1. 出発まで |
萩往還マラニック・・・聞いたことがあったが、実際走る気も無いし、感心も無かった大会。
それが急に現実のことになってきた。 2003年の夏、うららさんから「萩往還いけへんか?」と・・・・。 直ぐに菊ちゃん、アガシさんが賛同しおまけに秋田の大友@東北支部長まで乗ってくる始末。 「今申し込んだらポロシャツと靴下くれるでぇ〜。」というささやきに負け遂に申込をしてしまう。 「よう〜し!完走・・・いや萩は完踏というんや!完踏したるでぇ〜。」と心に決める。 9月に入り丹後ウルトラマラソンを55kmで初リタイヤした不安の中、夜間走の経験とリュック、ヘッドライトをつけて走 る練習の一環として、菊ちゃん、アガシさん、じんちゃんと岸和田〜和歌山〜打田〜犬鳴の夜間練習会を実施した。 夜間に走ることもヘッドライトを頭に付けて走ることもさほど気にならなかったが、問題はリュックである。 背中は蒸れるし、肩が凝ってくる、おまけに長い時間背負ってると肩にすれる部分が痛くなってくる。 これを今後の課題とし徐々に考えていかなければ・・・。 10月の四万十川ウルトラマラソンでは念願のサブ10、いやサブ9.5を達成したが後半の20kmは満足に走れ無かっ た。これじゃ250kmは到底無理・・・考えるだけで不安は募る一方だった。 冬のフルマラソンシーズンも泉州国際で自己新の3:06:07で締めくくれ、さあ萩往還に向けていよいよ本腰を入れ て走りこめねば! ダブルさんから3月の終わりにkadoさん主催の淡路島一周練習会があることを聞き、同じく萩に参加する菊ちゃん、 アガシさん、shinakoさんと一緒に参加させていただく。 この練習会には萩完踏の猛者がたくさんいていろいろな心得を教えて貰う一方、不安だったリュックもミズノ製に替え これも試す。 このリュックは軽く肩が最後まで痛くならなかった。萩はこのリュックで決まりや! 着々と準備は整う。 4月に入りさくらマラソン、鬼たいじマラニックを立て続けに走るが淡路島一周の疲れか、左膝裏に痛みが走るように なり一ヶ月前からの半月間はほとんどノーランになってしまう。 これでは萩完踏は無理かも・・・少し弱気になる。 萩往還二週間前、膝裏の痛みは完全じゃないがとりあえずだましだまし夜ランをがんばる。 この一週間で何とか90kmだけ走ることができた。相変わらず膝裏の痛みは若干残る。無茶苦茶不安・・・。 そしていよいよ出発。 |
2. スタートまで |
いよいよ萩に出発する時が来た!スタートは5月2日の18時だが、今回はうららさんの尽力で安く泊まれるように計
らっていただいたので前日入りするようにした。 5月1日午前6時家族の不安そうな(不満かも)顔をよそにいそいそを愛車に乗り込む。
先ずは岸和田の菊ちゃん迎えに行く。菊ちゃんを拾い今度はうららさん、アガシさんを迎えに中百舌鳥駅へ。
午前7時4人が揃いいよいよ決戦の場山口県を目指す。湾岸線、第二神明を通り竜野西ICから山陽道へ乗る。
車中は緊張感も無くワイワイ遠足のようにビールを飲みながら楽しいドライブのようだ。
京都組のふきこさん、ひろっさん、タラさん達は1時間程先行して走ってるみたいだし、前日秋田を出発した大友さん達
は既に山口入りしているみたいだった。 ![]() ![]() 瑠璃光寺本堂受付の前にて記念撮影 国宝五重塔をバックに記念撮影
2時半受付でスタートゴールでも有る瑠璃光寺に到着。大友さんや大友さんの職場の同僚のみなさん、京都組のタラ
さん達と合流する。 山口県の大会とは思えない位に知った顔が並び緊張感も一切無し!
受付を済ませ3時半今夜の宿で有るホテルニュータナカに入る。
このビジネスホテルは屋上に露天風呂があり、いつもの部屋のバスタブじゃなくゆっくり気持ちよく湯に浸かることが出
来た。 その後うららさん達と街に夕食を食べに出かける。ぶらぶら歩く山口の街はそこが県庁所在地とは思えない位ひなび
たのんびりした雰囲気があった。
夕食を済ませ、午後9時に部屋に戻り明日の荷物の最終チェックをする。
★持ち物、荷物
・服 装 ・・・・ ロングタイツ、長袖Tシャツ、帽子、手袋、首にタオル、腰にウインドブレーカー
・リュックの中身 ・・・・ ヘッドライト、ペンライト、予備電池、タオル、レインコート、お金(千円10枚、1万円1枚)、
ICレコーダー、デジカメ、携帯、胃薬痛み止め等の医薬品、、アミノ酸、地図
・油谷中への荷物 ・・・・半袖・長袖Tシャツ、半・長タイツ、靴下、手袋、ディクトン、日焼止め、タオル、地図
・宗頭への荷物 ・・・・油谷中への荷物同じ。ただ追加で風呂用タオル、歯磨きセット、レインコート、靴、
ウインドブレーカー
午後11時、明日のまだ見ぬコースを想像しながら深い眠りに入った。
午前7時目が醒める。夜中目が醒めることも無くグッスリ眠れたがベットのバネが飛び出てていたのか背中が少し
痛い。
早速屋上の露天風呂に行く。天気は曇り・・・このままの天気だと絶好なんだがと思いながら気持ち良く湯に浸かる。
朝ごはんを食べに2階に行くとうららさん、アガシさんが既に食べており同じテーブルに座る。ここはバイキング方式で
なかなかたくさん食べるものがあった。 その後ホテルをチェックアウトし、隣の温泉「湯楽里」という所へ行く。
またまたみんなで温泉に浸かりいよいよ始まる長い長い250kmに想いをはせる。
説明会が3時からなのでそれまで何処で時間を潰そうかと思案した所、ホテル前の「ガスト」でゆっくり昼食を取ろう
ということでそこに行きパスタとオムライスを食べる。
午後3時武道館に行き説明を受ける。
ここで今日山口入りしたルネのkaisanやdoironsさんと会いがっちり握手を交わす。
ちょっと長めの小野会長の説明も終わりいよいよスタート!
