足の指の間が痒くなる心意気
2002年12月30日(月)「モチをノドに詰める」 |
皆さんはモチをノドに詰めたことがおありだろうか? 今でもモチを見るたびに思い出すが、あれは怖いものだ。 小学生の頃、冬になると給食にモチが出た。確か正月明けの3学期早々の頃だったのではないだろうか? 雑煮のようなメニューだったのを覚えている。配膳後すぐ、モチ好きのワタクシは物珍しさも手伝って、子ども心に固く決意した。 「今日は何が何でもお代わりするぞ!」 ライバルは多い。モチの数は限られている。急がねば。瞬く間に一杯目を平らげ、一番でお代わりに立つと先生に軽く注意をされる。 「そんなに急いで食べたら、ノドに詰めるぞぉ」 教室中、笑いが渦巻く。自分がウケたみたいで、なんか嬉しい。頭をこれ見よがしにポリポリ掻きながら、嬉しいお代わりを手に自分の席へ。さあ、二杯目は味わって食べよう。の、はずが。 同じ詰めるなら焦って食べた一杯目でノドに詰めるところだが、運命は皮肉だ。味わって食べようとした二つ目のモチのほうが何故か、つるりん、とノドの奥へ入ってしまった。 「グゥッ…」 声にならない声を上げ、文字通り目を白黒。呼吸が出来ない。徐々に視界が真ん中から狭く暗くなっていく。ブラックアウトだ。その時の視界の光景は今でもありありと思い浮かべることが出来る。怖い、と言うよりも焦りが先に立つ。 「どうしよう。どうしよう! どうしよう!!」 胸を叩く。もっと叩く。あ、先生が立ち上がった。コッチを見ている。このままでは笑い者に。ああ、やばいやばい。……と思った瞬間、モチは意外にもあっさり「つるりん」と胃の方へ落ちていった。すっ、と明るさを取り戻す視界。よかった、助かった…… 時間にしてわずか数秒ほどの出来事だったろうが、何十分にも感じられた。しかし後一歩遅かったらどうなっていたことか。 今後教室でこのような児童生徒を出さないために、掃除道具に掃除機を配備することを提言したい。そう、冬になったらアチコチの教室で口に掃除機のホースを突っ込まれる子どもが続出。コレも一つの風物詩になるのではないだろうか? |