クピドのイタズラ


メイン 見学


PC1:楊原 あざみ(やぎはら・─)キャラシート)PL:里村邦彦
PC2:速水 やどり(はやみ・─)キャラシート)PL:紅井寿甘
PC3:天城 康介(あまぎ・こうすけ)キャラシート)PL:しんごろ



目次



オープニング


楊原 あざみ:楊原 あざみの侵蝕率を+9(1d10->9)上昇9させた。((侵蝕率:31->40))
天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:33->34)
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕率を+8(1D10->8)した(侵蝕率:33->41)
楊原 あざみ:では、私から手番開始。テストではばたばたしてしまったので、先にこれを。

メイン進行判定:
クリアPP:0/8
技能:<情報:UGN><情報:噂話>
最大達成値:30(4PP)/DP発生あり
シーン数:0/6

サブトピック(内容は何でもいい):最大深度1/TP20発生

楊原 あざみ:ミドルはこの判定を使用します。よろしく。

GM:第九支部は、何やら妙な空気になっていました。
GM:仕事がないのです。いえ、正確に言えば対処しなければならないトラブルがないわけではないのですが…
GM:件数自体は変わらないものの、隣接地区のチームがなぜか対処することになったり。
GM:未覚醒の人間が偶々、ジャームを撃退する結果に終わったり。
GM:事後の事務処理は多いものの、人員増に比べて、かなり楽な事態になっているのは間違いありません。
GM:間違いないのですが。
楊原 あざみ:「……おかしいと思いませんか」
GM:第九支部。支部長室。
GM:露骨に憔悴した顔つきの清掃局員と支部長、イリーガルが顔を合わせています。
天城 康介:「おかしいけど、良いこと……とは言えないんだよな、たぶん」
天城 康介:呼ばれたうちのひとり、イリーガルの少年。本来こういう話をする場には相応しくない立場では、あるのだが。
速水 やどり:「……楽が出来る分には構わない、と私が言えない性質なのは、理解いただけてるようで」
楊原 あざみ:「……私が言っているのは」
楊原 あざみ:「何故か私の勤務時間終わり際に被るような形で、第9地区の事件の事後処理が連続する上に…」
楊原 あざみ:「…康介くんの出場要請がかかる事件が異様に増えていることです」
楊原 あざみ:「速水さんがどうこうとはいいません。作戦記録は何度も確認しましたから。それにしても不自然すぎるのでは?」
天城 康介:「……言われて、みれば。やどりに呼ばれる以外にも、他の支部に呼ばれた後に第9に、ってのが……」
天城 康介:ひの、ふの、と。指折り数えて、片手では足りず。
楊原 あざみ:ここ一週間ほど帰宅していないことによる疲労は、年齢固定化された体でも、どうも誤魔化せていません。
楊原 あざみ:いえ、以前なら無理を押してでも、文句ひとつ言わずに勤め上げていたところですが……
楊原 あざみ:「二週間で十一回ですよ。十一回。いくらなんでもおかしいでしょう」
速水 やどり:「確かに不自然です。……作為的にできることなら、もっと別の結果にしてるでしょうしね、私」冗談のような、そうでないような。フラットな声音で。
楊原 あざみ:「ええ。少なくとも、部下や他の部署に負担をかけるような方法は選ばないでしょうから」
速水 やどり:「あら。ご信頼いただけてなにより」ちょっと冗談めかして言ったところを、真面目に回答されて僅か恥じるように。
天城 康介:「……ええと」
天城 康介:何というか。この場に通されてから感じていたことではあるが。
天城 康介:穏やかな空気だというのに。何故だか、背筋がぞわっとする瞬間が、何度も─。
楊原 あざみ:「……康介くん、何か?」
速水 やどり:「何か気になることがあったら、なんでもおっしゃってくださいね」笑顔で。
天城 康介:「いや、何というか。……前の、メイド服の時みたいに。俺のせいでこうなってたら申し訳ないどころじゃないな、って」
楊原 あざみ:「あの事件も悪い冗談でしたが」
楊原 あざみ:「もし康介くんがこれを望んでやっているのだったら、笑い事で済ませる自信がありませんね」
速水 やどり:「なんでもかんでも『特異点』のせいにするのもよくないでしょう。望む望まざるに関わらずの部分もありますし」
楊原 あざみ:「ほう」速水さんを見る。
春日 雪:「……そうですね。ですが、ええ。今回はまさしく」
春日 雪:控えめなノックの後、静かに入室してくる小さな人影。
春日 雪:「その「望まざる」の部分が作用している可能性はあります。……いらっしゃいませ。ようこそ第9支部へ」
春日 雪:にこりと微笑みを浮かべ、外部の人員であるエージェントとイリーガルに礼。
楊原 あざみ:「……春日副支部長。お邪魔しています」
速水 やどり:「雪ちゃん。……つまり、結局『特異点』案件だと?」
天城 康介:「あ、ああ……うん、お邪魔してる」
天城 康介:対照的に、何やら曖昧な─この子は苦手だ、と言っているような─笑顔で応じる少年。
春日 雪:そんな、不躾とも取れる態度を笑顔で受け流して。
楊原 あざみ:「今回は、ということは、何か判明したことがあると?」
春日 雪:「はい。私が以前、"外"で支部長を務めていた頃。EXレネゲイドの管理が主たる業務であったことはお伝えしましたね?」
春日 雪:「その中には、失活……異常な能力を示さなくなったアイテムも多数ありました」
春日 雪:「そのひとつが、こちらです」
春日 雪:資料と、添付された写真。写真に写っているのは、小さな、おもちゃのような弓矢だ。
楊原 あざみ:「……何です。キューピッドの弓矢?」ハート型の鏃を見て。
春日 雪:「ご明察です、あざみさん。私たちは、冗談半分でキューピッドの矢、などと呼んでいました」
楊原 あざみ:速水さんを見る。
速水 やどり:「……なんだかイヤな感じがする名前ですが。このExレネゲイドが活動していたころの効能が……?」資料を捲る。
春日 雪:「分類は、精神干渉系。二者の間の恋愛感情を励起する物品、と推測されていたのですが……」
春日 雪:「どうやらこのEXレネゲイド。本質は、二者「以上」の間で効果を発揮するもののようで」
天城 康介:「……ええと、つまり?」
楊原 あざみ:「……どちらか一方を引き離すように、周囲の人間を誘導すると?」
春日 雪:「はい。……まもなく破棄される予定だったのですが、その前に何かの御利益があれば、と私の手元に一度取り寄せたのが、仇になりました」
春日 雪:「特性が判明した直後、現物の破壊・処分を試みたのですが、一歩遅く」
速水 やどり:「御利益って……」ちょっと険しい眉の形で、友人を見る。
楊原 あざみ:「行方不明。現在未補足?」資料を確認する。
楊原 あざみ:「ただし、現在、これを原因と認められる異常事態の発生なし。要警戒態勢…」
楊原 あざみ:「…ああ。そういう」
春日 雪:「取り急ぎ、市外へ送致する算段をつけましたが。その途上で……」
春日 雪:「元から自律行動が可能であったのか、或いは誰かの体を"借りて"いるのかは不明ですが」
春日 雪:「……ごめんなさい。これは、完全に私のミスです。レネゲイドに関わることに「絶対」なんてない、と。嫌ほど知っていたはずなのに」
楊原 あざみ:「いえ。……事態の方は認識しました」
速水 やどり:「……いえ。ミスをしたなら、取り返せばいい。異常の原因も分かって、一歩前進です」ほぅと、小さく息を吐いて。
楊原 あざみ:「概ねこんなこともあろうかと、上司のデスクに二年分溜まった有給休暇届を叩きつけてきましたので」
速水 やどり:「……後でこっちから申請して、休暇の消化数に関しては戻しておくので……」結局、労働させるので。
楊原 あざみ:「いえ、正規の業務外ですから。大丈夫、放っておいたらあと三ヶ月で無効になるんですよ、これ」
春日 雪:「……今のところ、影響を受けたのはあざみさん、やどりちゃん。そして康介さん。この3人です」
楊原 あざみ:「つまり、少なくとも私と康介くんが対応に出れば、向こうに何らかの動きがある可能性が高いと」
楊原 あざみ:目が笑っていない。
天城 康介:「あ、あざみさん……?」
天城 康介:滅多に見ることのない表情を目にして、僅かに不安げに。
楊原 あざみ:彼の手を取る。
天城 康介:応じて、その手を握り返そうとして─。
天城 康介:「……痛ッ!?」
天城 康介:バチリ、と。火花が─静電気が飛ぶ音がする。
楊原 あざみ:「つっ……」
速水 やどり:「……直接的な、作用ですかね。これが」
楊原 あざみ:「……物理現象にまで偏りが出てると。そんなところだろうとは思いましたが」
楊原 あざみ:「早々に処分したいと思います。問題ありませんね、春日副支部長」
春日 雪:「はい。仔細はお任せします。……何より」
春日 雪:「やどりちゃんにも、御一緒していただくんですから。問題なんて何もありませんよ。ね、やどりちゃん?」
速水 やどり:「えぇ。……放っておくわけには、いきませんもの。流石に」
天城 康介:「……ああ、うん。そうなるよな、やっぱり」
天城 康介:漏れる感情は、諦めが半分。もう半分は。