どんな苦しみが待っているのか・・・不安と期待で一杯になる。
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3. スタート〜海湧食堂まで |
5時半いよいよスタート30分前!ルネの仲間達と早目にスタートしようと話し合ってたが既に第1ウェーブの定員が一 杯になっており、仕方なく第2ウェーブ(18時5分)でスタートすることに・・・。 素晴らしいフラダンス?と小野会長の「えいえいおー!」の掛け声とともにいよいよ長い長い250kmの第一歩を踏み 出した。 ![]() ![]() 記念すべきゼッケンNOとチェックシート スタート前!仲間と! 最初はゆっくり`7分前後のゆっくりした足取り。 道を知ってる人を先頭に私、アガシさん、うららさんの三人でゆっくりゆっくり椹野川沿いを進む。 何回か道路を横切り、中国道が徐々に近づいてくる。もう直ぐ上郷駅エイドだ! 暗くなり道が見えにくくなった来たころやっと上郷駅エイド(13.4km)に19時45分到着。 先ずヘッドライトの準備をし、給水、パン2切れを食べる。続々と後からランナーがやってくる。 とりあえず駅のトイレに行くが真っ暗・・・しかし頭にはヘッドライトをしてるため心配はなし。7〜8分でエイドを出る。 出てすぐに道の左側に渡り橋を越える。これが秋吉台自転車道だ!頭上にそれを書いた丸い看板がずっと続く。 二本木峠を越え暫く行くと交差点の手前の自販機でコーラタイム。3人で分けて走り出すと直ぐにエイドがあった。 20時56分湯ノ口温泉エイド(21km)到着。ここで飲み物、おにぎり2個を食べ10分程度で離れる。 ペースは`7〜8分くらいだろうか。ゆっくり楽に走れるペースである。 今回は完踏が目標のためアガシさん達と事前に積極的に歩きを入れようと言うことで上りはずっと歩くつもりである。 現に二本木峠でも登りはかなり歩いた。 暫く道路沿いを走ったが途中から再び自転車道を走る。 周りの田んぼには既に水を張ってるのかカエルの大合唱が聞こえる。 doironさんの完踏記にも書いてたがこれがそうか!と実感する。 ここで先行していた菊ちゃん、shinakoちゃんに追いつき5人で進む。 白いガードレールに挟まれた自転車道を右へ左へと蛇行して進むうちに前方に灯が見えてくる。 下郷駐輪場エイド(27.6km)だ!21時47分到着。 ここまで疲れもなく時々歩きを入れながら順調にきている。ちょっと遅いくらいのペースだ! 秋吉町役場(32.6km)を10時34分通過。ここでコンビニから家に電話を入れる。 またまた峠道をひたすら5人で進む。当然登りは歩き。shinakoちゃんもこれなら付いてこれるだろう。 前方に赤いポール灯を持った人が左へ曲がるよう誘導している。ここが門村交差点(37.6km)だ! この頃からポツポツと雨が降り始めてくる。やっぱり雨だ!最悪〜。 ひたすら5人で黙々と進む。途中農協の前の自販機で大勢のランナーがたむろしている。給水タイムなんだろう。 三軒屋の峠を越え今度は下り、これを下ればエイドだ! 丁度日付が変わる午前0時05分西寺エイド(43.9km)に到着。 ここまで平均`8分15秒位・・・ちょっと遅過ぎかな。 このエイドはガソリンスタンドにあり、若い女の子が元気に声を掛けてくれている。 とりあえず15分程休憩しようということでポカリ、パンを食べる。 しかし他に食べ物がないので隣のコンビニへ!ここでお好み焼きを買う。チンしてもらったが中はまだちょっと冷た かった・・・アガシさんは同じくたこ焼きだったがこれも中が冷たかったみたい。 女の子の「暖かいコーヒーはいかがですか!」の声に思わず1杯作ってもらう。暖かくてこれがうまい。 ![]() ![]() 西寺エイドの風景。右はスタンドの給油機に座るアガシさん! 午前0時25分西寺エイドを出発。川を渡り右折すると直ぐに登りにかかる。街灯もなくなり真っ暗に! 菊ちゃん達が遅れ私、うららさん、アガシさんの三人でひたすら歩く。歩きだがうららさんが無茶苦茶速い! やっぱりコンパスの差か!追いつくためにはちょっと駆け足をしなくてはならない。 中国自然歩道の暗闇道をひたすら進む。美祢CCの入り口を過ぎ下った所が上田代の二股。 ここでおばちゃんが私設エイドをしてくれている・・・深夜の午前1時になると言うのに・・・感謝。 水を頂き礼を言って出る。次は食事の取れる豊田湖切石亭だ! この頃からdoironさんも加わり4人で進む。doironさんは去年完踏されてるので道も知ってるし安心だ! でもちょっとずつペースが上がってきている。 `6分位のペースにまで上がる。もうちょっとなので我慢しようと思いdoironさんに付いていく。 誘導している人を見つけそこを鋭角に右に曲がる。登り切ったところが豊田湖エイドだ。 豊田湖エイド切石亭(57.4km)午前2時10分到着。先ずは到着タイムの記帳だ!書き込むが前には凄いたくさん のランナーがいた。現在は250番位だっただろうか。 とりあえず食券を切り離しうどんとパックに入ったおにぎりを2個貰う。 テーブルに座り食べてるとちょっと遅れていたうららさんも到着した。 