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男のロマンは単気筒バイク  エンジン&メカ編

もうこれで人生最後の単車なるであろう、カワサキ・エストレヤ。
エンジン関係をいじっていますので、興味のある人は読んでね。

         





■ エンジン&メカ関係
 
●オイルクーラの製作
オイルクーラを取り付けたいが、キット商品は数万円もするので、自作しましたが他人にとても勧められる内容ではありません。
自家作製にあたり、ボール盤を揃えたりして、キット商品を買うより高くついた。 私はアホだった。


   

ゴムホースには、飛び石対策として偏網を被せ、収縮チューブで両端処理した。

クーラ本体は、ミニモト社 商品ID1686 ¥3、900.− を使用したが、本来は500ccホンダ・モンキー用かな? 
元々空冷フィンで冷却する設計ですので、追加するクーラ本体は小さくても十分だと思うし、エストレヤはクーラが目立たない方が良い。

折角なので、自作クーラ配管キットとしてオークションに出品したけど、情けないくらいだれも買ってくれない。
物凄く苦労したんだけどな〜。 材料代が高かったんだけどな〜。 また、気が向いたら出品します。

            左の写真のキットを出品したが、散々な結果でした。

さて、エストレヤのオイルクーラの是非だが。
夏場は有効と思います。 ただし、夏場以外は必要ないでしょう。 当たり前か?
夏は空冷エンジンにとって苦しい時期です、停滞、上り坂、高速は気を付けないと熱ダレ現象が発生するかもしれません。
熱ダレは突然にスカ・スカ・スカ〜と馬力が半減します、そして冷やさないと再始動できません。

冬はエンジン本来の適正温度まで達しない弊害も心配でしょう。
なので冬は、クーラ本体に目隠しをすれば良いのです。 ガムテを貼ってもいいです。 私は寒いと乗りません。




●パワーフィルター(パワークリーナ)の取り付け
写真がありません。
エストレヤはキャブを取り外すのが難儀です。 
正攻法はエアクリ・ボックスを後方に移動する?? そんなの誰がするか!! リアフェンダから外す必要があるし!!
買うつもりはなかったが、キャブ取り外しが楽になると言う理由だけでキタコ社製パワクリを購入した。 
しかし、今は後悔をしている。 理由は吸気音がうるさいのと、プラグが真っ白になり燃調を取る必要があるからです(燃調は楽しみですが・・)。

パワクリを装着すると、空気を多く吸気するのでプラグは白く焼けます。 そのまま使用するとバルブの傘の部分が酸化腐食します。  
また、ガソリン冷却も出来ず、エンジンが高温になります、つまり壊れます。  キャブ調整を必ず行いましょう。


純正エアクリボックスには、クランクケースより、ブローバイガス用の内径15mmの太いホースが配管されている。
この為、パワクリを加工した。 (ブローバイ用のホース取り付けが可能なパワクリも市販されているので、それを買うのが正解です)

加工したパワクリに、ワン・ウエイ・バルブをねじ込んで、完成である。
ワンウエイ・バルブは、クランクケースからパワクリ方向に、一方通行で気体が移動する器具です。 車用の部品を流用した。
まあ、ワンウエイ・バルブは無くても問題はありません、エストレヤの純正でも付いていませんから。

また、エアクリ・ボックスには、AI機能の配管も来ていますが、これはそのまま放置でも問題ないのでは?  AIの配管は空気を吸って、エンジンの排ガスと混ぜる為の物ですので、大気開放でも良いと思います。
私は、椅子の足に被せ、床に傷が付かない為のゴムキャップを日曜大工屋で買ってきて、キリで1mmの穴を開けて被せた。 ゴムキャップの中にスポンジか布を入れてゴミフィルターとしても良かったかな?