GM:シーンカット。

ミドル1


楊原 あざみ:ということで、次。席順に速水さんに進行をトスします。
速水 やどり:受け取りました。
楊原 あざみ:SSSC形式、STひとつ(TP20入り)、STの中身設定は特になしでもOK。でお願いします。では。

GM:ミドル1
GM:登場侵蝕をお願いします。
楊原 あざみ:楊原 あざみの侵蝕率を+10(1d10->10)上昇10させた。((侵蝕率:40->50))
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕率を+10(1D10->10)した(侵蝕率:41->51)
天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:34->41)
天城 康介:おふたりとも!?
速水 やどり:バチバチしております。
楊原 あざみ:ハハハ。
GM:それでは、サクサクと情報収集してしまいましょう。
天城 康介:はーい。
GM:メイン進行判定:

クリアPP:0/8
技能:<情報:UGN><情報:噂話>
最大達成値:30(4PP)/DP発生あり
シーン数:0/6

サブトピック(雪ちゃんの助けを借りる):最大深度1/TP20発生


楊原 あざみ:先に、どちらかサブトピックをお願いできますか。メインを確実に最大値叩きに行きます。
天城 康介:ではこちらでサブトピいってみましょう。
天城 康介:情報:噂話にて!
天城 康介:5dx+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 9[2,3,6,8,9]+1 → 10 → 成功