うららさんが前に座ったがおにぎりが1個・・・なんで?うららさんも不思議そう。 とりあえず食べなければ・・・エイドの写真等を撮ってるとうららさんが食べ終わり「先に歩きながらいっとくわ。」と言い 出発していった。午前2時30分豊田湖エイド出発。 ![]() ![]() 豊田湖切石亭エイドにて!仁尾さんツルピカ前田さん。まだまだ元気です。 アガシさんと二人で先に出たうららさんを追っかける。右手にダム湖が暗闇にうっすら見える。 この頃から雨が激しくなってくる。 灯のある交差点に到着。大羽山交差点だ!ここでコーラタイム! 自販機でファンタグレープの小さい缶を買う100円だ! 雨は益々激しさを増す。午前3時42分俵山温泉エイド(66km)に到着。 エイド内は暗く寂しいがやっぱりエイドは有難い。水分補給と飴を頂き直ぐに出発。 温泉街らしき感じだが折からの雨と深夜のためゴーストタウンのように静まり返っている。 直ぐに鋭角に左折しまっすぐ進むと街灯のある交差点に出てきた! 右側通行と言ってたので右側路面を見たが矢印は書いてない。 アガシさんと「こりゃまっすぐやで!」と言いつつ20m程進んだところで後から声がかかる。 「こっちに矢印が書いてます!」。 慌てて戻り左側の路面を見ると確かに左側へ進む矢印が・・・危なかった〜! 説明会では右側に書いてあるって言ってたのに。 左側に入っていくと直ぐに道路工事の赤色灯がたくさん並んであった。ここからいよいよ砂利ヶ峠(じゃりがたお)だ! 周りにはアガシさんを含め3,4人のランナーがいる。みんな疲れ始めてるのか無口だ! 登りは無理せず歩き作戦で登っていく。しかし、先に行ったうららさんがなかなか捕まらない!もしかして走りまくってる のでは・・・。アガシさんとそんな話をしながらひたすら登る。 辺りは漆黒の闇。こんなところ大会じゃなかったら絶対走らないだろうな〜と思いつつ頂上を探す。 やっとのことで頂上到着。ここからは大坊の街に向って下るのみ!ペースが徐々に上がる。 暫く行くと前方にうららさんを発見。 追い付いてまたまた3人連れで進む。相変わらず周りは闇・・・女性なら怖いだろうな〜。 やっと前方に灯を発見!大坊ダムエイド(75.8km)である。 午前5時丁度到着。横殴りの雨が益々強くなってきている。 ![]() ![]() 大坊ダムエイドにて!豚汁を食べるうららさんとアガシさん。食べてる間もテントが飛びそうな風が吹いてる。 ここで男子学生達が豚汁を振舞ってくれる。体が冷えてきてるので暖かい食べ物は有難い。 食べてる間も横殴りの風で座ってる所まで雨が入ってくる。なんじゃ〜この雨は!! 15分ほどの休憩でエイドを出発。そろそろ周囲が明るくなってきた!夜明けだ!遂に一日目の夜が明けた。 エイドを出て寒くなってきたので私一人が走り出す。うららさん、アガシさんは暫く歩いてるみたいだ! ここで確かくーさんを追い抜いたと思うのだが・・・。濱ちゃん〜と声を掛けていただきました。有難う! この頃から雨が上がり気持ちも楽になって来た。 エイドから3.4km行った突き当りが新大坊の交差点。これを左折し今度は西へと進む。 1.4km行くと伊上交差点。ここを右折すると目の前に日本海が見えてきた!やっと日本海にたどり着いた〜♪ 足は快調に進む。もう4kmほどで食事と着替えのできる海湧食堂だ!気持ちはどんどん楽になる。 油谷大橋の手前で公衆トイレを発見!エイドは混むだろうから今のうちに行っておこうと思いトイレに。 同じ考えの人もいて一杯。まだ誰も来ないだろうと女子トイレをお借りした! トイレを出たところで入ったきた女性ランナーとガッチンコ。恥ずかしかった〜許してくださいね!m(_ _)m トイレを出てリュックを背負ってると前の道をうららさんとアガシさんが走ってる! 「お〜い!」と声を掛けると気づいてくれた。 道へ出て遥か前方を走る二人を追いかけ、追い付く。 そして遂に海湧食堂(86.2km)に午前6時30分到着。 到着記帳をするために食堂に入るとkaisanとT蟹君がいた! 服が濡れて寒かったので先に着替えをしようと油谷中学体育館へ行く。 着替えを済ますと気持ち良く、すっきりした!シューズは用意してなかったのでそのまま・・・。 海湧食堂行きお粥を食べる。疲れた体にはやさしいおいしさだ! 向かいに座られたご夫婦らしきランナーに声を掛けてみた。ミントの奥代さん夫婦であった。がんばりましょうとエール を掛け午前7時15分海湧食堂を出発。45分の休憩だった。 ![]() ![]() 海湧食堂前にて!前の道を100m行くと着替えの油谷中学。まだまだ余裕です。 |
4. 海湧食堂〜千畳敷 |
海湧食堂を出た辺りから晴れ間も出始め、気分的にすごく楽になる。
走っては歩き、歩いては走りを繰り返す。そうしてたら後からdoironさんが追いついてきた!4人で喋りながら気楽に歩
を進める。途中doironさんが前に出たので先に行ってもらいまたまた3人に! 久津三叉路を越えた所でガードレールにリュックが一杯並んでいた!
折り返しのためみんなここにおいていってるのだろう。
三人共貴重品だけをポシェットに詰めリュックはそこにおいて走り出す。リュックがないと無茶苦茶楽だ!
