週末恒例・大人の五体投地
2002年9月15日(日) 「ドライブは続く」 |
昔々、ある女の子とデートに出かけたときのこと。 なんだかんだと車の中でくだらん話を繰り返しながらドライブ。 すると、そこへ、対向車線をすごいスピードで駆け抜けていく真っ赤なポルシェ。 「うわー、あぶなっ!」 「早いねー、あのポルポル」 「ポルポル?」 「うん、ポルシェのこと」 「しかし…ポルポル?」 「なんか、可愛いやん」 今のワタクシなら、この電波女がぁっ! と、そのまま山中へ捨ててくるのだが。 当時はまだ自分にとって女の子は貴重な存在であったため、寒イボ立てながらも我慢して会話を続ける。 すると、そこへ。 対向車線をすごいスピードで駆け抜けていく真っ赤なベンツ。 「うわー、あぶなっ!」 「早いねー、あのベンベン」 「ベンベン?」 「うん、ベンツのこと」 「…なんでまたベンベン?」 「なんか、可愛いやん」 なんぼ可愛く呼んでも、イカツイものはイカツイんじゃ! と今のワタクシなら脳内でシバキ回すのだが。 当時はまだ自分にとって女の子は稀少な存在だったので、奥歯をかみしめながらもドライブは続く。 …すると、そこへ。 対向車線をすごいスピードで駆け抜けていく真っ赤なフェラーリ。 「うわー、あぶなっ!」 「早いねー、あのフェラフェラ」 「ふ、ふぇらふぇら…?」 「うん、フェラーリのこと」 「ふぇらふぇら、ねぇ…」 「なんか、可愛いやん」 今のワタクシなら、すかさずそのままズボンのチャックをおろして。 「はい、これでフェラフェラしてごらん」と言うところだが… 当時はまだ純情だったワタクシのこと。 手近なホテルに車を突っ込むように入れるだけが、もう精一杯だった。 やっぱり車よりも、こっちのほうが乗り心地いいね! などと言ったとか言わなかったとか。 |