競走馬のセリ市に行ってみた（'06/06/12）

　ここのHP見て頂ければお分かりの通り、私は無類の競馬好きです。そんな私が鹿児島まで飛んで
競走馬の売買が行われるセリ市を訪ねてみました。会場が「JBBA(日本軽種馬協会）九州種馬場」と
いうことで、そこで種牡馬(種付け馬）として繋養されている馬の現況も報告したいと思います。

　競走馬が各方法で売買されており、その中の一つが公開セリ市であることは知っていましたが、
それが文字通り一般人にも公開される情報をキャッチ！将来馬主になる夢を持っている私は
「これは千載一遇のチャンス！」ということで日程を調整して見に行くことになりました。

ところで、会場の住所が鹿児島県曽於郡大崎町野方3995ってあったのですが、

これ、どこ？

って感じでyahoo地図で調べたとんでもない田舎であることが判明。宮崎県に近い方ではあるものの
鉄道や高速道路が近くに通っている風でもなく、途方にくれる。とりあえずネットで近くまでバス路線が
きていることは確認。とは言っても1日数本の路線なんですが。そしてJRとの接続が最悪。
鹿児島市内から直で近くのバス停まで来ていることも確認できたのですが、鹿児島朝6時発って
さすがにキツい。ということで前日に宮崎県都城市に宿泊。この瞬間、全47都道府県を制覇。

これが泊まったホテル。冷蔵庫はありませんでしたがLAN接続できて4000円は安い。

朝はW杯を見るために3時半に起床。ごそごそしていたら5時にユッサユッサと結構な揺れ。何事かと
NHK総合にチャンネル切り替えたら大分県を震源とする地震が発生、震源地近くでは震度5、都城でも
震度3だったことが分かってちょい引きました。

朝飯はほとんど食わずに8時半発・鹿屋行きバスに乗車。都城駅から歩いて7分ほどのちっぽけなバスターミナルでした。

これが乗車したバス。客は私一人。

途中は廃線跡も通り抜けました。鉄道があれば便利だったんですけどねぇ･･･。

　9時45分ごろに荒佐バス停に到着。1時間半乗って900円なら地方ローカル線崩れにしては安いかな？
ただしこのあたりの路線を運行する会社、今秋にほぼ全て廃止にするつもりらしい。まあ、乗客が
私一人の状態が1時間ぐらい続きましたからね。どうなることやら。

道中には案内の標識があります。

　歩いて10分ほどして目的地の「JBBA(日本軽種馬協会）九州種馬場」に到着。着いたところでイベント開始。
イベント開始が10時という情報は手にしていたのでそれに間に合うように･･･と考えたら宮崎の観光は
待ったできなかったのですよ。
　ちょうどセリ市に先立った展示が始まります。今回出品されるのは牡牝各10頭ずつの計20頭。北海道では
数百頭ということもあるのでそれに比べれば相当小ぶり。生産牧場も数少ないし、競走馬レベルも北海道に
比べれば･･･ということもあります。
　ということで購買希望者も少なくなるわけです。これでは盛り上がらないと考えた関係者、

一般人も入れちゃえ

　ということになったようです。人が多ければ盛り上がるし。まあこういうところに来る人たちは馬に関する常識は
理解しているだろうという風に好意的に解釈されているのもあります。ちなみにパンフレットもタダでもらえました。
これで、何がセリに出されているのか一目で分かりました。

　本題に戻りましょう。今回買えるのは1歳馬。早ければ来年デビューできる馬たちを買うのです。
1番から順番に中央に呼ばれてまずは静止状態、普通に歩いた状態、そして小走りもさせます。
これを20番まで繰り返ししていきます。1歳馬なのでなかなか停止しない馬もいれば発情しちゃったりと色々。
生産者、売主にとってはこのアピールタイム数分間でいいところを見せて少しでも高く売ろうと頑張っているのです。
馬に付き添う人も大粒の汗を流しておりました・・・。

「馬見せ」の様子です。

その後は比較展示。これは牡馬(牝馬）10頭ずつが中央の広場にいっせいに集合、購入登録者に
見てもらおうというもの。このあたりから売主･買主の交渉があちこちで行われておりました。

こんな感じです。

その間、私は牧場の方にお願いしてここで繋養されている種牡馬を見せてもらうことに。普通は
なかなかOKしないそうなんですが、「場長心得」（どういう役職なんだろ？）の方に正式に名刺交換といった
挨拶した上で見せてもらうことに。最初に名前を名乗ったのが良かったらしく。