天城 康介:お、よきよき。
楊原 あざみ:DP+1ですね。(計上、マーカーを動かす)
天城 康介:TP(一時的な財産点)は次シーンに使えるのでしたか。
楊原 あざみ:いえ、シーン内で揮発します。
楊原 あざみ:では、こちらがメインを。《アクティベイト》《リミテッドイモータル》、9点ペイの10回復。メジャーでコネを使ってUGN
天城 康介:あ、了解です。では20点トス!
楊原 あざみ:ありがたく。では
楊原 あざみ:楊原 あざみの侵蝕率を+6上昇6させた。((侵蝕率:50->56))
速水 やどり:……エフェクトのサポートも私の判定も必要なさそうですね。
楊原 あざみ:4dx+2+9
DoubleCross : (4R10+2+9[10]) → 10[3,4,8,10]+5[5]+11 → 26

楊原 あざみ:ええ。それが取り柄ですから。TPから4点いただいて30まで。PP+4のDP+3です。
天城 康介:強み……!
速水 やどり:流石の強さ。
楊原 あざみ:では、GM、シーン描写をお願いします。

GM:第九支部、路上。軽自動車の中。
GM:必然的に運転を任せらせているあざみさんと、対角線上の後部座席に座らされた天城君。
GM:……そして、一瞬迷った末に助手席に座った速水の一行は、レネゲイド反応を追いかける車内に居た。
楊原 あざみ:「……第九で、早期哨戒網計画が先に動いていたのがよかったですね」
楊原 あざみ:慣れた動作で、支部所有のエコカーを走らせる。短い手足ながら器用なもの。
楊原 あざみ:「事件を起こしていない反応……をみっちりマッピングしたら、それらしい足取りが掴めました」
天城 康介:「色んな支部の体制を見てきたけど、第九はほんと、しっかりしてるって言うか……」
天城 康介:「……みんなで支えてるんだな。やどりや、あの子……雪ちゃんのことを」
天城 康介:例えばそれは、こういったシステムの構築であったり。
速水 やどり:「破天荒な事ができるほど、各種戦力が整っていない、ということでもありますが。褒められて、悪い気はしませんね」微笑んで。
楊原 あざみ:「職場に恵まれていますね。本当」嘆息。
楊原 あざみ:カーナビに投影させた"疑わしい地点"を一つ通過。特に怪しげな反応なし。
天城 康介:「……これが終わったら、どこかに」
天城 康介:ゆっくり遊びに行こう、と言いかけて。そんなことを言っている状況ではない、ということに気付いて、口を噤む。
速水 やどり:「……いつも、清掃局にはお世話になってます……この前の支部中のガラスが吹っ飛んだ時も……」
楊原 あざみ:「いえ。あの手の作業は、モルフェウス能力者を総動員すれば済むので…」
楊原 あざみ:むしろ最近では楽な部類ですよ。と。小さく溜息のようにつぶやく。
楊原 あざみ:「十二地区の騒ぎやら、もみ消すのに大騒ぎでしたから。フロント企業が4つ倒産しました」
天城 康介:「……替えが利かない仕事だもんな、二人とも」
楊原 あざみ:「もっと労ってくれてもいいんですよ」
楊原 あざみ:滑るように十字路を右へ。色づいた葉がまばらに落ち始めた街路樹を抜けて、南側へ。
天城 康介:「……出来るなら、ずっと労ってあげてたいよ。あざみさんにも、やどりにも」
速水 やどり:「労いの時間のためにも、はやいとこ『キューピッドの矢』をなんとかしないとですね」タブレットをすいすいと操作する。通過した地点の報告を支部へ。
天城 康介:そして、本当は。もう戦わないでくれ、命を削らないでくれと。そう、言いたいけれど。
天城 康介:「……うん。まずは、今の事件をどうにかしてから、だ」
天城 康介:それが、自分ひとりの我が儘だとも、理解してはいる。
楊原 あざみ:「そうもいかない。でしょう。少なくとも今年中は」
楊原 あざみ:「お正月は、何年かぶりに休みを取りましたから──」何気ない口調で。
天城 康介:そりゃ楽しみだ、と。応じる声は、何も疑いを持たないもので。
速水 やどり:「お正月。……えぇ、迎えられるように、頑張らないとですね」今年中は。その、意味を知る者として。
楊原 あざみ:「……四件目。ここも外れですか?」
速水 やどり:「そのようですね。……残ってる地点、そう、多くはありません。このまま虱潰しに。お願いします」
天城 康介:「支部の方でも、候補の絞り込みは続けてくれてるらしい。ナビのデータを更新するってさ」
天城 康介:自分の席─助手席の真後ろから腰を浮かせて。ヘッドレストの横から覗き込むように、やどりちゃんの手元のタブレットを覗き込みながら。
楊原 あざみ:「職場に恵まれてますね、本当に」溜息のように、小さく笑う。羨望が少し透けてみえた。
速水 やどり:「清掃局の方も、改善するといいんですけどね……どうしても、個人の資質が求められる職場は」ため息。
天城 康介:「職場。……職場、かあ」
天城 康介:「……考えないといけないんだよな。高校出たらどうするかとか」
速水 やどり:「大学受験の指導なら、いつでも承りますよ?」
天城 康介:「……その時は、是非。ああいや、今でも十分助かってるけども……!」
楊原 あざみ:「イリーガルの手当だけで食べている人も多いですけどね。支部を回っていると、一人や二人は見ます」
天城 康介:「それも考えたんだけどさ。……やっぱり、なんていうか」
天城 康介:「普通の生活も捨てちゃいけないって。そんな気持ちもあるんだよ」
天城 康介:─ここにいる自分以外の二人が。色々な意味で「普通」から取り残された人だから、余計に。
楊原 あざみ:「……だったら、大学ですね。やはり。行けるところまで行ってみるといいですよ」
速水 やどり:普通の生活。……普通じゃないこの関係に、いずれ決着をつけて。彼が、選択する未来はどんなものだろうか。思いを馳せながら。
天城 康介:「やっぱりそうだよなあ。……うん。やどり、来年になったら大学受験対策もお願いしていいか……?」
楊原 あざみ:「…………」なんとも言えない表情になって。でも、そこは仕方がないところだ。
楊原 あざみ:自分が選べなかった日常、とはそういうものだから。
速水 やどり:「えぇ。志望に合わせてお手伝いしますとも」それでも、ひとまずは。来年を迎える所からだな、と気持ちを新たにして。
楊原 あざみ:「……山に入ります。登山道の駐車場に駐めて、ここからは徒歩ですね」