背中が涼しいし肩が凝らない・・・そういえばウルトラマラソンなんてリュックも背負わずホント楽な大会やな〜と思う。
左手に油谷湾を見ながら進む。海沿いから入った所で道が二股に分かれている。矢印はどっちにも入っている。
はは〜ん!これが説明会で言ってた道やな〜確かどっちでもエエって言ってたな!
前のランナーが右へ行ったため私達も右のルートを取る。しかしこの道が凄い登り!膝に手を当てないと登れないよう
な坂である。 上りきるとまたまた合流してしてる。細い道をクネクネ行くと前からkaisanが!折り返しが近いののだろう。
今度はdoironさんが!そして午前8時45分第一チェックポイントの俵島(97.3km)に到着。
ここで軽トラにポリタンクを積んだおばあさんが水を振舞ってくれていた!
確か誰かの完踏記でもこのおばあさんのことが書いてあったような・・・水と飴玉を頂き折り返す。
ここでとりあえず携帯から掲示板に100km通過の速報を入れる。
来た道を帰る!前から来るランナーに「もう直ぐですよ〜♪」と声を掛けながら進む。
この辺りからまたまた私一人が前に出る。暫く行くと自販機で休憩してるdoironさんを発見。手を振り先に進む。
行きに置いていったリュックを取り、その先の農協の自販機でコーラタイム。
晴れてきたのでついでにお茶のペットボトルも購入。
次なる目的地の川尻岬を目指す。農協から川尻岬までは4km。
木漏れ陽のある林を通り、午前10時5分第二チェックポイントの川尻岬(107.2km)に到着。
先に到着していたkaisan達の横でカレーを食べる。
ルーはうまいがご飯が固い!文句を言いながらも全部食べてしまった。
食べ終わった頃にうららさん、アガシさんが到着。
写真を撮りモナ王(アイス)を食べながらお先に歩いて出発。
結局20分程の滞在になりました!
![]() ![]() うららさん!ここでおばちゃんのカレーを食べてしまったらしい。右は川尻岬から日本海を望む。
モナ王をかぶり景色を堪能しながらゆっくり歩く。食べ終わり走り出す。
遥か前方に目指す千畳敷が微かに見える。
雨は降ってないので気分が楽だ。途中細い道を左折する。川尻漁港に降りる道である。
ここで並んだ年配の人に棚田のことを訓えてもらう。この棚田は日本でも有名らしい。なるほど綺麗な景色だ。
しかし景色よりこの下り!爪が痛くなるような急な下り・・・・足に悪いなぁ〜と思いながら進む。
川尻漁港の横を通るあたりから再び雨が降り出す。漁港のトイレに駆け込みレインコートを着込む。
また蒸し暑いだろうな〜とテンションが下がる。
雨の中走ってると左の店から休憩ですよ〜と声が掛かる。お〜ここがシーブリーズだ!
食券を渡し眠気覚ましのアイスコーヒーを注文し、席を探してると奥から「お〜い濱ちゃん!」と声が掛かる。
kaisanだ。同席させてもらい暫く雑談。
体が冷えて来たのでお先に出発させてもらう。休憩は15分位。
シーブリーズを出て次に目指すは第三チェックポイントの立石観音だ!
でもここから立石観音までの道をあまり覚えていない・・・寝てたのかな〜。
![]() ![]() 川尻漁港に下りる途中の棚田の風景。 立石観音手前(頭の上にある岩が立石観音)
第三チェックポイント立石観音(117.2km)12時(正午)丁度到着。
これも横の漁協の階段でコーラタイム。雨は相変わらず降り続ける。5分ほど休憩し再び走り出す。
暫く行くと登りが始まった!無理せず早歩きで登る。
道は川のように上から雨水が流れてくる。足の踏み場を考えて進む。
途中何回か分岐道に出くわす迷って後を振り返ると誰もいない、遠くの前方を見ても誰もいない・・・間違ったか!
戻ろうかどうしようか考える。戻るのは簡単だがしんどいし・・・とりあえずちょっと待ってみよう。
誰かが来るかも知れない・・・・。
3分待っても誰も来ない、不安がどんどん大きくなってくる・・・戻ろうと思い50m位歩き出すとランナーが来た。
良かった〜あってた!再び元気が出てきて歩き出す。
津黄峠の頂上を鋭角に左折するともう直ぐ千畳敷だ!
霧が立ち込める千畳敷(124.6km)に13時丁度到着。
やっとゴールまでの半分を終えたところだ。無茶苦茶先は長いなぁ〜と弱気になってくる。
![]() ![]() 千畳敷の頂上(330m)。霧が立ち込め幻想的は雰囲気。観光客はほとんどいなかった。
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5. 千畳敷〜宗頭 |
千畳敷を出ると次は女子中学生の元気なエイドで有名な西坂本まで一気に下る道だ!
足を労わりながらゆっくりゆっくり下る。しかし勝手にスピードがつく。足首が痛い・・・・まだまだ半分なのに・・・。
リタイヤが頭を横切る。
何とか下りきった交差点のところが西坂本エイド(128.6km)。13時32分到着。
「お疲れ様〜♪」と元気な声に歓迎され、縁側に腰を落とす。
カップ麺はどれにしますか?と元気に問われ「シーフードヌードルで!」とこちらも元気に答えた!
縁側で座っていたがあまりに寒くなってきたので上に上げてもらう。
こっちは風も少しマシで気分的にも暖かい感じがした。
出されたカップ麺を食べようとしたがお湯が熱くいなかったのか麺がまだ固い!
その内柔らかくなりだろうと思いながら食べてるとアッという間に平らげてしまった。
食べ終わった所、縁側でまたまた元気なおっさんが女子中学生に手を振って答えていた!kaisanだ!ホント元気な人
だ〜と感心する。 「kaisanこっちが暖かいですよ!」と声を掛け一緒に座る。話が出来る境遇はやっぱり幸せだ!
