一夜二人転 ~緒環伸と真神コルトの場合~
メイン 見学
PC1:緒環 伸(キャラシート)PL:さささ
PC2:真神コルト(キャラシート)PL:かあねりあん
目次
オープニング
【OP】
GM:─N市、第9支部管轄区域内某所。
GM:第9支部所属であるキミたちは、平時の任務の一環として、区域内の巡回をしている最中です。
GM:街は一見して平穏そのもの、とはいえキミたちにとってはそうとも言い切れず。
GM:─たとえば。知人がいきなり「結婚しました」と報告してきて、そこから始まる事件に行き当たったり。
GM:─たとえば。諸々の「偶然」が重なって、ここ二週間ほど、想い人とマトモに会えていなかったり。
GM:そんな毎日の中ではありますが、仕事は仕事。
GM:街を歩きながら、果たしてキミたちはどのような会話を─。
真神コルト:「……もう二週間になるんですよ」
緒環 伸:「ほう」
真神コルト:「こう、何かしらこう、誰かしらこう、予定が噛み合わなくて……」
緒環 伸:スーツ姿の若い、ニヤニヤした感じの青年が生返事をする。
緒環 伸:「あー、あるある。そういうのね」
真神コルト:「そうなんです。それでね、お茶会がね、出来てないんです」その隣には、すっかりしょぼくれた修道女。
緒環 伸:「……そこまで行くとわりと一大事だな」
緒環 伸:お茶会は第9支部の華、と思っている。休憩できるし。
真神コルト:「やどりちゃんも雪ちゃんも第九支部のツートップですから、忙しいのは分かるんですけど……」
真神コルト:「こうも間が空くのは初めてで。イリーガルだった頃だってこんなに空くことはなくって」
緒環 伸:「僕もバタバタしてたけど、みんなそうだったんだなあ」
真神コルト:「……マゲイロスの件は、報告書を読みました」
緒環 伸:そう、何かとバタバタしていたし、先日の貴重な空き時間も結局R事案だし……それはまあいいが。
緒環 伸:「ああーあれ」あえて軽い調子で「頑張って書いたやつ」
緒環 伸:「もうね、僕のエージェント人生渾身の報告書だよ」
緒環 伸:「……あれより大きい事件は、もうないといいんだが」
緒環 伸:それでも、少しだけ顔に影が差す。
真神コルト:「………」それを横目に。
真神コルト:「直接関係のあることか、私にも分からないんですけど」
真神コルト:「ずっと気になっていることがあるんですよね」
緒環 伸:「ん?」
真神コルト:「私と緒環さんが出会った、あの事件……」
緒環 伸:「ああ、あの鏡の」
真神コルト:「ええ、あの鏡の」
真神コルト:「……あの事件、どうにも腑に落ちない部分があると言いますか……」
緒環 伸:「ふーん?」あの時に比べてだいぶエージェントらしくなった同僚を見る。
真神コルト:「解決していない部分がある、と感じるんですよね」
緒環 伸:「そりゃ気になるな。どの辺?」
緒環 伸:「場合によっちゃ再報告だぜ」
真神コルト:「………」しょぼくれていた表情が一転、引き締まって。
真神コルト:「……やどりちゃんと雪ちゃんが、襲われた理由」
緒環 伸:「支部長と副支部長だから、という以上に、か」
真神コルト:「ええ。それだけなら、第九支部以外でも同様の事件が起きても不思議ではありませんし」
緒環 伸:「まあ、二人とも直接攻撃ができるタイプじゃない」
緒環 伸:「それに小さい女の子だから、物理的にもどうにかしやすい、ってところ?」
真神コルト:「うーん……」やっぱり腑に落ちない、という顔。
真神コルト:「私の思い過ごしなんでしょうか……?」
緒環 伸:「その辺、そもそもやどりちゃん本人に報告してみるといいよ」
緒環 伸:「ほめてもらえるかも」笑う。
真神コルト:「……だと、良いんですけどね」ふふ、と笑って。
真神コルト:「……直接、訊こうとは思っているんですけど」
緒環 伸:「忙しいんだってね」
真神コルト:「ええ、まあ。なんやかやと機会を逃して、もうすっかり秋の気配です」
緒環 伸:「秋かあ……」ふと、少し離れたところにある池のことを思う。
緒環 伸:もうそろそろ紅葉の頃合いだろうか。
緒環 伸:「……暇、できるといいよな」
真神コルト:その、少しの間に目を丸くして。
真神コルト:「ええ、本当に……」もう一度、目を細めた。
GM:─各々、そんな風に。ふと、誰かのことを考えていた時です。
GM:酷く弱々しい。けれど、キミたちにとっては見過ごせない気配。
GM:世界に、ピシリとヒビが入るような。《ワーディング》と思しき感覚が、キミたちの歩く少し先。
GM:ビルとビルの隙間、路地裏へ続く道から─。
真神コルト:「……今のは」
緒環 伸:「ああ、巡回って意味あるんだな、やっぱり」
緒環 伸:警戒しながらそちらの方に近づく。
GM:《ワーディング》の影響か、進む道に人気はありません。その先に、いたのは。
天使?:─ぼんやりとした輪郭。朧げな存在感。まるで、消え去る直前のような。弓矢を持つ、小さな天使のような姿。
天使?:あるいは、ふたりのうちどちらかは、先日の事件の報告書を読んでしっているかもしれません。
真神コルト:「あれは……」
天使?:弓矢を模したEXレネゲイドが、地区内でひと騒ぎ起こした。その影響を、速水支部長も受けて。自ら、イリーガルとエージェントを率いて対処したのだ、と。
緒環 伸:「お、予習済み? 同僚が真面目だと助かる」
天使?:であれば、予想がつくかもしれません。それが携えた弓矢は、肉体よりむしろ。精神を蝕む類のものだ、と。
真神コルト:「先日雪ちゃんが持ち込んだっていうレネゲイドアイテムが、ああいう形をしていたはずです」
緒環 伸:「弓矢ってことは、物理的に?」
真神コルト:「いえ、精神に作用する……という物だったかと」
緒環 伸:「要約すると厄介だねってとこか」
天使?:─そうやって冷静に分析ができるほど、ソレの存在感は薄く、弱々しいもの─
天使?:の、はずでした。
天使?:「……!」
真神コルト:「そうですね。ひとまず確保して、支部に持ちか──」
天使?:朧げな輪郭のまま。ソレは予想外の素早さと正確さで、弓を弾き絞り、狙いを定め。