最後に、キタコ社パワクリは、15度の取り付け角度が付いていますが、取り付けてみるとそれでも上部に当たります。 スポンジだから問題ないですが。
円錐状の形状なら取り付けに当たらないでしょうね、少なくとも今回のような円筒状の外観なら取り付けに難儀する可能性もあります。
また、パワクリにすると吸気音がうるさいです。 アクセルを開けると下品な音が気になりますが、聞く人によっては良いサウンドかもしれません。 
でも私は静かなのが好きですので、そのうちパワクリの回りを囲むケースを計画しています。




●燃料フィルターの取り付け
ガソリンタンク内の錆がキャブで詰まるのを懸念して、燃料フィルターを取り付けた。
本当はショップで衝動買いしただけです。
燃料が雫のように ”ぽたぽた” と落ちるのが見えて楽しいが、L型の形状を購入すれば良かったと後悔している。
説明書によると、本当は下の写真と異なり上下逆に取り付けるのが正しいのだが、・・・。

           

      蛇足だが、キャブ作業中には、右上の写真の赤色円マーク様に燃料ホースをコックのレバーに差し込んでおくと便利で良い。



●純正マフラーの芯抜き
エストレヤの純正マフラはものすごく静かな音を出します。  ポッ、ポッ とかわいい音を出します。
ネットで芯を抜いたら良い音を出すらしいので、トライしました。  が、いつもの通り結果は ー”するべきではなかった”ー です。

        

写真1番目:リュータと言う工具で、マフラーの芯を固定しているスポット溶接部を削ります。 ブラシで時々刃を掃除します。
写真2番目:黄色部分がスポット溶接部分です。3か所ありました。  青色は削っている途中、赤色は削り終わった部分。
        注意点としては、少しでも削り残しが有れば、引っ張っても取り出せません。 当たり前ですが。
写真3番目:太い針金の先を釣り針のように曲げて、マフラーに差し込み引っ張たらいとも簡単に取り出せました。

さて、音量ですが当然うるさくなります。 
どの程度音量が大きくなったかは、表現が難しいですが、社外品のポッシュ社ステンレスマフラーより少しだけうるさいと私は思います。
音は好みにより、良いサウンドともなれば、うるさい音にもなるが、私にとっては大きくなり過ぎた。 また、失敗のレガシーが増えてしまった。

抜いた芯を再度取り付けてみたが、削った所から排気するのが原因か? 元のような静かなマフラーに戻らなかった。 
                                    覆水盆に戻らず。
ネットで純正マフラを探すしかない。 家内に分からない様にこそっと落札する予定です。




●腰上オーバーホール
バイクに乗らない冬に、シリンダーヘッドのOHをした。
理由は
      1:暇でしかたがない。
           2:シリンダとヘッドを塗装したい。
             3:BEET社の265ccボアアップキットを付けたいので、予行演習をしておきたい。

年寄りはすることがないのです。
早速エストレヤの整備マニュアルを買った。 マニュアル無しで分解は出来るかもしれないが、OHは無謀です。
エストのエンジン分解手順は、他のブログに詳しいのがたくさんあるので、PCモニターに穴が開くくらい読みまくった。

   犬も愛想をつかして、のどかな作業風景です。
 タイミングチェーンは、ひもで落ちないように固定する。




    

上左の写真のように、赤矢印と黄矢印を合わせる事。 このマークが合えば圧縮上死点であり、エンジンばらしの基本です。
上中の写真左は、ボックスレンチを回して、圧縮上死点を見つけて、ボックスレンチをガムテープとひもで固定したところ。 事前にプラグを外しておくこと。
この方法が一番簡単で間違いのない圧縮上死点の見つけ方です。

右写真は、カムシャフト固定のネジをショックドライバーで外しているところ。 通常のプラスドライバでは舐めるでしょう。

エンジン分解の注意点は、
1:圧縮上死点の状態にして、タイミングチェーンの合いマークをしっかり覚えておく、写真を撮るのも良い。 
2:タイミングチェーンを落とさないようにひもで釣り上げておく。
3:部品をクランクケースに落とし込まないように、布でふたをしておく
4:ネットで何回も勉強しておく


さて、勇気を持って、どんどんバラしていきましょう。 そして泥沼に落っこちてしまえ〜! 二度と浮き上がってこれねーぞ〜!

   マニアなら一度は操作してみたいバルブコンプレッサ。



               
   上左の写真の赤い矢印の部分、吸気ポートのバルブガイド周辺の肉盛りをリュータで削った。
   このポート研磨で吸気効率が上がればうれしいな!



   バルブのシートの当たり具合を調べるには、シャチハタ印の補充液が安くて良い。


             
      加工前の当たり面が広い排気側              加工後のバルブシート当たり面は吸気側と同じ位になった、1mm弱

小さい径が排気ポートですが、バルブシート当たり面の幅が1.5mmあり広すぎるので、新品の排気バルブを注文した。
そして、古い排気バルブをボール盤に取り付け、ヤスリで60度の面を広げる、
その後、加工したバルブに研磨剤を塗り付けてから、タコ棒でバルブシートに押し付けて、すり合わせを行うと言う、無謀な快挙に突き進むのであった。
..

