Danse Sauvag




 朝から続く宴も佳境を迎え、出席者も皆それぞれ好きな場所に陣取り和やかな時間を過ごしていた。
 酒を呑み交わしながら熱心に政局について語り合う者、大皿に並べられた豪華な料理を堪能する者。
 この宴の主役も一通りの義務を果たし、大きな広間の一段高い玉座で肘掛に軽くもたれ掛かりゆったりと寛いだ姿勢で一息ついていた。
 渡されたグラスを手に乾いた喉を潤そうとそれに口を付けようした丁度その時、何の前触れも無く華やかな音楽が広間に鳴り響き、それと共に着飾った数人の女達が足早に広間の中央に現れた。
 女達は宴の主役に軽く一礼し、すぐに音にあわせて足捌きの華麗さを競い合うようにターンを繰り返し華やかに踊り始める。
 かなり露出度の高い南国風の装束から覗く美しい肢体を見せびらかすように身体をくねらせ、薄いベールを重ね合わせた裾をひるがえしながら広間を巡る。
 その誘うようなあからさまな姿に、広間に居る男達の大半は鼻の下を伸ばし、それに反してご婦人方は不快げに眉を潜めた。
 女性以上に見目麗しいながらも、この宴の主役である魔王陛下も紛うことなき魔族の男盛りだ。
 肉感的な踊り子達の激しい舞を見やりながら緋色のグラスを傾け、彼は興味深げにもたれていた玉座から僅かに身を乗り出した。
 そんな魔王陛下の横で王佐はコホンと一つ咳払いをし、手元にある資料に目を落とした。

「陛下、これは我が眞魔国の南方に位置するビアラアーンという国の後宮に古くから伝わる舞なのだそうです。彼の国の大使が陛下にこの伝統的で情熱的な舞踏をご覧頂こうと、踊り子たちを連れて参った様でございます。」

 そう告げたギュンターが移した視線の先に目を向けると、その国の大使であろう踊り子同様に派手な色調の民族衣装をまとった男がしたり顔の笑みを浮かべ、胸に手を当てて恭しく腰を折った。
 それに軽く頷くだけの目礼を返し視線を踊り子に戻すと、急に音楽の調子が変わり、その中から美しく扇情的な二人の女が群舞から飛び出した。
 華麗なステップで玉座の正面に歩み寄ると淫らに腰を動かしながら極彩色の衣装をはためかせ、妖しげな視線を向けてまとっていた薄布をふわりと一枚脱ぎ捨てる。
 その下から現れたのは、それぞれに魅力的で豊満な肉体で、僅かばかりの衣装で隠したそれを玉座に見せ付けるように淫らに揺らしながら踊り続け、くるりくるりと二人交互に身体をひねりながら一枚また一枚と曲に合わせて衣を脱ぎ捨てていく。
 最後にはとうとう腰布も脱ぎ捨て、露出されたその褐色の肌を隠す物は布切れと言っても良いような僅かな赤い衣装だけとなる。
 その見事な肢体に、広間に居る男達からは思わずほぅ・・・と感嘆の声が漏れた。

 曲はクライマックスに向けて益々テンポを上げ、打ち鳴らされる打楽器の音と共に踊り子達の動きもより激しく、より官能的になっていく。
 派手に盛り上がる曲に合わせるように手足を伸ばし、時に離れ、時に絡み合いながら妖しく踊るその様は閨の艶めかしい姿態を思わせる。
 真っ直ぐに玉座を見据えた女の紅く彩られた唇が官能的に開かれ、ドドーンと劇的に鳴らされた曲の終わりに指先が誘うように動き、女は意味深で妖しい笑顔を正面に向けピタリとポーズを決めた。
 沸き起こる拍手と歓声の中、演舞を終えた踊り子達は玉座の前に並んで跪き、深く頭を下げて最上級の礼をとる。
 そしてすぐに顔を上げた踊り子は、紅く塗った唇の端を上げ纏わりつく様な熱い視線を真っ直ぐに玉座に向けた。
 そんな女達に、魔王は笑顔で惜しみない拍手を送っていた。
 その妖艶な笑顔は万人の心を煽る。




