11月下旬

99.11.16
今日も忙しい。さっさと帰るつもりが課長や先輩と飲みにいくことに。30分だけつきあうつもりが話が思わず「小野批判」に展開。「夫婦間が冷め切ってる」という見てきたような突込みをいれられる。「冷めてへん!」と反論すればするほど冷めてるみたいだからこまる。まぁもちろん4年もたてば、ねぇ。わかるでしょ、妻帯者の皆さん。あと「引き出しは多いけど中身がない」とか「引き出しの奥に秘密の引き出し隠して絶対見せない」とかなんとか。さんざんいわれてるうちに結局2時間近くたってる。明日から出張で5時起きだというのに帰ったら12時前。


99.11.17
5時起床。妻が作ってくれたおにぎり持って、新幹線で東京へ。レンタカーに乗って足立から始まり埼玉北本、鴻巣とだらだらっと回る。途中客からなぜか「明太子」をもらってしまいあせる。「おいしいから」といわれてもいつ食べるんだよ。まだ初日なんだから・・。加須のホテルにチェックイン。部屋に冷蔵庫がなく、フロントで「冷凍庫に入れといてください」と預かってもらう。でホテルの食堂で夕飯。いつもここでは刺身定食なのだが今回は焼き魚をオーダー。旬の味、さんまでしょう、きっと、と思ってたら出てきたのがなんか味噌漬けの変な魚。俺の欲してた味はこれじゃないんだよといっても後の祭り。ブルーな夕飯に。このままではお口が満足してくれないのでコンビニでモンブラン。・・出張のたびに食ってるな。後はやっぱりテレビぐらいしかないんだよ。持ってきた宮沢章夫「わからなくなってきました」爆笑のうち読了し、ウンナンの「ホントノトコロ」から「明石家マンション物語」「すけすけシルバ」に「爆笑大問題」までバラエティー総まくりという感じで。


99.11.18
どうなってんの、ライフスペース。そんなわけでデニーズでフレンチトーストの朝食とって今日もスタート。久喜市、蓮田市、春日部市、庄和町と真面目に回る。途中、宅急便に寄って昨日の明太子をクール宅急便で家に送る。これで一安心。仕事に専念できるよ、とかなんとか。昼はココ一番屋で紅芋カレー。カレーはいつ食べても裏切らないから好きさ。で茨城県潮来のホテルまで埼玉から3時間かかって到着。別にたいした仕事してないんだけどね、なんかしんどいよ。心がミイラ化していくね。


99.11.19
出てきたねぇ、グル。しかしグル高橋は何も食べなくても生きられるそうだが、3時間に及ぶ会見の後、思わず「あぁ、腹減った・・」なんつったら笑う。「・・うんこ、したい」って言っても笑うが。「血液がない」とか「600年生きてる」とか言ってる内容はほとんどデーモン小暮の「メイクじゃなく素顔」「10万32才」と同レベル。笑いがないだけレベル下という感じ。でもこういうおっさん信じる人もいるんだね。浜田雅功氏ならケツを蹴り上げ、一言「はげっ!」の突っ込みで終わりだろう。いや、このおっさん突っ込むのに浜田氏はもったいない。バカルディーの三村氏による「全然、わかんねーよ!」の突っ込みで十分だ。そんなこんなでジョナサンのモーニング食べて今日も仕事スタート。グルの滞在する茨城県大洗町にほど近い神栖町から回る。今日は余裕あるはずだったが予想に反して昼ごはん食べる時間もなかった。夕方までみっちり仕事してホテルに帰る前に本屋に立ち寄る。「CUT」から「噂の真相」まで10冊近く雑誌立ち読み、単行本から文庫本、気になるのないか一通りチェックし、みうらじゅん「マイブームの塔」購入しホテルへ。今日も昨日と同じホテルに連泊。一階のレストランで1500円のバイキング。昼食ってないので腹一杯食う。


99.11.20
最終日。今日は土曜。昨日がんばったので今日はのんびり。デニーズで朝食とって適当に。で潮来から一直線に東京へ。3時の新幹線で帰る。車内でみうらじゅん「マイブームの塔」読了。で久々に娘と対面すると、いすから落ちたとかで顔に傷作ってる。女の子なんだから、もう。で「わらいのじかん」ビデオで見ながら娘とべたべた。


