2005年12月上旬

2005-12-01「On&On」
今日も忙しかったなぁってことぐらいしか書くことないや。
それはそれで案外充実してるんだけど。
確かに仕事を終わらせていく快感ってのもあるんだ。
結局10時すぎ退社。
あー、美味しいもの食べたいって感じだなぁ。


2005-12-02「レスキュー」
あっ、12月なんだ、もう。
今日もザクッと12時間ばかり働く。
金曜の夜ってなんでいつもこんな気分になるんだ。
行き場のない魂が、宙ぶらりんのまんま、イヤな音をたててらぁ。
帰り際、上司と先輩に誘われるまま安酒。
む〜ん。
ビールを流し込んでみても、同じことなのに。
マフラーを巻いて、寒空の下、歩く。
音楽は堂島孝平「WHITE AND BLUE」。
最高にポップな音楽。
つまりは最高に切ないってことだ。
「これ以上キミはいらない」この上なくポップでキャッチーなメロディー、でもどうしてこんなに悲しく響くのだろう。
「そして僕らは奏で合う」のメロウなメロディー、ふと見上げた空にはいつもより多く星が輝いてる。
この気持ちはどこからやってくる?
なんで、こんなに切ない気持ちになっちゃうんだろう。
金曜の夜に空いた穴。


2005-12-03「どこへ行こう」
昨日も夜更かし。
何だかなぁという気分も、例えば3分のポップソングだったり、テレビの中のくだらないジョークだったり、友達からのちょっとしたメールなんかで、晴れるもの。
あっ俺が単純なだけか。
9時起床。
で9時半には近くの公民館でマンション理事会の会議。
…何だかなぁ。
いや、いや、そんなじゃダメなんだけどね。
会議しながら、そういえば昨日の残りのトンカツがあったな、ネギもこの前買ってあるし、そうだ昼はカツ丼にしよう!そうしよう、そうに決まったと思い、帰って早速冷蔵庫開けると、卵が切れてる。
うー、何が耐え切れないって、冷蔵庫開けて卵が切れてる状態が一番耐え切れないんだよね。
買いに行こうかと思ったが、妻と娘が午後の用事で出かけなきゃならないから、即なんか作ってくれとの要望。
もう、イイヤということで昼は「おにぎり祭り」にする。
ご飯全部にぎってやったよ。
塩こんぶ入りと「ゆかり」まぶしたのと、娘のリクエスト「塩のみ」。
とりあえず味噌汁付にはしといたが。
漬物でもあればまた良かったんだけど、もちろんないのでキムチ代用で。
で午後、自転車に乗ってパルコまで。
いつものごとくタワーと紀伊国屋巡回。
最近、平日なかなか行けないからね。
タワーでは雑誌「key station#」購入。
なぜかこれ、紀伊国屋には売ってないんだ。
で紀伊国屋の方では「笑芸人」。
なんつーか、自分らしすぎるセレクトだなぁ。
結局これでまた服は買えずに、眺めるだけになっちゃった。
帰ってコーヒー入れてゆっくり雑誌眺めたり。
夕食は午前中に実家の母が持ってきた「ロールキャベツ」。
それだけじゃ少ないので、なんか作ろうと思ったが、食材不足。
白菜とネギ、揚げを使って、ミニ土鍋でちょこっとキムチ鍋してみる。
味噌を溶いただしにたっぷりキムチ入れて。
それだけでも割と美味しい。
夕飯後、買い物にやっぱり行く。
いろんな食材やらお菓子やら棚見てるだけで楽し。
俺、完全に娯楽としてスーパーマーケットに行ってる。
で買い物終えてレジで駐車券出そうとするとナイ。
ズボンのポケット、上着のポケット、シャツの胸ポケットはもちろん、車の中にもナイし、妻に渡したわけでもない。
しょうがないのでサービスカウンターに「駐車券落としちゃったみたいなんですが…」と言うと、受付のオバチャンはさっと俺の全身を見て、「そこにあります」と指差す。
指の先見ると、俺の上着の胸ポケットから頭半分駐車券出てる。
あれだけ全てのポケット探したつもりなのに、全く見落としてた。
つーか自分で入れていながら、そこにポケットがあることすら忘れてた。
恥ずかしいやら情けないやら。
脳細胞、確実に死んでってるな。