***




 長く続いた宴を辞して回廊を渡り、やっと辿り着いた私室の扉を潜るとふぅーと大きな溜息が洩れた。
 それと同時に緋色のマントがバサリと重い音を立てて床に落ちる。
 次の瞬間には無造作に頭上から剥ぎ取られた王冠が後方を見る事も無く放り出され、コンラートは弧を描くそれを手馴れた様子で難なく受け取り、ついでに足元に広がるマントも拾い上げて控えていた侍女に手渡した。
 その後、扉の横に立つ警護の近衛兵に二、三の指示を出すと、兵は「はっ!」と短い返事と共に敬礼し、侍女を伴って王の私室を退出していく。
 装飾が施された重厚な扉がパタンと閉まり施錠されると、王の広い私室は途端に二人きりの空間となった。

「はぁ・・・、終わったな。」

 溜息交じりの声と共に目を瞑った有利は、纏っていた王の威厳を解き、肩の力を抜いて迷う事無く背後へ身体を傾けた。
 その無防備に倒れてきた背中を、コンラートの厚い胸が自然に受け止める。
 慣れた温もりと香りに包まれホッと息をつくと、すぐに唇が塞がれた。
 軽く唇に触れた感覚を名残惜しく思いながら有利が唇を離すと、フワリと身体が浮き上がり、カツカツと軍靴の小気味良い音と共に所謂お姫様抱っこ状態で寝室に運ばれていて、恥ずかしい体勢を振りほどこうとした途端、ベッドにドサリと身体を落とされた。
 上に圧し掛かる男に抗議の声を上げる暇もなくまた唇を覆うように強く塞がれ、忍び込んできた舌が有利のそれに絡んで濡れた音を立てる。
 食らい尽くされそうな勢いで、ただ貪るだけのいつもと違うコンラートの口吻けに有利は少々戸惑った。
 この男と身体を繋げる事に異議はない。
 それ自体は満たされる行為だ。
 だが、だからと言って部屋に入って直ぐに押し倒されて、はいそうですかと頷けるほど有利は享楽的では無い。

「ちょっ、ちょっと待てコンラッド!いきなり何だよ!」

 息苦しい程のキスの合間になんとか息を継いで呼びかけると、強く拘束されていた身体はやっと少し解放され、真上から爽やか過ぎる笑顔の男に微笑まれた。

「そうでした。お疲れ様でした、陛下。」
「ああ、ウェラー卿も誕生式典の警備ご苦労であった。」

 ワザとなのか、的外れな台詞を吐くコンラートにムッとしつつも、真面目腐った顔で有利がそう応えてやると、コンラートは表情を少し柔らかいものに変え、ベッドに広がった有利の長い髪に指を差し入れた。

「誕生日おめでとう、ユーリ。」

 何度も聞いた台詞だが、この男が言うと心が震える。
 一転変わった甘い声音で囁かれ、優しく髪を梳くその手の甘やかさに騙されそうになるが、まだ有利の脳内では要注意警戒信号がチカチカと瞬いたままだ。
 案の定、間近に迫る銀の虹彩が浮かぶ薄茶の瞳には声ほどの甘さはなく、ニコリと笑って顔を寄せ、またすぐに攻めるように唇を塞いできた。
 咄嗟に縮こまった有利の舌を絡めとり、音をたてながら深く浅くたっぷりと唾液を汲み取って繰り返す口吻けは、いつものそれと違って妙な興奮を促した。
 正直かなり気持ち良い。
 下唇を軽く歯を立てて食まれるとゾクリとした感覚に苛まれ、有利はしばらくその口吻けの心地よさに酔っていたが、それに流される前に確かめる事があると、最後の理性を働かせコンラートの髪を強くひっぱって無理やり唇を引っ剥がした。
 途端、有利は咎めるような瞳に見下ろされる。