GM:シーンカット。

天城 康介:では、続いての進行はこちらが。
天城 康介:の前に調達かな。
楊原 あざみ:そうですね。では、そこの進行の仕切りからお願いします、康介くん
天城 康介:承りました。それでは、改めて。

GM:ミドル1終了、調達とロイス設定を各位お願いします。
天城 康介:こちらは調達から。アルティメイド服を狙います。
天城 康介:3dx>=20
DoubleCross : (3R10[10]>=20) → 7[2,6,7] → 7 → 失敗

楊原 あざみ:はい。康介くんに「○純愛/不安」速水さんに「○誠意/敵愾心」でロイスを追加。(130版の初期ロイス書き換えてなかった)
天城 康介:残るTP16点のうち、13点を使わせてもらいたく。
速水 やどり:どうぞ。
天城 康介:ではゲット!
天城 康介:あざみさん、どうぞ……。
速水 やどり:あざみさんに「〇誠意/敵愾心」でロイス取得。
速水 やどり:調達は……スルーで。
楊原 あざみ:いただきます。装備して、行動値-2。
天城 康介:ロイスはやどりちゃんに「■尽力/不安」、雪ちゃんに「■誠意/脅威」で取得。
天城 康介:あざみさんは初期ロイスで保有しております。以上!
楊原 あざみ:購入は……念のため応急手当キットを。
楊原 あざみ:2dx+3>=8
DoubleCross : (2R10+3[10]>=8) → 5[5,5]+3 → 8 → 成功

楊原 あざみ:ひとつ確保しました。
GM:では以上かな。進行に移ります。

ミドル2


GM:登場侵蝕をお願いします。
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕率を+3(1D10->3)した(侵蝕率:51->54)
楊原 あざみ:楊原 あざみの侵蝕率を+7(1d10->7)上昇7させた。((侵蝕率:56->63))
天城 康介:天城 康介の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:41->43)

GM:それでは引き続き判定から!現状は
メイン進行判定:クリアPP:4/8
技能:<情報:UGN><情報:噂話>
最大達成値:30(4PP)/DP発生あり
シーン数:1/6

GM:進行は4/8ということですね。

楊原 あざみ:はい。では、どなたかまたSTから狙っていただければと。
天城 康介:さっきは自分がやったので、今回はやどりちゃんからいってみます?
速水 やどり:はい。ではST狙いで。情報:UGNでコネ:UGN幹部起動して。
速水 やどり:4dx+4>=9 ST
DoubleCross : (4R10+4[10]>=9) → 8[1,2,5,8]+4 → 12 → 成功

天城 康介:さすがやどりちゃん。
天城 康介:では、念のためメインを一度こちらで。コネ込み噂話。
天城 康介:5dx+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 10[1,2,5,10,10]+6[6,6]+1 → 17 → 成功

天城 康介:あざみさんのHP温存なら、ここでTP使わせてもらうのも手かな。
楊原 あざみ:そうですね。お願いします。
天城 康介:は、ではTP13点使用、達成値30!
GM:PPが4点入って、進行度は8/8に。これにより、次シーンがクライマックスとなります。
楊原 あざみ:はい。
速水 やどり:このシーンでDPが+1の+3で、8かな
GM:ですね。各々、累計DPは8になるかと。
楊原 あざみ:(マーカーを動かす)
GM:(助かります)

