ないと思うのだが・・・・・。
55.近況報告等 2001年8月18日 |
この二日ほどは表紙を作り替えるのに夢中になって、ほとんど文章の更新を出来ず、今日の晩になってやっと以前書きかけていた文章を完成させた。表紙も昨日と今日とで2度手直しをして、やっと「納得」の行くものが出来たのだが、まだゴテゴテしているような気がする。追々改善していこうと思う。
それと、使用フォントを一回り大きくした。前から画面表示が小さいのではないかと気になっていたのだが、実は私は基本的にワードでHPを作っており、表示倍率を110%にしていたので、いざとなると失念してしまっていたのである。色んなHPを見ていると、非常に細かいフォントを使っているものもあり、私のなどは許容範囲かと思ったのだが、やはり目の健康を考えて、大きなフォントサイズにした。全部は無理だが、新しいものからおいおい変えていくつもりである。
54.今日は戦勝記念日 2001年8月15日 |
今日は8月15日、戦勝記念日である。少なくとも、中国や朝鮮・韓国などのアジア諸国にとっては、この日は抗日戦勝記念日もしくは解放記念日であり、敗戦記念日などではない。しかも、「敗戦国」の日本においても、この日を「戦争の終わった」「喜びの日」ととらえた人は少なくなかった。実際、この「敗戦」により、我々日本人もまた軍国主義から解放された。たとえ与えられたものであっても、解放は解放だったのである。
8月15日を終戦記念日と言わず、敗戦記念日と言うべきだという人もいるが、筆者はそうは思わない。この日は、軍国日本にとっての敗戦記念日であり、「悲しみの日」であったとしても、多くの日本人にとっては、戦争の終わった喜びの日である。当然、この戦争の貴い犠牲となった人々を追悼するにしても、まずどういう人々を哀悼すべきかは明白であろう。
53.『東アジア世界史概略』 2001年8月11日 |
どうも文章がうまくまとまらない。いっそのこと、『東アジア世界史概略』というようなものでも書いていこうと思う。順番に書いていくのではなく、書けるところ、思いついたところから、章立てしていって、少しずつ付け加えていこうと思う。だから、今まで発表した内容をまとめる形にもなると思うし、書いている内に思いついたことも書いたりすると思う。
52.論文の書き方 2001年8月8日 |
どうも長文の論文がうまく書けない。今まで、エッセイとか覚え書き風の短い文章しか書いたことがないので、論文をなかなかまとめることが出来ない。まあ、読み返す内に不備な点に気づくこともあるのだが、また『「黄河文明」と「長江文明」』を改訂してしまった。この際、「論文の書き方」のような本を買ってきて、基礎から勉強し直すべきだろう。
『文明発生の根本要因』は書いてみたのだが、やはり掲載は無期延期しようと思う。
51.金正日総書記のロシア訪問 2001年8月7日 |
やはり、北朝鮮の金正日総書記のロシア訪問というのは、それなりのニュースのようである。朝鮮半島を巡る各国の外交は活発化している。ネット上の日本語版韓国紙などの報道によると、今度は中国の江沢民総書記が北朝鮮を訪問し、ロシア放送は金正日総書記が年末、ソウルを訪問する可能性があると報じたという。
春先以降、例の教科書問題を始め、靖国神社問題などで、中国・韓国との関係も急速に悪化してきている。ロシアとの関係も今一だ。小泉・田中コンビは、中国・韓国を捨てて、全ての持ち金をアメリカにかけたなどと評する向きもあったが、そのアメリカと中国の関係改善は始まっており、北朝鮮との対話再開も時間の問題だろう。共和党政権をタカ派だと思っている人がいるが、中国との関係改善を実現したニクソンは共和党である。案外、民主党などとは違い、共和党大統領の方が、内部の強硬派を抑えられるのか、こういった関係改善を実現している。韓国では、先年の金大中大統領の平壌訪問を受けた南北和解ムードの中で、38度線での南北兵士の友情を描いた映画『JSA』が例の『シュリ』を超える空前のヒットを見せ、この春、日本でも公開された。
どうも、北朝鮮などよりも、日本の方がよほど国際的に孤立しているのではないだろうか。
50.今後の抱負 2001年8月6日 |
よく考えてみれば、7月になってからペースががた落ちしたものの、これで4月1日以来、50本目の日記である。ダイエットはと言うと、なんとか85キロになった。しかし、休み中で、食べすぎはしないものの、例のビール酵母ヨーグルトは2週間は食べておらず、やせる速度は停滞どころか、現状維持がやっとである。
正直言って、一種の気ままさ、7月末以来、しばらく完全な休暇状態が続いたので、この1週間ほど、浮き世の義理を振り捨てて、「研究」に没頭し、他には「食べること」以外することはない。まあ、やっと比較的納得の行くものが書けたので、そろそろ浮き世の義理も果たすつもりである。また、学校にもなんやかんやと、出ていく必要もある。
金がないから、旅行にも行けず、逆に家で比較的安上がりに出来る趣味と言えば、「研究」と「食べること」しかない。
抱負を言い忘れるところだったが、漢族と少数民族の歴史的関係について、今度は納得の行くものを、まあ8月中には、なんとかまとめてみたいと思う。
49.8月最初の日記 2001年8月5日 |
この所、仕事が少し暇になったのをいいことに、「研究」に没頭したのだが、色々習作を書いても、なかなか満足のいけるものが出来なかった。しかし、今回の『「黄河文明」と「長江文明」・再改訂版』はそれなりの自信作である。
気がつけば、7月中は日記もほとんど書かず、8月も5日になって、やっと日記を書いているのだが、これで少し気分も落ち着いたので、色々とご無沙汰していることにも、手を染めてみたい。今後は、功を焦らず、日々の思いつきや発見のようなものを掲載すると共に、1ヶ月に1本ぐらいの割で、それなりの完成した文章を書いていこうと思う。