「痛ったいなぁ・・・何するんですか。」
「何するんですってのは俺の台詞!さっきからちょっと待てって言ってんだろ!がっつき過ぎ!っていうか、あんた何か怒ってる?」

 唇の端から零れた唾液を拭いながら有利が覆い被さる男を睨み上げると、目の前にある男の顔はそれはそれは綺麗な、見惚れるほどに爽やかな微笑を浮かべていた。
 そう、淑女なら一発でノックアウト、そして有利が今より100歳若ければ、恐らく猛ダッシュで逃げだしていただろう程に胡散臭い笑顔だ。
 間違いなくウェラー卿コンラートは今機嫌が悪い。

「あなたが悪いんです。」
「はぁ?」
「あなたがあんなに熱い視線を送るからいけないんです。」
「熱い視線って何だよ?」
「ビアラアーン国からの贈り物、あなたはかなり興味を持たれたご様子だ。」
「ビアラアーン国から?ああ、あのストリップ紛いのダンスね。そりゃ俺も男だし、歯の浮くような祝いの言葉なんかより、そりゃよっぽど綺麗なお姉さんが踊ってるの見る方が楽しいに決まってるじゃん。」
「あの踊り子、あからさまにあなたを誘ってましたよ?それなのにあなたはあんなに熱い視線を送って。誰彼かまわず色気を振りまかないで下さい。」

 爽やかな笑顔を崩さずに紡がれる言葉に、コンラートの不機嫌の原因にやっと思い至った有利は、半ば呆れ顔で手を伸ばして護衛の頭をぐっと引き寄せた。

「振りまいてなんかねえし。それにあれは熱い視線なんかじゃなくて牽制。」
「牽制?」

 まだ不機嫌そうな男の額と自分の額をコツンと合わせ、笑いを含んだ声で有利が囁くように言う。

「右側の栗毛の踊り子さん、ずっとあんたのこと見てただろ?」
「そうですか?気付きませんでした。」
「嘘つけ。あんただってジッと食い入るように見てたじゃんか。」

 有利は目を細めてじっと目の前の男の顔を見上げた。
 疑いの眼差し。
 コンラートはそれになおも爽やかな笑顔を返し、有利の言葉にさらりと答えた。

「あれは警護の為ですよ。踊り子を装った暗殺者だっているんですから。それに、俺はあんな踊りや媚びた仕草には惑わされませんし、勃ちもしませんよ。」

 かなり際どい台詞をにべもなく言い切った男に、有利は一瞬瞠目し、すぐに苦笑を乗せた表情で茶化すように大げさに肩をすくめてみせた。

「へえ、モテる男は言うことが違うね。俺なんか隠してる布切れが小さすぎて目のやり場に困ったぐらいなのに。でもあれに反応しないってんなら、あんたは何に反応すんのさ?」
「あなたに決まってるじゃないですか。」

 当然ですと言わんばかりの調子で答えるコンラートを呆れたようにまじまじと見上げ、有利は盛大な溜息を吐いて男の首に回していた手をパタンと脱力させた。
 シーツに落とされたそれは、まるでお手上げのポーズだ。

「あんたバカだろ?」

 呆れた声音の有利の手を取り、コンラートはその指先に口吻けた。

「ええ、あなたに関してはどこまでも愚かになれるって自覚はしてますよ。」
「じゃあさ、あんた、俺がストリップやったら勃つって言うの?」
「ええ、俺にとってあなたはどんな女性より魅力的ですから。」

 どこまでも爽やかな笑顔の男の冗談とも吐かない言葉に、有利は一気に全身の力が抜けるのを感じた。

「ホント、やっぱりバカだな。」

 脱力したままポツリと呟く。
 しかし有利はすぐに挑発的な瞳でニヤリと笑い、コンラートの首に腕を回してその顔を吐息が触れるほど近く引き寄せた。

「でも、バカは嫌いじゃない。」

 楽しそうに囁くと唇を触れ合わせ、有利の舌先がコンラートの唇の形をゆっくりとなぞっていく。
 誘うように薄く開いた唇を割ってそっと中に滑り込み、その舌をコンラートが捕まえ自らの舌を絡めると思わぬ強さで吸い上げられた。
 さらに激しくなる口吻けを夢中で貪り、コンラートの掌は手触りを楽しむかの様に漆黒の衣の上を滑る。
 その指先が上着のボタンに辿りつきそれを外す作業にさしかかると、突然その手が掴まれ、不意に唇が離された。
 熱くなっていた唇に夜気が触れ、途端にもどかしさを感じる。

