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Precious Metal 貴金属

アクセサリーやジュエリーに使われる貴金属というと殆どが、プラチナ、ゴールド、シルバー、ホワイトゴールドです。

最近では新しい金属、チタンやタングステンなども一部でアクセサリーとして販売されています。

では、一体 貴金属とは何か。

どんな金属が適しているのか…少し難しい「貴金属の定義」について考えていきましょう。



貴金属が宝石と共に、アクセサリーやジュエリーに使われるのは その金属の持つ「美しさ」にあります。

石を留めたり形を作るのには、作る時の「加工性」がある事も大切な要素のひとつです。

石留めや複雑な造型細工など、アクセサリーやジュエリーは表現サイズが限られているので

曲げたり伸ばしたり叩いたり…人の力で加工できる柔らかさがなければいけません。


デザインや形が良くても、長い間使い続けられなくては話になりません。

汗で錆びて金具が動かなくなったり、サビがでて見た目も汚いとなるとジュエリーに使う金属としては失格です。

「耐久性」も、貴金属にとって大切な要素のひとつです。


「稀少性」についても、宝石と共に使われるそれに見合う価値のある事も大切です。

たいていは、産出量が少なく値段も高価な金属です。

いくら耐久性があっても、台所や工事現場で使われるような日常にありふれた金属ではジュエリーとしての気品が台無しです。

世の中に少ないからこそ、希少性と価値が生まれるのです。


加工がしやすく柔らかい金属では耐久性に欠けますし、耐久性に優れた硬い金属では加工性が乏しく複雑な細工ができません。

「美しさ」「加工性」「耐久性」「稀少性」この4つの要素全てをバランス良く満たす金属は、貴金属の中でもそう多くはありません。


それが、プラチナ、金、銀、パラジウムなのです。


「プラチナ、金、銀、パラジウム以外の金属だって、貴金属として使えばいいじゃないか。」と思いませんか?

例えば、シルバーなどをメッキ、コーティングするロジウムという金属。

確かに、これはシルバーのように美しく耐久性はプラチナ、金、銀もおよばない非常に高価な金属です。

高価という事は稀少性が当てはまりますが、この金属は非常に硬く、加工性は殆どありません。

その為にメッキにしか使われないのです。


タングステンという金属も、炭素と結び付くとダイアモンドに次ぐ硬度を誇る金属です。

加工温度も3000℃以上でないと加工できません。

その硬さゆえ、耐久性には充分に優れていますが、加工性は殆どゼロと言っていいほど硬過ぎるものです。

耐久性のみを追及する場合は、こうした金属でいいかもしれませんが

貴金属として装飾品に加工する場合は、加工性を忘れてはいけませんし加工性がなければデザイン性もない装飾品になります。

故に、貴金属の定義から外れているので貴金属としては扱われることは殆どありません。


ここでは4つの要素を満たす金属しかアクセサリーやジュエリーに使われる金属としか書いていませんが、

使い方次第で、実はその他の金属も充分に可能性を持っている事も忘れてはいけません。

ジュエリーやアクセサリーの世界での価値は、付属的なものでしかありません。

近代の技術による充分な耐久性や腐食防止加工を施せれば、鉄でも銅でもジュエリーやアクセサリーの素材となり得るという事です。
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