2006年5月上旬


2006-05-01「Tricky Adult」
今日から5月。
だから、なに?ってとこか。
それにしても暖かい、っつーか暑い。
やるべきことはあるものの、どーにもやる気出ず。
いつものことか、いや、いつも以上に。
それでもなんとかスピードあげつつ仕事こなす。
会社帰りに先輩に誘われ軽く1杯だけ。
それでもこの心の「むー」って感じは消えず。
全部投げ出して、どっか行きたい。
ここではない、どこかへ。
って思春期の女子高生じゃないんだから、そんなことばっか言ってる場合じゃない。
でも不自由さに慣れて、何も感じなくなるのも怖いんだ。
今日聴いてたのはCurly Giraffe「Curly Giraffe」。
メロメロにメロウな歌声。
「ここではない、どこかへ」向かっていく音楽。
その過程で生まれた音楽。
そんな風に聴こえた。
やるせなく、果てしなく続く、道の途中にいる。


2006-05-02「HAPPY/BLUE」
連休前、忙しさもピークを過ぎてギアをローに入れた状態で仕事。
6時過ぎには退社。
まだ外は明るく、真っ直ぐ帰る気もしないし、かといって遊んでくれる友達もいない。
ぽつねんと一人、やっぱり映画館にいる。
ジム・ジャームッシュ監督「ブロークン・フラワーズ」観る。
なんというか、とぼけた映画である。
いや、いい意味でね。
やる気度0%、ビル・マーレイ演じる「老いたドン・ファン」ドン・ジョンストンの元に、一通の手紙が舞い込む。
「〜息子はもうすぐ19歳。あなたの子です〜」という差出人不明のその手紙。
おせっかいな隣人にのせられるまま、ドンはかっての恋人達のもとを訪ねる旅に出る-という話。
かっての恋人達はそれぞれの人生を生きている。
そこにひょっこり現れるドン、気まずい空気が漂い、苦笑するしかない時間が過ぎる。
結論もなければ主義・主張もない。
愚行を重ねて過ぎゆく時間。
結局のところ、人生なんざ「なんだかなー(苦笑)」ってもんだ。
飄々とその「なんだかなー」を演じてみせるビル・マーレイがいい味出しまくってる。
で前作「コーヒー&シガレッツ」も今作もそうなんだが、ジム・ジャームッシュ監督版「もしも〜シリーズ」なんだよな。
「もしも、かっての恋人が××だったら〜」をトントンと見せて行くスタイル。
これ日本でやるならぜひ志村けんに主人公を演じてもらいたい。
かっての恋人達には研ナオコとか桜田淳子とかよくいっしょにコントを演じてた人たちを。


2006-05-03「What a wonderful world」
7時起床、二度寝の後9時起床。
パンとヨーグルトのテキトーな朝食。
娘にはシリアルを。
妻は既にバイトに出てるので、台所の洗い物済ませ、洗濯物干して、ついでに風呂掃除。
天気もいいので娘と湖岸まで。
バトミントンとかして遊ぶ。
気持ちいい。
それからパルコでやってる「水木しげる」展観る。
物凄くこじんまりしたものだが、水木先生の原画が数点観れて嬉しい。
グッズ売り場には「呑気に暮らしなさい」メッセージが入ったTシャツ。
そうだよな、もっと呑気に暮らすべきだよなぁ。
呑気になりきれない、ちっちゃい人間だからなぁ、俺は。
-こういうとこがダメなんだけど。
そのまま駅前のマクドで昼食。
窓際の席で娘とお喋りしながらハンバーガーを。
おだやかな暮らし。
午後、家族で京都の実家へ。
車中では真心ブラザーズ聴く。
「Dear,Summer Friend」は超がつく名曲だなぁ。
で香港から帰ってきている兄と兄の彼女もいっしょに皆で夕食。
母の作る料理は美味い-と年々強く感じる。
父はまだほんの少ししか食べられないが、それでもいつもよりはよく食べているほうだと母。
イロイロあるけど、気持ちだけでも呑気に暮らしてくださいと思う。


