No19
  
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純正調オルガン 〜田中正平を知る

田中 正平(たなか しょうへい)
1862年(文久2年〜1945年(昭和20年)10月16日)は純正調オルガンを発明した日本の音響学・物理学者、鉄道技師)

年末の慌ただしい時間に、再放送されていた番組が興味深いものでした。
音楽でいう<平均律>は1オクターブを12等分したもの。日本の田中正平氏は1オクターブを46分割した<純正調リードオルガン>を明治時代にドイツで開発した。

この田中のオルガンの美しい音色は、当時のドイツ皇帝やブルックナーを感動させたそうだ。

〜ピアニストの西村由紀江がドイツからウイーンにそのオルガンを求める旅をする〜内容で人の声やヴァイオリンの魅力は、ド〜レの間の音が自由であるのにピアノはそれが無く微妙な感情が出せないことを、この純正調オルガンを捜し求めるきっかけとなる。




ウイーンで通常のキーボードの上には、さらに複雑なキーボードを持つ宇宙的なオルガンと対面!

純正調の演奏は画面のように鍵盤がさらに分割され、
非常に難しい。このオルガンはコンピュータも接続され、難しい部分の音は自動的にキーを選ぶ。
まさに、過去の技術と現代の技術の融合・・・です。

田中正平も100年前には、磁石を使ってパイプの部品を移動させ、パイプの空洞部分の容積を変えて他種類の音階を得ていたとのこと。

和音の響きがなんとも美しく平均律に慣れ親しんだ耳に、
大いに刺激を受ける。

今、アトリエではピッチ・ベンダーや赤外線でのDビームコントローラーで音色を簡単に変化させることができるが、当時の田中氏のエネルギーがいかに凄まじいものだったかと・・・と感服。

素晴らしい日本人を知らずにいたことが恥ずかしく、還暦を機にまさしく、「一から・・・」の気持ちでまだまだ<チャレンジ>をと気合いれての年の暮れになりました。

♪伊藤博文がドイツでヴィルヘルム2世に謁見した際、「貴国の田中正平は今如何して居るか」と問われ、田中のことを知らないため答えられず、赤面した、という。

              2008 12/30
 
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