![]() ![]() 西坂本エイド。ジャージ姿の中学生ががんばってくれてます。 エイド内で私とT蟹君。(kaisan写す)
黄波戸峠を越え黄波戸駅(134km)を14時35分通過。ここでまたまたコーラタイム。といってもファンタグレープです が・・・・。 境川交差点を左折し国道191号線沿いを走る。車が横をする抜けるのでちょっと怖い感じがする。 左手に深川湾を眺めながら走っていたがちょっとお腹の調子が悪くなってきた。 幸いこの辺はコンビニが有りそうだ・・と思ってたらコンビニ!すかさず入る。 「トイレお借りします!」と店員に告げたがトイレ前では列が・・・。 中々出てこない・・・チラッと見ると子供を連れたお母さんが子供達を順々にトイレに座らせている・・・参ったなぁ〜。 外を眺めていると前の道をkaisan達が通り抜ける。快調に走ってるな〜と感心する。 やっと順番がまわってきた!トイレを出てアイスを購入。ゆっくり食べながら歩く! 長門市内を抜けると仙崎のT字路。ここを左折する。 15時47分仙崎エイド(往路142.3km)到着。エイドには先着していたkaisanとT蟹君がいた。 「荷物どうしました?」と尋ねるとここのエイドは基本的に預らないらしい! ここにおいてる荷物は勝手においてるだけとのこと・・・・私も勝手に置いていこうっと!! ここでもkaisanより先にエイドを出る。 暫く行くと前方からタラさんとくわちゃんが・・・「お〜い!がんばれ〜!」お互いエールを交換する。 「大友さんは?」と尋ねると「もうずっと前やで〜」とのこと・・・大友さんがんばってるなぁ〜と感心し、先に進んでる分 ちょっと羨ましかった!! 青海大橋の上で今度はひろっさんがきた!ここでもエールを交わす。 やっぱり鯨墓を折り返してきた人が羨ましい。 これから往復21kmを走らないと戻って来れないのか・・・・ちょっと気分的にブルーになる。 次々帰ってくるランナーとエール交換を交わしアップダウンの道を進む。 横を車がビュンビュン水しぶきを上げ猛スピードで飛ばしながら走る。 静ヶ浦キャンプ場エイドの手前で右アキレス腱にピッキ!と痛みが・・・あれれ? 暫く走るが痛みはひどくなる一方。アカン!もうリタイヤかも・・・・このアキレス腱がパン!と乾いた音で切れたら終わ りなんやなぁ〜と冷静に考え始める。 足を引き摺りながらやっとのこと17時10分第5チェックポイントの鯨墓(152.8km)に到着。 ![]() ![]() 根の上に鯨が乗っかってる建物が鯨博物館(鯨墓) 鯨墓付近の漁港風景 早速自販機でジュースを買い、痛み止めを飲む。「効いてくれ〜!」心の中で絶叫する!! 10分程度座り休憩し出発!痛み止めが効き始めるまであと20分位掛かるだろう。痛みは益々ひどくなる。 「こりゃ!これが終わっても当走れんやろなぁ〜」と独り言を言いながら走る。直ぐにkaisan達とすれ違う。 相変わらず雨は強く降り続いている。 前からアガシさんが来た! うららさんがいないので状況を尋ねると西坂本エイドで待ってたが中々来ないので先に出たというのだ・・・・うららさん 大丈夫かな。 静ヶ浦チャンプ場エイド(157km)到着。早速食券を出し、うどん定食を食べる。だしがぬるくてまずい! 「体が冷えてるのにもっと暖かいものをだせよ!」心の中で文句を言ってしまった!ゴメリンコ! カレーにした方が良かったかも・・・ちょっと後悔! 静ヶ浦キャンプ場でトイレにも入り再び走り出す。 滞在時間は20分位かまだ痛み止めは完全に効いていない。 来た道をひたすら引き換えし、前から来るランナーともエール交換しながら仙崎エイドを目指す。 雨の中前から見覚えのある走り方のランナーが・・・・うららさんだ!上下白のウインドブレーカーを羽織り苦しそうだ! 「うららさん!大丈夫?」「アカンわ〜。」とうららさん! 「アガシさんまだ前にいるからがんばって!」それだけを言いうららさんと別れる。 がんばれ!うららさん!心で叫びながら何故かジーンとしてきた・・・・。 青海大橋の手前で今度は菊ちゃんとshinakoさんと出会う。この二人にも「がんばって!」と声を掛け送り出す。 この時も何故か胸がジーンとした・・・何故なのかな? 18時45分仙崎エイド(復路163.3km)到着。 鯨墓までの往復21kmを約3時間掛けて走った事になる。 やっぱりこの距離になると1時間でせいぜい7kmが限度かな・・・・。思考能力の落ちた頭で考える。 ![]() ![]() これから鯨墓に向うランナーがんばれ! 往路で撮った仙崎エイドの写真 仙崎エイドに預けていたというか、勝手に置いていったリュックを背に10分位の休憩でエイドを離れる。 目指すはコース中最高のオアシスという宗頭文化センターだ!距離にして約11.5km先である。 汚い話この辺からお尻の具合が悪くなってきた!いわゆる尻ずれというやつか!お尻の谷間がこすれて痛い! たぶん赤くただれているのだろう。感覚で充分症状がわかるようになってきた。 強烈な風を受けながら海岸沿いを走る。 小浜踏切という小さな踏切を渡り再び国道191号線にでた。辺りはだんだん暗くなってきている。 段差がある歩道を走ったり、車が来てないとみると比較的楽な車道を走ったりする。 自販機がいくつも続くがどこかで休憩しようと思いながら次の自販機、また次の自販機と目標を先に延ばしていく。 何処まで続くのか・・・と思ってたらコンビニ発見! 中に入り散々迷ったあげくファンタオレンジだけを買い、裏側の風の当たらないところで一気に飲む。 雨の中ひたすら宗頭目指して走る。周りを走ってる何人かのランナーより私が一番速い!ドンドン抜いていく。 ぼ〜として走っている目に遂にそれらしき灯を発見!間違いない! 午後8時30分宗頭文化センター(174.9km)到着。この11.5kmを1時間35分で走った計算だ! |
6. 宗頭〜東光寺 |
