僕の乗ってきたバイクたち

 32歳、転勤先の宴会でバイク好きの連中の輪にはいったのがそもそもの始まり。


今まで近づきもしなかった本屋のバイクコーナーで1冊の本に出会う。



アウトライダー誌,写真が美しいバイク旅雑誌。松本充治氏のインカラリーの記事だった。


どこまでも続くような砂漠の中の1本道を疾走する彼の後姿,夢を感じた。


教習所通い,腱鞘炎と一本橋に苦労しながらようやく1988年11月中免取得した。


@ YAMAHA SEROW225
 なにせバイクに乗ったのは教習所のCBだけ,国道を走るのにもおっかなびっくり,そんな僕にとってベストのバイクだった。扱いやすい車格,十分な足つき,この頃のSEROWにはセルも付いていなかったが,軽いキックスタートで苦にならなかった。

XLRに憧れ短い付き合いだった。燃費25km/L


 
林道を走らねばと,淡路島の諭鶴羽山周辺の林道で遊ぶ。今は舗装が進んでダートも少なくなってしまったけれど,スケールは違うが,四国徳島の高の瀬峡側から入った東川千本谷林道に似ていた(?)。
A HONDA XLR250R

 野宿ライダー寺崎勉氏執筆ナチュラルツーリングを愛読し,XLRの中古を購入した。

 買ったときからドリームトキ製のオイルクーラーが付いていた。この頃のオフモデルは皆ヘッドライト35/30Wで光量不足,マルカワRの光量Upkitで夜の林道も安心。SERROWに比べ車格があるので立ちごけもよくしたが,ステップ-シート間に余裕がありポジションは楽だった。林道ツーリングに十分なエンジンパワー,柔らかスムーズなサス,良いバイクでした。燃費28km/L

 剣山スーパー林道,黒尊林道,四万十川,四国カルスト,石鎚山,猪笹林道,奥千丈林道など四国,紀州への野宿旅に夢中になっていた。

B YAMAHA TW200E

 人気ドラマできむたくが乗ってたってことで,バイクのことをニュースで取り上げる程の売れ行き。開発した人はちょっと複雑な心境かもしれないけれど,YAMAHAさんほそぼそと作りつづけた甲斐がありましたね。OR誌に登場の広瀬氏,小峰氏まだ乗ってるのかな。

 
タイヤがすべてのファンバイク。林道はタイヤの空気圧の調整次第で楽しめる。川原に降りたり,砂浜を走ったり,テクがない僕でもバイク遊びができた。意外と面白いのがワインディング,結構走ります。高速は苦手だが長距離も意外と疲れない。セル付きで止まることに躊躇しなくてよいのはツーリングバイクとして利点のひとつ。燃費28km/L

 
四国,紀州はもちろん印象に残っているのは隠岐,西ノ島は天候にも恵まれ最高でした。TWで行ってよかった。いろんなところへトコトコ入って行けるからね。

C YAMAHA XT400E ARTISIA

 ロングツーリングが得意で安いバイク。購入前にはHONDATRANSALPにするか迷ったがおもに林道を走りたい僕はARTISIAを選んだ。

 
荷物満載しても余裕のあるポジション,こけても壊れないシンプルなつくり。高速巡航も今まで乗ってきたバイクとは比べ物にならないほど苦にならない。林道ではまたがってもあまり沈まないので,足つきは悪く段差のあるところでは着地空振り,ヒヤッとすることもしばしば。リヤサスが硬く,動きが悪いのでガレ場では肝を冷やすこと多し。燃費25km/L

 
信州奥志賀,福島白河,四国,紀州,能登そして屋久島。高速巡航能力を活かし,僕が今までで一番距離をかせいだバイクだった(休暇も今よりよく取れた)
D BMW F650
 6回目の試験でようやく限定解除。4回目の試験後ほかの用事で行った大阪の中古屋で見つけた。AfricaTwinも有力候補だったが価格が合わずF650に決定。合格まで預かってもらった。初めての外車,憧れのBMWだったが・・・・・

 よく回るエンジン,小さいけれど効果のあるフェアリング,よくできたシートはさすがBMW,シティランナバウトとして最高じゃないかな。けれども低速時トルクが感じられず,ゆったりと速く走りたいというには不向き。泥汚れが似合うバイクではないし,フロント19インチ,サスストロークも短く,はいていたピレリーT66(X)もダートでは気を使った。ローダウンキットが組込んであったのでそのせいかもしれない。オンバイクからの乗り換えなら合格点をつける人も多い。
E BMW R100GS パリダカ



 
F BMW R80GS basic

大型バイクを2台持つことが許されたら,絶対に手離さなかった逸品

 
林道走行をそこそこ楽しめ,高速は120km巡航であくびがでるほど。
必要にして十分なエンジンパワーと,低重心,優れたマスコントロールがうみだす安定性。高速でも林道でもストレスを感じない。!
穏やかで,力強い,頼りになる旅の相棒だった。
 Bingキャブレタの穏やかな特性も捨てがたい!パリダカ出場の4Vもインジェクション捨てBingに換装していた。

 大きすぎない車格ゆえ,ダートでのUターンもさもど気にならない。足つきは177cm,73kgの僕で踵が少し浮く程度。
 
 パリダカじゃあ雪の剣山スーパー林道を走ってやろうとは思わなかった。相次ぐ転倒と穴あきヘッドカバーからのオイル漏れ。,暗闇の中,聞こえるのは自分の喘ぐ呼吸音だけ,死ぬかと思ったけどよくぞ走りぬいてくれました。

 キャンプ道具満載でも操作性への影響は極めて少なく,荷物の存在を忘れてしまうことも。タンデムすることを考えて作ってあるためシート後方にゆとりがある。

 Normalの燃料タンク容量は16.5Lらしい。(正確なところは不明,リザーブになったところで13.5L程ガソリンが入るから,リザーブが6Lもあるとは思えない。)ちょっと小さいが最近はこれで十分かなと思っている。バランスが良く,僕のツーリングスタイルにジャストフィット。燃費は16〜20km/L(100GSパリダカは13〜16km/L)。

 シャフトドライブはメンテナンスフリーこのドライブ系だけでもかなりの重量だろうけど,チエーンのような細かな調整がいらないので,ツーリング中は安心。けれど5万kmを超えだすと,シャフトのベアリングが破損するのはOHV・Flat twinの宿命。出費には涙


 
大きく横に張り出たシリンダ,エンジンガード(バンパー)のおかげで,完全横倒しにならず,低重心もあいまって荷物満載でコケても簡単に(?)起こせる。アルティシアでは荷を解いたこともしばしば。リアのツーリングケースと合わせると転倒から足を守ってくれます。
 こけるとバンパーがロッカーカバー(シリンダヘッドカバー)に食い込むが,バンパーを後ろからガンガン蹴飛ばして直せる(良い子はボルトを緩めてちゃんと元に戻しましょう。溶接部がもげます)。シリンダはかなり丈夫らしい。だから脚を怪我しないで済むことが多いのだそうです。いったんこれに乗ってしまうと,横に何も張り出していないバイクはかえって不安になります。


R80GSBasicビッグタンク装着



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