「そんな物足りなそうな顔すんなよ。」

 突然行為を中断され不満げな男に、有利は悪戯な瞳でクスリと笑った。

「待って。」

 命令の言葉なのに、その口調は酷く甘い。
 有利は自分の上に覆いかぶさる男に手を離すように言うとベッドに座らせ、自ら上体を起して立ち上がった。
 そして徐に枕元にある燭台の炎を吹き消し、コンラートの正面に立つ。
 途端に闇がその濃さを増すが、完全な暗闇ではない。
 灯火の全くなくなった寝室がぼんやりと明るいのは、少し空けられた天鵞絨のカーテンの隙間をすり抜けてくる淡い光のせいだ。
 艶やかな黒髪が月明かりに照らされ、浮かび上がったシルエットは青年と言うより未だ少年の危うさを思わせる。
 有利はいつもよりも華やかな装飾が施された黒衣のボタンを、自らゆっくりと外し始めた。
 上着を彩どる銀糸が月の光を受けて淡く光り、やがてコンラートの目の前でフワリと揺れて足元に落とされた。
 自ら服を脱ぎ始めた有利に、コンラートは一瞬驚きの表情を浮かべるが、すぐにその瞳は雄の獰猛さが浮かび上がらせる。
 その視線に気付いたのか、有利がふと視線を合わせ、コンラートの劣情をけしかけるように妖艶に笑った。

 少し空けられた窓から、主が退席した後も続く宴のざわめきと楽の音が風に乗って運ばれてくる。
 有利はその微かな楽の音に合わせて、ゆっくりと身体を揺らし始めた。
 それに手足の動きが加わり、単純ながらもダンスの体を成す。
 挑発的な仕草と悪戯な表情と共に、有利はあの踊り子の様に身体をくねらせゆっくりと身に着けている物を脱いでいく。
 有利の姿はコンラートの欲望を昂ぶらせ、その熱い視線が有利の興奮を煽った。
 シャツのボタンを外した手がベルトに伸び、バックルを外す。
 外したそれを見せ付けるように持ち上げて脇へ放ると、腰の位置まで落ちたスラックスのトップボタンを外し、有利は見せ付けるようにジッパーを下ろした。
 そしてくるりと背を向け、腰を振りながらゆっくりとスラックスを下ろしていくと、内腿、膝、ふくらはぎと、程よく肉の付いた脚が月光の中で白く浮かび上がった。
 今、有利が身に纏うのは、胸元の肌蹴た絹のシャツと闇色の危うげな下着だけ。
 音に合わせてそっと後ろを振り仰げば、熱の篭った視線で自分を見つめるコンラートの瞳と出会う。
 有利はそんなコンラートに微笑むと、素肌に纏うシャツにスッと手を伸ばした。
 その妖艶な眼差しに煽られる。
 艶やかな黒髪が背と肩にサラリと流れ、シルクのなめらかさでシャツは肩からスルリと滑った。
 絹づれの音とともに目の前に露になった背中のラインが月明りを受けて浮かび上がり、有利の美しさを際立たせた。
 白いシャツを優雅に脱ぎ落とした有利が振り向き、猫の如きしなやかな動きで男に近づくと、コンラートは程よく引き締まった腰に手を伸ばし、その身体をヒョイと抱き上げ自分の膝の上に跨がせた。
 同じ男として、こんなにも簡単に自分を持ち上げてしまう男を恨めしく思うが、愛しいと思う想いそのままの蕩けるような笑みを自分に向ける男に、有利は苦情の言葉を飲み込んだ。