ここで繋養されているのはアラブのブルバードライジン、宝塚記念勝ち馬ダンツシアトル、そしてサイレントハンター。
現在はアラブ馬の生産はほとんど行われておらずブルバードライジンは専ら「アテ馬」用のため、実質は
サラの2頭が主要種牡馬になってます。ダンツシアトルは後ろを向いたままだったものの、サイレントハンターは
私たちが来るととたんにこっちを向いて首を出してきましたｗ

ちょっと分かりにくいけど、ブルバードライジンです。

後ろを向いたままのダンツシアトル。

結構かわいい目をしていたサイレントハンター。九州産ではおなじみ。

冷蔵庫とかそんな贅沢な設備はありませんｗ　バケツにペットボトルのお茶です。

1時間半ほどでいわゆる「馬見せ」は終了。昼休みです。馬主には弁当が出ます。いいですねぇ。

ついでに、明らかに馬主でない家族連れにも弁当が出ていますwww

私は我慢しましたがね･･･。

　セリ市開始は1時。ということでそれまで所在なげにいた私に色々と話しかける人が。せっかくなので
色々話を聞くことに。買主登録をするには所得や経歴などで可否が決まります。具体的には
・個人馬主になろうとしたら年間所得500万（収入にしたら700万弱）以上
・共同（組合）馬主になろうとしたら組合員は年間所得300万（収入にしたら約450万）以上
こんだけの収入（所得）が必要です。そして登録はされてもすぐに馬を購入できるかといえばそうではなく、
実際は牧場なり調教師とのコネが無いととてもじゃないが買えないそうです。私もかみのやま競馬が
存続しているときなら何とかなったかもしれませんけどね･･･（´Д⊂）

セリ会場は、普段は種付けをする場所で行われます。

そんなこんなで1時丁度にセリ市開始。まずは馬主会の会長が挨拶。型どおりに偉そうだったので詳細はパスｗ

会長がしゃべってます。
　

そしてこの人の進行でセリが進みます。

馬がこのようにぐるぐる回りながらセリをかけていきます。右上にある液晶テレビが不釣合いで豪華w

　1頭にかけるセリ時間は1分とか2分。競り合いになることはほとんどなく、一声･二声で終わるケースがほとんど。
最初から馬主会の会長が自ら『500万！』とか言ってあっさり競り落としちゃうんですもんねぇ。
　しかし買主が出るだけマシで、中には買い手が現れなかったり、売り主の最低希望売却価格を超えなかったりで
「主取り」となるケースも。主取りとなれば売主が引き取ることになります。種付け料から生育費までかけて
売れないということは収入の手段を欠くことになるわけで、中小の牧場にとっては死活問題です。
　しかしこのセリ、1競走馬に1回しか出せないわけではありません。一通り20頭のセリを終えた後、
もう1回何事も無かったかのようにセリ市に出されることもあるのです。そして無事落札されます。実は1回目の
セリの後、会場すぐ横で売主と買主が交渉をしているのですよ。一応、セリで売買されたという形にしないと
いけないのでその場では売買成立しませんが、一応もう一回セリに出すことでそういうところもクリアーと
いうことになります。

そんなこんなで40分ほどでセリ市は終了。頭数が20頭だと終わるのも早い･･･。そして三々五々帰っていきましたとさ。

（結論）

コネさえ作れたら数十万円でも馬が買えることが判明。1歳馬を買うとその後1年間の育成費が月に10万として
入厩したら月に20〜40万。なんとかならなくもないよなぁ･･･。

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ということで、ここからはこの日出品された競走馬の写真を全て公開！詳細のリストはこちらとこちらを。

この中から再来年（2008年）のダービー馬が出る！・・・かもしれない。
（まぁ、現実的には九州ダービーか、荒尾ダービー馬が出れば御の字なんでしょうが）

表記としては母○○とのみ記しておきます。実際には「母○○2005」となるわけです。

母スカズカ

母フレンディガール

母グッドウォーニング

母ウォーカーヒル

母カシワズテースト

母ペプチドハナシオン

母トニービンスター

母ヒカリラバーズ

母ロイヤルビクトリー

母キャロルライデン

母ウッドスピリット

母ダイイチジョグ

母スイフトクイン

母スミレコトブキ

母コトブキキミコ

母ミスティーキャロル

母エアリーパック

母カツイチシホコ

母カーラー

母ブルーシンデレラ

そして下のが一覧です。

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