脚注 27
電子1個の電荷量は,電気素量と呼ばれ,通常電気の最小単位である.電気素量の値は,1.602 x 10 −19である.電子1個が電位差 1 V の区間を移動するのに必要なエネルギーは,そのままの値であるが,これはもう一つのエネルギーの単位,eV として使われる.
Energy = 1.602 x 10 −19 J = 1 eV
表 標準還元電位(298.15K)
還元半反応 | V | |
Au+ + e− --> Au | +1.83 | |
O2 + 4H+ + 4e− --> 2H2O | +1.229 | *1 |
Ag+ + e− --> Ag | +0.799 | |
Fe3+ + e− --> Fe2+ | +0.771 | |
O2 + 2H2O + 4e− --> 4OH− | +0.401 | *2 |
Cu2+ + 2e− --> Cu | +0.340 | |
2H+ + 2e− --> H2 | 0 | *1 定義 |
Ni2+ + 2e− --> Ni | −0.257 | |
Zn2+ + 2e− --> Zn | −0.763 | |
2H2O + 2e− --> H2 + 2OH− | −0.828 | *2 |
ネルンストの式の第2項符号は,+で書かれているテキストと-で書かれているテキストの2種類あるが,対数項の分子と分母を入れ替えれば,同じである.
ΔE = ΔE0 + RT/n Fln( [Red]/[Ox])
ΔE = ΔE0 - RT/n Fln( [Ox]/[Red])
電池を構成したとき,陽イオンが溶け出す,酸化側の電極では,イオンの濃度が低いほど反応が進みやすい.これは,電位差を大きくする.また,還元側の電極では,イオンの濃度が高いほど,反応が進みやすいので,電位差を大きくする.
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