GM:─N市、第九支部管轄区域内。その中でも、支部員たちがあまり足を運ぶことのない辺り。
GM:なぜならば、そこには「何もない」からだ。……いや、正しく言えば。「今はなにもない」からだ。
GM:かつてそこには、公園があった。小さな遊園地のようでもあった、家族たちが憩う公園が。
GM:今は、もうなにもない。ただの、廃墟が残る山だ。
GM:─その、公園跡とは別の広場に繋がる、散歩道のような登山道を。君たちは歩いている。
楊原 あざみ:「割と冷えますね……」場違い季節違いの、赤いサンドイッチマンのような衣装を着込んでいる。
天城 康介:「……それ、ちゃんと残しててくれたんだな」
楊原 あざみ:「ええ。ある意味、最初にもらったものですし」
楊原 あざみ:本当は……夏の事件のときにもらった……あれもメイド服のパーツが手元に残してあったりするのだけれど。
楊原 あざみ:普段から身につけているのは、さて、彼は気づいているのかどうか。
速水 やどり:「あら、思い出話ですか」
楊原 あざみ:「ええ。去年のクリスマスの」
天城 康介:「やどりのところに行く、ちょっと前だったな。この服を、あざみさんにプレゼントしたの」
天城 康介:「……いやまあ。プレゼントというか。拾ったというか」
楊原 あざみ:「プレゼントでいいですよ。そちらのほうが嬉しいので」
速水 やどり:「見せつけてくれますね」言う声は、それほど不機嫌ではなさそうで。
楊原 あざみ:「ここのところ大変だったので。これくらいでも足りないくらいですよ」
天城 康介:「……これといい、例のメイド服といい。ふたりに何か贈ろうとすると、いっつも妙なことになっちまうけど」
天城 康介:「なんかさ、楽しいんだ。何を贈ったらいいんだろうとか、受け取ったらどんな顔をするだろうとか、そういうのを考えるのが」
楊原 あざみ:「いいことだ、とは思いますけどね」
速水 やどり:「それは……なによりですね」
天城 康介:「……えっ、と」
速水 やどり:ただ、スノードームの時は時で、また真顔になってたなあ、私たち。などと、思い返す。
天城 康介:「……ふたりとも、何か言いたいことがあるみたいに見えるんだけど、聞いた方がいいだろうか」
楊原 あざみ:「いえ」
速水 やどり:「いえ。大したことではありませんよ」
楊原 あざみ:顔を見合わせる。
楊原 あざみ:「楽しみに選んでくれるのはいいな、と、そう思ったくらいなので」
楊原 あざみ:「ええ」
速水 やどり:声が揃ったことに、ちょっと口元をほころばせて。
速水 やどり:「贈り物を重ねるうちに、見えてくるものもあると思いますので、えぇ」
天城 康介:「むう」
天城 康介:歩みを勧めながら、少し拗ねたように。けれど、二人と同じように、楽しそうに。
GM:─そうして、君たちは言葉を交わしながら道を進む。
GM:君たちは気付くだろうか。自分たちの声に混じる音が、山を登るにつれ変化していくことに。
GM:風にそよぐ樹々のそれであったものが、少しずつ。騒がしく、険しいものに変わってゆく。
GM:山の獣たちが、相争う声に─。
天城 康介:「……なんだ、これ。動物の……喧嘩?」
楊原 あざみ:「三人以上で不和を生む……相手は人間に限らない?」
速水 やどり:「対象同士の不和。……『キューピッドの矢』の作用かもしれません」
楊原 あざみ:「状態としてはかなり異常ですね」
天城 康介:「もし異常だっていうなら。それが、街に広まる前になんとかしなきゃ」
天城 康介:「……だよな?」
楊原 あざみ:「もちろん」
天城 康介:「うん、じゃあ行こう。ここまでやかましいってことは、もう近いってことだろ」
天城 康介:そう言いながら、右手をやどりちゃんに伸ばす。
速水 やどり:「……えぇ、行きましょう」手を取って。
楊原 あざみ:「そうですね。囮をばらまいて距離を稼ぐ、なんていう知恵が回らないといいんですが」
楊原 あざみ:左側に立って、手を握る。
天城 康介:─バチリ、と。支部でのそれよりも大きく、激しい音がして。一瞬、苦痛で眉間の皺を深めるけれど。
天城 康介:構うものかと。左手に力を込めて。
楊原 あざみ:はなから覚悟はできている。
楊原 あざみ:「悪くても、加速して走り抜けます。絶対に、手を離さないように」
楊原 あざみ:誰に、とでもない。二人にだ。もちろん。
天城 康介:任せた、と小さく応じて。3人、足並みを揃えて。
速水 やどり:「えぇ」何を言われても、離すもんですかと手を握りしめる。
GM:─繋がった3つの影が。緩やかな坂道を、駆け抜けてゆく。

GM:シーンカット

GM:シーン締め処理までこちらでさせていただきましょう。ロイス&購入!
天城 康介:ロイスは保留、購入は……ブルゲも要らないなこれ?
楊原 あざみ:はい。ロイスはこのままで、そうですね。システム上ブルーゲイルはほぼ意味がないです。
楊原 あざみ:購入もなしで。以上です。
速水 やどり:ロイスは保留、購入も無し。以上!
天城 康介:こちらも購入無し、以上にて!

