地方競馬観戦記高知競馬場編
withハルウララ狂走曲('04/03/22)
これが高知競馬場入口。朝から雨でした。
急遽向かうことになった高知競馬場へは飛行機で向かいました。昨年から正式名が高知龍馬空港に
変わっております。そういえば前日こんなイベントの敗者復活戦でも出していたなぁ・・・。
(「日本ではじめて人名がついた空港として知られる〜」という振りでした。)
飛行機は8割ほどの埋まり具合。普通にビジネスマンが多かったですがちらほらと「あれ」が目的と
思われる人たちもいました。
高知龍馬空港には10時45分に到着。ここからはりまや橋経由高知駅行きバスに乗り、はりまや橋で下車。
大学時代に陸上同好会合宿でお邪魔して以来5年ぶりの高知入り。そのころのはりまや橋はがっくり名所の
メッカとして有名だったが、その後改修されて今はこんな感じ。だからどうだといわれても・・・なレベルです。
そしてここから高知競馬場まで無料バス・・・のつもりが、乗り場が見つからない。この日はある事情で
満員札止めになる可能性があることが分かっていたのでとり急ぎタクシーを拾うことに。
このタクシーの運ちゃん、競馬開催時は普段から競馬場と高知市内を往復しているようで高知競馬に
関わる情報をゲットできました。中には文字に表しにくいものもあるのでカットさせていただきますが・・・。
この運転手さん、今日だけで競馬場と市内を2往復したそうで私で3往復目。その経験を生かして
自動車専用道路ではなく一般道路で競馬場に向かいました。そのおかげで12時前には競馬場に到着です。
競馬場には入場券を求めてずら〜っと並んでました。が、そんな列に並ばなくても入場門に自動改札機があり、
そこに100円を入れれば入場できるシステム・・・のはずが、自動改札機3台だけでは大量の入場者を裁ききれず
お風呂の桶を持ったオバちゃんに券なり100円なりを入れて入場するというシステムに変更となってました(爆)。
この写真では分かりにくいですが、かっぱ着た女性が桶を持ってました。
競馬場に入ってまずは待ち合わせをしていたdejiさんと合流。その直後、横を通った警備員が持っていた
ポスター見て唖然。なんと12時時点で既に11000人が入場との文字が。この日は前日夜から雨でしかも平日。
それなのにこの人数。間違いなく札止めになるであろう。
この日は10のレースが組まれており、メインの黒船賞(高知競馬唯一の交流重賞。昨年はナリタブライアンと
同期のナムラコクオーも出たレース)は第9レース、そしてハルウララが出るレースは最終レースでした。名前も
「YSダービージョッキー特別」 意外とまともだ。
YSはヤングサンデーのことです。その雑誌に『武豊監修?』の「ダービージョッキー」という漫画が掲載されてるそうです。
この日の高知競馬はかつてのかみのやま競馬を髣髴とさせるようなレースネーミングの数々。例えば
・吉田一昭盃特別・・・第1回はかみのやま競馬で行われたらしい。縁起でもない。
・景ちゃん卒業記念特別・・・なんの卒業か聞き損ねた。
・あやばあ89歳おめでとう特別・・・あやばあは本当に来たのでしょうか?
凄いぞ、高知競馬。遠くにかみのやま競馬が見えるようなネーミングです。(´Д⊂)
まだ4レースかそこらだったのですが、既に芋を洗うかのような混雑振り。dejiさんがベストポジションを
取ってくれたおかげで馬券を買うにもオッズを確認するにもレースを見るのにも文句なしでしたが、
横に初めて競馬場に来たというオバちゃん(しかも地元民)が私たちに教えて君状態。dejiさんが一生懸命
レクチャーされてました。。。
さて、競馬場の中はどうなっていたかといいますと、レースそっちのけでハルウララの単勝馬券、
ハルウララグッズを買う人たちで大行列。警備員さんの話ではハルウララの馬券を買うために
3時間も並ぶという話を聞きました。他のレースの馬券も買ってやれよ・・・。
私は朝イチにdejiさんが買ってくれたので、上のような無駄な時間を過ごさずに済みました。
dejiさんには改めて御礼申し上げます。
で、私たちは毎レースごとに馬券を買ってはレースを生で見物することの繰り返しです。こういうことは
各地の競馬場と同じ風景。ただし客の入りがこれまで訪れた、どの地方競馬場よりも多いのを除いて。
そして、高知競馬の『馬券』で最大の特徴といえば、馬券の種類が少ないことです。具体的には、
単勝(1着を当てる)・馬連(1着2着の組み合わせを当てる)・馬単(1着2着を着順どおり当てる)の3つだけ。
せいぜい12頭立ての競馬場では枠連とかはいらないなあとは思っていましたが、まさか複勝やワイドが
ないとは・・・。こういうところでもローコストに徹してますね。だから今年度(平成15年度)はトントンだったのでしょうが。
馬券買ってレース見るだけじゃつまらないということで競馬場内をまわることに。建物は全体的に古め。
そりゃあ金が無い現状ですからねぇ。建物内は基本的に馬券購入スペースとなっており、冬になれば
このように上から地方競馬名物の温風ストーブが体を温めてくれます。
建物の外に出ると馬をチェックするためのパドックがあります。写真でもあるとおり祠(ほこら)もあります。
もちろん食事をする設備もあります。プレハブ作りの建物に数件食堂があります。ここで名物のかつおを
食べようとしたら・・・売り切れ。ここでも狂走曲の影響が。ということで豚の串刺しや焼きそばなどを食す。
価格の割にボリュームは良心的。味もまあまあで焼くそばを3パックも食いました(爆)。
肝心の馬券は『迷った時のワイド頼み』ができないものだから、なおのこと的中率が落ちます。準メインまで
的中ゼロという体たらく。準メイン競走が「全国新人ジョッキー交流競走」ということで、全国各地にいる
新人ジョッキーが参戦。給料だけ破格のJRA騎手なんてびた一文もいらないと思っていたら1着3着に
くるというとんでもない結末。ツマラン。
的中ゼロの状態でメインの黒船賞へ。このレース、高知の馬はびた一文要らないとしても他地方馬は
どうにかJRA勢に太刀打ちできるか・・・って考えましたが、新聞を見れば分かるけど普通に考えたら無理!