タコ棒と専用研磨剤もネットで買った。


  古いバルブをヤスリで削り、60度の面を拡大する作業風景、ボール盤は万能だア!!


排気ポートのバルブシートは、45度の面が摩耗して広がり、当たり面の幅が規定より広がり過ぎている。 (エンジンは圧縮不足になり易い。)
そこで古いバルブを60度の円錐リーマ状に加工して、研磨剤を付けて、タコ棒で磨けば良い。
するとバルブシート側の60度の部分が増えて、45度の部分が狭まるはずである。  はずであると信じるバカは私だけか??
ヘッドをシート加工に外注する金をけっちているアホのなせる技をとくと見よ。  バルブシートカッタと言う工具は結構値段が張るし。



今回に新品部品と交換したもの。
 シリンダーベースパッキン(シリンダ下部のガスケット)    >>塗装の為取り外した。再使用は不可能ですし、カスを取り除くのに苦労した。
 排気バルブ                  >>バルブシートの当たり面を修正するため
 バルブステムのオイルシール       >>オイル下がりが有り、プラグが黒くなっていたが、これで直った。  バンザイ、万歳。
 ピストンとピストンリング      >>消耗品と割り切った
 ピストンピンスナップリング    >>必ず交換せよとマニュアルに記載されていた


結果、シート当たり面は狭くなった。  次の冬のオフシーズンにヘッドをはがして、再度覗いてみようと思います。
良い経験をしたので、次の冬はボアアップ作戦もしよう。



●フロントスプロケットの交換
Fスプロケを標準の15Tから、16Tに交換した。
理由は、高速道路でエンジン回転数が高すぎて運転が疲れるからである。 
しかし、ただでさえ高速が弱いのに、もっとハイギアになれば100kmで加速するだろうか? 高速道路だって上り坂はあるけど登れるのだろうか? 
不安はあったけど、やらなきゃ失敗作は増えないし、人柱も立たない、それに人生面白くない。

んでもって、結果は、まあ、いいんじゃないかな。
当然、加速は全速度領域で弱くなるが、100kmを超えても加速は続くし、高速の上り坂でも上るし、尚且つ登りで加速も弱いながらある。
人によって感じ方は異なるけど、高速の運転が楽になった。 Nextはボアアップして、馬が一匹でも増えれば完璧だあ〜!

ただし、整備不良とかお疲れ気味のエンジンなら、ハイギアに負けるでしょう。




●キャブのフロート液面の調整
マフラーの芯を抜いてから、再度元に芯を戻したとは言え、削った所が原因で排気通路が広がっている。 当然ながら排気音もデカくなっている。 パワクリも付けている。
改悪の結果として、プラグが白く焼けている。  空気が増えた分、燃料が足らなくなっているのだ。

メインジェットの番手を上げようとしたが、エアーの吸い込みが原因か? それともフロート面が低すぎるのか? メインジェットの番手を上げてもあまり変化がなく、燃料が薄い。  スロージェットの番手も上げる必要があるのか????

   プラグが白いと言うか白すぎる、これで長期に渡り走る続ければ、エンジンの寿命が短くなるかも。


そこで、フロート液面の確認をしてみたが、やはり規定より5mm以上低い。  
プラグが白いのは、フロート液面が低いのが直接の原因では無いが、液面を基準値にしなければ話にならない。

下の写真にて少し説明をします。 (エストレヤ整備マニュアルに記載されています。)

  フロート面の説明

 @ キャブを水平にする。 バイクに取り付けた状態が理想
     配管は、燃料コックからの燃料補給用ホースの配管だけで良い
 A キャブの底にあるドレイン口に金魚のエアーホースを付ける
 B キャブの底にあるドレイン口を開ける六角ボルトを緩めると、ホース内に燃料が流れ込み、液面が認識できる
     慣れないうちは、金魚ホースからキャブ内部のすべての燃料をいったん抜き取るのが良いと思います。 量はコップ三分の一位。
 C 燃料コックは、上の写真とは異なり通常は下を向いている、下向きの状態ではエンジンがかからない限り燃料は出てきません。
    そして燃料コックを上の写真の様に右側にすると、燃料は自然落下の状態でタンクからキャブに出てきます。
 D ホース内の液面が上の写真の水色基準面と同じなら良いという事です。 プラスマイナス1mmなら御の字と思います。




