【Railway Holiday】 街から10分の安らぎトリップ | |
=大都会に寄り添う静かな空間、大阪臨港線浪速貨物駅を探索、の巻〜その2= | 2000/12/25 |
←【8】浪速駅から伸びていた大阪東港線廃線跡
かつては浪速駅から線路が北側へ分岐し、弁天埠頭付近の大阪東港駅まで更なる貨物線が走っていた。写真道路はその廃線跡で、中央の緑色トラック付近からの緩やかな湾曲が鉄道らしい痕跡を留めている。
道路の両脇には放置自動車や粗大ゴミがうち捨てられ、さながら廃線ならぬ廃道の趣きであった。
【9】踏ん張る看板『浪速駅三号門』→
市バス停留所から100メートルほど歩いた場所にある浪速駅の看板。もっとも看板はあっても、駅舎やそこに働く人の姿は発見できなかった。
しかし、左のJRの看板はともかく、右のボロボロの木看板の姿は見る者の涙を誘う。一号門のあった場所は市バス車庫に変わり、ニ号門の行方は知れず、今やこの朽ち果てた三号門が浪速駅を背負って立っているのだろう。
同行の知人曰く「これは絶対に撮っとかなアカン!」←【10】繋がってます、ちゃんと調べよう吉田地図さん
探索前に本屋で確認した住宅地図では環状線から分岐した線路が途中で途切れ、浪速駅が陸の孤島になっていたのだが、このようにちゃんと繋がっています。
写真で分かるように、海に向かって右側(北側)一帯が市バス車庫になっており、道路側からの目視では線路を確認出来ないようだ。きちんと構内にお邪魔して正確な地図を作ってください。
【11】最も廃線らしい風景→
市バス車庫で隠れた地帯の一番南側にある一段高いレール。前方のレールの表面がまだ少しは光っているのに対して、上のレールはかなり錆び付いていた。このレールに最後に列車が乗り入れたのは何時のことだったのだろうか……
←【12】道路沿いにあった付近案内図
左下にある少し跳ね上がった線路とこれに続く湾曲した道路が【8】に記した大阪東港線跡。また、その下の3〜4本のレールも更に延びて大阪港駅(現在の海遊館付近)まで達していたらしい。
【13】複線の跡……浪速駅エリア西端の橋梁→
上の付近案内図の右端に位置する橋梁の様子。右側のレールが通らない橋桁は、この線路がかつては複線であり、単線化されてしまったことを明確に示す何よりの遺構である。
←【おまけ】線路脇に落ちていた遺跡
昭和25年というから国鉄発足間もない頃に取り付けられたであろう建物財産票。真ん中に大きく書いてある『鉄』という文字が古の鉄道全盛期を象徴するように思えてしまうのは私だけだろうか?