左の写真の所が車の行き止まり地点であった。かろうじてUターンできる広さがあり、5〜6台
は駐車できるだけのスペースはあった。「利神城跡へ これより400M 佐用町観光協会」の
案内板の下の白い注意と記された看板には「これから先は遊歩道です。文化財指定区域に
つき、危険防止策が施工できてません。足元、周囲に十分注意して安全にお登り下さい。佐
用町」とあった。それでも、植林の道が歩けるので400Mは軽い軽いと考えて歩きはじめた。
もちろん、修験者の道「投入れ堂」のように、這い蹲って登るようなことはないんですが、急い
で登れるような緩やかなものでなかった。水を持ってこなかったことを後悔しながら、ぜえぜえ
いいながら300メートルを進んだんでしょう、急に目の前が開けて、利神城の石垣が明るい空
を背景に、堂々と迫ってきた。別名雲突城(くもつきじょう)といわれる勇姿はどんなだったろうか
としばし見とれた。雲まで突き抜けると形容された城は5年の歳月をかけて築かれた、三層の
天守閣をもっていたが、すぐに取り壊しを命じられた悲劇の天守閣であった。(いきさつは次の
ページ)
そこから城跡までの道は粘土質の滑りやすい急斜面を一歩ずつ声を出して自分を励ましながら
登った。道中も山上も行きかう人はなかった。
next