   フロート調整 その2
上の写真のように、黄色のフロートの高さを計り、17±2mm位だったら良いかもしれません。
しかし、これは17mm位に調整すれば、フロート液面は大きく外れないでしょうと言う意味であり、金魚ホースで液面を確かめる必要があります。




  

液面が狂っている場合の調整方法ですが、上の写真の左側の黄色矢印の金属片を指で押して上下に調整します。
金属片を調整しては、液面確認の繰り返しになります。

また、上の写真の中央、赤色矢印のピラミッドのような黒色ゴム部が変形とか摩耗していないか目視確認が必要です。 このゴムが栓の役目をしています。
同じく水色矢印の小さいボッチみたいな部分が指で押して、引っ掛かりがなくスムーズに凹むのも確認が必要です。 このボッチが振動で誤動作するのを防止するショックアブソーバの働きをしています。

私はついでに綿棒で栓の受け側であるキャブ本体の穴を掃除もしました。
プラグの焼け具合と燃調の戦いはまだ続きます。




●キャブの燃調
やはり、アリ地獄に落ちたようだ、地獄から天国にもどる道は存在しない。
マフラとエアクリをいじってから、当然プラグが白く焼けるようになった。 メインジェットを1段か2段上げれば解決すると安易に思っていたがうまくいかない。
それに、走行中にアクセルをもどしたら、マフラーから
パンパン”と音がする。 これは、燃料が薄くなったとマフラも教えてくれている。

          
     購入したメインジェット左とスロージェット右                       フロート室固定ネジを六角ボルトに交換


何回もキャブをいじるので、フロート室の固定ネジ4個、アイシング防止用のキャブヒータ固定ネジ1個を六角ボルトに替えた。 圧倒的に作業が楽である。 
(そんな事どうでもええか)

さて、当初の予定ではメインジェットを標準128番から、130番もしくは135番に上げれば落ち着くだろうと舐めてかかっていたが、スロージェットも標準の35番では対応できない。
  アレ〜??  おかしくない?? 予想が外れた!
さらに番手を上げれば良いのか? エアの吸い込みを疑うべきなのか? 
エアの吸い込みはいろいろチェックしたのだが。 フロート液面も確認したのだが。 それでもどこかに落ち度があるのかなあ?
たとえイリジウムプラグでも碍子が焼けるのは他のプラグと同じと思うのだが? プラグを替えてみるか? 


迷いは続く。 お酒を浴びながら思案をした。




パワクリとマフラ改造した私のエストの状態では、
調整その1: メインジェットを140番、スロージェットは標準の35番で、パイロットスクリュー2・5回転戻し
調整その2: メインジェットを135番、スロージェットを40番、パイロットスクリュー2・0回転戻し

調整その3: メインジェットを140番、スロージェットを40番、パイロットスクリュー2・0回転戻し
と、
どんどん濃い方向へ−(世間では泥沼とも言う)−行くのであった。


アクセルOFF時にマフラからパンパンと音が出るのは、まだアイドリング状態で燃料が薄いです。

パイロットスクリューは、3回転戻しはしてはいけません。
PSは3回転も回すと調整範囲外になるので、その場合はスロージェットの番手を上げるのが良いみたい。


       左の写真の赤矢印のバンドが緩かった泥酔整備もあり、燃調は難航しました。



 パイロットスクリューのゴムパッキンも疑った、左写真の赤色矢印。
このゴムパッキンは見ても良否が分かりません、そしてここからエア吸い込みが非常に多いです。
我が家の在庫は6個でした。



  ←まだまだ、白いな!         ←この位の焼けで良いかな?


  

調整その4: メインジェットを140番、スロージェットを40番、パイロットスクリュー2・25回転戻し
現在はこの状態で様子見です。 他のネット情報でもこの位らしいです。
40と45番の中間のスロージェットが欲しいので、40番を削ろうかな?  ジェットを加工するなんて、珍しい記事になるな!





  以下、工事中ーーーーーーーーーーーーーーー



























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