天使?:ヒュン、と小さく空を裂く音。
真神コルト:「──っ!!」
緒環 伸:「あ」
天使?:鏃が向いたのは、ふたりのうち。己を知るような素振りを見せた女性─
緒環 伸:その瞬間、前に飛び出していた。
真神コルト:「緒環さん……!?」
緒環 伸:自分の能力はあくまで支援だ、攻撃ができる彼女が無事の方がいい、だとか
緒環 伸:そういうことを考えたような気もするが。
GM:痛みはありません。見た目と予測通り、肉体を抉るに足りる存在感は、それにはまだなく。けれど。
天使?:「────」
天使?:ニチャア、と。顔のないソレが、粘っこい笑みを浮かべたように見えて。
GM:─緒環さん。あなたの中で、何かがぐにゃりと歪むような。例えるなら、綺麗に並んでいた糸が、滅茶苦茶にかき回されて。
緒環 伸:痛みはない。ただ、その感じに不快感を覚える。
GM:意図しない結び目が、いくつも出来たような。
緒環 伸:「……!」
緒環 伸:(……落ち着け。精神攻撃なんて多少は食らったことがある)
天使?:青年の顔に浮かんだ不快感を確認して、どこか満足したように身体が上下にふわりと動いて。
緒環 伸:(僕の中で何がおかしくなった。何に影響が出た。しっかり確かめて……)
緒環 伸:「コルトちゃん、逃がすな!」
緒環 伸:「…………」
真神コルト:「ああ、分かっているとも。一跳び16メートルまでなら、私の射程距離さ」
緒環 伸:声を上げてから。
緒環 伸:「……え?」
真神コルト:だん、と踏み込んで跳んだ、その姿は。
緒環 伸:確かに、見覚えのある……見るたびに心が浮き立つような気分になる、
緒環 伸:和装の、髪の長い、そしてこんなところにいるはずもない女性で。
緒環 伸:左の手は、不似合いな義手。
緒環 伸:「姫さ……っ!?」
天使?:そこに在るはずのない、機械の腕。強かに殴打され、砕け散ると思われた影は。
緒環 伸:ひどく裏返った声が出てしまった。
天使?:《瞬間退場》
GM:─インパクトの瞬間。先ほどまでとは違う、確かな存在感を残して、霧のように消え去ります。
緒環 伸:「…………」
真神コルト:「……逃がしたか。いや、射程距離だと言っておきながらこれは、面目ないな」
緒環 伸:その様子と、残った相手を呆気に取られて見ながら。
緒環 伸:「……いや、その」
真神コルト:「緒環くん?」
緒環 伸:「なんでここに……?」
緒環 伸:羽見姫。ここからは少し離れた場所にある池に住まう古代種でレネゲイドビーイングの女性。
緒環 伸:……暇が出来たら一番に会いたいと思っていた相手が、そこにいる。
緒環 伸:「はい……じゃなくて」
緒環 伸:「池を離れるなんて、なんかあったんですか! 今の奴と何か関係が?」
緒環 伸:常日頃、彼が敬語を使うことはあまりない。自分より年上の相手にくらいだ。
緒環 伸:「いや、ちょっと待てよ。コルトちゃんはどこに……?」
真神コルト:「どうしたんですか、緒環さん? 急に声を張り上げたりして。言葉遣いも……」
真神コルト:彼の目の前に立つ女は、
真神コルト:「やっぱり、さっきの攻撃で何か……?」不思議そうに、首を傾げた。
GM:─心配するその言葉も、おそらくは。同じ意味の、別の誰かの言葉へと─。
GM:ロイス設定と購入はこちらで!
緒環 伸:真神コルト ○信頼/不安
GM:なお、この時点で侵蝕60固定状態となります。
真神コルト:緒環さんに ●信頼/どうしました? でロイスを取得します。
緒環 伸:どうかしちゃった
緒環 伸:コルトさん必要な防具とかありますか?
緒環 伸:言うて本人がお金持ちだった
真神コルト:あ、ケモる(完全獣化)と脱げちゃうので、ブルゲ貰って2R目に先行出来るようにするくらいかな~ですね。
緒環 伸:そうだった
真神コルト:とりあえず狙ってみます
真神コルト:あ、後でまとめてもいいのか。じゃあクライマックス前にまとめてやりましょう
緒環 伸:やりましょう!
GM:ヤー!
ミドル:ラウンド1
GM:【ミドル】
GM:ここからはミドル進行です。FS判定を行います。
GM:ミドル中、PCの侵蝕は60(ダイスボーナス+1個)で固定となります。
GM:使用技能:≪情報:UGN≫ ≪情報:噂話≫
GM:難易度:6
GM:最大達成値:9
GM:目標進行値:4
GM:判定に財産点を使用可能です。また、進行値は各PCが成功すれば累積していきます。
GM:(同じラウンドで二人とも成功すれば、進行値+2)
GM:また、一人が≪意志≫ で難易度6の判定をすることで、もう一人の判定の達成値に+3、最大達成値を10とすることが可能です。
GM:(支援を受けたPCが達成値10以上となることで、進行値+2)
GM:各々判定するか、支援して10を狙うかは相談して決めるとよいでしょう!
GM:では、FS判定はラウンド進行となります。まずは。
GM:【ラウンド1】
GM:まずはハプニング、GMが振ります。
GM:1d6
DoubleCross : (1D6) → 1
GM:1:支部員など共通の知り合いに出くわす。GM・見学席等に知り合いのPCがいれば出演してもらうとよい
GM:いきなり!?
GM:ともあれ、演出はひとまずおいといて。判定と参りましょう!
GM:前述のとおり、≪情報:UGN≫ ≪情報:噂話≫で難易度6、達成値は支援なしだと最大で9(進行値+1)です。
緒環 伸:普通に二人で振るのがいいかな
真神コルト:二人で1ずつ積みますか。
緒環 伸:いきましょう
真神コルト:イエス。情報:UGN、コネ入れて。
真神コルト:(3+2)dx+2>=6
DoubleCross : (5R10+2[10]>=6) → 8[5,5,6,7,8]+2 → 10 → 成功
真神コルト:問題なく。
緒環 伸:では情報:UGNにコネ(ストーン)で
緒環 伸:6dx+3=>6
DoubleCross : (6R10+3[10]>=6) → 7[1,2,4,5,5,7]+3 → 10 → 成功
緒環 伸:おそろい
GM:ナカヨシ!
真神コルト:きゃっきゃっ
GM:では、進行値+2!半分、順調!