まず最初は風呂だ!走る前は入らないかも知れない!と言ってたがお尻の具合が悪いので着替えを貰い、迷わず 風呂場へ! 既に3〜4人のランナーが入っていたが風呂自体はそれでも充分広く、まず体を洗い湯船へ! お尻がしみる〜♪でも雨と風で冷えた体には最高のプレゼントだ! お湯は少し汚いが上がる時にシャワーを浴びれば済むこと・・・じっくり浸かる。 風呂から出てくるとkaisan達も到着していた! 食堂でおにぎりを食べ暫しの寛ぎ・・・さあ出発はどうしよう。 ここから鎖峠への登りも待っている。 kaisanに出発予定を聞く。1時間ほど仮眠して11時に出発するという。 もうこんな時間だし・・・・考えた挙句ご一緒させてもらうことにした。 「じゃ私もその時間にします!」と告げ、携帯の目覚ましを10時45分にセットして2階の仮眠所に上がる。 薄い敷き布団だったが毛布を2枚掛けて眠る。 強烈な雨音で目を覚ますと10時半。45分位眠った。雨が凄い降ってる・・・止めようかな。 しかし今もコース上を走ってる仲間がいる!自分だけが辛いんじゃない! 意を決して下に降りると廊下にアガシさんの姿が。今到着したようだ! アガシさんに自分がkaisan達と11時に出発することになってる!と言うと「俺も一緒にいくわ!」と。 靴下の替えを忘れたらしく幸い私が持ってた予備のソックスを渡し、私、アガシさん、kaisan、T蟹君の4人で出発する ことにした。 痛み止めの薬を飲み23時20分宗頭出発。滞在時間は2時間50分だった。 雨の中4人で走り出す。お風呂に入ったせいかお尻の具合もマシになった。 kaisanと二人で快調に走るが後の二人が付いてこない。大丈夫だろうか・・・? 自分は休養充分だがアガシさんはお風呂にも眠ってもいない。 23時50分第6チェックポイントの藤井商店(178.1km)到着。 チェックを済ませ、コーラを買う。 すぐに左折すると鎖峠までの登りだ! かえるが鳴く真っ暗な道をああだこうだと喋りながら進む。 分岐があるが矢印も無い・・・迷ってたが良く見てみると一方は直ぐに突き当たりだった。 ![]() ![]() 藤井商店前にて!4人なら心強い! 三見駅エイドにて!雨はまだまだ激しい。 やっとのことオレンジの街灯のある道へでた。この道は車が通る道だ!雨の中猛烈なスピードで車が走っていく。 暫く走ったがアガシさんとT蟹くんが遅れ気味になる・・・疲れているのかな? 三見駅に下りる道も迷わないよう慎重に探しながら進む。この辺でも一回コーラタイムを取る。 「三見←3km」と書かれた看板を発見!左折し一気に下る。 午前1時30分第7チェックポイント三見駅(187.1km)に到着。 ここにもボランティアの人がいてくれた。有難い!感謝感謝です。 ここでゴールまでのシュミレーションをする。このまま歩いても充分ゴールできる!ということになり、ここからとりあえず 次のエイドの玉江駅まで歩くことに・・・。アガシさん嬉しそう〜。 午前1時45分三見駅エイド出発。何故か周りにはたくさんのランナーがいる。頼られたるのかな?? 真っ暗な迷いそうな道だが歩いていると気楽。おまけに周りには10人位のランナーもいる。 踏み切りを何回か越えると今度は海が広がってきた!波の音が子守唄代わりになり凄い睡魔に襲われる。 昨日もそうだったが体内時計の関係で夜明け前が一番眠むい。途中眠っていたのかこの辺りの記憶があまり無い。 ずっと歩き続けて午前3時20分玉江駅エイド(193.9km)に到着。 三見からの7km弱を1時間35分掛けて歩いたことになる。やっぱり歩けば1時間に4キロちょっとがいい所だ! ここの玉江駅ではみんな眠むいのかダンボールの上で眠っている。 kaisan、アガシさんも10分程寝かせて!という。 私はここで自宅にメールを打った。もっと先に打っておきたかったのだが私のはFOMAで、なんせ電波状態が悪い。 宗頭でも圏外表示だったので、秋吉のコンビニからここまで全然連絡をとれずしまいだった。 夜中にメールを打ったのにも関わらず直ぐに「がんっばって!」と返事がきた! ビックリしたやら嬉しいやら・・・本当に感謝!感謝!です。 午前3時40分玉江駅エイド出発。ここからは歩いても大丈夫!ということでまたまた歩きで先へ進む。 常盤大橋を渡り萩市内へ。 相変わらず雨が降りつついている。左手に萩城跡のお堀を見ながらもくもくと進む。 雁島橋の手前でついて来てるはずのアガシさんがいない。 足を引きずっていたので遅れていると思い、コンビニにて休憩することになる。 私とkaisanはホットドッグや缶コーヒーを買ってコンビニ前で食べたが、T蟹さんは道端に座ったまま動こうとしない。 疲れがピークに達してるのだろう。 あまりにアガシさんが来ないので携帯に連絡を入れるが返事が来ない。しょうが無いので先に進むことにする。 萩焼会館前を過ぎひたすら笠山目指して歩く。しかしその歩きもペースが遅い。 140kmのランナーが横を元気良く抜いていく。 ここでkaisanが「あのペースやったら12時頃にゴールやな!」と一言。 むむ・・・その一言で考えた!あのスピードで12時・・・じゃこのまま歩いたら何時にゴール? 時間は既に午前5時を回っている。 あと50kmキロ15分だからゴールまで12時間半!食事時間も入れると・・危ない! kaisanにこのまま歩いたらちょっと時間内ゴールは無理みたいですよ!と告げる。kaisanも計算し始める。 「濱ちゃん!とりあえず先に行って!」と・・・辛いだろうがここは心を鬼にして先に行かせて貰う。 さあ!ここから何処まで走りきれるか! 右手に明神池を見て笠山の登りに向う。辺りはだんだん明るくなってきた。 ここで遅れているはずのアガシさんを発見!聞くと他のランナーについて行ったので道を間違えずに行けたとのこと。 結局私達が道を間違っていたことになる!アガシさんに「今から行くでえ〜」と告げスパート! 午前5時40分第7チェックポイントの笠山(204.4km)到着。 パンチして、来た道を折り返す。 直ぐにkaisanも来た!T蟹さんに「ゴールで待ってるで!」と告げ来たらしい。T蟹さんは大丈夫だろうか? 笠山から虎ヶ崎までは2.7kmしかない。歩いているランナーをドンドン抜いていく。 午前5時58分第8チェックポイント虎ヶ崎食堂(207.1km)到着。 店の前で到着確認をし中に入る。 カレーライスとうどん定食があったが痛み止めの薬を散々飲んだので胃腸の具合も思わしくないためうどん定食にした。 すぐにkaisan、アガシさんも到着。 ビックリしたのはもう走れないと言ってたT蟹さんも到着したことだった。 食べ終わりトイレに行く。暫くしゃがんで戻ると既にアガシさんは出発したとのこと。 みんなでゴールでの再会を誓う。 午前6時10分虎ヶ崎食堂を出発。直ぐにクロカンのような道が待ってる。 途中アガシさんを交わし、目指すは最終チェックの東光寺。 ![]() ![]() 虎ヶ崎食堂の滞在時間を書いたボード 虎ヶ崎食堂を出るkaisan 萩焼会館前を左折し、長い長い直線を突き当たり、鉄の小さな橋をわたると左折。ここからがまた長かった。 途中doironさんとすれ違う。手を挙げエールを掛け合う。 午前7時29分最終チェックポイントの東光寺(215.3km)到着。 ここで記念の撮影をし、暫し休憩。 ![]() ![]() 写真で見てた東光寺赤門 チェックポイントのパンチを打つランナー |
