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「クリスマスの約束〜きっと君はこない」はクリスマスの日、12月25日にTBS系で放映された、K.ODA出演の(単に出演?というのもなんだけど)番組だ。
番組の企画段階で、K.ODAは「今度は地上波だから、皆にみてもらえるし・・」とあるインタビュウーに語っていた。というのも、2000年八景島でのカウントダウンライブはもちろんチケットを買った人しかもれないし、ライブの放送もwowowだったから(その後ビデオ、DVDは出たけれど)
なのに、なのに、(涙)関西は放送されなかった〜。その他北海道なども放送されなかったそうだが、大阪毎日放送に問い合わせると「あの番組はTBSによる関東ローカル番組。クリスマスという企画モノゆえ、別の日に放送をするということも難しいでしょう」とのこと。
深夜枠にも関わらず、視聴率は7%を超え、TBSは急遽、翌日にラジオで再放送。しかし、テレビでの再放送はいまのところ予定されてないそう。哀しき関西在住の私は、急遽関東人の友達を拝み倒し、ビデオ録画&翌日配達を依頼したのはいうまでもない

で、内容といえば、K.ODAが自ら「この曲はすばらしい」と選んだ7人のアーティストの楽曲をそのアーティストと共にステージで歌おうと、自ら自筆の手紙を7人のアーティストに送り、番組の出演依頼をするところからはじまる。7人のアーティストとは、山下達郎、桑田圭祐、松任谷由美、宇多田ヒカル、などなど早々たるメンバー。結果して、7人のうち、どのアーティストも出演することが出来ず、(それでも、丁寧な断りの手紙が送られてきていて、山下達郎、宇多田ヒカル(父)の手紙は番組の中紹介されている)K.ODAは局の番組スタッフが難色を見せる中、「誰もこない、こうなってしまったことが一番のドラマなんだよ」と、全ての歌(自らが選んだ曲を)一人でステージで歌うことに決定する。番組では、制作打ち合わせの様子も映し出され、K.ODAの頑固ぶりもあますところなく楽しめる
ま、テレビ的には「誰もこない・・といって実は最後にひょっこり出演っていうのが・・」とディレクターらしき人がもじもじいってたけど、そんなことに耳を貸すK.ODAではないのである(笑)

「夜空ノムコウ」「桜坂」「飛行機雲」などが歌われる。
わたしはK.ODAの歌う「夜空ノムコウ」が好きだ。数年前、東京に遊びに行った折、K.ODAのクラブショップがリニューアルされたということで、遊びにいった。中を色々みたり、写真をとったり(笑)していると、スタッフの女性に「あの〜、地方から来られた方ですか??」とたずねられた(苦笑)
正直に「そうです」と答えると、この日ファンクラブのPRESSに掲載されるミニフォーラムの出席者が土壇場でキャンセルになったとのことで、出席してもらえないか?とのことだった。テーマがその頃はじまったばかりのツアーの内容だったので、できれば遠方の人の方がよいとのことで、私に白羽の矢が!(嬉)
いちもにもなく、快諾。(時間が少しあったのでホテルに戻り、お色直しをしたのはいうまでもない)
前フリが長くなったが、フォーラムの最後に「今後、K.ODAに望むこと」っていうのがあって、私が「K.ODAの歌う夜空ノムコウを是非アルバムに入れて欲しい」といったら、司会の下野さん(ショップの店長)が「そーりゃ、無理でしょう・・」っていったのも、今は良きおもひで。
というくらい、彼の「夜空ノムコウ」は良いわけ。(ちなみに綾戸智恵さんのも好き)

「飛行機雲」ではちょっと音をはずしてしまい、「ちくしょー」ともう一回うたいなおしたのがなんとも素敵。
その後、「こいつ、歌うまいんだよ。俺にはそんな力量ないから、皆(会場の)、力を貸すように」といっていきなり、「勝手にシンドバット」
「おおぉー」と思っているうちに、もう一曲桑田シリーズで「真夏の果実」。 この曲は音域がひろいので桑田氏は、途中で声が裏返り、またそれが、色気っていうか魅力になっているんだけど、K.ODAは最後まで、普通の声で歌い抜けた。彼の音域の広さかな〜などと、デレデレしてしまうわたし。

「自分の曲だってこんなに練習しない、すっごくこの曲は練習したんだ。なんでこんなに難しいんだ?」って歌いはじめた「Automatic」は絶品!ブラボー。「woh woh yeah」のところはどうなるんだろう?ってドキドキしながらみていたけど、そつなく、素敵。そーいえば、K.ODAって「woh woh 」も「Oh Yeah」も持ち歌だし?

「これは、僕が選んだ7曲にははいってないんだけど」といって歌いだしたのが「春夏秋冬」
泉谷版のやんちゃくささが無くって、力強い、でもしっとりした歌い上げかたに感動。

クライマックスに「クリスマス・イブ」
この曲は山下達郎がオフコースを意識して作ったという有名なエピソードがあるし、K.ODAと達郎氏が「あんまし仲良くない」っていうのも有名な話かも?
「時が流れ、クリスマス・イブを小田さんに歌ってもらえるの日が来たことが嬉しい」という意味の内容の手紙をK.ODAが読み上げ、歌に入った。

音楽をやっているもの同士、ただ、音楽が好きで、そしてお互いを尊敬できればいいのに・・K.ODAが発言したことがある。たった一人のステージで、K.ODAは歌うことを通して、それぞれのアーティストに対する尊敬、友情をしめしたような、そんなステージだったように思える。
「歌う」ってこんなことなんだ・・とあらためて思えた気がする。
私がK.ODAファンであることを差し引いても、「力のあるいい番組」だったと思うし、いちいちセリフにテロップがはいったりしないところが「クリスマス特番だって、内容で十分勝負できる」んじゃない?とおもわせるものだった。


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