GM:─N市UGN、第9支部医務室。
GM:状況としては、つまるところ。ジャームと思わしき存在から攻撃を受けた、ということになります。
GM:ゆえに。肉体に負傷はなくとも、ここ─医務室へと連れて来られ、医務室に詰めていたエージェントの診察を受け。
GM:肉体的には異常なし、との診断が下り、そして─。
春日 雪:「……まずは。お疲れ様です、緒環さん、コルトさん」
GM:─あるいは。少女が発した女性の名も。緒環さんには、別の名に聞こえているでしょうか。
緒環 伸:「……お疲れ。雪ちゃん」心なしか憔悴しながら。
真神コルト:「はい、お疲れ様です」
緒環 伸:(……この子が直接あの人の名前を呼ぶってのは、普通はないことだ)
GM:薬品のにおいに混じって、柔らかく暖かく甘い、お茶の香り。ここ第9支部の日常のひとつである光景に混じって。
GM:緒環さんの主観では、在りえない光景が、目の前にありました。
真神コルト:「緒環くんの体に大事がないようで、それは何よりだったよ」紅茶を一口。
緒環 伸:(……普通はないことが起こって……まあ、それもいつものことなんだが)
緒環 伸:(いつものことなんだが……)
春日 雪:「お話は伺いました。……"攻撃"を受けてから、緒環さんはこの様子であると。そうですね、コルトさん」
緒環 伸:普段は、彼はむしろなれなれしい方で、距離も近く取りがちだ。
緒環 伸:それが、今は明らかに彼女から離れようとしている。
真神コルト:「ええ。それまでは何ともなかったのですが……」
真神コルト:「私をかばって、私に攻撃を指示した途端、こうなった」
真神コルト:「……緒環くん? どうかしたかい?」
緒環 伸:(……そう、僕が庇ったのはあくまでコルトちゃんで……)
緒環 伸:「げっほ、げほっ、がはっ」お茶が気管に入ってむせる。
真神コルト:「ああ、もう……。ベストに付かなかったかな?」ハンカチを取り出して、そっと近寄って。
緒環 伸:「どうかも何も……さっきからめちゃくちゃですよ」
緒環 伸:「うわっ」
緒環 伸:敬語を抜くのは、わかっていてもなかなかできない。
真神コルト:ベストに染みがないのを見、テーブルの上をさっと拭いて。
緒環 伸:近寄った分、離れようとして、物にぶつかる。
緒環 伸:「痛い……」
春日 雪:「……ふふ。こういう緒環さんを見られるのは、貴重な機会ではありますけど」
春日 雪:「……愉しんでいい状況では、ありませんね。まずは、事実から説明します」
緒環 伸:「……お願いする。マジで」
真神コルト:「……お願いします。緒環さんがおかしくなっちゃった……」
春日 雪:はい、と小さく頷いて。
春日 雪:「まず。お二人が遭遇したものは、先日、やどりちゃんたちが対処したEXレネゲイド……の、残滓のようなものです」
春日 雪:「感知されたレネゲイド反応のパターンが、先日のそれと一致しました。……発揮している効果は異なりますが、共通点もあります」
春日 雪:「端的に言えば。人間関係に作用するもの、ということになりますね」
真神コルト:「人間関係。まあ、その、つまり……」報告書に目を通しているので、顛末は知っている。
真神コルト:「恋愛的な、その……」だんだん声が小さくなる。
緒環 伸:「…………」
春日 雪:「はい。……先日は、確率を操作して接触機会を偏らせる……つまりは、自然な形でのえこひいきをする、という形で。今回は……」
春日 雪:「……ここからは、推論です」
春日 雪:「遭遇した当初のアレは、存在感が希薄だったそうですね。そして、消える直前はそうではなかったと」
真神コルト:「ええ、インパクトの感触は」
真神コルト:「たしかにあったよ。……逃がしてしまったけどね」
春日 雪:「であれば、おそらく。対象の強い感情を引きずり出して、その代りに。通常の認識を取り込んで、存在を補強する」
緒環 伸:「……急になんだか嫌な感じがしたんだよな」
緒環 伸:「……ですよ」
春日 雪:「そういった類の能力であると推測します。……ええ、つまりですね」
春日 雪:「緒環さん。あなたは、■■■■■という女性への認識を、奪われた」
春日 雪:─緒環さんにとって、認識できない名前が。別の名前へと変換されて聞こえます。
緒環 伸:一瞬、なんのことかと聞こうとして、それからワンテンポ置いて理解をする。
緒環 伸:それは多分目の前にいるように見える女性ではなくて、先ほどまで一緒にいた、同僚のことだ。
春日 雪:「……緒環さん。今、ここにいる私以外の人」
春日 雪:「その人の名を、教えてください」
緒環 伸:真神コルト、と名前を言おうとした。普段通りコルトちゃん、と軽く呼ぼうともした。
緒環 伸:「……羽見姫さん。姫さん」
緒環 伸:「……くそっ、違う」
緒環 伸:「いや、違うのはわかってるよ。言おうとして、本当に」
緒環 伸:「姫さんがここにいるはずがないから、ここにいるのは姫さんだろ?」
緒環 伸:「あーもう……」頭を抱える。
真神コルト:ふむ、と顎に指を当て。
真神コルト:「羽見姫。それが私の名だとも。……これも同じ結果かな?」
緒環 伸:「そうじゃなくて、あなたは姫さんだって……」
緒環 伸:「がー!」
春日 雪:「……これではややこしい、で済めばいいんですが」
春日 雪:「名前というものは。人を認識するということは、大切なことです。このままの状態が続いては、きっと」
春日 雪:「心が、いつか限界を迎えます。それに、ですね」
春日 雪:「……コルトさん」
春日 雪:じっ……と。視線を、綺麗に揃えられた銀髪の下の瞳に向けて。
真神コルト:「はい」紅い瞳を見つめて。
春日 雪:「最初に狙われたのは、あなただと聞きました。なら、例え庇われたとしても」
春日 雪:「因果は繋がっています。……対象のレネゲイド反応、その中に。オルクスシンドロームの特徴が確認されました」
真神コルト:緒環さんを見る。彼もそうだったな、と。
春日 雪:「端的に言えば。あなたにも、この状態が……伝染する可能性が、あります」
真神コルト:「え……」
緒環 伸:顔を上げる。
真神コルト:「それは……」目を真ん丸に見開いて。
真神コルト:「その……」もう一度、緒環さんを見て。
春日 雪:「……あなたが、強く想うひとが誰なのか。改めて、ここで言うつもりはありません」
春日 雪:「ですから。……これ以上、影響を広めないためにも」
春日 雪:「このままお二人に、対処をお願いしたいと思っています」
緒環 伸:「まあ、この状態が広まったらそりゃ大混乱だな……」
緒環 伸:心が限界を迎える、というのも含めて
真神コルト:「ああ、緒環くんや……」
真神コルト:「最悪、私までで済むうち、解決しないとね」
緒環 伸:「……そうですね。はい」
緒環 伸:目眩がしそうだな、と思う。
真神コルト:「……済まないね。苦労をかける」
緒環 伸:「……いや、その。苦労をかけてるのは現状僕の方なので」
緒環 伸:二人に対処を、と言われた。
緒環 伸:ややこしい、厄介な状況だとは理解している。
緒環 伸:目の前の相手が錯覚に過ぎないことも。
緒環 伸:それでも、思ってしまったのだ。
緒環 伸:嬉しい、と。
真神コルト:すっかり調子を乱してしまっている緒環さんの、一挙手一投足を見守る。
真神コルト:そのひとつひとつが、談笑していた時とは少しずつ、少しずつ、確かに違って見えて。
真神コルト:ああ、この人は。
真神コルト:私の知らない姿をしたその人に、惹かれているんだな、と。
真神コルト:とても温かいものを感じて。だから、柔らかく微笑んだ。
GM:ラウンド1 終了
ミドル:ラウンド2
GM:【ラウンド2】
GM:ではここでハプニングチャート…なのです、が!