クライマックス


GM:山中。放置されたブルーシート、何かの骨組みが並ぶ小さな広場。
GM:ぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる小動物たちを抜けてたどり着いた先に、奇妙な物体が浮かんでいた。
キューピッドの弓矢:「Cu Cu Cu」
楊原 あざみ:「あれが本体……ですか。小型の弓矢という話でしたが、だいぶ巨大化してますね」
キューピッドの弓矢:サモトラケのニケを二体、背中合わせに浮かべたような奇妙な物体が、おそらくあなたがたのほうへ回頭する。
天城 康介:「……感情を食うタイプ、とかかな。山の中の動物であれなら、街に出たら……」
楊原 あざみ:「……ここで食い止めましょう。これ以上、あんな悪趣味なシナリオに付き合う気もありません」
速水 やどり:「……早く、終らせてしまうに限ります。破壊許可は出ているものですし、全力で」
キューピッドの弓矢:「Cu Cu」
キューピッドの弓矢:周囲に、ハート型鏃の矢が複数浮かび上がる。性質に似合わず、物理的な防衛手段は持っているようだ。
天城 康介:「ああ。……それじゃあ、やどり。いつもみたいに」
天城 康介:ここまで繋いでた左右の手。それを、やはりいつものように、名残惜しそうに解いて。
天城 康介:「命令を、たのむ」
速水 やどり:「えぇ。……目標、キューピッドの矢。作戦を、開始します」凛とした通る声で、戦いの始まりを告げる。

キューピッドの弓矢:では、衝動判定。ですが、《デモンエクスマキナ》の効果により…
キューピッドの弓矢:判定をスキップして、全員の侵蝕率が100に固定されます。
天城 康介:100!オーライ!

GM:ラウンド1

GM:セットアップ。宣言はありますか。
速水 やどり:ありません。
キューピッドの弓矢:セットアップの行動値0スピードでこちらがメインプロセスを差し込みます。
天城 康介:《フルパワーアタック》を宣言、侵蝕104へ。
楊原 あざみ:行動値を上げても意味がないですしね。なし。
GM:彼我の距離は10mとします。
キューピッドの弓矢:行動。範囲に射撃攻撃、達成値30。
楊原 あざみ:ドッジ。
楊原 あざみ:4dx>=30
DoubleCross : (4R10[10]>=30) → 9[5,8,9,9] → 9 → 失敗

天城 康介:ドッジを試みます。
楊原 あざみ:駄目ですね。被弾したので
天城 康介:7dx+1>=30
DoubleCross : (7R10+1[10]>=30) → 9[2,3,7,8,8,9,9]+1 → 10 → 失敗

速水 やどり:ドッジ。
キューピッドの弓矢:ダメージは4d+23装甲有効。被弾した各人で振ってください。
楊原 あざみ:4d10+23
DoubleCross : (4D10+23) → 24[7,4,10,3]+23 → 47

速水 やどり:4dx+1>=30
DoubleCross : (4R10+1[10]>=30) → 10[1,4,6,10]+10[10]+4[4]+1 → 25 → 失敗

楊原 あざみ:これは……耐えられませんね。上司のロイスをタイタス化して昇華。復活します。
天城 康介:4d10+23
DoubleCross : (4D10+23) → 16[9,1,4,2]+23 → 39

速水 やどり:4d10+23 ダメージ
DoubleCross : (4D10+23) → 22[5,6,8,3]+23 → 45

速水 やどり:両親のロイスをタイタス化して昇華、復活。
天城 康介:こちらも耐えられず!"キューピッドの矢"に「憧憬/■憤懣」にてロイスを取得、タイタス化して昇華!復活!
キューピッドの弓矢:無数の矢を打ち出す。謂れとは不釣り合いな単純な物理制圧だ。
楊原 あざみ:撃ち貫かれて、血の花が咲く。顔を歪める。
天城 康介:「ッ、あ……くそ、こんなんじゃあ余計に。山から降ろすわけにはいかないだろ……!」
楊原 あざみ:「好き放題やってくれて……この服、大事にしてるんですから」

GM:行動値順に速水さん。どうぞ。
速水 やどり:はい。
速水 やどり:マイナー放棄のメジャー。
速水 やどり:《弱点看破》Lv6+《アドヴァイス》Lv8+《戦場の魔術師》Lv3
速水 やどり:対象は味方のお二人。対象の攻撃力ラウンド中+18、次のメジャーのダイス+8個、C値-1(下限6)。
天城 康介:ありがたい…!
速水 やどり:侵蝕+10して110。
速水 やどり:「えぇ……かならずここで、食い止めましょう……!」冷静と高揚を同時に呼び覚ます声が、山に響き渡る。

GM:行動値順に楊原さんの行動。
楊原 あざみ:「言われずとも。……だいぶ憤懣が溜まってるんですよ」
楊原 あざみ:マイナー。《アクティベイト》《リミテッドイモータル》12点回復12点ペイ。メジャー。《サイレンの魔女》《クロックアップ》。
楊原 あざみ:15dx9+4+3+12+1 能力訓練も入れて
DoubleCross : (15R10+4+3+12+1[9]) → 10[1,1,1,3,5,5,6,6,7,7,7,8,10,10,10]+10[5,7,9]+3[3]+20 → 43

楊原 あざみ:よし。いい出目です。攻撃力は23素点の18加算で41スタート。
楊原 あざみ:5d10+41 装甲無視
DoubleCross : (5D10+41) → 23[9,3,5,1,5]+41 → 64