2005-12-04「あの言葉、あの光」
3時就寝、9時起床といういつものパターン。
で今日は午後から、大阪まで出かける。
「志の輔らくご」@ドラマシティだ。
念願の「志の輔らくご」。
10年目にして初参戦。
子供の頃から笑いは好きだったから、特に意識してたわけではないが落語は遠いものではなかった。
花王名人劇場なんかで小朝や円丈、三枝が出る時は必ず観てたし、関西では仁鶴や春蝶なんかの落語をテレビ観ることも出来た。
それから随分たって、BSで志の輔師の「バールのようなもの」を聴いて凄い衝撃をうけた。
それがもう7,8年前。
そこから志の輔師の落語CDを買い集めたりして、いつか生で聴きたいって思ってた。
でやっと今日念願かなったって訳。
案外、お客さんの年齢層は高い。
僕が若年層に入るぐらい。
うわぁ、凄い楽しみだ。
で「志の輔らくご」。
面白いを越えて、感動した。
落語ってスゲー!
一席目は新作「みどりの窓口」。
もう数回聴いてる噺なのに、それでも爆笑。
志の輔師の新作は、人間のおかし味そのものを描いていて、誰もが共感でき、笑える。
その普遍性ってのが重要なんだ。
それから2席目は「忠臣ぐらっ」。
予定では「しかばねの行方」という噺だったそうだが、昨今の悲しすぎる事件の中で、「死体」を扱うこの噺をやる気になれないと急遽変更したそうだ。
そんな話をマクラで、ちゃんと、それも笑わせつつ話す志の輔師にちょっと感動。
15分の休憩を挟んで、ラストは「江戸の夢」という噺。
これには参った。
会場が静まり返り、誰もが志の輔師の言葉に集中する。
はっきりいって泣きました。
落語ってスゲー。
落語家ってスゲーよ。
たった一人で演じ、聴かせ、笑わせ、これだけ魂を震わせるんだから。
休憩15分いれて実に2時間半。
ホントにあっという間に過ぎた。
さぁ次は林家正蔵襲名披露落語会だ。


2005-12-05「アロー!」
寒い…。
でいきなりですが、今日聴いてたのは、つじあやの「CALENDAR CALENDAR」。
この人は実に正統派かつストロングスタイルのポップミュージシャンだ。
メガネ&ウクレレで武装されているが、これだけクオリティの高いポップでキャッチーなメロディを書ける人は少ないよ。
堂島孝平と双璧をなす、メロディメイカーだと思うな。
一曲目「春風」は小西康陽プロデュース、ラスト「春色のワンピース」は鈴木惣一郎プロデュースって、完全に確信犯じゃないか。
それにしても、素直にいいメロディーばかり。
しかし、今日は寒い…。


2005-12-06「ダウンタウンボーイ」
さらに寒い…。
いきなりですが、今日聴いてたのは佐野元春「SOMEDAY」。
ふと、聴きたくなったので。
このアルバムは82年作。僕はまだ小学生だった。ラジオ小僧だった僕は、モノラルのラジカセから流れてきた「彼女はデリケート」とか「ソーヤング」とか「スターダスト・キッズ」なんて曲で佐野元春の名前を知った。
そりゃ衝撃だったよね。
「佐野元春」って名前がカッコイイじゃない。
「ハッピーマン」なんて曲聴くと、今でも胸騒ぎがする。
コートのポケットに手を突っ込んで聴く「Rock&Roll Night」なんて、切なすぎてたまんない。
永遠に聴かれ続けるレコード。
それにしても、今日はさらに寒い…。


2005-12-07「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ」
今日も、寒…もう、いいか。(お約束ということで)
なんだか、ひと時も休むことなく仕事してんだが、結局何してんだかよくわからない状態。
転がってくる仕事を次々に蹴飛ばしていく感じ。
とかなんとか、仕事の話書いてもオモシロクないね。
今日は実に、実に久々に合気道(!)。
まだ辞めてなかったのだ。
仕事の都合と、長いブランクの後いきなり2時間はツライだろってんで1時間遅れで道場へ。
しかし裸足は寒すぎる。
すっかり身体なまってて、動きゃしない。
それでも1時間、投げられ、関節決められしてる内にいい汗かく。
やればやったで爽快感有り。
で今日は東京スカパラダイスオーケストラ、ハナレグミをヴォーカルに迎えた「追憶のライラック」を聞き続ける。
うん、これはよく出来てる。
こういうメロディにゃ弱い。
そしてハナレグミのヴォーカルは良すぎる。
本人からは絶対出てこないメロディだろうけど、その化学反応ぶりも含めグッとくる。
ハナレグミの声は、この声でいろんな歌が聴きたい!と思わせる魅力がある。
例えばあの声で、園まりの「逢いたくて逢いたくて」とか、スパイダーズの「ノーノーボーイ」だとか、ジュリーの「時の過ぎゆくままに」とか、小坂忠の「機関車」とか、佐野元春の「情けない週末」とか、RCの「トランジスタ・ラジオ」とか、ムーンライダーズの「スタジオ・ミュージシャン」だとか、大沢誉志幸の「恋にJust Can't wait」とか、ピチカートの「ワールド・スタンダード」とか、キリンジの「エイリアンズ」とか…。