7. 東光寺〜ゴール |
東光寺を折り返すと直ぐにkaisan、アガシさんとすれ違う。 ここでもエールを交わす。松陰神社、松陰大橋を渡し街中へ。 信号待ちをしているdoironさんと併走し、御許町交差点を左折する。 この辺で痛み止めが切れてきたのかまた右アキレス腱が痛み出した。一歩一歩が激痛との闘いになった。 最後の痛み止めを缶コーヒーで流し込む。 今度痛くなったらどうしよう・・・・痛み止めはもう無い!凄い不安が押し寄せる。 併走するdoironさんも足首が痛むらしい。 そりゃここまでくれば痛む所は無いという人の方がおかしいくらいなのだろう。 doironさんの「先に行ってや〜!」の声に押され、萩往還道を目指す。 往還道の入り口が解り辛かったがなんとか。 これが往還道か!そう思って走ってると前から見覚えのある女性が・・・大友@東北支部長と一緒に来られ、歩け歩け の部60kmに参加している小田嶋さんだ! お互いにがんばってと言葉を交わした。また大友さんと夜中の往還道で会ったことを嬉しそうに話してくれた。 午前8時30分萩有料道路休憩所(222.8km)到着。 エイドでは暖かいスープ、おにぎりをいただく。特に漬物がうまかった。 8分位の休憩で出発。直ぐにクロカンのようなコースを上がる。 暫くすると前から女性ランナーが・・・近づいてビックリ!ポカリさんである。 彼女は70kmの部に出ており、現在第2位?(もちろん女性では1位)で走ってるみたいだ! ポカリさんの記念撮影をして、お互いの健闘をたたえ別れる。 暫くすると再びアスファルトの道へ出る。 前から続々と70kmのランナーが走ってくる。その中に岡山のHAPPY’Sの省ちゃんを発見!お互いにビックリする。 エイドもうすぐよ〜と教えていただく。 午前9時10分明木市エイド(226.4km)到着。 給水しただけで名物のお饅頭は食べられそうに無い・・・伝言板を暫く読むが集中力が無くまったく解らない。 早くゴールしたい!早々にエイドを出る。 エイドを出た頃から前から来るランナーに暖かい拍手やエールを受ける!これがkaisanの言ってた神様扱いだな。 照れくささと嬉しさで涙があふれてくる。 この年になってこれだけ感動できるとは!ここまで帰ってこれて良かった。心からそう思えた。 しかしゴールはまだ23km先である!心を引き締め往還道をひた走る?(ひた歩くが正解かも) 直ぐに一升谷の石畳へ!上りは出来るだけ速歩き!腕を振って黙々と。 以前写真で見た釿切の風景!思わずシャッターを押す。 ここから山道やら田んぼ道やら解らない道が続く。 ![]() ![]() 向かいから続々と来る70kmのランナー 一升谷の石畳 ![]() ![]() 萩往還の道標 釿切の風景 10時40分佐々並エイド(235.6km)到着。 痛み止めが早くも切れてきたらしい。右のアキレス腱が限界だ! エイドのおばちゃんに痛み止めはありませんか?と聞きたいがとうとう最後まで口に出せなかった。 ここで名物の豆腐とオレンジジュースをいただく。「あとゴールまで17kmよ〜」と言っていた。気持ちが萎える。 まだそれだけあるの・・・でも完踏は間違いなく出来る。 風呂に入りたい!眠たい!欲求ばかりがドンドン湧き出てくる。 10時55分佐々並エイド出発!相変わらずアキレス腱が焼けるように痛い! 首切れ地蔵を通過し、またアスファルトの道へ出る。ずっと前方まで上り道が続いている・・・精神的にキツイなぁ〜。 走ったり歩いたりを繰り返し前に進む。 左手の小屋から女性の方が声を掛ける。「休憩していきなさい!」と。 おばあさんも横にいた!お〜これが夏木原キャンプ場のおばあさんか! 行きたい気持ちがあったけど道を渡るもの辛くて「有難う!」と声を掛け通り過ぎてしまった。 板堂峠の萩往還最高所にやっと到着。 ラスト7kmだ!係員の誘導で右手の階段を登っていく。またまたアップダウン。 直ぐにまた道に出る。今度は左手の階段を上がる・・・再び同じような道。またまた階段を登り・・・。 アキレス腱が悲鳴を上げる。まだか?何回も地図を見るが思考能力が無いのか現在地が良くわからない。 いよいよ最後のクロカンルートか!と思い走ってると後からポカリさんが来た!「がんばって!あと少し!」と声を掛け てくれ疾風のように下り坂を消えていった。 あのスピードならあっという間にゴールやろな〜と思いつつひたすら下る。 ついに天花畑のアスファルト道に下りてきた。ゴールは何処?山並みを見渡すが瑠璃光寺は見えない。 後から140kmのランナーが来た!まだまだ元気である。 「ゴールはどの辺り?」と聞くと「あと3kmちょっと!その先から下りだけになるよ!」と教えてくれた。 道が下りにかかる。もう下るだけである。 立ち止まればもう走れそうに無い!ゴールまで止まらない!心に誓う。 ゴールまで1km辺りに来た所で前から赤い車が・・・助手席から降りてきてカメラを構えた!誰?うららさんだ! 「止まれません!」と言うのが精一杯で「もう少し!がんばって!」と声援をいただく。 有難う!堪えようとしても涙が出てきた。 最後の角を右折すると2日前に見た瑠璃光寺の門が見えた! 沿道から「お帰り〜!がんばったね!」と声を掛けられる度に涙が溢れてきた。 門前に大友さん、タラさん、ひろっさん・・・見慣れた顔が。 涙で「有難う!」と言えずにうなずくだけで精一杯。 最後の角を曲がるとゴールテープが・・・やった〜ゴールできた。みんな有難う〜。 午後1時20分5秒感動のゴール!(記録43時間15分05秒) |
8. ゴール後 |
