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ネイティブに習っても上達しないのはなぜ?

世界語型の英語習得に理想的なのは、ノンネイティブの先生です。第二言語として英語を習得し、英語で英語を教えることのできるノンネイティブの先生が理想的なのです。しかしネイティブの先生でも、以下に当てはまらない場合は適任です。(移民型、非移民型、世界語型の英語習得について は: New Bilingualismのすすめ

(1) ネイティブの先生に日本語の音声体系についての知識が十分ない場合

発音の習得が困難になります。たとえば/r/音と/l/音が日本人にとって難しいのは、日本語の/ラ/行音との関係があるからです。したがって日本人の学習者は、/r/音と/l/音と/ラ/行音の3種類の音をはっきり区別して使えるようにならなければなりません。これには意識的な練習が必要です。ところがネイティブの先生の中にはその練習法を知らないばかりか、/ラ/行音との関係において日本人に/r/音と/l/音が困難になっているという認識すらない人がいます。同じようなことが、他の多くの母音や子音、そしてイントネーションの習得にも当てはまります。日本人は英語と日本語を使い分けるわけですから、英語の先生は、両言語の発音の違いをはっきり意識して習得できるような練習を課すことができなければなりません。これは特に思春期を過ぎて英語の発音を向上させたい学習者には、非常に重要なポイントです。

(2) ネイティブの先生の世界語としての英語意識が低い場合

特にネイティブの先生が日本文化を軽んじているような場合は致命的です。日本人には日本文化に基づいた人とのかかわり方がありますが、世界語型で英語を習得する場合はその部分を変える必要はないのです。先生がネイティブだと、生徒側は世界語型の習得を望んでいるのに、先生側にそれに対応する能力がないため、移民型の勉強になることがあります。その場合先生は、たとえ無意識的ではあっても、自分たちの文化を押し付けようとするため、双方に心理的葛藤が生じ、言語の習得を妨げるのです。生徒の内なる欲求と、実際に提供されているものに不一致があるわけですから、欲求不満は当然です。生徒が世界語型の習得を望んでいるなら、世界語型の学習に切りかえるべきです。そうすれば英語学習はずっとスッキリしたものになります。

(3) ネイティブの先生に高レベルの第二言語習得の経験がない場合

第一言語と第二言語では、習得過程が違います。第一言語の習得はほとんど自動的であるのに対し、第二言語の習得には努力がつきものです。スランプに陥ることもたびたびです。そんなときに感情面のケアができるかどうか、学習者に共感して適切なアドバイスができるかどうかは、先生自らが努力して第二言語をマスターした経験があるかどうかに負うところが大きいのです。ネイティブの先生の第二言語が日本語なら理想的なのですが、日本語でなくてもかまいません。要は、第二言語の習得過程を経験として知っているのが重要なのです。そのような経験のない先生は、学習者の悩みを頭で理解するにとどまり、共感してサポートする能力に欠けている場合が多いのです。

(4) ネイティブであっても劣悪な英語の使用者である場合

ネイティブ・スピーカーには、訛りの強い人、発音が不明瞭な人、インフォーマルな話し方しかできない人、ローカルな話し方しかできない人、俗語を多用する人、読み書きの能力が低い人などが多数存在します。それはある意味で自然な状態です。(たとえば日本人にも日本語に関して同様の人は存在します。)ただそのようなネイティブ・スピーカーは、英語教師には不向きです。単にネイティブ・スピーカーだからという理由で、そのような人に教わるべきではありません 。

以上4項目は、ネイティブの先生を評価するためのチェックリストとしても使えます。また一部を読みかえれば、ノンネイティブの先生を評価するためのチェックリストとしても使えます。
 

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