まずはJRA勢をチェック。
・初ダートのウインクリューガーが真っ先に消し。
・ノボジャックも力の衰えが見え見えなので消し。
・ということでノボトゥルーとディバインシルバーは買い。交流重賞ではアンカツ−豊の組み合わせ買ってたら大丈夫。
次は他地方馬をチェック。
・ホクザンフィールドは買い。前日のabc決勝戦時点では本命にしようとしたぐらい。
・東海勢のキウィダンス、マルカバリーも一応押さえる。
・他はいらないだろうが、地元12連勝中のマッケンリーダーはマグレに期待。
大本線はノボトゥルーとディバインシルバーの馬連5000円、これにノボトゥルーから地方馬に各100円。
武豊自身のHPでも触れられていましたが、ハルウララ騒動には彼も相当腹立っていたらしいです。
「なんで黒船賞のノボトゥルーを取り上げないんだ!」って。まあ気持ちは分かるのでノボを本命に。
そしたらきっちり2着に入るノボトゥルー。ほんと、コイツは地方重賞荒らしだな。ちなみに勝ったのは
ディバインシルバー。この2頭のお蔭で空港−競馬場間の交通費は稼げました。
黒船賞も無事に終わり、いよいよ「あの」レースのパドックです。下に降りて見るわけも無く、3階から
のんびりパドック見物。思ったよりもいい写真が取れたのが収穫でしょうか。各馬はめったにない
大観衆を前に暴れたりする馬が続出。厩務員さんとか助手さんが大変そうでした。
パドックの途中で競馬場のコースでは直前の「黒船賞」で勝った安藤勝巳(アンカツ)騎手が
インタビューを受けていましたので私とdejiさんはコース前に。。しかし観客のほとんどが
「いつハルウララが馬場に出てくるか」を
待っている状態。インタビューなんか聞いてくれてないし。
そうこうしてるうちに最終レースに出走する馬たちが馬場に入場。ハルウララが見えた瞬間に
わーっという大歓声。アナウンサーも(そしておそらくアンカツ騎手も)戸惑っていました・・・。
こういう手のレースは締切時間を延々延ばして売上を伸ばそうという魂胆がミエミエになることがあるのですが、
高知県内を始めとして西日本各地、そしてBSデジタル放送で生中継されることもあって、定刻に締め切り。
私たちが見た席のすぐ後ろにTVがあって、オッズの変動がリアルタイムで分かったのですが、売上が
うなぎのぼり。気が付けば1レースで5億を超えるかの売上に。ありえねー。
(あとから知りましたが、このレースの売上は5億1000万円。その前の重賞「黒船賞」が2億1000万円。
1日の売上が8億6000万円でした。いかにハルウララ以外のレースで買いが少なかったか分かろうもの。
まあ「黒船賞」とか「YSダービージョッキー特別」だけは全国各地の競馬場で販売していたという事情もありますが。)
そしてレース。ファンファーレとか実況アナウンスがほとんど聞こえないという異常事態。スピーカーの数も
ケチるぐらい貧乏な高知競馬です。気が付けばスタート。一周目のゴール前の時点でやばい雰囲気。
世界のユタカがあんなにしごいてる(腕を動かしている)レースを見るのは初めてでした。
結局ずるずる後退しつつラストの直線へ。先頭は名古屋競馬から転厩した馬。名古屋時代の3走前に3着に
なったこともあり、普通のレースなら実績実力ともに間違いなく1番人気のはずが運が悪く2番人気。でも
競馬って人気でやるものではなくて結果が全てですから、本来は。しっかし先頭が4コーナー
回ってからハルウララがゴールするまでの雰囲気はこれまでのどのレースとは違った雰囲気でした。
なんというか脱力感というかむなしさというか。。。
そんな私は、飛行機の都合でレース後の余韻に浸る間もなくdejiさんと別れて一路高知龍馬空港経由で
神戸の自宅に戻りましたとさ。
(終わり)
ここからはハルウララ狂走曲の様子を写真をメインにお送りします。
世界の名手もハルウララの前では脇役。
ラーメン屋もハルウララを応援。
ハルウララに群がるバ・・・もとい、客。
尋常じゃない数のマスコミたち。
みんなの目的、ハルウララ。
黒船賞があるので実況ボックスがあるのは分かります。
上だけではなくこんなとこにも「ハルウララのレース」専用の実況席。
よーく見ると・・・、
右の女性はどっかで見た事ある気が。
で、肝心のハルウララは後方ままで11頭中10着でした。(これは1週目のゴール板前。すでに勝てる雰囲気ゼロ・・・。)