2006-05-04「スリーパー」
9時起床。
今日もテキトーな朝食。
それから家族で妻の実家へ。
昼から美味しいお刺身を頂きつつ、ビール、酎ハイ、日本酒。
さすがに酔ってしまい、ぐったりと寝てしまう。
目覚めるともう夕方で、次はすき焼きの夕食。
完全に喰って、寝てるだけの無礼な振る舞い。
ありがたいもんですな。
帰ってからもグータラ。
小林信彦「本音を申せば」、三谷幸喜「ありふれた生活」、水道橋博士「博士の異常な健康」とエッセイ本を同時進行的にちょこちょこと読み進める。


2006-05-05「愛にメロディ」
8時起床。
今日も妻はバイト。
娘は昨日からばあちゃんちにお泊り。
っつーことで優雅な朝。
朝食はホットドックとヨーグルト。
新聞をゆっくり読んでから、久しぶりに別宅・滋賀会館シネマホールへ。
石川寛監督「好きだ、」観る。
17歳のユウ(宮崎あおい)とヨースケ(瑛太)はお互いに好意をもちながら、うまくその気持ちを伝えられないでいる。
もどかしいぐらいの二人。
近づいてはすれ違う微妙な関係。
ある出来事がきっかけとなり二人の関係は断たれてしまう。
そして17年後。
東京の街で偶然に再会する34歳になったユウ(永作博美)とヨースケ(西島秀俊)-。
ってなお話で、ユウのモノローグで進む前半、17年後の後半はヨースケのモノローグで進む。
もうめちゃめちゃに詩情溢れる映像が美しい。
一歩間違えたら雰囲気だけのスカスカ映画になるとこを(実際、台本にしたら3ページぐらいしかないんじゃないの?ってぐらい台詞は極端に少ない)、その映像と編集の力技でグッとくる作品にしている。
最初はちょっと雰囲気に頼りすぎじゃねーのとも思ったが、ここまで徹底的にこだわって、世界を作り上げられると、さすがに本気ぶりが伝わり作品が特別なものになる。
石川監督は、脚本はもちろん、撮影、編集まで手掛けており、画面に映りこむ光の具合や、シーンの間まで含めて大切に撮っている。
それとこの作品はやはり宮崎あおいちゃんだな。
目で語る瑞々しく繊細な演技が素晴らしい。
もうね、胸がキュンキュン鳴った。
が、あえてここで言っときたい。
その宮崎あおいちゃんを凌いで僕の心を捕らえたのは17年後のユウを演じた永作博美だった。
西島秀俊がまた相変わらず上手くて、その相性もあったんでしょうが、永作博美にはやられた。
感情の揺れ、その切なさ具合が、彼女のベビーフェイスに浮かび上がる瞬間。
胸が加速度をつけてきゅんとした。
で帰って昼食。
ちょうど昼にご飯が炊き上がるように炊飯器のタイマーセットしといたのだ。
おかずは豚キムチ作る。
玉子でとじてまろやかに。
午後、京都まで出てライブ。
近鉄百貨店の屋上でのイベント、デパオク・ミュージックを覗く。
入場無料で出演はANATAKIKOU、タテタカコ、キセル、ロボピッチャー。
会場に着いたときにはもうANATAKIKOU始まってたが、なんともいい感じ。
ステージの向こうに青空が広がってるのがいいやね。
おっ、ANATAKIKOU、サポートでベース弾いてるのは元ママスタジオの杉村美奈嬢ではないか!ちょっと嬉しい。
で会場でめんちかつさんにばったり。
デパオクは今回3回目なんだけどフル観戦だとか。
さすがだな。
続いてはタテタカコ。
その強く響く歌声が一瞬にして世界を作りあげる。
ちょうど歌の最中、だれかが手放した風船が青空に舞い上がったんだけど、彼女の歌声とその景色、まるで映画のワンシーンのようだった。
次のキセルは相当良かった!っつーか、めちゃ好みの音だな。
CDで以前聴いたときは、なんとなく印象薄かったんだが、ライブはミュージシャンシップが高くて身体が反応した。
これはちょっと追っかけなきゃ。
でラストはロボピッチャー。
貫禄のステージだったな。
数年前に一度ライブ観てるが、そのときより数段、骨太になった感じ。
でもデパートの屋上ライブとは素晴らしい。
夕刻に軽く吹く風がなんとも心地よい。
それから妻の実家で今日も夕飯ご馳走になって、帰宅。