キューピッドの弓矢:装甲15のHP57。一撃で倒れて、《ゲージブレイク》効果で自動復活。HP1
楊原 あざみ:手のひらに浮かべた赤い魔眼から、光条が伸びる。対象の時間を強制的に加速させる、という、非効率かつ単純な攻撃行動。
楊原 あざみ:ただしそれは、レネゲイド現象によって存在している相手には、多くの場合致命的な効果を生む。
キューピッドの弓矢:彫像のような姿がぐらり、と揺らぐ。背中合わせに再び浮かび上がるが、見れば、そのはしばしから、砕けた粉末がこぼれ落ちている。
楊原 あざみ:「今です。康介くん」

GM:天城くんの手番です。
天城 康介:「ああ。任された…!」 応える言葉は、ふたりへ。
天城 康介:マイナー、《完全獣化/一角鬼/ハンティングスタイル》 射程5mになった素手の射程内に移動。
天城 康介:メジャー、《C:キュマイラ/獣の力》による白兵攻撃。
天城 康介:19dx6+4
DoubleCross : (19R10+4[6]) → 10[1,2,2,3,3,4,4,5,6,7,7,8,8,8,9,9,9,10,10]+10[1,4,4,4,5,6,7,8,8,9,10]+10[2,4,5,6,7,8]+10[5,6,10]+10[8,8]+10[3,9]+10[6]+10[7]+3[3]+4 → 87

天城 康介:回ったなあ。
天城 康介:ヒットのはずなので、ダメージ!
キューピッドの弓矢:イベイジョン達成値は16。耐えられません。
キューピッドの弓矢:どうぞ。
天城 康介:9d10+26+18
DoubleCross : (9D10+26+18) → 50[8,2,1,7,2,9,7,8,6]+26+18 → 94

天城 康介:94点、装甲有効。
キューピッドの弓矢:残りHP1ですよ。装甲引いても耐えられない! 撃墜されます。
GM:演出をどうぞ。
天城 康介:足取りは軽く。ふたりの数歩前に進む。その最中、姿が掻き消えることはなく。
天城 康介:否定ではなく、再定義。己の望む自分の姿は、己の力で手繰り寄せるのだと宣言するように。
天城 康介:右腕が。半身が。全身が。黒い鎧のような装甲に覆われて。
天城 康介:『──これで、終いだ』
キューピッドの弓矢:「Cu────
天城 康介:横殴りに打ち付けられる矢の雨を、逆行するように。伸びた剣槍が、弓矢を粉砕した。

GM:バックトラック

GM:現在DP8点。直接、侵蝕率を8点まで低下させることができます。
GM:その後、倍率を宣言して、バックトラックを行ってください。
天城 康介:最終侵蝕は118、DPで8点低下。110からロイス4つで通常振りにて!
天城 康介:110-4d10
DoubleCross : (110-4D10) → 110-25[6,8,9,2] → 85

天城 康介:帰還!
速水 やどり:DP使用、8点低下して102から残ロイス2本で等倍振り。
速水 やどり:102-2d10
DoubleCross : (102-2D10) → 102-12[10,2] → 90

速水 やどり:帰還。
楊原 あざみ:こちらは115ですから……8落として3本で通常振り。
楊原 あざみ:107-3d10
DoubleCross : (107-3D10) → 107-13[3,3,7] → 94