2005-12-08「酔いどれダンスミュージック」
今日も(以下同文)バタバタと仕事して、夜仕事絡みの飲み会。
…ま、大人な感じで。
ってやっぱ子供だから、疲れちゃったよ。コンビニによって、苺大福買い食い。
今日、聴いたのは空気公団「あざやか」。
朝聴いた時、あれって感じだった。
印象薄く、期待大きかった故になんか足りないような。
で夜、聴くとまた印象が違う。
これはじっくり聞き込む必要あり。
なので感想は後日。
にしても、相武紗季ちゃんはカワイーなぁと思いつつNHK観る。


2005-12-09「レインボー・イン・マイ・ソウル」
仕事でイライラ。
ダメだなぁ、しょうもないことで苛立ってるようでは。
まだまだ人間が小さいなぁ、と反省。
結局、立場変わればってもんで、正義の押し付け合いは戦争にしかならないもんね。
それより、本質的な問題解決に頭も神経も使うべき。
それをわかって貰うには自分がそう動くしかないのだ。
夜、大阪でライブ。
思わぬところから観にいけることになった「堂島孝平 SKYDRIVER HIGH TOUR 2005 featuring 佐野元春」@大阪厚生年金。
堂島孝平に佐野元春だよ!2階席の一列目、ステージと一階客席が見渡せる。
スモークが薄くたかれ、スッと客電が落ちる。
ステージにライトがあたり、歓声が響く。
音楽が奏でられ、一人一人の魂に共鳴する−。
これ以上にない喜び。
この瞬間が味わいたくてライブに行ってる。
堂島孝平以下若き才能ある音楽家たちの演奏はそれはもうキラキラしてた。
メンバー紹介から「スターダスト・キッズ」。
佐野元春が23年前に書いた曲が、若い血を滾らせ最高にポップに生まれ変わる。
間奏でバク転を決めてみせる堂島孝平。
エンタティメント!楽しい!そして佐野元春が呼び込まれる。
堂島ファンに受け入れられるかなと実はちょっと心配だったんだけど、そんな心配は全く要らなかった。
より一層盛り上がる会場。
みなが最高級のリスペクトをもって迎える。
「スウィート16」「YOUNG BLOODS」「99 BLUES」などなど堂島孝平が選曲したという元春ポップクラシックスがガンガン演奏される。
ホーボーキングバンドの熟練した演奏もいいが、渡辺シュンスケや小松シゲルなど次代の新鋭達による若々しい演奏もまた良し。
音をなぞるだけでなく、自分達の音で佐野とセッションしてる。
ステージ上も、客席も、世代を越え音楽に共鳴する。
堂島ヴォーカルによる「誰かが君のドアを叩いている」にグッとくる。
ここんとこ、目を覆いたくなるような醜い事件がいっぱいで、人を信じることすら躊躇してしまう。
空がまた暗くなる、そんな気分だった。
でも、ほらこれを観てみろよ、皆が笑ってる。
「そして僕らは今ここに集まって/音楽の魔法に胸を熱くさせる」。
参った。
みんな音楽の魔法にかかっちゃってる。
「Christmas Time In Blue」、頭上からキラキラした音符が降り注いでる。
こんな夜は、スーパーマンにだってなれる気がするんだ。


2005-12-10「Come and Go」
8時半起床。
土曜は主夫になる日。
ハムとレタスのサンドウィッチ、目玉焼きの朝食を娘と。
布団上げて、洗濯物干して…。
で緊急を要する仕事が発生。
娘を同じマンションの友達のとこに遊びに行かせて、自転車飛ばして会社まで。
人もまばらな会社は寒い。
とりあえずささっとやっつける。
会社が近いのもいいのか、悪いのか。
ま、いいんだけどね。
でなんとか昼で片付けて、また自転車飛ばして家に。
午後は、我が家が保育園になる。
娘含め、チビッコ4人。
騒がしいことだ。
夜はまた主夫。
今晩は大根の煮物、ほうれん草のサラダ、ささみのフライだ。
平日は一品しか、おかずないからな。
自分で作る時は3品以上作ってやると、もはや意地になりつつ。
さぁ、これからがやっと自由時間。


2005-12-11「大食漢」
9時起床。
寒くて起きる気がしない。
午前中、少し片付け。映画のチラシやCDが机周りに散乱してる状態で、先日妻にごっそり捨てられそうになってた。
映画のチラシはゴミじゃないんだよ!と怒鳴りつけたいとこだが、そんな恐ろしいことは出来ないので、こっそり救出。
でそんなことのないようにファイリングしとく。
こういうのって10年、20年寝かせといたらいい味出すんだよねぇ。
例えば91年、野宮真貴加入直後のピチのフライヤーなんか、今観たら結構いい味出してんだよね。
昼はラーメンにチャーハン。
どんどん手際良くなっていくな、俺。
午後は買い物行ったりといういつものなんてことない休日。
で夜は鍋。
ジャスコで買った鶏団子を中心に。
鍋終了後、雑炊。
この冬、初雑炊。
美味い、美味すぎる。