ゴール後大友さんやタラさんの祝福を受ける。 有難う!遠く離れたこんな所でも多くの仲間がいる。本当に自分は幸せ者だと思った! とりあえず休みたい!そう思ってたら大友さんが荷物を取ってきてくれた!すみません!大友さんも疲れてるのに。 今度はうららさんとshinakoさんが車を移動してくれていて鍵や場所を教えてくれた。 ただただフラフラと夢遊病者のようにうろつくだけで精一杯の私に仲間の暖かい助けは本当に有難たかった。 車に向う途中タオルを濡らし、車で体を拭き着替えを済ます。みんなの応援に行かなくては・・・。 一度ゴール付近に戻る。うららさんたちは出迎えに行っていない。 大友さんが今から秋田に帰ると言う。疲れてる筈なのに大変だ。 一緒に来られた仲間の方にも礼の述べまた富士登山で会うことを誓い別れる。 その後一旦車に戻りシートに座るとあっという間に眠ってしまった。 1時間位寝ただろうか。気持ちよくなり再びゴール付近へ行く。 感動的なゴールが続く!ふきこさん!菊ちゃん!・・・。みんなおめでとう! 午後6時ホテルへ向って帰る。気を使ってうららさんが運転してくれた。直ぐにお風呂に直行した! その後の宴会では疲れもあってか、直ぐにお開き。 部屋に帰ると直ぐに眠ってしまった。おやすみ〜。有難う! 翌朝は気持ちよく起きれ朝食を済ますと、たくさんの仲間に礼を言い握手。 午前9時ホテルを出発した。 長いようであっという間だった5日間。 走ってる時は二度と走らないと思いっていたが、この完踏記を書いてる現在は来年のゴールを思い描いてる・・・・。 本当に長かった250km・・・・。 良くしてもらった仲間達・・・すべてのことに感謝してまたがんばって走り続けます。 長文お付き合い願いまして本当に有難うございました。 みなさんまた来年!!! |
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スタート | |
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上郷エイド | |
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湯ノ口エイド | |
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下郷駐輪場 | |
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西寺エイド | |
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豊田湖切石亭 | |
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俵山温泉エイド | |
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大坊ダムエイド | |
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海湧食堂 | |
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俵島チェックP | |
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川尻岬沖田食堂 | |
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シーブリーズ | |
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立石観音 | |
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千畳敷 | |
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西坂本エイド | |
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黄波戸駅通過 | |
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仙崎(往路) | |
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鯨墓 | |
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静ヶ浦キャンプ場 | |
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仙崎(復路) | |
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宗頭文化センター | |
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藤井商店 | |
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三見駅E | |
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玉江駅E | |
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笠山TP | |
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虎ヶ崎食堂 | |
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東光寺 | |
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萩有料道路E | |
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明木市E | |
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佐々並E | |
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ゴール | |
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