99.11.21
朝からみんなでエキスポランドまで。スヌーピー展をやってて、連れてってと妻に言われてたので約束を果たす。エキスポランドにつくと娘はすぐ「アンパンマンランド」を見つけ一直線。しかしアンパンマンは子供達に大人気だ。うじゃうじゃ子供が沸いている。「アンパンマン号」に乗せたりなんかして一通り遊ばせて、次はスヌーピー。狭い会場はこれまた親子連れでいっぱい。娘を肩車し、しょぼいスヌーピーショーなんか見る。しかし暑い。11月も終わりだというのにね。で軽く昼食とって、次はアンパンマンショー。アンパンマンとバイキンマンといっしょに「サンサン体操」を踊りましょうとかいうやつ。バイキンマン派の娘はバイキンマンの前に陣取りいっしょに踊ってる。隣りのガキが思いっきり鼻たらしてたのには笑ったな。で次は「観覧車、乗りたいよー」と娘が言うので乗りに行く。最初は「うわー、たかいなー」などと言ってた娘であるが半分ぐらいですっかりあきてしまい、「降りたいよー」と言い出す。「ここで降りたら、死ぬやろ・・・」ぼそっとつぶやく父であった。ですっかり疲れたので帰る。帰りの車中で娘と妻はもちろん爆睡。自ら顔をばしばし叩き、眠気さまして大津まで。で帰って近くのタワーレコードまで自転車飛ばし、ピチカートファイヴ「PIZZICATO FIVE」、限定アナログ「Pizzicato Five VS Darlin' of Discotheque 33RPM」それと福間美紗「Festa Manifesto」購入。別に今日買わなくてもいいようなもんだが、昔からがまんできないタイプなのだ。夜、テレビで「笑う犬の冒険」チェック。ノーコメントというとこで。


99.11.22
仕事。季節の変わり目にはいつもやたら目がかゆく、鼻がぐじゅぐじゅな状態になる。まさにそんな状態で調子悪し。夕方、急に会議だとか言われるが予定ありですと帰る。だいたい、終業時間後の会議、当日言うか?振替休日もまだとらせてもらってないし、社員に甘えすぎやっちゅうねん!と心で叫びつつ会社出る。で今日は名古屋から久々に帰ってきたUといつものK、そしてKのフィアンセと飲み会。待ち合わせ場所のタワーレコードに行く前に、本屋に立ち寄り野宮真貴「おしゃれ手帖」購入。おしゃれにはほど遠い俺ではあるが、やはりピチカートマニアとしては買っとかないと。僕が初めて彼女の歌声を聞いたのは中学生の時。ポータブルロックというとても素敵なバンドのボーカリストだった彼女の歌声はその時からワンアンドオンリーなものだった。ムーンライダーズのバックコーラスなんかしてた彼女が、これまた大好きだったピチカートの3代目ボーカリストに就任し、一気にスーパースターになっていく様は圧巻だった。91年の7月だったかな、彼女がピチカートに加入しての初ツアー。クラブクアトロでのライブで見た本物の野宮真貴嬢は、こんなに美しい人がいるのかというぐらい美しく、格好良かった。でタワーに行ってみんなと合流。居酒屋で生ビール飲みつつバカ話。しかしKも遂に結婚か。Uにも二人目の子供が出来るらしい。気持ちは学生の時のままだが、ビジュアルは誰が見てもおっさんだ。楽しげなKとKの彼女見つつ、Uと「俺も結婚したいなー」と思わず漏らす。いや、結婚はしてるのだが、もう一回したい。出来れば今の奥さんとは違う女の子と・・・。3年に一回ぐらい結婚したいもんですね。・・すいません、冗談です。でいつものグラナダになだれ込み引き続き飲む。別になんてことのない話してるんだが心地よい時間を過ごす。で最終の新快速でUと大津まで。酒豪だったUはすっかり弱くなっており、駅で吐いていた。・・こいつ、おっさんになっとると思う。で美人のUの奥さんが駅まで車で迎えにきていたので家まで乗せてってもらう。で我が妻はというと・・熟睡しとる。


99.11.23
休日。娘に「おきてーよー、もう」とせかされ起きる。朝から最近はまっているねんど遊びに付き合わされる。でちょっと用事あって妻の実家まで。ちょっとのはずが急遽、妻はそのまま実家の店の手伝いに。娘は娘で「かえらへんの!ばーちゃんとあそぶの!」ということでみんなにふられ一人帰る。ピチカートの新譜聞きながらコンピューターに向かい日記書いたり。しかしピチの新譜、ラストナンバー「グッバイ・ベイビイ&エイメン」がとんでもなく素晴らしい!過去20年ぐらい聞いた曲の中でも確実にベスト5には入る。アナログの方に入ってるインストヴァージョンも最高。15年近くに渡り相当数の曲を書きながら、未だこういう素晴らしい曲が書けてしまう小西氏はやはり凄い。様々な才能を持った人なのであんまり語られないが、基本的に「メロディメーカー」としての才能、これに恐れ入る。であまりに動き鈍い我がマックにさすがに限界を感じ、思わず「i-Mac欲しいなぁ・・」と呟く。ネット配信されるというライダーズの新曲も聴けないしね。毎月1万円ずつ小遣い積み立てれば1年少しで買えるなぁとか情けないこと考える。安月給はつらいぜ。でご飯の用意し妻達を迎えに。


