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オザキ譜庫に含まれるマンドリン楽譜の出版カタログ
(1)定期刊行マンドリン音楽研究誌





































Il Mandolino
 
189211月、イタリアのトリーノで出版されたマンドリン音楽研究誌。Giuseppe Monticoneの主幹で月2回の発行。1931年まで40年間継続出版(1937年にもまとめて出版している)。ブラッコの「マンドリンの群れ」、アネリの「劇的序曲」などの序曲、ビテルリ、サルベッティやサルトーリなどの作品を紹介した。作曲コンクールを開催するなどマンドリン音楽の啓蒙につとめ、マンドリン音楽史の重要な部分を占める。1980年代まで大阪のササヤ書店を通じて購入することができた。1967年にIl Mandolino誌から曲名順の目録が出ている。故中野二郎先生、松本譲氏等による出版年月別、作者別のリストもある。


Il Concerto
 
1897年、イタリア・ボローニアのAlfredo Comellini社からで出版されたマンドリン音楽研究誌。月2回発行。主幹はSebastiano AldrovandiPrimo SilvestriCarlo TurcoUgo Bottacchiariと変遷したが35年間にわたって刊行された。主幹たちの作品はもちろん、Roberto CrepaldiPietro QuarantottoAngelo Figlioliniなどの作品を紹介、作曲コンクールも開催し、マンドリン音楽に積極的に寄与した。故中野二郎先生作成の発行年月別の出版目録がある





Il Plettro

 19063月、イタリア・ミラノのAlessandro Vizzariによって刊行され、第一次世界大戦時は休刊したが、1943年まで38年にわたって刊行された。作曲・演奏のコンクールを開催、特にマンドリン音楽の新しいレパートリーの発掘・拡充に心血を注いだ。Amedeo AmadeiArigo CappellrttiGiuseppe ManenteSalvatore FalboDino BerrutiNicolas LavdasGiuseppe Milanesiはじめ多くの佳曲を世に出した。わが国で上演されるマンドリン曲の大半はVizzariIl Plettroによってもたらされたといって過言ではない。今日のマンドリン音楽を語る上で欠くことの出来ない研究誌である。

 第二次世界大戦後、イタリアマンドリン界の機関紙として一時復刊したが、Vizzari1873-1945)亡き後のことで続かなかった。

 イタリア留学中の岡村光玉氏が、国立図書館はじめイタリア各地を渉猟してIl Plettro誌を蒐集、1977年にわが国のマンドリン音楽愛好者に頒布したことにより、再びその全貌が明らかになった。

 中村泰彦作成の出版年月順目録、および作曲者別目録がある。


L'Estudiantina

 1905年からフランス・パリで刊行された。月2回の発行。はじめ De Romeが主幹であったが、すぐにMario Maciocchiに代わっている。MaciocchiHyacinthe LavitranoMario BacciUgo PizziMarquez Garciaなどの作品を発表した。1934年から社名を“L’Orchestre a Plectre”に変更し、1939年まで出版されたことが確認されている。

 京都の故鳥井諒二郎氏が廃刊間際まで“L’Orchestre a Plectre”を購読し、Lavitranoなどの作品をわが国に紹介したことは余り知られていない。

 大阪ササヤ書店、名古屋の荒井貿易で購入することができた。

 L’Estudiantina誌の出版目録、故中野二郎先生と中村泰彦による発行年月別の目録がある。

Vita Mandolinistica 

 1901年イタリア・ボローニアのCocchi兄弟商会から出版された。主幹ははじめFrancesc Tentarelli であったが、Alessandoro Vizzariに代わり、VizzariIl Plettro誌に専念してからはAmedeo AmadeiVincenzo Billiと変遷している。1911年まで続き廃刊、Il Plettro誌に譲渡された。マーチ、舞曲など小品が中心である。

 イタリア留学中の岡村光玉氏が、国立図書館はじめイタリア各地を渉猟してVita Mandolinistica誌を蒐集、わが国のマンドリン音楽愛好者に頒布したことによりその全貌が明らかになった。

 Vita Mandolinistica誌の年別出版案内、故中野二郎先生および中村泰彦作成の出版年月順目録がある。

Mandolinista Italiano
 1915
6月からイタリア・ミラノのA.Monzinoにより刊行されたマンドリン音楽研究誌。Gino AncillotiEugenio Giudiciなどの新作作品を月2回紹介した。

 故中野二郎先生作成の出版年月順目録がある。









Le Plectre

 190311月、フランスマルセイユからLaurent Fantauzziによって刊行された。新作楽譜、評論、報道などを掲載。1928年ごろまで確認できる。

 故中野二郎先生による発行年月別の目録がある。







Mandolinismo

 1921年スイス・LuchsingenC.Notari社からCarmelo Coletta主幹のもとに刊行された研究誌。1927年まで内容が確認できる。Carmelo ColettaMario VicariSimone SalvettiCarlo Lissoniなどの新作を発表した。大阪ササヤ書店で入手可能だった。

 Mandolinismo発行の曲種別目録と故中野二郎先生よる発行年月別の目録がある。






De Mandolinegids

 19198月からオランダ・ヒルベルズムでJ.J.Lispet社により刊行された。KokMurkensSmitsMoedなどの作品がある。大阪ササヤ書店で入手可能だった。

 故中野二郎先生よる発行年月別の目録がある。








Het Ned Mandoline Orkest
 1926年からオランダ・Alphen aan den RijnBarend van Zwietenにより刊行された。コック、マネンテなどの作品を発表している。数年間続いたようである。大阪ササヤ書店で入手可能だった。







Arte Mandolinistica
 
1905年から1913年頃までイタリア・ジェノバで刊行された。主幹はAngelo Cigliaで、度々コンクールを催し、毎年その受賞曲も発表した。マネンテの「Arte Mandolinistica(マンドリン芸術)」は、ここから1906年に出版されたのである。その他、L. Casazzaの「Sinfonia Originale(独創的序曲)」(Poli編)、F.Amorosoの「Amor patrio(祖国愛)」、Ugo Bottacchiariの「Alla citta di Genova(ジェノバの町で)」など意欲的な作品を出版している。石村隆行氏作成の出版年別目録がある。




Il Mandolinista

  1900年、イタリア・トリーノのGustav Gori社から出版された。月2回の発行。主幹はErmenegildo Carosioで、1924年ごろまで確認できる。故中野二郎先生よる発行年月別の目録がある。

 






Il Mandolino Romano

  1907年、ローマで出版された。月2回の発行。主幹はGiseppe Branzoliで、いつ頃まで続いたのか確認できない。










Il Mandolinista Italiano

 1899から1903にかけてイタリア・ミラノのCarisch & Janichenから刊行された。評論などはなく楽譜のみ。故中野二郎先生による発行年月別の目録がある。

Il Concertino a Plettro

 20世紀初期、イタリア・トリーノのGiovanni Chappini社から出版された。楽譜のみ。