2006-05-06「サンセットトラフィック」
6時半起床。
朝一で弁当作りといってもサンドイッチだけど。
昨日から準備しておいたゆで卵使ってタマゴサンド、ハムとレタスだけのシンプルなハムサンド。
昨日炊いたご飯が若干残ってたので、とりあえずおにぎりも3種ばかり作る。
で今日は朝から家族で姫路セントラルパークへ。
GWも後半、さすがにどっか連れて行け!という家族の視線に耐え切れず、重い腰を上げる。
8時前出発、高速飛ばして2時間。
妻と娘は車中、ゆっくり二度寝を楽しんだようだが、こっちは既に眠い。
でそのままサファリパークへ。
もう随分前、親父に連れてきてもらったなぁ。
動物好きの娘、テンション一気にあがる。
良かった、良かった。
サファリ観て、弁当食べて、その後は遊園地。
帰りの運転もあるので体力温存しつつあっちに行ったりこっちに行ったり。
でもメリーゴーランドに乗って満面の笑みを浮かべる娘を見るとちょっとグッとくる感覚がある。
なんちゅーか、こんな俺でも、お父さんなんだなと実感する。
散々遊んで帰宅。
若干渋滞もあったりして3時間かかる。
しかし、妻と娘は高速に乗る前には熟睡してるという…。
ちなみに今日の車中BGMはキリンジ、畠山美由紀、原田郁子、ブライアン・ウィルソン、神森徹也、高野寛、堂島孝平。
お父さん渾身のセレクトは、家族には届かず。


2006-05-07「MY LIFE」
GW最終日。
カレンダー通りではあるが、今年はきっちり休んだ。
ここ数年GWは2連休ならラッキーぐらいだったからなぁ。
で今朝は9時起き。
朝からマンションの理事会。
きっちり2時間お昼まで。
外は雨。
インスタントラーメンの昼食を娘とすすり、テレビみたり本読んだり。
それから自治会の文書作成。
メンドーでずっと延ばし延ばしにしてたんだが、さすがにそろそろやらなければっつーことで。
ダラダラしてたらもう夕方。
夕飯はじゃがいもの揚げ煮、ポークソテーにほうれん草。
とりあえず冷蔵庫の残り物で作る。
サザエさん観ながら、家族で夕飯。
チューハイを1本飲んで、娘と風呂入って、後は寝るだけ。


2006-05-08「星降る夜に」
休み明け、月曜日。
毎度のごとく冴えない感じ。
なんだか一日中、腹が減っている。
もー腹が減りすぎて寄り道もせずに帰宅。
急いで茶碗にメシを盛り(お気づきでしょうが、私は結婚して10年、嫁にメシをよそってもらったことが5回ぐらいしかありません。なぜだ?)、おかずを温め(完全セルフサービスとなっています)モリモリ喰う。
基本的におかずの量、種類ともに極端に少ないので、キムチをメインに。
それでもなんだか満足できず。
あーいつでも満足できない。
なにもかも満足できない。
もーいやだ!とかなんとか考え出すと死にたくなる。
どうも、今年に入って気持ちが安定しない。
なんだかずっと迷走してる。
こういう、どうしようもないことしか書けない。
いや、書かなきゃいいんだけど。
ちょっと気持ちをあげていこうと、部屋で東京スカパラダイスオーケストラ「星降る夜に」を聴き続ける。
ゲスト・ヴォーカルは甲本ヒロト。
武骨で不器用で真っ直ぐで強くて優しくてロマンティックな歌声。
こんな歌声みたいに、生きてけたらいいのにな。


2006-05-09「いかれたBaby」
なんだか微妙に蒸し暑い、ぬる〜い天気だなぁ。
1日何してたんだろ、俺は。
とりあえず通勤音楽はフィッシュマンズのベスト盤「空中」。
浮遊する音楽。
こんな風に浮かびたくなって。
会社帰り、タワーに寄り道。
やっぱり新しい音楽が必要なんだよ、こういう時には!
で信頼するブログ界隈で評判になってるアレやコレやをメモしてきたんだが、さすがタワーレコード大津店。
一枚もナイ(キッパリ)。
しょうがないので紀伊国屋をウロウロ。
1日何してんだろ、俺は。