GM:ROC,つまりチョイスも…可!
真神コルト:だってさ、緒環くん。
緒環 伸:そ、そうなんですね……
緒環 伸:いや、姫さんがなんかやりたいことがあるなら僕の方はそれで……
GM:では協議の結果により…。
GM:3:状態変化がもう片方に反転、あるいは両者になる。既に両方が陥っているシチュエーションの場合は片方が解決、もう片方が深刻化する
GM:ラウンド中達成値-2
GM:となります。まずは判定から!
真神コルト:今回もそれぞれで良さげですね。
緒環 伸:いきましょう!
真神コルト:イエス。情報:UGNにコネを入れてどどん。
真神コルト:(3+2)dx+2-2>=
真神コルト:おっと。
真神コルト:(3+2)dx+2-2>=6
DoubleCross : (5R10+2-2[10]>=6) → 10[2,4,4,10,10]+9[3,9] → 19 → 成功
緒環 伸:情報:UGNにコネ(ストーンで)
GM:すっごいな!?
緒環 伸:6dx+3=>6
DoubleCross : (6R10+3[10]>=6) → 10[6,7,8,9,9,10]+10[10]+1[1]+3 → 24 → 成功
緒環 伸:ww
緒環 伸:なんだこれ
GM:緒環さんのやる気がすごい。
真神コルト:私の達成値を見るにもう伝染しちゃっているのでは。
緒環 伸:あ、そうか。-2だから22でした
GM:-2しても凄いことに変わりがなかった。
GM:では進行値4/4、このラウンドで判定完了!次シーンがクライマックスです。
GM:─N市、第9地区管轄区域内某所。
GM:地区内各所にある公園、その一つが対象の潜伏場所であると─そこで《ワーディング》を展開し続けていると知らされたキミたち。
GM:そこへ向かう途中も、お互いズレた認識のままながら。同じ支部に属する仲間同士、意志疎通をなんとかやってきました。
GM:─そして、公園へと足を踏み入れた瞬間。
GM:コルトさんには、胸の奥で何かが疼くような感覚が。緒環さんには、絹糸がキュっと結ばれるような小さな音が感じられて。
GM:─次に、お互いを認識した時には。
真神コルト:「………」すっかり惚けた顔で、その人を見ている。
緒環 伸:「……今のは?」
緒環 伸:「……って、姫さん……」
緒環 伸:「……どうしました? コルトさん」と。
緒環 伸:あなたの耳にはその声はそう聞こえたかもしれない。
真神コルト:「あ、いや……」おかしい。
真神コルト:その人は今日、学校に行っているはずだ。何事もなければ一日、年頃の時間を過ごして、帰ってくるはずだ。
真神コルト:なのに。
真神コルト:「……や」
真神コルト:「やど、り、ちゃん」
緒環 伸:目の前の人は、目を瞬かせる。
緒環 伸:「何言ってるんです!? 僕は、緒環伸ですよ?」
緒環 伸:「えぇ。私は。速水やどりです」
真神コルト:「お、おかしいな。私、やどりちゃんと一緒に、事件を……」
真神コルト:「あれっ!?」
真神コルト:「いや、ちがっ、やどりちゃんと…………何でっ!?」
緒環 伸:「……察するに。そっちも同じ状況になってますね」
真神コルト:脳は確かに「緒環さん」と出力している。
真神コルト:なのに、口から飛び出す声は、目の前に立つ少女の名前にしかならない。
真神コルト:「こ……」
真神コルト:「こういう、ことですか……」医務室で見た、やどりちゃんの様子を想起する。
緒環 伸:「混乱してると、こっちは逆に落ち着いてくるけども」
緒環 伸:姫さんが取り乱したところというのは、見たことがないので。
緒環 伸:(……少し新鮮だな)などと思いながら。
緒環 伸:「こういうことですよ」
真神コルト:「あああ……その、ちょっと、その……」
緒環 伸:先ほど聞いた名前を思い返す。
緒環 伸:(……いやまあ、なんとなくそうかとは思ってたが)
真神コルト:雪ちゃんは、対象の強い感情を引きずり出して……と言っていた。
真神コルト:つまり、つまり。
真神コルト:「あの、その、私……」
緒環 伸:(そうか……改めて確認すると、なんとも言えない気分になるな……)
真神コルト:もう、その名前を口にしてしまった。
真神コルト:つまり、つまり。
緒環 伸:「……大丈夫」
緒環 伸:そっと指を立てる。
真神コルト:「ふぇ……?」
緒環 伸:「内緒ですから」
真神コルト:きゅんっ、と胸の奥から音が響いた気がした。
緒環 伸:「報告書もどうにかします。僕はこれでも書類の魔術師って言われてるんですよ」
緒環 伸:あまりいい意味ではない。
真神コルト:「その報告書をやどりちゃんが見るわけで……やどりちゃんの書いた報告書を……やどりちゃんが……」
緒環 伸:「あっ、ループをし出した」
真神コルト:「ううっ、口に出すとますますおかしくなる……!」ぷるぷると震えている。
緒環 伸:「……これ以上感染をする前に、止めて」
緒環 伸:「影響は最低限だった、ということにする」
緒環 伸:「それしかないでしょ」
真神コルト:「……ええ、そうですね。そう、なんですけど……」
真神コルト:もじもじと。思春期の少女のように。
緒環 伸:(くっそ、なんで)
緒環 伸:(なんでこんなにかわいいんだよ!!)