99.11.24
最近、この日記読んだ友人たちから「愚痴ばっかりやな」と言われることが多いので、もう会社のことは一切書きません。とりあえず「忙しい〜」という書き出しはやめよう。カット&ペーストな毎日してるとついつい・・っていきなり愚痴か!帰りの音楽、ピチカート。前作に引き続いての「名曲集」。でも音楽誌なんかのレビュー見ると必ず「ハッピーでグルーヴィーな楽しいピチカートの世界が云々」みたいなことかいてあるけど全然違うよね。小西氏の曲ってみんな凄く悲しくて、だからこそ胸を打つんだと思う。92年以降、ピチカートをお手本にというかそれ風の音楽が溢れだしたけど、決定的にそこが違うんだなぁ。80年代にピチカートがどんな扱いうけてたか知ってるだけに、どうもピチカートが売れてからその表面的なセンスというか気分だけを模倣したようなモノは好きになれない。僕はソングライターとしての小西氏、日本のソングライターで誰に近いかなぁと考えると忌野清志郎氏が思い浮かぶのだけど、どうかな。何はともあれやっぱ「グッバイ・ベイビイ&エイメン」が最高。もう何回もリピートする。「大好きだった20世紀」ってフレーズがなんか泣ける。もうこの曲でピチカートにさよならしてもいいってぐらい素晴らしい曲。さよならサンキュー愛してるよバイバイ!


99.11.25
帰りの音楽、福間美紗「Festa Manifesto」。この人の歌声を聞いてると女性にはかなわないなぁという気分になる。神秘的なっていう形容は違うな。もっと生々しくて、ダイレクトに宇宙と心を結びつけるような感じ。で帰って年末調整の書類、うんうん唸りながら書く。毎年のことだけど数字見てるだけで頭痛い。中学生の時までは数学得意だったんだけどな。


99.11.26
とても嫌なニュース。僕の娘と同い年の女の子が殺された事件。犯人も同じ年の子供を持つ主婦とのこと。とても悲しい気分だけが残る、ひどく嫌なニュース。被害者の家族、加害者の家族、もう2度と心から笑える日は来ないだろう。世界はひどく悲しい。生きるってことはいつからこんなに複雑になったのかな。どうして、殺したり、殺されたりしなくちゃならないのかな。娘の寝顔見ながら考える。なぜだか涙が溢れる。娘が生まれてから、こういう事件が一番こたえる。娘の手をぎゅっと握る。いつかこの手を離す時が来る。別れは誰にでも平等にやってくるものだから。でも、まださよならの意味もわからないのに、大好きだったパパやママ、これから出会うであろう様々な喜びや悲しみにお別れをさせられた女の子。今、僕はこの文章を泣きながら書いてる。こんなに悲しいニュースはもう2度と聞きたくない。