「どう、勃った?」

 コンラートの頭を引き寄せ、軽く唇を触れさせてから有利は悪戯な笑みを浮かべて問いかけた。

「ええ、臨戦体勢ですよ。」

 そう言いながら有利の腰を両腕で抱きこみ、今度はコンラートから唇を重ねた。
 有利の腕が、コンラートの首に絡まるように回される。

「やっぱりあんたバカだ。でもそんなあんたに発情する俺も充分バカだけどな。」

 唇を離し、有利は可笑しそうに笑った。

「ねえユーリ、ひょっとしてこれは俺へのプレゼント?」
「そう。だからこんなことすんの今日だけなんだかんな。」
「それは残念。毎日でも見てみたいのに。」

 どこか揶揄するような台詞だが、その声の甘さに背筋がゾクリと期待に熱くなる。

「最後のコレは俺が解いていいの?」

 くっきりと浮かび上がった綺麗な鎖骨に口吻けて、コンラートは有利の下着の紐をそっと指先でなぞった。
 その仕草さえ甘い疼きを生む。

「特別サービスだぞ。」

 シュルリと外された結び目に、黒い小さな布切れは他の衣類と同じ運命を辿る。
 そのままゆっくり押し倒し、コンラートは有利の上に覆い被さっていく。

「明日ちゃんと起きれるぐらいに手加減しろよ。」
「起きれなくてもご心配は無用ですよ。」

 意味深な台詞だが、反論を許さないニッコリ笑顔で見下ろされれば、有利は諦めた様に笑いを浮かべるしかない。
 その微苦笑を浮かべた唇にコンラートの唇が重なり、有利はその心地よい唇に酔いながら考えることを放棄した。
 
 今年もこの温もりを分け合える。
 ただ、それだけで幸せ。 

 煽られるまま火照った躯を絡ませ、強く激しくそして優しく快楽のままに。
 二人は求め合うまま、ただひたすら互いの甘美を貪った。



***



 不寝番の衛兵が両脇を守る豪奢な魔王陛下の私室の扉。
 その目立つ場所に一枚の紙がヒラヒラと風に揺れている。

『魔王陛下休暇中に付き、如何なる者も入室を禁ず!この禁を破る者は荒ぶる獅子の剣の露と化す』

 自らが貼り付けた紙の文面を見上げ、夕焼け色の髪の男は大きく溜息をついた。 

「政務に差し支えない程度にしとけよな〜。しっかし、これが貎下が仰ってた『バカップル』ってやつ?ホント、この国は平和になったねぇ。」 

 髪を緩く掻き上げ、誰にともなく呟いたお庭番の苦笑は、しかしいつしか楽しそうなニヤニヤ笑いに変わっていた。
 そして願う、この国を平和に導いた魔王陛下とその傍に常に在る己が友の幸福を。
 それは彼だけでなく、全ての民の願いだ。
 それを証明するように、未だ続く宴席から今日何度目かの魔王陛下を称える乾杯の声が聞こえる。 

「おお、盛り上がってんねぇ。さてと、俺もちょっくら城下に出て、庶民は庶民なりに陛下の生誕をお祝いしましょうかねぇ〜♪」 

 そう呟いた後、ヨザックはすっと表情を改め、胸に手をあてて魔王陛下の御座す重厚な扉に向ってゆっくりと腰を折った。
 そしてクルリと踵を返し、幼馴染からの野暮用を終えた男は、生誕祭に浮き立つ城下へ向って回廊を足早に歩き始めた。

 魔王陛下の誕生日を祝う民達の宴は、まだまだ終わりそうもない。






かなり遅れちゃいましたけど、陛下のお誕生日&次男の名付け親記念のお祝い話でした。
夏休みで思うように書けず遅くなった上に、ただの変態バカップル話で申し訳ないです;;
陛下にストリップさせたかっただけなんです。
でも、表現力が乏しくて全然色っぽくない;;;
ホントにごめんなさい!
最後に出てくるお庭番はあたしの趣味ですww
だってヨザ好きなんだもん!
重ね重ねごめんなさい;;;
来年は遅刻しないようにがんばります!
多分・・・・・・ww

okan

(2010/08/07)