真神コルト:「私、変じゃないでしょうか?」
緒環 伸:「変じゃないですよ。姫さんは……まあ、普段から変わった人だけども」
緒環 伸:「いや、そうじゃなくて……」
真神コルト:「最初は、本当に感謝だけで、どうにかやどりちゃんの力になりたいなって、それだけだったんです」
真神コルト:「でも……」
真神コルト:「そうやって、そのことばかり考えて過ごしていたら」
真神コルト:「私、わたし、いつの間にか……」
真神コルト:両手の人差し指をつんつんと突き合わせながら。
緒環 伸:(……ああ)
緒環 伸:目の前の女性そのものではなく、その奥にいる、今は認識できない相手のことを思った。
緒環 伸:(本当に、好きなんだな)
緒環 伸:「変では、ないですよ」
緒環 伸:「まあ、難しいところを攻めるなーとは思いますけどね」
真神コルト:「うっ」
真神コルト:「まあ……そうですね」苦笑い。
緒環 伸:同時に、なんとなく。呪縛が解けたわけでは全くないが。
緒環 伸:『本来の姫さん』のことも思った。
真神コルト:「……恋をするって、大変ですね」
緒環 伸:(姫さんはこういうことはしないし、言わないし)
緒環 伸:(僕にこんな目を向けることも……ないんだよなあ、今のところ)
緒環 伸:「本当に」
緒環 伸:「こんな大変なことってないと思うよ」
緒環 伸:心からしみじみと。その時だけは、普段の口調が飛び出した。
真神コルト:「でも……」
真神コルト:「好きになったんですよ」
緒環 伸:「……うん」
真神コルト:「好きになって、良かったなぁって」
真神コルト:「それもまた、確かです」
緒環 伸:「……わかります」
緒環 伸:「本当に」
緒環 伸:「……僕が」あなたのことを、と言いかけて、語弊に気づいてやめて。
緒環 伸:「……えー、あの人? あの人のことを……まあ」
緒環 伸:「好きだから。だから僕はずっと頑張っていられるんだと。そう思ってます」
緒環 伸:「……そうなんですよ、姫さん」
真神コルト:その呼びかけは、自分をはるか、通り過ぎて。
真神コルト:秋風に乗って、飛んで行ったことだろう。
真神コルト:そうして、おだまきさん、と口に出そうとして、寸での所で踏みとどまって。
真神コルト:「……ちょっと、ごめんね」二人きりの時にだけ、そうする口調で。
真神コルト:目の前の人の、見えているままの頬に両手で触れる。
緒環 伸:「うわ」
緒環 伸:「姫さん、そこ、そこ僕の脇腹ですが、あの」
真神コルト:伏した瞳の奥で、心に想うことはひとつ。
真神コルト:(──私の望みは、貴方と一緒に、幸せな未来に辿り着くこと)
真神コルト:(貴方と、貴方の望むもの、もう何一つ取り零すことなく、辿り着くこと)
真神コルト:(この気持ちがある限り……)
真神コルト:「うん。私も、頑張れるの」
真神コルト:ぱっと手を離して笑う。
緒環 伸:「……ああよかった。僕そこ弱いんですよ……」
真神コルト:「ふふ。もう、大丈夫です」
真神コルト:目の前の人は、まだ想い人に見えているけれど。
緒環 伸:「……あの」
緒環 伸:「一個だけ、いいですか。……なんか」
緒環 伸:「代わりにするみたいであれなんだけど、でも、本人じゃできないことなんだ」
真神コルト:小さく頷いて、先を促す。
緒環 伸:「僕のことを、よくやってるって、ほめてほしい」
緒環 伸:「……UGNの話は、外には出せないから」
緒環 伸:「最近のほら、世界がどうとか、そういうのはね。どうしても」
緒環 伸:「『今のあなた』なら知ってるからさ」
真神コルト:そっと、小さく見える、その手を取って。
真神コルト:「……ああ。緒環くん」
緒環 伸:一瞬だけ手がびくりとして。
真神コルト:「君は、望まなかろうと、いつも戦いの中にいたね」
真神コルト:「そのたびに誰かを導き、そのたびに何かを傷つけ、傷ついて」
真神コルト:「そうして、いつも必ず、帰ってきてくれた」
真神コルト:「君は、君が思う以上に、とても、とても、よくやっているよ」
真神コルト:「誰もが……もちろん、私も認める、最高のエージェントだとも」
緒環 伸:「……はー……」息を大きく吐いて。
緒環 伸:「……ありがとう」
緒環 伸:「やっぱり、君は姫さんじゃないな。姫さん」
緒環 伸:「だから、ありがとう」
緒環 伸:「後でちゃんと、君の名前でお礼を言わせてくれよ」
緒環 伸:それでも、どこか肩の力が抜けたような顔で笑う。
真神コルト:「ふふ。そういうことなら……」
真神コルト:「お礼の方は、先払いで貰っちゃいましょうか」
真神コルト:「やどりちゃん。どうか、手を」
真神コルト:そう言って右手を差し出す。
緒環 伸:「はい。コルトさん」とあなたには聞こえたはずだ。
緒環 伸:その手を取って。
真神コルト:「行きましょう。これはこれで嬉しいけど、やっぱり……」
真神コルト:「私たちは、私たちの想いのもとに、帰るべきだから」
緒環 伸:「同感だね」
真神コルト:ゆっくりと、どこか惜しむように、でも力強く。
真神コルト:二人で歩き出す。
真神コルト:そう遠くなく、戦いの鐘が鳴る。
GM:
GM:ラウンド2 終了
GM:シーンエンド
GM:では改めて、こちらで2シーン分購入をどうぞ!
真神コルト:では、購入1回目。ブルーゲイル
真神コルト:3dx+2>=20
DoubleCross : (3R10+2[10]>=20) → 3[2,2,3]+2 → 5 → 失敗
真神コルト:全然届かんな……
真神コルト:2回目もブルゲ!
真神コルト:3dx+2>=20
DoubleCross : (3R10+2[10]>=20) → 9[3,5,9]+2 → 11 → 失敗
真神コルト:あっヤッター!財産9入れておクスリをゲットします
緒環 伸:やったー
GM:おくすりゲットだぜ!
緒環 伸:1回目はじゃあUGNボディアーマーかな
緒環 伸:5dx+2=>12
DoubleCross : (5R10+2[10]>=12) → 10[5,6,9,9,10]+5[5]+2 → 17 → 成功
緒環 伸:やったー。装備!
真神コルト:強い!
緒環 伸:2回目はじゃあクリスタルシールド。
緒環 伸:5dx+2=>25
DoubleCross : (5R10+2[10]>=25) → 5[2,2,3,3,5]+2 → 7 → 失敗
緒環 伸:あっ腐った……
真神コルト:グワーッ
緒環 伸:妖精の手一回使ってもいい?