99.11.27
休日。妻はバイトで朝から出かけていった。娘と二人でふとんにくるまって「おかあさんといっしょファミリーコンサート」テレビで。「かっぱさま、はいはいはい」などと娘と歌う。しかしお父さんとしてはここにきて「りょうこおねえさん」の魅力がわかってきた。白いシャツがよく似合うさわやかすぎるスレンダーガール。ちょっとユーモラスな歌がとても上手なおねえさんにくらくらする。で朝食。娘は押入の中に入って「ここで食べたいよー」。押入の中が好きなのだ。その気持ちはよくわかる。僕も小さい頃、いや高校生ぐらいまでしょっちゅう押入の中に入ってたから。で二人で散歩。とりあえずパルコへ。クリスマスセールのキャラクターがテレタビーズであちこちにポスターが貼ってある。娘はいちいち「あっ、テレタビーズや」と反応。で娘にちょっと付き合ってもらいタワーレコードでムーンライダーズ「dis-covered」購入。娘はアンパンマンやらディズニーのCDをいっぱい持って「これ買うの!」と言ったかと思えば視聴機を片っ端から聞いて回る。トライセラトップスからユーミンまでという守備範囲の広さ。で次は楽器屋で「ドレミするの」とピアノ片っ端から弾いていく。パーカスコーナーではボンゴ叩きながら「とうちゃん、踊って!」。ここで踊ったらアホやがな・・。でお腹すいたのでパン屋でクリームパンとドーナツ買う。ちょうど1階のFM滋賀のサテライトスタジオでラジオの生放送。ゲストに「花花」が出てて生ライブ。しかしかわいそうなぐらい人はいなかった。土曜の昼、みんな家で吉本新喜劇見ながらおかんが作った焼きそばとか食べてる時間だからな。10人ぐらいの観客でかわいそうだったので娘と最後まで聞く。なかなか良かったけどね。で湖岸に出て琵琶湖見ながら娘とパン食べる。ちょっと寒いが天気はいいし、気持ちいい。でかくれんぼしたり追いかけっこしたりびわこホールの階段を登ったり降りたりで4時間も遊ぶ。すっかり二人とも疲れたので帰る。途中、和菓子屋の前で顔見合わせ「だんご、買おか」という訳でだんごと大福買って帰る。で昼寝でもと思ったがだんごを食べてすっかり元気になった娘は寝かせてくれず。お絵かきしたりねんどしたりとひたすら遊ぶ。で夕方、バイトの妻を迎えに行く車中でこてっと寝てしまう娘。夜、テレビで映画「ザッツエンターティメント」。夕寝から目覚めた娘と見る。「雨に唄えば」の有名なダンスシーンに娘も大喜び。父子ともに影響受けやすい質なので「お茶の間ミュージカル」と称し、みかん食べながら踊ってたら、妻にあきれられた。で踊りつかれた娘を寝かし、妻とテレビで「人間とは何だ」という特集見る。いろいろ考えさせられる。「幸せ」という言葉がないというアフリカの原住民の姿。4才で発病し右脳を摘出した女の子。19才で突然発病し、身体が全く動かずわずかに動く口元でコンピューターを操作し言葉を打つ女性。どうもこうも最近涙腺ゆるゆるで困る。つい娘とだぶらせて見ちゃうんだな。しかし医療の発達がもたらしたもの、こうして生きていくことが果たして幸せなのか。そもそも幸せってなんなのか。いろいろ考える。もし娘が突然発病し自力で息すらできないような状態になったとしたら、やっぱりどんな手をつかっても生きていて欲しいと思う。しかしもし自分がそうなったらと考えると・・・。先の原住民達には医療がないという。医療の発達ってのはある種、神に対する冒涜なんだろうか。なんか、考えちゃうね。


99.11.28
8時、「とうちゃん、起きて」と娘に起こされる。娘はどこからか傘持ってきて、ジーンケリーよろしく踊っている。で京都の実家まで。今日は矢野顕子のライブに行くので娘、預かって貰う。じいさん、ばあさんに遊んで貰っておおはしゃぎの娘置いて妻と大阪へ。JRで大阪まで向かう間、例の事件のことやら昨日のテレビの感想やら熱弁ふるうが気がつけば「今田耕司のうまさ」「とんねるずは果たしておもしろかったか」などお笑い論になっていた。で梅田辺りをブラブラして会場のフェスティバルホールにほど近い堂島のジュンク堂書店で高田文夫責任編集の「笑芸人」、「わらいのじかん」を特集した「マンスリーよしもと」購入。「笑芸人」は待ちに待ってた雑誌。特集が「8時だよ!全員集合」VS「オレたちひょうきん族」土曜8時戦争ってんだからたまらない。ちらっと見ただけでもかなり濃い内容。こういうの待ってたんですよ。で「矢野顕子さとがえるツアー」。会場で妻の友人2人と合流。僕は久々参加なのだが妻達は毎年このライブ見に来てるのだ。でライブはというと、もうパーフェクト。アンソニージャクソン(b)、クリフアーモンド(d)の二人に加え今回はギターにウェインジョンソン。アルバム「GO GIRL」がそうであったようにはじけた印象のライブだった。しかしもうこの演奏力、完璧、圧巻。ハモンドをフューチャーした「GIRLFRIEND FOREVER」はかっこ良かった。細野さんのカバー「終りの季節」も良かったし、谷川俊太郎作詞、DIVAのカバーである「さよなら」という曲はちょっと泣けてきた。本編ラストは「ひとりぼっちはやめた」。この曲も矢野クラシックになりうる名曲。当然のアンコールでオーラスは「ひとつだけ」。完璧な演奏に思わずスタンディングオベーション。テクニックを超えたテクニック。世界レベルでみても相当高い演奏力だと思うが、テクニックをひけらかすというのではなく音を奏でる喜びに満ちた演奏。まっとうな音楽。感動した。いいもん見せてもらった。で静かに興奮しつつ妻と実家まで帰る。と娘は「お泊りするの!じいちゃんとねんねするの!」ということで結局、娘残し妻と大津まで。


99.11.29
昨日、実家からもらった巻き寿司を食べ出張に。いつものようにまだ暗い時間に家を出る。ちょっと風邪気味で辛い。なんとか仕事こなし群馬県富岡のホテルにチェックイン。出歩くのもしんどいので近くでほかほか弁当と野菜ジュースにリポビタン買って部屋へ。風邪薬飲んでビデオも見ずに就寝。


99.11.30
まぁなんというか、何事もなく仕事。過去最短の日記。

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