とぜんぐさ(不定期雑記)

a@011  運転マナーに思うこと

  とりとめのないことを少々。

  数年前に目撃した交差点でのある事故だ。片側二車線の交差点で右折車が待機していた。対向車との距離は十分にあるように思えたのだろう。その車は右折をはじめた。その時である。けたたましいクラクションと共に対向車がかなりのスピードで、右折車の横っ腹に突入していったのである。幸いにも双方に大きな怪我はなかったようであったが、この場合、右折車に非があるということになるのだろう。
  しかし、その場面を目撃していたわたしには不思議に思えたことがあった。それは、
  『対向車は何故、クラクションを鳴らすよりブレーキを踏むことを優先しなかったのだろう?』
  と、いうことである。わたしはその時、友人の運転する車の助手席に座っており、友人の車は右折車にとっては対向車としての位置関係にあり、実際に右折車へ突っ込んだ車は、友人の車のやや後方、追い越し車線にいたのである。右折車を見たとき、友人は減速し、後方の車はクラクションを鳴らしながら友人の車を追い越していった。その違いだけであったが、その結果は大いに違ったものになったのだった。

  わたしも車を運転するが、近頃感じることは、ブレーキよりもクラクションを優先させる運転手の、なんと多いことか、ということである。大阪という地域特性があるのかもしれないが、「痛い」思いをして、なおかつ「めんどくさい」事故処理を経験するのと、わずかなブレーキを踏むのとを天秤に掛ければどっちが得かは自ずと明らかなように思うのだが…

  もうひとつ。

  わたしが運転していた時である。目の前の車は環境を謳い文句にしたハイブリッド車であった。しかし、とある信号で止まっていたとき、くだんの車の運転席の窓がスルスル開いたかと思うと、
 その窓からタバコが投げ捨てられたのであった。
  思わずクラクションを鳴らしてやりたくなったが、実行する勇気はなかった…

  さらに、

  片側二車線道路の右側を走っていた時のこと。前車の動きがどうもぎこちなかった。微妙にフラフラしている。ブレーキの踏み方も妙で、後続車の立場としては、追突するんじゃないかとヒヤヒヤだった。仕方ないので左側レーンへ出て追い越すことにした。追い越し際にちらっと見ると、そこには、
 テレビを見ながら運転しているバカがいた。

  さらにさらに、

  近畿自動車道でのこと。そこそこ混んでいたので、走行車線も追い越し車線も車が連なっていた。わたしは追い越し車線を走っていたのだが、そんなわけで前車や前々車と同じように、法定速度にやや色の付いたようなスピードを維持していた。するとバックミラーにパッシングの気配が。後続からかなりのスピードで乗用車が突っ込んでくる。混んでるんだからしょ〜がねえだろうと思ったが、うっとおしいので譲る。するとその車はわたしを追い越しさらに前車へパッシング。前車の運転手はわたしより強情で、なかなか譲らないようだったが、そうすると
 ハイビームにしてアオリだした
  ではないか。たまらず前車も走行車線に避難する。わたしはというと追い越された直後、追い越し車線に戻り、その車がこの先どうするのかを見物していたのだが、こうして次々と前車を蹴散らしながらくだんの車は走り去ったのであった。蹴散らされた車が走行車線に逃げるときには、少なからず車の流れを乱していたのは言うまでもない。

  ま、わたしも運転下手だし、大勢の人様に御迷惑をおかけしているとは思うが、それでもマナーぐらいは守りたいなあと、常日頃思っているわけ。事故を起こさない自信なんかこれっぽっちもないけれど、起こさずに済む事故なら起こさないでおきたいと真剣に思っている。
  痛いのはイヤだし、それ以上に他人の人生を左右するなんて考えただけでもゾッとするからなのだ。
(H15.02.06 記)





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