楊原 あざみ:OK。問題なく戻りました。
楊原 あざみ:全員帰還ですね。お疲れさまです。
天城 康介:めでたく全員無事。よかった。

エンディング


GM:先程の廃公園から、少し離れた山の上の小さな展望台。
楊原 あざみ:「寄り道していこう、とか。どういう風の吹き回しですか? 康介くん」
天城 康介:「たまにはさ、いいだろ。……いや、支部に戻ってとか、さっきの山でとかでもいいんだけど」
天城 康介:「改めて話したいことだってあるんだよ、俺にだって」
楊原 あざみ:展望台の案内板に凭れて。穴だらけになったあの服は脱いで、また修繕の準備中だ。
楊原 あざみ:「聞きましょう。せっかく久しぶりの機会ですし」
速水 やどり:「おや。改まって話す事だと、私たちも相応に覚悟する必要のある奴ですかね?」
天城 康介:「……いや。たぶん、単に俺が再確認した、ってだけだ。二人がどうこうってわけじゃあない。……ええと、さ」
天城 康介:「街からここまで、あの弓矢を追ってきただろ。……つまり、街中じゃあ、あいつの"好物"は見つからなかったってことで」
天城 康介:「……改めて、さ。自分が」 ─自分たちが。
楊原 あざみ:「何を今更」
天城 康介:「あのさ、せめて最後まで言わせてくれないかなあ!?」
天城 康介:とても幸せな時を過ごしているのだと。そう続けかけた言葉を飲み込みながら、くしゃりと泣き笑いのような顔に。
楊原 あざみ:「まったく。背は高くなったのに、こういうとき涙もろいのはそのまんまなんですから」
楊原 あざみ:「ご感想は? 速水さん」
速水 やどり:「あ。さりげなく『ずっと前から』的なアピールをしてきましたね……」先にそっちに食い付く。
速水 やどり:「えぇ。私は一応言い切るまで待つ気でいましたけど。今更ですね、色々と」この状況の仕掛け人の方に目線をやりながら。
楊原 あざみ:「待ちが長いのも相変わらずですよ。そちら」
速水 やどり:「花を持たせるのもひとつの気遣い、ということで」
楊原 あざみ:「なるほど。ではそちらが後手で……」
楊原 あざみ:「天城くんとしては、まだ何かあるでしょう」
天城 康介:「……ああ、くそ。やっぱり全部お見通しか」
天城 康介:水を向けてくれたあざみさんに─ではなく。
天城 康介:「……やどり」
速水 やどり:「はい。なんでしょう、こうすけさん」
天城 康介:「うん。こんな場所、こんな話の中では、あるんだけど」
天城 康介:制服の内ポケットから。小さな─少年の掌より少し大きいくらいの、包装された箱を取り出して。
天城 康介:「これ、やどりに。……開けて、確認してみてもらえないか」
天城 康介:やどりちゃんに、そっと手渡す。
速水 やどり:「はい」僅か声を弾ませて、箱を開く。
天城 康介:円を描く、細い革のベルト。ささやかな輝きを放つ、淡い青─空色のクリスタル。
天城 康介:少女の首に丁度合うサイズの、それは。楊原あざみが身に着けるチョーカーと同じ型の、けれど色違いの品。
天城 康介:「……それ、ずっと着けててくれたろ。気付いたのは、この前の……あざみさんが、記憶喪失になっちゃった時にようやく、だけど」
天城 康介:視線をあざみさんに─あざみさんの首元に向けて。
楊原 あざみ:軽く不満げな顔をしてみせる。
天城 康介:「……いやその。もっと別のを、とも考えたんだけど。……まさかまたメイド服を贈るわけにもいかないだろ」
速水 やどり:「……ふふ。本当に、そういうところですよ」……私たちが惹かれてやまないのも、そういうところだけども。
楊原 あざみ:「もう少し、喜ばれそうなプレゼントを勉強したほうがいいと思いますよ」
楊原 あざみ:小さく笑う。
天城 康介:「うっ……」
速水 やどり:「折角です。着けていただけますか」髪をかき上げ、うなじを晒して。
天城 康介:え、と。小さく驚くような声。白く細いうなじに吸い寄せられた視線が、迷うように。
楊原 あざみ:「どうぞ。あちらを見てますから」
天城 康介:「……うん。じゃあ……やどり」
速水 やどり:「はい、お願いしますね」
天城 康介:じっとしててくれよ、と声をかけて。─慣れぬ動作ゆえか、指先が一瞬、首筋に触れたりもして。
速水 やどり:指が触れる時に、僅か肩が跳ねたりして。
天城 康介:自分で言い出したことなのに、こうも心臓の鼓動が早まることに。恥ずかしさと、安堵が半分ずつの吐息を漏らしつつ。
天城 康介:「……よし。できた」
速水 やどり:くるりと、半回転して。正面に向き直って。
速水 やどり:「どうでしょう? 似合ってますか?」
天城 康介:─大人びた顔立ちと、子供らしからぬその装飾が、とてもお似合いで。
天城 康介:─子供らしい笑顔と、本来は大人のためにしつらえられるそれが、アンバランスな綺麗さで。
天城 康介:「……うん。とても素敵だと、思う」
天城 康介:ようやく、そんな陳腐な言葉を絞り出す。
速水 やどり:「ふふ、それはよかった」貴女の右腕に、抱き着くように。ちょっと背伸びして隣に立つ。
楊原 あざみ:「さて。話はつきましたか」
楊原 あざみ:いつの間にかすぐ側にいる。左腕を抱きすくめる。
天城 康介:「あ、ちょっ、やどり……あざみさん!?」
天城 康介:右側に傾きかけた体が、左側に引き戻される。
速水 やどり:「えぇ、流石に今までお疲れのぶん、目は半分くらいつむっておきますので」
楊原 あざみ:「……まあ、飽きるまでは付き合ってもらいますよ」
楊原 あざみ:「そうしないと、車も出せませんし」
天城 康介:「……じゃあ、麓までこのままで」
天城 康介:そう言って、行きよりも随分とゆっくりとした歩みで、3人揃って歩き出す。
天城 康介:─3人とも。あるいは、オーヴァードという生き物そのものが、「普通の幸せ」には遠いもので。
天城 康介:─そして、今の自分たちの在り様が、「普通」ではないものだということも分かっていて。
天城 康介:─けれどいつか、この在り様が変わったとしても。
天城 康介:─大事な人に、幸せでいてほしい。そんな「普通」の願いだけは、ずっと─。

GM:SSSCUL テスト2
GM:天城・速水・楊原の場合
GM:終

楊原 あざみ:ということでお疲れさまでしたー。
天城 康介:お疲れ様でしたー!
楊原 あざみ:いい感じにまとまったかなあと思います。割といける。
速水 やどり:お疲れさまでしたー!!
天城 康介:誘いに応じていただきありがとうございました…!
楊原 あざみ:いえいえ。こちらこそです
速水 やどり:いえいえこちらこそ、ありがとうございました。
天城 康介:冒頭の相談差し引いて、三時間にちょっと足が出た感じかな。
天城 康介:シチュ&方向性決め打ちなら1コマで回せますね、これなら。
楊原 あざみ:そうですね。デザインした人間と志向が近い人が集まったのもありますけど