マット・デイモン&グレッグ・キニア






『メリーに首ったけ』で有名なファレリー兄弟の最新作『ふたりにクギづけ』で体のつながった双子の兄弟を演じたマッ
ト・デイモンとグレッグ・キニアが二人で過ごした時間について語ってくれた。

Q:撮影前に二人くっついたまま一緒に過ごしたって聞いたけど本当ですか?

GK:うん、そうだよ。僕らはキャリー・フィッシャー・ハウスでテニスをしたりハンバーガーを焼いたりしてしばらく一緒に
過ごした。

Q:どうしてキャリー・フィッシャー・ハウスなんですか?

MD:ファレリー兄弟がそこを知ってたから。テニスコートもあったしね。「さあキャリー・フィッシャー・ハウスに行くんだ。
むこうはちゃんと準備できてるからなんの心配もないよ」二人にそう言われた。

GK:そう、それがいつもの二人のやり方で、頼みごとをする時はいつだっていきなり15分ほどの電話をかけてくるん
だよ。

Q:撮影前にお互い面識はありましたか?

MD:いやお互い映画の出演契約書にサインしてからはじめて会った。

GK:危険な試みだったよ。やりたいっていう自分の気持ちを偽らずにこの仕事を受けたけど、それがとんでもない間
違いだったかもしれないって思ったぐらいにね。

Q:お二人はお互い似ていないけど双子を演じています?このことは問題になりませんでしたか?

MD:ファレリー兄弟はもともとジム・キャリーとウディ・アレンに演じさせるつもりで、その時から似てない双子の理由
が必要だったんだけど、片方の肝臓が大きいから小さい肝臓のもう一方の方が早く歳をとるっていうリアリティのある
アイデアを思いついた。

GK:二人の映画には荒唐無稽なところがあるけど彼らにとってはリアリティがあるんだ。

Q:お尻のところでくっつく訓練はどうやって行なったのですか?

MD:訓練っていうのはちゃんと秩序立ててやるものだよね。でもそんなきちんとしたものはなかった。ただくくりつけら
れて、放り出された状態で、一緒に歩かされた。いったん撮影に入ると1日に12時間はくっついてなきゃならない。
はじめは座る時でさえお互いワン、ツー、スリーってかけ声をかけてたけど、一緒に立ったり歩いたりして1週間もた
つと、もう一方が何をしてるかも感じられるようになったんだ。

GK:どうお互い動いたらいいのかわからなかった。まるで心霊術師に体を操られてるような感じで、動くことでさえま
まならないって状態だった。実際はテニスや他のスポーツのシーンにはちゃんとトレーナーがついてくれたけどね。



Q:なるほど。では他のシーンではどうですか?どちらかがお風呂に入る時はどんなことが起こりましたか?

MD:二人はずっと一緒だからもちろんお風呂のに入るのも一緒だよ。お風呂のシーンについては少なくとも半分くら
いは僕達で考え出したんだ。

GK:シナリオにない部分をすぐに作り上げた。シナリオ通りだと現実味がなかったからね。

Q:荒唐無稽すぎて編集でカットされたシーンはありますか?

MD:ないよ。最も過激なシーンだって入ってた。ホッケーチームのゴールキーパーをするシーンが6つあったけどまっ
たくカットされてない。

GK:映画はほとんど脚本どおりに作られてる。扱いづらい主題なのは明らかだけど、ファレリー兄弟はこれまでもギリ
ギリの線を見極めてうまくやってきたし、この映画もうまくいってると思う。二人とは長い付き合いだから、僕には彼ら
が良心的な見地から誠実にこの主題を扱ってるのがわかるんだ。




Q:ファレリー兄弟は現場ではどんな感じでしたか?

GK:現場ではボビーのほうがよく喋ってた。二人はテイクを見ては話し合ってたな。スタイルはそれぞれ違う。二人を
見てて、どっちが兄なのか当てるのは難しいよ。

Q:この映画は二人の自叙伝みたいなところが少しありませんか?

MD:ビーターとボビーにそんな風な聞き方をするのは哲学的すぎるんじゃないかな。「これはあなた方についての映
画ですか?」って聞いても、きっと「えっ、何だって?ビールをもう一杯飲ませてもらうよ。そんな難しい話をすると頭が
痛くなるから」って言われるよ。

GK:二人はあまり話さないだろうけど、そのことを意識していて、この映画の中にも少し盛り込んでいると思う。アー
チストとしてそれぞれ独り立ちして、別の道を歩むこともできたかもしれない。二人はいつだってそんな思いと格闘し
てきたはずだ。「僕らは別れるべきなのか?」ってね。僕はそれもこの映画の要素になってると思う。







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