2006-05-10「街灯」
今日も蒸し暑い。
天気予報は曇りのち雨。
長傘をもって通勤。
今日は午後から会議の為、大阪へ。
電車の中ではひたすら中沢新一「アースダイバー」読みふける。
生(あるいは性)と死と土地の話。
激オモロ。
環状線、地下鉄乗り継いでATCまで。
さすがに遠いな。
会議の後、歓送迎会。
ビルの47階にある和食屋で。
日本酒で梅を漬け込んで作った、店オリジナルの梅酒(うめざけ)が美味い、美味すぎる!
会は真面目な仕事話から芸能裏話、かるーいバカ話まで、皆さん知識豊富でおもろい。
時代劇マニアの人が偶然二人いて、萬屋錦之介(彼らは「ヨロキン」と呼ぶ)が最高で「長崎犯科帳」がとにかく破格のおもしろさだとのこと。
俄然、興味湧く。
まだまだ知らない扉がいっぱいあるのだ。
折角、大阪まできたので、途中下車して梅田のタワレコへ。
大阪に勤めてた時は9時までだったが、今は11時までやってる。
ちなみに大津タワレコは8時半閉店。
そりゃ文化が育たないわけだ。
でレムスイム「アンダースロウ・ブルース」、高田渡/高田漣「27/03/03」、TIGHT「GIRLIC REPLICA」購入。
絶対量が多いだけあって、すんなり入手できるな。
今日、聴いてた音楽はMAMALAID RAG「MAMALAID RAG2」。
感想は後日。


2006-05-11「銀の爪」
昨日の続き。
MAMALAID RAG「MAMALAID RAG2」を聴く。
「いいんだけど弱いな」って軽く感じつつ、聴き進むと次第にふてぶてしさが出てくる。
趣味が良いバンドであることは確かだが、そこに留まるべきバンドではない。
彼らにはもっと先があるはずだ。
ギター、ヴォーカルの田中拡邦、この「意地悪い出来杉クン」の凄みをもっと見せつけて欲しい。
ま、これはライブを先に見てCD聴いたからそう思うんだろうけど。
普通に聴いたら、洗練されたいいポップアルバムなんだけどね。
実際、聴けば聴くほどよく出来てるなぁって思わせる力もあるし。
でもこんな程度じゃないだろ?田中クン、あんたまだまだ隠し持ってるモンがあるはずだ。
これ凄く期待してるってこと。
彼はこれからのポップミュージックシーンにおいて、最重要人物の一人になるだろう。
それと彼らはめちゃめちゃにルックスがいい。
これ、もっとアピールしちゃえばいいのに。
ポップミュージックにルックスってのも大切な要素なんだよ。
例えばサンボマスターだって、あのルックスだからこそ訴えてくるものってのがある。
ギターを抱えた田中氏の佇まいは、「趣味のいいポップミュージック」以上の奥深さと凄みを彼らは持ってるんだってことを伝えるのに、十分なアピール力を持ってる。
これ大事だと思うな。
で今日は木曜か。
とりあえず雨もやんだ。
仕事、小さなことをコツコツと。
帰りに聴いてたのはレムスイム「アンダースロウ・ブルース」。
!!!。
こりゃ、スゲーや。
つーことで感想は明日。


