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私からあなたへ。あなたからあの人へ。誰かに贈るオンリーワンの想いを形に作るお手伝い。神戸から真心込めてお届けします。

1月の誕生石

GARNET  ガーネット
和名:柘榴石(ざくろいし)
【宝石ことば】 貞節 真実 貞操(忠実) 友愛  勝利
【宝石のメッセージ】
 「あなたに忠実でいたい」 「変わらぬ思い」
かつては、「ゆううつな気分を癒す」 「心を和ませる」 と云われていました。



ガーネットの効力 「ストーンパワー」
ひとりの人間に忠誠を尽くし、愛する人の夢を自分の夢として叶えてくれ 持ち主に変わりない愛情を示してくれる石です。
持ち主の正しい念願や、請願に無条件で力を貸してくれます。
ただし、持ち主がガーネット以外の他の石を持つと、その効力は消え去ってしまうといわれています。



ガーネットの おまじない
太陽の色をしたガーネットに糸を通し首にかけていると体が丈夫になるそう。


ガーネットにまつわるお話
ドイツの詩人ゲーテの若い恋人ウルリーケは、ゲーテとのデートのたびに密かにガーネットを身につけていたそうです。
これは、「心より貴方を愛しています」というメッセージをカーネットの宝石ことばに託したそう。
宝石は想いを込めてつける時、相手に様々なメッセージを運ぶのです。
想いは通じたのか、ウルリーケは、ゲーテの最期を看取ったのでした。
ウルリーケが身に付けていたガーネットは、現在ボヘミア・ガーネット博物館に所蔵されています。


ガーネットの さまざまな種類

ガーネットは通称「ざくろ石」といいます。本来の語源は、
サンスクリット語→疲れた
ギリシャ語→年寄り
ラテン語→種や粒
本来の語源はここから「種を無数に付けたもの」という名詞に用いられ「グラーナトゥ」=ザクロ という言葉が誕生。
これを英語で「ガーネット」と呼ぶようになったとされています。
ザクロの真赤に弾けた実のイメージから「ガーネット」の名前が誕生し、日本では「紅瑠石」(こうりゅうせき)と呼ばれています。
「ガーネット」という名称は「ザクロ石全般」をまとめた名前で、実は非常に多くの色や種類があります。


アルマンディンガーネット Almandine Garnet

【宝石ことば】
 貞節 真実 変わらぬ思い
アルマンディンガーネットは普通、パイロープガーネットよりも赤みが濃く黒っぽい色をしているがピンク色に近い色のものもあります。
大抵は、不透明か半透明だが稀に産出する透明のものは強い輝きを放ちます。
アルマンディン種は密度は高いが、砕けやすくカットした時のエッジが欠け易いのが難点。
インクルージョン(内包物)が特徴的でカボッションカットすると4条のスターが見られる事があります。
これを、スターガーネットと呼びます。
色の濃過ぎるアルマンディンは、カボッションカットにされ宝飾品にされるか紙やすりの研磨剤としても使われます。

【科学組成】
鉄、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
1/2
【光状】
ガラス状

ロードライトガーネット Spessartine Garnet

【宝石ことば】 友愛 いたわり
アルマンディンガーネットの赤色よりも紫がかっているのが特徴。
アルマンディンとパイロープの中間色になります。
ロードライトとは「バラの花のような石」という意味で、透明度が高い程に評価が良い傾向に。
見る角度、場所によってかすかに色が変わるのが特徴。
産出は、タンザニア、スリランカ、マダガスカル。
【科学組成】
マンガン珪酸塩
【硬度】
1/2
【光状】
ガラス状

 パイロープガーネット Pyrope Garnet

【宝石ことば】 恋情 募る思い
パイロープ種の血のような赤色は、成分の鉄やクロムによって発色します。
火山岩中および漂砂鉱床に産出するが他の鉱物と共に「含ダイアモンド岩石」の存在を示す事があります。
(このガーネットが産出すれば、ダイアモンドがある可能性があるという事です。) 
産地は、アメリカ(アリゾナ州)、南アフリカ。アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、ミャンマー、スコットランド、スイス、タンザニア…など。
パイロープという名前の由来は、ギリシャ語のpyropos(火炎)に由来します。
スイス産、南アフリカ産のものは、宝石として500年以上の歴史を持つボヘミア産のものよりも明るい赤色になります。

【科学組成】
マグネシウム、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
1/4
【光状】
ガラス状