真神コルト:どうぞどうぞ!
緒環 伸:ありがとう!
緒環 伸:侵蝕44になりました
緒環 伸:1dx+12=>25
DoubleCross : (1R10+12[10]>=25) → 4[4]+12 → 16 → 失敗
緒環 伸:財産点9使用してゲット装備!
真神コルト:フルアーマー緒環さんに。
緒環 伸:妖精の手は残り3回です。
GM:硬い。
クライマックス
GM:【クライマックス】
GM:─N市、UGN第9支部管轄区域内某所、公園。
GM:UGNによる人払いと、《ワーディング》による非オーヴァードの拒絶。それらが合わさって、人気の全くないそこに。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+4した(侵蝕:40->44)
天使?:─それは、浮かんでいます。
天使?:緒環さんに加えて、コルトさんの認識も"食った"ためか、それはもはや朧気ではなく。
天使?:影のような、けれどしっかりとした実態を備えて。黒一色の、顔の無い頭をキミたちに向けて。
天使?:─だというのに、嗤ったように感じられました。
真神コルト:「こうして見ると憎たらしいですね……」
緒環 伸:「ああ、嫌な感じがするよな……あれだけ引っかき回しといて」
緒環 伸:「行儀が悪かろうが、食ったものは返してもらうぞ」
真神コルト:「私たちの大事な」
真神コルト:「居場所のかけらですからね」
緒環 伸:「全くだよ。……あとは」
緒環 伸:「僕のプライドとかそういうやつもな」
緒環 伸:「……一応、人に格好いいところを見せたいという気持ちはあるんだよ、僕にも」
真神コルト:ふふ、と声が微笑む。
緒環 伸:特に誰には、とは言わないが。
真神コルト:私は胸のつかえがとれた気分だったりしますけど、とは言わない。
真神コルト:やるべきことは、ひとつで、同じだ。
緒環 伸:「行こっか、姫さん」
緒環 伸:「援護は任せて」
真神コルト:「ええ、行きましょう、やどりちゃん」
真神コルト:「……状況を、開始します」
GM:クライマックス戦闘を開始します。まずは衝動判定!ですが!
天使?:≪ワンナイトフィーバー≫を使用。衝動判定のあと、侵蝕を2d10上げる代わりに100にすることができます。
GM:現状、侵蝕は60+ミドルでのエフェクト使用分としましょう。
GM:では衝動判定、意志で目標9!
緒環 伸:3dx+1=>9 思い出の一品使用
DoubleCross : (3R10+1[10]>=9) → 9[1,8,9]+1 → 10 → 成功
緒環 伸:よしよし
真神コルト:3dx>=9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 8[1,7,8] → 8 → 失敗
真神コルト:いちたりない。暴走!
GM:ケモーッ!?
GM:あとは侵蝕を、+2d10か100まで上げるかの選択をお願いします。
緒環 伸:ワンナイトフィーバー受けます。侵蝕100に。
GM:後者を選んだ場合、バックトラックで自動で侵蝕が50下がります。
真神コルト:こちらもいただいて侵蝕100に!
GM:ヤー!
GM:セットアップ
緒環 伸:なし!
真神コルト:ありません!
天使?:≪加速装置≫ 、行動値+6で14!
緒環 伸:はやい!
GM:…の前に位置関係! [緒環さん、コルトさん] 5m [エネミー]とします。
真神コルト:なんてやつだ!
GM:では、そちらなければエネミーの手番から!
GM:
天使?:マイナー、≪ポルターガイスト≫。装備ひとつ(インプラントミサイル)を破壊、攻撃力+12
天使?:メジャー、≪コンセントレイト:オルクス≫+≪空間歪曲射撃≫+≪要の陣形≫+≪アームズリンク≫+≪雷光撃≫+≪MAXボルテージ≫
天使?:攻撃力20+12、射程視界、対象3体の射撃攻撃。ドッジダイス-2個、ガード値-5
天使?:判定!
天使?:10DX7
DoubleCross : (10R10[7]) → 10[1,3,4,6,7,7,8,9,10,10]+10[3,3,4,7,8,10]+10[4,8,9]+10[6,7]+6[6] → 46
真神コルト:暴走リア不!
緒環 伸:たっか 一応ガードします
天使?:すっごい回ったね!?でもここに
天使?:≪妖精の手≫、最後の6を10に。
天使?:1dx7+50
DoubleCross : (1R10+50[7]) → 10[7]+10[7]+1[1]+50 → 71
緒環 伸:なんだと
GM:伸びた。達成値71!
緒環 伸:それでもガードするしかない……
真神コルト:ダメージ来い!
天使?:ではダメージ!
天使?:8d10+20+12
DoubleCross : (8D10+20+12) → 49[7,10,9,6,4,7,4,2]+20+12 → 81
天使?:81点!装甲は有効、ガード値-5で!
緒環 伸:装甲ガード計15なので倒れます。
緒環 伸:天使?に執着/○憤懣でロイス取得して復活!
真神コルト:問答無用で死! 天使?に すっきり/●憤懣 でロイスを取得、即タイタス昇華して復活!
緒環 伸:タイタス昇華して復活。HP11.
GM:ヤー!では演出!
天使?:番える矢は3本。返してもらう、と告げられた言葉を理解しているかすら怪しいものですが。
天使?:矢が放たれる瞬間。真ん中の1本が、自ら爆ぜて。猛烈な加速を得た、大きさに比べて異様な重量を持つ矢が、1本ずつ。
天使?:ふたりへと着弾します。その重さは、あるいは。
天使?:─キミたちから奪った、日常への想いの欠片でもあるのでしょうか。
緒環 伸:周囲の物を盾にしようとするが、あまりに威力が大きい!
緒環 伸:そのまま地面を転がり、ゆっくりと起き上がる。
緒環 伸:「……服まで汚しやがって」
真神コルト:衝撃が肉体を揺らし、吹き飛ばされる。続いて痛覚が反応。
真神コルト:「~~~っ!!」
真神コルト:起き上がり、痛みに耐えて、体に刺さった異物を引き抜いて捨てる。
真神コルト:「おしおき、しませんとね」
真神コルト:はあ、と大きく息を吐き。獣の瞳が、偽りの天使を捉える。
GM:では行動値順に、緒環さん!
緒環 伸:はい! マイナーでジェネシフトを試みます。
GM:!?
