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<武士の一分>
<侍が命をかけて守らねばならない名誉>

昨年末より木村拓哉が演じる下級武士の三村新之丞(剣術の天才であった)「 武士の一分」が公開され、話題の作品ですね。
まだ映画館では見ていないのですが、原作に興味あって新春最初の読書になりました。
原作は藤沢周平氏の小説「盲目剣谺返し」(もうもくけんこだまがえし)。
短編で読みやすく一気に引き込まれました。
「 武士の一分を守ろうとする誇り高き侍と、夫のために献身的に生きる妻の深い愛情を描く内容で人として本当に大切なものを教えられます。」
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原作を脚本化し映画にする作業は、やはり芸術に共通するクりエイティブな世界・・・。
テーマからふさわしい人材を選び、場面に応じた
舞台や大道具、衣装、小物等、イメージをより具体化させ、多くの人に共感を得るメッセージを届ける為の作業は、監督ならではの力と多くのスタッフの大いなる共同作業。
山田洋次監督(74)がテーマとしてきた“忘れかけた日本人の心根の美しさや精神”は「寅さんシリーズ」でも大いに表現され、またこの藤沢周平作品の映画化 第三弾完結編によって一層、クリアに人々の心に届いたように思います。
さて、映画は第7の芸術とも呼ばれています。名づけ親はイタリアのR・カニュード(1879〜1923)。映画はその最初期、大衆娯楽でしかなく「芸術」としては認められていなかったのです。
そこで彼は、音楽・舞踏・文学という「時間の芸術」と、建築・絵画・彫刻の「空間の芸術」をつなぐ「第7番目の芸術」として、“映画”を定義づけたのです。つまり、「第7芸術」は「映画」のことなのです。
音譜から音楽を創造する作業にも生かしたいことですね。
2007 1/8
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