2006-05-12「アンダースロウ・ブルース」
金曜。
ってイチイチ曜日から書き始めるのは、いかにも何も書くことがナイ感じ。
ま、その通りなんだけど。
仕事終えて、今日は遠回りして湖岸沿いを歩く。
「アースダイバー」読んでる影響で水辺を歩いてみたくなったから。
夜の真っ黒な湖面、向こう岸には建設中のマンション。
日本の真ん中に空いたでっかい穴。
コンビニで買った「抹茶シュークリーム」を頬張って、穴の淵を歩く。
風になびく生と死の境界線。
向こう岸の建設中のマンションが、穴に飲み込まれ裏返っていくのが見えた。
そんなことより、昨日からもう何回も聴き続けてるのがレムスイム「アンダースロウ・ブルース」!
あえていうなら「ゴキゲン」なアルバム。
シンガーにしてギタリストにしてドラマーな、うら若きブルースの小娘・大久保由紀嬢率いるレムスイム。
アルバム発売後一週間で既に各所で話題沸騰。
もう一曲目「I Hate Dogs」に一発でやられた。
タイトなリズムが五臓六腑に染み渡り、自然と身体が反応してしまう。
クールでキュートな歌声、そして何よりユーモアがここにはある。
「細野サンの孫娘」なんてキャッチを思いついた。
続く「OLマフィア」ではライオン・メリー氏のはねるピアノがカラフルなブルースに華を添える。
「北はどっちだ!」の強烈なリズムを刻むギター、「星降る夜」に潜むブルース魂の原石。
この曲なんか清志郎にカヴァーしてほしいぐらいだ。
「お気に召すまま」の疾走感、もう単純にむちゃくちゃカッコイイよ。
とにかく「レムスイム」この名前は憶えといたほうがいい。
いや、メモしてすぐCDショップに走ってくれて結構。


2006-05-13「生活の柄」
昨日も夜更かし。
「僕らの音楽」の真心ブラザーズと永作博美。
いい顔してたな。
ふと自分に立ち返る。
20のときと比べて、25のときと比べて、30のときと比べて、僕はいい顔してるかな?
怖くて鏡見れないや。
ビデオで「太田光の私が総理大臣になったら」。
太田光は相変わらず青臭い理想主義者だ。
だから信用できる。
「生き方は人に教えてもらうもんじゃない、自分で見つけていくもんだ。そうじゃなきゃ意味がない」なんて、確かに青臭いよねぇ。
でもその通りだと思う。
学生の頃、僕にとって「先生」という存在は軽く薄いもんでしかなかった。
通り一遍の人生論、わかったふりの言葉、本当のことなんて何一つ教えない(知らない)癖に-なんて斜めに見てた。
「先生になりたい」なんておごった人間に、生き方を教えることなんて出来るわけねーじゃねーか、少なくとも俺はそんなのにはのらないよって思ってた。
ま、これは中学時代の先生達に対する(悪い)印象がずっと根底にあるからなんだけど。当時の僕は優等生で大人しくて真面目だったが、度々職員室に呼び出されるようなことがあった。
思想犯みたいなもんで、学校行事の感想文なんかで本当の気持ちを書くと大体が呼び出される。
「君の考え方は間違ってる」なんてことを「金八先生」みたいな顔で言われるのだ。
多分今の僕より年下の先生に。
でこの年になって確信することは「間違ってねーよ」ってことなのだ。
「考え方は一つじゃない」それだけのことだもん。
ポップカルチャーの数々が僕に教えてくれたことに比べて、学校の先生が言ってた事って嘘ばっかりだった。
ってあの時の「納得できん」って気持ちは相当根深くて、いまだにこんな風に思い出すとちょっと頭に血が上っちゃうんだ。
で今朝は古新聞の回収日だったので、7時起きで出しに行く。
その後、二度寝。
9時再び起床し、雨だったので家で娘とのんびり。
「テトリスDS」で数年ぶりにテトリスにはまる。
こいつは中毒性があるからなぁ。
で午後、床屋に行って京都へ。
ライブ観にいく。
モロ師岡コントライブ@拾得。
もう20年近く前、「テレビ演芸」でサラリーマンのせせこましい日常を一人コントで演じる芸人に爆笑した。
それが「モロ師岡」だった。
それ以来、ずっとチェックしてきたのだ。
北野武監督「キッズリターン」以降、三谷幸喜監督「ラジオの時間」をはじめとし役者としては既に売れっ子であるが、やはり原点は一人コント。
そんな訳で今になってやっと初生モロ体験(なんかイヤラシイ響きだが)。
7時半からスタートして、ネタ3本で2時間半。
ノンストップでの大熱演。
スーツにネクタイ姿、扇子に手拭いの替わりにペンと手帳を持ち、座布団に座って演じる「サラリーマン落語」。
1時間近くマクラを語って、羽織を脱ぐがごとく上着を脱いで本編が始まるという異形の落語に笑い転げる。
そして舞台上で喋り続けながら着替えて始まる一人コント。
「落語」を題材に、ノスタルジックかと思えばSF的にストーリーが転がる人情話コント。
続いては近未来のロボット警官が主人公のナンセンス極まりない一人コント。
沈黙を恐れるがごとく喋り続けるスタイルは「テレビ演芸」で爆笑した頃より更にパワーアップしてるよ。
既に2時間越えてるのにあっという間。
休む間なく喋り続けるサービス精神というか、このせせこましい感じが最高なんだよな。
鳴り止まぬ拍手にアンコールで更に一本ミニ一人コント。
拾得の小さなステージで、30人ほどの観客を相手に笑わせ続けるコント師に大満足。
思わずDVDまで購入してしまう。
やっぱ笑いっていいや。


