ジェロントロジー・高齢社会の人間学をテーマにしています     自分をみつけよう  
 
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           マーク 自分のことはなかなか判らないもの マーク

      多くの高齢者の方々と話していますと、こちらが羨ましくなるような素晴らしい
    宝物(資質)をもっていながら、それに気付いていない方がいるような気がします。
    自分と違う他人の目も大切と思います。
    いくら高齢期になろうとも自分をみつけ、その特徴を延ばす人生は楽しいものです。
                  イラスト    自分をみつけよう

1)自分の目と他人の目

  
高齢者の方々と話していますと、自分の欠点と思われることのみを話し、
  現在を嘆く方がいます。しかしその方は、私などより素晴らしいもの(資質・財産)を
  持っているようです。そのような人は、何かと比べているような気がしてなりません。
  他人と自分を比べても仕方のない事と思います。自分は自分です。自分が疲れます。

   自分の目には欲が多分に入っているようです。その欲は、他人と比べて・・・。
  人間の欲は際限なく広がる可能性があります。足るを知るが大切ではないでしょうか。
  物質的な欲は人それぞれです。物質欲・知識欲・名誉欲などなど切りがないと思います。
  現在の環境は素晴らしいと思えても本人は常に愚痴っています。寂しい限りです。

   自分の目から少し離れて、他人の目で自分をみつめることも大切なことだと思います。
  元気で日々健康に生活して居ることに感謝すれば、幸せはやって来ることでしょう。

2)自分の宝をみつける

   人間は、常に不安と共生しています。幸せ過ぎてもその反対に不安が芽生えてきます。
  そのような時には、自分の宝物を探してみましょう。それは、物的なものだけではありま
  せん。過去の生き様でも、経験でも、長年生きてきたのです。
  それだけでも素晴らしい事であり、宝物ではないでしょうか。

   老いたと言われる年齢になると、行動半径が狭くなり、面倒がり、好奇心が減少します。
  それらを跳ね飛ばし、好奇心をもち、自分の良さを見つけて伸ばしてゆけば、精神的にも
  肉体的にも元気で日々を過ごすことが出来るのではないでしょうか。
  高齢になっても自分をみつけて、育てることは可能と考えています。
  高齢期になって時間も自由ですし、高齢期になってこそできることが多々あると思います。

3)自分の宝を育てる

   老いと言われる年にになっても日々考えることは自由ですし、考えることで楽しく、
  生き生きと暮らせる日常が待っているような気がします。
  先ず、自分を考えてみましょう。
  何かを思い付き、何かの考えに行きつくことでしょう。それだけでも充分に楽しいものです。

   次に、その楽しさを実現するためには何をすべきかを考えましょう。
  考えるだけでどんどんと楽しさがこころに湧いてくるような気がします。
  考えるだけでも楽しさを味わうことが出来ますが、それを実現(育てる)する為の方策を
  考えますと、また、一つ楽しみが追加されます。

   高齢期になっても、体力的に衰えても、考えることは自由であり、誰にも邪魔されません。
  一人では実現できない事であれば親族の方、地域の方に頼ってみることも大切です。
  高齢期になれば甘え上手も大切なことだと考えています。

   本を読み、勉強・講演会に参加し、多くの偉い先生方の考え方を見たり聴いたりしますが、
  決して鵜呑みにはしないように心掛けています。
  それらに自分の考え方をとり入れて、自分自身のものとして得ることができます。
  自分の宝物として育てたいと考えています。
  
4)自分に巡ってきたタイミングを逃がさない

   物事を実行するためにはタイミングが大切です。フッと思いついたこと、感じたこと、
  そのような時は、自分の中に何か芽生えたものがあると思います。そのままやり過ごして
  しまうとそれだけですが、小さなことでもこころが動いたのです。メモをとるなり、記憶
  に留めておくようにしましょう。そのことは、忘れていても、また、なにかの拍子にその
  ことが出て来ることがあります。

   思い付きやアイデアは、ウイスキーやお酒と同じように時間の経過とともに熟成される
  ことがあります。それが大切で素晴らしいことだと思います。
   自分の人生は、小さな小さなことを大切にする。即ち、タイミングを逃がさないことが
  大切です。特に高齢期の生きる力は思い付きを実行しなければ時間がないのです。
  その時間を忘れることができる、何かを考え実行するようにこころがけています。
 

5)
幸せを夢見る いきいきと生きる

   高齢期に大切なことは、幸せを夢見ることだと思います。それを実行しますと生き生きと
  生きることが出来るのではないでしょうか。
  年を取り夢がないと言う言葉をよく聴きますが、年をとった今だからこそ夢が必要でしょう。
  明日の事でも今の事でも幸せを感じ取ることができましたら、高齢期を生きる日々が楽しく
  なることでしょう。

   老いのこと、病のこと、生活のこと等などあまり心配しないことが大切です。
  今ここにあることに感謝すれば、何か自分に出来ることが思いつくと思います。
  それは、自分自身のことでも、家族のことでも、近隣のことでも何か自分に出来ることを
  みつけて、実行をしましょう。幸せは、自分でつくるものです。

  
                        シニア ライフ アドバイザー 岡島貞雄
                                               


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