 スペサルティン ガーネット Spessartine Garnet

スペサルティンガーネットは、あまり宝石として使われる事が少ない種類になります。
純度が高いものは明るいオレンジ色で、鉄の含有量が多くなるに従い暗いオレンジ色〜赤色になります。
インクルージョン(内包物)はレース状か羽毛状。
花崗岩質のぺグマタイト中、漂砂鉱床中に産出します。
産地は、スリランカ、マダガスカル、ブラジル、スエーデン、オーストラリア、ミャンマー、アメリカ、ドイツ、イタリア…など。(ただし、ドイツやイタリアのものは小さすぎて加工には適さない物が多いそうです。)
スペサルティンの名前の由来は、ドイツのバイエルン州のSpessart地方の名に由来する。
ヘソナイトガーネットや黄色のトパーズと間違えられやすいが、インクルージョン(内包物)を調べれば区別できます。
【科学組成】
マグネシウム、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
【光状】
ガラス状

アンドラダイト ガーネット Andradite Garnet

チタンやマンガンを含むガーネットは「アンドラダイトガーネット」と呼ばれます。
価値の最も高いのは「デマントイド」で、エメラルドグリーン色はクロムを含んでいる事により発色。
ダイアモンドよりも光の分散が高く「ホーステイル(馬の尻尾)」と呼ばれる。
細い毛状のインクルージョン(内包物)はアスベストによるもの。
「トパゾライト」は、アンドラダイト種の黄色いタイプのもので、薄い黄色〜濃い黄色の色味の石のことを指します。
黒い色のものは「メラナイト」と呼ばれるが、稀に濃い赤色の場合もあります。
最高級のデマントイドは、ロシアのウラル地方で、砂金を含む砂礁層や変成岩の中から採取されます。
その他に、北イタリア、ザイール、ケニア…など。
トパゾナイトの結晶は、スイスやイタリアのアルプス地方の変成岩から見付かります。
メラナイトは、変成岩や火山の溶岩中に産出。
きれいな結晶は、イタリアのエルバ島、フランス、ドイツなどが主な産出地域。
【科学組成】
カルシウム、鉄、珪酸塩
【硬度】
1/2
【光状】
ガラス状〜金剛光沢

 グロッシュラーガーネット Grossular Garnet(ヘソナイト Hessonite)

グロッシュラー種は色のバリエーションが豊富で、無色透明なものから黒色まであります。
グロッシュラーの名前の由来は、初めに発見されたものがグーズベリー(西洋スグリ)のような緑色をしていた事によります。
ヘソナイトのオレンジ褐色の場合、マンガンと鉄のインクルージョン(内包物)によって発色します。
ヘソナイトの最良質の結晶は、スリランカの変成岩や含宝石礁層中に産出。
マダガスカル産のものは、シナモンストーンと呼ばれます。
他には、ブラジル、カナダ、ロシア(シベリア地方)、アメリカ(メイン州、カリフォルニア州、ニューハンプシャー州…など)
古代ギリシャ・古代ローマ時代は、ヘソナイトを材料にして カメオ、インタリオ、カボッションを作り宝飾品としていました。
【科学組成】
カルシウム、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
1/4
【光状】
ガラス状〜樹脂状

 ピンクグロッシュラーガーネット Pink Grossular Garnet

純度の高いグロッシュラーは無色であるが、生成途中に取り込んだ不純物により様々な色に発色します。
ピンク色は鉄成分が原因とされています。
ピンク色のグロッシュラーは、メキシコの変成岩中に塊状で産出。
単結晶では殆どみられません。
その他には、南アフリカでも産出。
また、メキシコではピンクグロッシュラーを、ロゾライトと呼んでいます。
【科学組成】
カルシウム、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
【光状】
ガラス状

 グリーングロッシュラーガーネット Green Grossular Garnet

グリーングロッシュラーは、2種類あります。
透明な単結晶で産出するものと、塊状で産出するものがあります。
南アフリカ産のものは塊状で産出し、翡翠によく似ている事から「トランスバールヒスイ」と呼ばれています。
中に磁鉄鉱による黒点状の結晶を含んでいます。
1960年代からケニアの鉱山で採掘されている透明のグリーングロッシュラーは、「ツアボライト」と呼ばれています。
塊状のグリーングロッシュラーは主に、装飾品として、ツアボライトはカットされ宝石に使われます。
【科学組成】
カルシウム、アルミニウム珪酸塩
【硬度】
【光状】
ガラス状

参考資料
日本ヴォーグ社 宝石の写真図鑑 冷たいジュエリ
八坂書房 宝石ことば
双葉社 宝石の常識
講談社 宝石宝飾事典
読売新聞社 宝石
DeAGOSTINI TREASURE STONE
成美堂出版 最新シルバーアクセカタログ1200
美土理書房 宝石の気能
創元社 彫金教室
NTT出版 華麗なる宝石物語
ムーンフェイス・ローズマリー