2006-05-14「恋人達のゴム脳」
8時起床。
朝から京都の実家へ。
母の日ということで、ちょっとした届け物。
でそのまま大阪へ。
年に一度のお楽しみ、シティボーイズのコントライブ。
シティボーイズミックスpresents「マンドラゴラが降る沼」@シアター・ドラマシティ観にいく。
初めてシティボーイズのコントライブに行ったのが96年だから今年で観戦10年目。
早いなぁ。
いつもなら即パンフ購入なんだが、なんと既にソールドアウト。
毎回趣向を凝らした完成度の高いパンフなので、一つの楽しみだったのに。
ちょっとへこむ。
が会場の席に着き、ライブが始まる前のワクワクは10年経っても変わらず。
で笑って2時間、楽しかったぁ。
シティボーイズミックスになってからは、一つ一つのコントそのものは勢いや若さが増していたが、全体を通して観た時のバラつきや散漫さは否めなかった。
が今回はそこが上手くクリアされていた。
チームの円熟もあっただろうが、やはり「いとうせいこう」の存在が大きいと思った。
斉木+きたろう(+中村有志)の自由すぎるボケに、大竹の硬軟織り交ぜた絶妙のツッコミという構図。
そこにさらに一歩引いたところでいとうせいこうが存在することで生まれるまとまり。
「客観的な枠組み」としてのいとうの存在で、「マンドラゴラの降る沼」という作品としてタイトに引き締まったように思う。
…なんつって、そんなことはどーでもいいのだ。
オープニングコントのポップなデザインから、「パイソン」チックなタイトル(音楽はスチャダラのシンコ!ビートが重くてかっこいい)、みんな納得のラストまで。
気持ちよく楽しめたなぁ。
銀紛蝶さんのポイント、ポイントでの怪助演もさすが。
堂々とした歌いっぷりも良かった。
「タイガー&ドラゴン」のおかみさん役の印象しかなかったけど、この人妖しいなぁ。
カーテンコールで出てきたときの、妖艶な雰囲気がまたかっこよくてびっくりした。
でもやっぱり斉木しげるだなぁ。
もはや伝説の「エスプレッソ王子」を彷彿とさせる「ガラ会長」には爆笑。
無駄な存在感が最高だよ。


2006-05-15「夕暮れ」
月曜はやけに眠い。
そんな時に限って、さらに眠くなるような会議。
重い身体引きずって仕事。
昼、久しぶりにカップヤキソバ食べる。
「一平ちゃん」。
時々無性に食べたくなるねぇ。
で今日聴いてたのは高田渡/高田漣「27/03/03」。
2003年3月27日、NHKのラジオ番組の為に行われたライブ。
これが丸ごとパッケージングされている。
そう、丸ごと。
驚くほどに力強いギター(めちゃめちゃ上手い!)、優しくて重くて軽くて沁み込んで来る様な歌、そして飄々としたMC。
高田漣の好サポートも実に素晴らしい。
なんて豊かな音楽。
大袈裟に言ってしまうと「生きる」ってこういうことなんだな。
ゆっくり珈琲でも飲んで、もう一度聴こう。


2006年5月下旬の日記へ


今あなたがご覧になっているHPは「OFF! 音楽と笑いの日々」です。
引き続きお楽しみ下さい。