2005-12-12「月の酒場」
今日はまた格別に寒いや。
週明け月曜日。
容赦ない仕事の嵐をバッタバッタとやっつける。
で、今日聴いてたのはムーンライダーズ76年(!)のライブを収めた「ムーンライト・リサイタル1976」。
もう、たまんない音源。
もう若くはないとへこむこともあるけど、その反面、年を重ねたからこその喜びってのもある。
それの一番は時間軸を縦に旅できるということ。
ある瞬間、ふと10年前の出来事が頭をよぎったり、20年前の青臭い想いが胸に蘇ったり。
この29年前のライブ音源を、29年前リアルにその場に居た人たちはどんな想いで聴くんだろうな。
それはもうミラクルとしかいえない。
こっちまで胸が熱くなるよ。
こんなロマンティックな音楽の贈り物ってあるだろうか。
ムーンライダーズのファンで良かった。


2005-12-13「スパークリング・ジェントルマン」
今日もバッタバッタと仕事やっつける。
意外に働き者なんじゃないのか、俺。
9時退社。
今日も聴いていたのはムーンライダーズ「ムーンライトリサイタル」のDISC2。
東京シャイネスボーイな鈴木慶一のMC、凝りに凝ったバンドサウンド。
ムーンライダーズは29年前からやっぱりムーンライダーズだねぇ。
「午後のレディ」のアップテンポなライブヴァージョンや「酔いどれダンスミュージック」から「あの娘のラブレター」への畳み掛けるような怒涛の展開に胸躍る。
あぁこの場に居合わせたかったなぁ。
まだ5歳だったけど。
ついにM-1出場者決まる。
おっアジアン来たねぇ。
チュート&ブラマヨの因縁の対決は楽しみ。
優勝は…麒麟でどうだ。


2005-12-14「東京の合唱」
いきなりですが、今日聴いていたのはピチカート・ファイヴ「さ・え・らジャポン」。
ピチカートのラストアルバム。
だけど、僕はそうは思っていない。
バンドとしてのピチのラストアルバムはこの前作「PIZZICATO FIVE」で、2代目と3代目のヴォーカリストが「さよならサンキュー/愛してるよバイバイ」と歌った「グッバイ・ベイベィ・アンド・エイメン」がピチの最後の曲。
そしてこの「さ・え・らジャポン」は壮大なるボーナストラックなんだと。
あるいはその後レディメイドを中心に小西康陽が監督となって、例えばムッシュかまやつを、和田アキ子を、水森亜土を、夏木マリを、そして野本かりあを主演に作った映画のような、バラエティショーのような作品群の一作目。
ピチカートファイヴを主演に、雪村いずみや松崎しげるを助演に迎えた小西康陽初監督作品のようにも思う。


2005-12-15「おかしなはなし」
今日もこってり仕事して、夕方大阪で会議。
その後、その会の忘年会。
実に、実に美味な、極上のぼたん鍋を食す。
これがもう美味いのなんのって。
全く臭みが無くて柔らかで、八丁味噌をベースにした出汁がまた最高。
ぼたん鍋のイメージが変わりましたよ。
ラストにはラーメンを入れて。
出汁との絡み具合が絶妙。
冬の鍋はいいなぁ。
そうそう、新鮮な鹿の刺身も食べた。
散弾銃の弾入りの捕れたての鹿。
これも意外に美味いのだ。
なんでも食ってみるもんだねぇ。
その会は同業者の集まりでいろいろ勉強できる部分も多くて、かなり有意義なもんだった。
2次会にも参加して気付けば11時。
でそこからが遠い。
環状線で大阪まで出て、新快速を待つ。
大阪駅発新快速の最終。
駅のホームで突っ立って、ビルを見上げる。
なんだか急にセンチメンタルな気分に襲われる。
いつでも胸ン中には、言葉に出来ない想いがあって、でもそんなもんは蹴飛ばして、笑い飛ばせるだけの強さが僕にはある。
あるはずだ。
そうやって今までやってきた。
ま、なんてことはない。
堂島孝平聴きながらちょっとそんなことを思っただけ。
酔ってるとふと忘れてた感情が浮かんできたりしちまうものだ。
電車に乗って、うたた寝。
日付けを越えて大津着。
夜中こうして、とにかく言葉吐き出して終了だ。


2005年12月下旬の日記へ


今あなたがご覧になっているHPは「OFF! 音楽と笑いの日々」です。
引き続きお楽しみ下さい。