アンコールワット他
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バイヨン寺院は、都城アンコール・トムの中心に位置する。その都城における位置や、周壁を持たない。バイヨンが特別な寺院であることがわかる。12世紀後半から13世紀にかけて、ジャヤヴァルマン七世からジャヤヴァルマン八世に至る3人の王の在位中に建設され、改変と増築が重ねられた。四面に人面(観世音菩薩といわれる)のある塔堂が特徴的なその建築様式(バイヨン様式)は、多くの寺院に共通して見られる様式である。
構造は基本的には二重の回廊と、その中心に位置する高さ43メートルの中央祠堂からなるが、増改築が行なわれたために複雑な構造になっている。第二回廊の上部には、中央祠堂とその周囲に配置された16の塔堂を巡るテラスがある。正面である東側入口には広い砂岩のテラスがあり、テラスの両脇には聖池がある。ここから振り返って東を見ると未舗装の直線道路が続いているのが見えるが、この道は死者の門へと続くアンコール・トム内の幹線道路のひとつだ。テラスを横切って第一回廊を過ぎ、内部に入ると、その内側には第二回廊があり、更に上部テラス、中央塔へと続く。バイヨンはなかなか複雑な構造になっている。構造が複雑なのは時代時代に設計が変更され追加されたからで、下から上部の周回テラスに上る途中にその痕跡を見ることができる。 |
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