原編成 第一・第二マンドリン、マンドラ、マンドロンチェロ、ギター
スコア 原編成と同じ
パート譜 原編成+ベース
解説 1873年、イタリアのフィレンツェに生まれたが、約20年間ローマに定住したので、ローマ人として登録されているマンドリニスト、作曲家、音楽評論家。優れたマンドリニストで、1898年フィレンツェに住んでいた頃はGuid
Monacoマンドリン合奏団の指揮にあたっていた。
和声と対位法をSalvatore FiciniとVincenzo Billi(1869-1938)に、ピアノをBenedetto Landini(1858-1938)に学んだ。“Metodo
per conscere la musica”の著があり、他にマンドリン及びギターの教則本と非常に多数のマンドリン合奏曲の作品がある。マンドリンアンサンブル本来の美を、独特の純イタリア風の旋律、或いは古いフランス風の旋律と通俗的な表情をもって表している。Bacciは、音楽家としてパリやニューヨークに旅行し、ローマでは文化連盟会長の要職もつとめ、多数の音楽誌や新聞に数の寄稿がある。晩年(1940年)故郷のフィレンツェに帰ったと伝えられている。
代表作にはフェラーラのマルゲリータ合奏団に贈った序曲"Marinella"(マリネッラ)、フィレンツェのムニエル合奏団に贈った序曲"Versilia"(ヴェルシルア)、リヴォルノのヴェルディ合奏団に贈った印象的序曲"In
mundo arcani"(神秘の世界)とがある。他に、パリのエスチュディアンティナ誌から出版された4楽章の組曲"Vita
Festosa"(祭の日)はじめ多くの作品がイタリア、フランス、スイスの出版社から出ている。
「ナポリの響き」は、ナポリ民謡「パルメルラ」(Palummella)、「サンタルチア」(Santa Lucia)、「スコディッロの妖精」(La
fata delle scodillo)、「フェネスタ ヴァシア」(fenesta vascia)、「美しのナポリ」(Napule bello)、「あなたを愛しています」(Te
voglio bene assaie)の接続曲。それぞれの民謡はそれぞれの歴史があり、いまも歌い継がれている。その旋律はマンドリンで弾いても美しい。肩肘張らずに、マンドリン合奏を楽しんでいただきたい。
1915年2月ボローニアのイル・コンチェルト誌からスコアが出版された。
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