ノート4 脚注
次の2つの関数の積の積分を考えてみる.
y = sin x
y = sin (1/2)x
この結果は,x の範囲が,0 < x < π と π < x < 2πでわけて考えるとよい.つまり前半部分の解と後半部分の解は,絶対値が同じで,符号が逆になるので,全体としての積分の結果は,0 となる.
2つの軌道関数,s 軌道とp 軌道,の積の積分(空間積分)を考えてみる.
この積分の答えは,簡単である.範囲が,上半分と下半分でわけて考えるとよい.s軌道とp軌道を重ねて,空間積分したとき,上部分の解と下部分の解は,絶対値はいくらかわからないが,それぞれの値は同じで,符号が逆になる.全体としての積分の結果は,0 となる.2つの軌道が直交しているということは,お互いに独立していること示す.
化学結合が形成される場合は,空間積分がゼロにならず,原子と原子のそれぞれの軌道が直交していない.
図 s 軌道
図 p 軌道 3つ
図 d 軌道 5つ
図 5つのd 軌道が重なって存在している様子.
戻る | 化学質問箱 | 目次ページ | Copyright 2001-20062, Y.Naka. Last updated, May 17 , 2006. |