ジェロントロジー・高齢社会の人間学をテーマにしています     会話
 
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           マーク  「会話とスマートホン」

  電車の中では多くの方がスマホに夢中になっています。周りに気配りもなく。
 スマホは座っての使用がよりよく夢中になれるのか、優先座席に座り、
 高齢者や妊娠中の女性が横に立っていても知らぬ顔、知らないふり、
 そんなに情報が大切ですか…。
 しかし、よく見るとゲームに夢中の若者が多いようです。
 このような事を書くと「年を取ったもの」「年寄りの愚痴」と言われそうですが。
          イラスト    会話とスマートホン

1)電車の中で

 
イ)ほぼ満員の電車の中で前向きのシートが一つ空いていました。そこに行くと
   小学2~3年生の子どもがゲームに夢中でした。
  「ごめん、座らせて」と言いますと不機嫌な顔をして私を睨み、黙って、子どもは
  伸ばしていた足を少し避けてくれました。
  その子は、私が降りる駅まで周りを気にもせずゲームに夢中でした。
  何だか変な気持ちになりました。

   学校でデジタル教科書とタブレット端末を導入するというニュースを読みましたが、
  この子たちの生きる力、即ち人と人の会話ができる人間として成長するのかと
  心配になりました。

   また、小学2~3年生くらいの子どもに、このようなゲームができるスマートホンを
  買い与えている親は、どのような気持ちでしょうか。
  私は不思議な感覚に捕らわれて、電車を下車しましたが、次の電車でもスマートホンに
  夢中になっている大人が大勢いました。

   このように小さな子どもの時からゲームに夢中になると、ゲーム依存症になるのでは
  ないかと他人事ながら心配になりました。
   子どもの時から即時に解答が出ることに慣れてしまいますとオープンエンドに会話や
  議論ができない大人となるような気がします。
      

 ロ)主婦と子ども
   よく見かける光景です。赤ちゃんや小さな子どもをベビーカーに乗せ、赤ちゃんの顔も
  見ずスマホに夢中になっている若いお母さん。
  もう少し子どもと顔を合わせて話して欲しいものです。
  赤ちゃんに、目を合わしますとニッコリとしたり、恥ずかしそうに顔をそむけ、
  すぐこちらに顔を向け不思議そうな表情をしてこちらを見つめます。
  お母さんと外出したのですが、会話は勿論顔も合わせてくれないお母さんに寂しそうです。

   私が電車に乗っている時間は、人工島から約10分です。JRに乗り換えて神戸まで約10分。
  その短い時間でさえスマホでデーターが必要でしょうか。
  子どもや赤ちゃんと目を合わせ、笑顔で話かけているお母さんを見かけるとホットします。
  お母さんと安心の時間を持つことが出来る子どもは、きっと素晴らしい大人に成長すると
  思います。

   電車に乗るたびに心配となります。他人が兎角言うことはないのですが…、
  やはり子どもが心配。
  
  ハ)電車の中の高校生
   高校生が、5~6人で電車内でスマホに興じている様子をよく見かけますが、
  同時に大きな声で騒いだり、大笑いしている風景もをよく見かけます。
  中には何やら食べている者、飲んでいる者等々あまり嬉しい光景ではありません。
  電車には、多くの他人が乗っているのです。

   電車内のすべての空間が自分たちの為にあるような振る舞いには本当にガッカリ、
  先が思いやられます。
   喫茶店でも何故一緒にコーヒーを飲んでいるのか、殆ど会話もなく、スマホに夢中の女子
  高校生などを見かけます。私たち高齢者にはよく判らない風景がどんどんと増えてきました。
   
  ニ)道路や交差点で
   信号待ちや歩きスマホをよく見かけます。中には左右を見て信号無視で歩きスマホを
  楽しんでいる人もいます。よく判りません。
  危険この上なく、全世界は自分一人の為にあるかの如く振る舞いに呆れるばかりです。

   このようなことが気になると言うことは年を取ったと言うことでしょうか。
  まだまだ若い証拠でしょうか。自分が判らなくなります。
  自分は自分で守って下さいと声を掛けたくなります。
   子どもたちはあなたの行動を見ています。
  

2) 
デジタル教科書について

   学校での勉強に、デジタル教科書とタブレット端末を導入すると言われています。
  全ての回答が実に簡単に得ることが出来ます。私もアイパッドを使用していますが、
  それは、場所を調べたり、新しい情報を知るための道具として使用しています。

   想像的な事柄や自分の意思に関してはじっくりと時間をかけて考えています。
  辞書を引き、書物で調べ、人の話を聴き、そして自分の意見として考えとして取得する
  ものと思っています。 また、その過程が楽しいのです。

   タブレットは、子どもから会話を奪ってしまうような気がしてなりません。
  電車での子どものように、自分独自の世界しか判らない大人になるような気がします。
  自分の周辺に対する気づき、気くばり。思いやりなどを、持てない大人になって
  しまわないように、子どもの時に学習する必要を感じます。


   グループでも法人でも問題が発生しこれから皆で議論し、話し合い、色々な経過を経て
  結論を導き出そうとしていると時に、直ちに結論らしい答えをしゃべりだす人がいます。
  テーブルの下でデジタル機器を操作して・・・。
  グループでは最も大切なことは話合いと人の言葉を聴くことだと考えていますが。
  しかし、あまり簡単に答えらしきものを出されますと白けてしまうのは私だけでしょうか。
   年寄りのひとりごと(愚痴)の1日でした。


  
                        シニア ライフ アドバイザー 岡島貞雄
                                               


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