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Topaz トパーズ 和名:黄玉 |
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【宝石ことば】 友愛 希望 繁栄(フランス) 【宝石のメッセージ】 「幸福」 「友情」 「洞察力」 トパーズの効力 「ストーンパワー」 トパーズの名は、ギリシャ語の「探し求める」に由来しており豊富に採取されていた紅海の島々を 船乗り達にとっては深い霧に包まれ探すのが極めて困難だったために「トパーズ」島と呼ばれていたのが語源とされています。 古代インドのサンスクリット語で火の意味を表す(tapas)に由来すると考えられています。 紀元前1世紀にディオドルス・シクルスという人が編集した書物の中に、トパーズの採掘に関して面白い記述があります。 それによると「トパゾス」は、昼間はその在処が判らないので夜を待って探しに出かけるとのこと。 夜になると石が光るので目印を付けておき、次ぎの日は印を頼りにそこを掘るのだそうです。 「夜に光る」という伝説がトパーズのパワーのベースになり、様々な御利益やジンクスを誕生させました。 語源の「探し求める」の延長線に「幸福」があり、採取方法の「光を見つける」が「洞察力」に結びつき、「夜に光る」が 悪魔払い「幸福」など、広くその意味合いが派生していきました。 一般的な宝石ことばは「友愛」ですが、肌身離さず身に付けていると真実の友または真実の愛人が一生離れないと信じられています。 友情も真実の愛も手にするのが難しい事から、「探し求める」に語源を持つトパーズの宝石ことばに選ばれたようです。 トパーズにまつわるお話 古代ローマやギリシャでは、太陽や黄金をイメージするトパーズやクリソライトは非常に愛されました。 というのもローマ人(特に男性)は多くの指に指輪をはめていましたので、事の他その指に合うトパーズは好まれたのでした。 当時、紳士の条件の1つとして 指輪をはめる事と、指輪を入れる「ダクティリオカ」という宝石箱を所有する事が不可欠でした。 男性は紳士の証に信じられないほど多くの指輪をしており、その中には 必ずと言って良いほどトパーズの指輪がありました。 古代ギリシャのアリストテレスも「ダクティリオカ」に多くの指輪を入れて所有。 彼はアレクサンダー大王の少年期に3年間、教育係を務めた事でも知られる古代の代表的な哲学者ですが、 性格や風貌はかなり派手で、贅沢好みだったと言われています。 彼の師のプラトンは、そんなアリストテレスの過剰なお洒落を苦々しく思っていたらしく二人が不仲だったと言われるのも、その原因はアリストテレスの宝石好きにありプラトンが非難した為だとされています。 しかし、注意をしたプラトン自信も多くの指輪をしていたといいますから、当時いかに宝石指輪が流行していたかがわかります。 古代のギリシャやローマは黄金に彩られていましたから、ゴールドと一番よく似合うペリドット(古代のトパーズ)や、トパーズ(ペリドット)、クリソライトは輝かしい権威を誇る人々に限りなく愛された宝石である事は間違いありません。 トパーズ:(黄玉) トパーズは、色の種類が豊富で、青や緑色のトパーズもありますが、深い黄金色のトパーズ(シェリートパーズ)やピンクトパーズが最も価値が高いのです。 天然のピンクトパーズは稀で、大抵は黄色のトパーズを熱処理させたものです。 無色トパーズの多くは、照射 又は 熱処理によって青色に変化させブルートパーズにします。 肉眼では、アクアマリンと殆ど区別のつかない物もあります。 トパーズには、気泡や混合していない数種類の液体を含む小さな涙型の空隙が中に見られる物があり、ひび割れ状、線状、ベール状のインクルージョンも確認されています。 結晶には断面が菱形の柱状で、伸長方向に平行な条線が発達するのが特徴です。
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参考資料
日本ヴォーグ社 宝石の写真図鑑 冷たいジュエリ
八坂書房 宝石ことば
双葉社 宝石の常識
講談社 宝石宝飾事典
読売新聞社 宝石
DeAGOSTINI TREASURE STONE
成美堂出版 最新シルバーアクセカタログ1200
美土理書房 宝石の気能
創元社 彫金教室
NTT出版 華麗なる宝石物語
ムーンフェイス・ローズマリー