緒環 伸:ダイスは2個にしとこう。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+6(2d10->3,3)した(侵蝕:100->106)
緒環 伸:ちいさい
緒環 伸:メジャー、コンボ『ラケシス、糸を計れ』。《導きの華》《光射す場所》《要の陣形》。侵蝕9上昇。
GM:落ち着いておられる。
緒環 伸:対象はコルトさんと自分の二人。次のメジャーアクションの達成値が+21されます。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+9した(侵蝕:106->115)
真神コルト:わーい!
緒環 伸:では軽く演出。
緒環 伸:目を細めると、無数の糸が横切る視界。
緒環 伸:その中の一本に、小さな小さな結び目が見えた気がした。
緒環 伸:(嬉しくなかった、と言ったら嘘になる)
緒環 伸:(格好をつけたいはずなのに、格好悪いことばかりした気もする)
緒環 伸:(僕の中のそういうのが全部恋だとして。それを誤認させた、なら)
緒環 伸:(お前は、僕の姫さんに対する想いだけじゃない)
緒環 伸:(……同僚への信頼まで侮辱したことになるよな)
緒環 伸:ぴんと張った糸を指で弾く。見えない振動が広がる。
緒環 伸:糸が、ゆらゆらと揺れ出す。不確定に。
緒環 伸:「……後はよろしく。姫さん」呼ぶ名はそのままだが。
緒環 伸:「期待してるよ。バシッとやってくれ」
緒環 伸:その声音には、確かに。恋ではない。頼りにしていると、そういう気持ちが込められていた。
GM:では行動値3、コルトさんの手番!
真神コルト:イエス。
真神コルト:マイナー、いつもの《完全獣化》《破壊の爪》
真神コルト:続いてメジャー、いつもの《超侵蝕》《コンセントレイト》《獣の力》《獣王の力》《一閃》
真神コルト:あ、マイナーの侵蝕上げますね……
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+9した(侵蝕:100->109)
真神コルト:では命中判定。
GM:カモン!
真神コルト:(8+4)dx7+14+21
DoubleCross : (12R10+14+21[7]) → 10[2,3,3,3,3,6,7,7,7,8,9,10]+10[1,4,4,6,6,8]+2[2]+35 → 57
緒環 伸:妖精しちゃいます?
真神コルト:1回いただきましょうか。
緒環 伸:よっしゃ!《妖精の手》
真神コルト:ありがたく!
緒環 伸:最後のダイスを1個10に変更します。侵蝕4上昇、残り2回。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+4した(侵蝕:115->119)
真神コルト:では65から振り足します。
真神コルト:1dx7+65
DoubleCross : (1R10+65[7]) → 10[7]+4[4]+65 → 79
GM:回って伸びた…!
真神コルト:やったー、という思いと惜しい、という思い
真神コルト:心がふたつある~~
緒環 伸:あるー
真神コルト:リアクションどうぞ!
天使?:リアクションはガード!ガード時に≪磁力結界≫、ガード値+2d10!
天使?:だけど素手だからガード値0なの…。
GM:ダメージをどうぞ!
真神コルト:ダメージロール!
真神コルト:8d10+44 装甲ガード有効
DoubleCross : (8D10+44) → 61[6,8,9,3,10,5,10,10]+44 → 105
緒環 伸:たっか
GM:!?
天使?:ではガード値を引くとダメージは……
天使?:105-2d10
DoubleCross : (105-2D10) → 105-16[8,8] → 89
天使?:うわマジか
天使?:このエネミー、HP89なんですよ。装甲ないんですよ。
真神コルト:あらま。
天使?:撃沈!復活エフェクトなし!
GM:撃破演出をどうぞ…!
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+9した(侵蝕:109->118)
真神コルト:目を細め、視界を絞る。
真神コルト:そこに揺れる細い何か、そのひとつが、まるで導くかのように伸びる。
真神コルト:(ああ。あの時と、同じ……)
真神コルト:自分が道を見定めたあの事件でも、いま並び立つ人の力を借りた。
真神コルト:……いいや、力だけではなかった。だからこそ、その人への信頼がある。
真神コルト:それを汚された、とは考えていない。
真神コルト:その人の新たな一面を知ったことも、自分が抱え込んだ気持ちを吐き出したことも、
真神コルト:そう悪いことばかりではなかったのだと思っている。
真神コルト:しかし。
真神コルト:「ええ、今度こそ決めましょう。やどりちゃん」やはり、呼ぶ名はそのままに。
真神コルト:『任せてくださいっ!』
真神コルト:その声音には、確かに。恋ではない。期待に応えると、そういう気持ちを込めて。
真神コルト:全身を覆ったレネゲイドの渦を割り、銀の人狼が跳ぶ。
真神コルト:獣の剛腕が真一文字に閃いて。
真神コルト:天使の姿をしたなにかを切り裂く!
天使?:─ただ一撃。銀狼の爪を以って、天使の姿をした、心を喰らう"何か"は。
天使?:やはり顔の無い頭で。嗤いも、苦悶も零す間すらなく。
天使?:ため込んだもの。喰らったもの。キミたちが持っていた、日常の欠片を吐き出しながら。雲散霧消する。
真神コルト:『土は土に、灰は灰に、塵は塵に』
真神コルト:葬送の言葉を短く終えて、銀狼の姿がほどける。
真神コルト:そうして、振り向いた先には──
緒環 伸:「や、お疲れ」
緒環 伸:いつも通り、ニヤニヤした顔の青年が立っている。
緒環 伸:「コルトちゃん」
真神コルト:「ふふ、お疲れ様でした。緒環さん」心からの笑みで出迎える。
緒環 伸:「あー、戻った戻った。まあ、レアなものは見られたけど」
緒環 伸:あんな風に飛び回るあの人を見ることは、もうないだろうが。
緒環 伸:「やっぱり、君は君で、僕は僕でなきゃな」
真神コルト:「そうですね。貴方の顔を見られて、ほっとしましたもの」
真神コルト:「……帰りましょうか。お茶とお菓子が、待ってますよ」
GM:【バックトラック】
GM:まず≪ワンナイトフィーバー≫で、各々侵蝕-50!
GM:で、二人とも100以下になるのでダイス省略!
GM:経験点は一律5点となります。お納めくださいませ。
緒環 伸:いただきます!
