原編成 第1・第2マンドリン、第3マンドリン、マンドラ、ギター
スコア 原編成と同じ
パート譜 第1・第2マンドリン、第3マンドリン、マンドラ、マンドロンチェロ、ギター、マンドローネ
解説 マネンテのマンドリン音楽への作曲、編曲だけでも90曲以上があげられるのは、マンドリン音楽への愛着が並々でなかった証拠といえよう。彼の貢献はマンドリン音楽の独創性を把握して、マンドリン本来の表現能カに対して何等の特殊技巧を施すことなく自然な表現をおこない、イタリア人の明朗なロマンティシズムを味わい深い旋律に託し、各楽器結合の妙味、音色に対する優れた感覚、対比旋律の巧みな配置、これらが渾然と総合されてマンドリン音楽独自の世界を創造したことにある。
「マンドリニストの友」と敬愛されたアマデイは多くの優れた小品を残している。本曲もその一つで、ボローニアのコメリーニ(Comellini)社から出版されていたマンドリン音楽定期研究誌イル・コンチェルト(Il
Concerto)の臨時号ル・アルモニア(L’Armonia)により1904年発表された。トレモロのみによる16小節の導入からガボットに入る。アマデイはガボット調をとくに好み、この形をマンドリン合奏に巧みに用いた。さらに第3マンドリンを加えることにより、巧妙な味を醸し出している。トリオのミュゼッタではギターを軽妙に扱い、極めて好ましい効果をあげている。
|