真神コルト:今日のお菓子は5点ですよ~
緒環 伸:もぐもぐ
GM:(アマーイ)
GM:では……。
エンディング
GM:【エンディング】
GM:─N市UGN第9支部、ティールーム……と呼ばれている、普段「お茶会」が開かれる場所。
GM:─ではなく。極々私的な「お茶会」が時折開かれる、副支部長室。
GM:そこに、小さな女主人の姿は、今はありません。
GM:事件が解決し、報告書の供覧も終わり。キミたちを労うためと、こっそりお茶会を企画した彼女自身が、今度は。
GM:どうしても外せない仕事ができたと、申し訳なさそうに去っていったのが、ほんの少し前。
GM:─キミたちの前には、彼女が淹れた、まだ温かいお茶と。甘いお菓子が、たっぷりと─。
真神コルト:「雪ちゃんは残念でしたね……」さくり、とクッキーを一齧り。
緒環 伸:「本当にどこもかしこも忙しいんだよなあ」
緒環 伸:ストレートの紅茶を一口。
真神コルト:「この分だと、みんな揃ってのお茶会はまだまだ遠そうですねぇ」
真神コルト:言いつつも、口調は穏やかなまま。
緒環 伸:「まあ、そのうち揃う時もあるでしょ」
緒環 伸:……いろいろな、本当にいろいろな事が片付いて。
緒環 伸:今よりは少しだけ平穏な時になれば。
緒環 伸:「それまでは、頑張っていかないとな」
緒環 伸:「今日みたいなのはちょっと……どうにかしてほしいけども」
真神コルト:「……こう言うと、怒られるかもしれないんですけど……」
緒環 伸:「ん?」
真神コルト:「貴方のことを知ることが出来て。私の気持ちを受け止めて貰えて」
真神コルト:「事件は困りますけど、まあ、悪いことばっかりじゃありませんでしたよ」
緒環 伸:「……君、強いよな……」
真神コルト:「そうですか?」
緒環 伸:「そうですよ」
真神コルト:「うーん……一番見っともない所はもう見せちゃいましたからね……」
緒環 伸:「……だから僕も、あんなことをつい頼んじまったんだから」
緒環 伸:コルトさんに向き直り。
緒環 伸:「ありがとうな、コルトちゃん」
真神コルト:「こちらこそ。ありがとう、緒環さん」
真神コルト:「……私、ずっと、怖かったことが二つあります」
真神コルト:「ひとつは、二十歳の女が、十一歳の女の子に恋をしているということ」
緒環 伸:ゆっくり、話を聞く構えを見せる。
真神コルト:「歳の差が差ですし、性別のことも……」
真神コルト:「自分の気持ちの本当がどこにあるのか、心のどこかで自信を持てずにいた気がします」
真神コルト:「でも、今日すっかり吐き出して。間違いないなって確信出来ました」
真神コルト:「もうひとつは……」
真神コルト:「これは、事件の前に少し話したことですが」
真神コルト:「“ハーフミラー”の事件で、私が知り得なかったことがあるだろう、という疑問」
真神コルト:「これはね。多分ですけど、やどりちゃんに訊けばそれで解決しちゃう気がするんです」
緒環 伸:「なるほど」
真神コルト:「その機会は、実際いくらでもありました。それをここまで先延ばしにしたのは……」
真神コルト:「もし、答えて貰えなかったらどうしようと。それが、とても怖くて」
真神コルト:「でも、もう目を逸らしてはいられません」
真神コルト:「同じ未来を望むなら、どんなことにだって、向き合っていかなくちゃいけないって」
真神コルト:「そう思えたから」
緒環 伸:「……やっぱり」
緒環 伸:「君は強いよ」
緒環 伸:笑って、空になったカップを置いた。
真神コルト:いいえ、と首を振って。
真神コルト:「……そうありたいと願わせてくれる人が、私にはいますから」
真神コルト:「ここにね」胸に手を添える。
真神コルト:「貴方にも、いるでしょう?」
緒環 伸:「いますよ。でも、どうもいろいろと……悩みっぱなしでね」
緒環 伸:「僕の……まあ、君がそう見えてた人は、百歳は多分優に超えてる計算で」
緒環 伸:「僕とはどう見積もっても五十は違う」
緒環 伸:「そういうの、まだ時々考えては色々考えちゃうんだよな」
緒環 伸:「そんなだから、まあ、ちゃんと見てもらえないわけだけども」
緒環 伸:「でも」
真神コルト:「はい」
緒環 伸:「今回は……そうだな。普段見られないあの人が見られて、きちんと向き合ったり、対等な口を利いたり」
緒環 伸:「いつかそういうことが本当にできればいいなと、そういう風に思ったよ」
緒環 伸:「……そうだな。それは悪くない」
緒環 伸:「悪くなかった」
真神コルト:「ええ」ふふ、と声が漏れて。「悪くありませんでした」
真神コルト:「同じ未来、同じ場所に立っていたい」
真神コルト:「私たち、きっと、同じなんですよね」
緒環 伸:その未来が、たとえどれほど先であっても。
緒環 伸:「そうなるよな。面白いことに」
緒環 伸:年齢も性別も見た目も違う同僚に、くつくつ笑って見せる。
真神コルト:その笑みに、温かさと、なんとも心強さを感じて。
真神コルト:同じように、笑う。
緒環 伸:「おかわりをしようか。紅茶? コーヒー?」
真神コルト:「ふむ……」
真神コルト:緒環さんと、コーヒーを淹れて二人きりのお茶会をしたことがある。
真神コルト:彼がマゲイロスとの戦いから帰った直後のことだ。
真神コルト:あの時は“おかえりなさい”と。今度は“ただいま”と“ありがとう”も込めて。
真神コルト:「では、コーヒーを」
緒環 伸:「……了解」
緒環 伸:ほとんど使われていない、と言っていたコーヒーメイカーで、二人分。
緒環 伸:淹れながら、微かにその表面を撫でて。
緒環 伸:熱いカップを運んでくる。
緒環 伸:「はい、どうぞ」
真神コルト:「いただきます」
緒環 伸:いつか。彼女ともお茶会を……その真似事でもできたら、と思いながら。
緒環 伸:信頼できる相手との幸福な時間を噛み締めるように、コーヒーを一口。
真神コルト:いつか。また皆とお茶会を……進む道、その先でも、と思いながら。
真神コルト:信頼できる相手とのささやかな一時を噛み締めるように、コーヒーを一口。
緒環 伸:不自然な結び目は解けて、あるべきものが、あるべき場所へ。
緒環 伸:そうしてまたいつか、愛しい人の下に発つまで。
緒環 伸:今はこうして、一時の休息を。
GM:一夜二人転 緒環伸と真神コルトの場合
GM:end
GM:と、いうわけで!
GM:完!ありがとうございました…!
緒環 伸:ありがとうございました!
真神コルト:ありがとうございましたー!
GM:いや、いいもんを見せてもらいました…ありがたい…。
緒環 伸:こちらこそ感謝です……!
真神コルト:とても……楽しかったです……
GM:イェア、そう言っていただけると…魂が救われます…。