2004年4月上旬

4/1
昼は営業先でもある食堂でバイキング。
これが800円できんぴら、切干大根とかのお袋の味系の惣菜をメインにしたバイキングでお得感あり。
でインターネットで注文してた「小西康陽作品集 きみになりたい」と7インチシングル「パリの恋人・トーキョーの恋人/マジックカーペットライド」が届く。
待ってましたよ。
僕はポップ職人が腕によりをかけて、アイドルと呼ばれる若くて美しい女性歌手に書いた曲が大好きなのだ。
細野さんが松田聖子に書いた名曲の数々、鈴木慶一が渡辺美奈代に書いた「ちょっとFallin'LOVE」なんて絶品なんすよ。
で小西康陽作の数々のアイドルポップも名曲揃い。
僕も好きになるとしつこい性質なので、小西作に関しては中古盤屋探し回ったりしてほぼコンプリート済み。
随分前に小西作ばかり集めてテープ作ったりしたもんだ。
でこの「きみになりたい」は改めて小西作品の良さを認識するにはベストに近い選曲じゃないでしょうか。
個人的には小西外注作で一番好きなクリオラの「アンチクリスマスソング」が入ってないのが残念ですが。
一曲目、観月ありさが歌う「パリの恋人/トーキョーの恋人」のワクワクするよなイントロの響き、三浦理恵子歌う「日曜はダメよ」の絵に書いたようなアイドルポップの王道ぶり、松本伊代の「有給休暇」はピチのファーストにして傑作アルバム「カップルズ」の世界を継承したエヴァーグリーンな名曲、ガールガールガールの「Boy Boy Boy」はこれぞ小西作品というキュートさとユーモアに満ちていてもう大好き。
でこの盤をあえてインターネットで買ったのは、「小西康陽『きみになりたい。』を語る」という特典CDが付くから。小西氏が各曲の制作裏話などを語るというファンにはたまらないCD。


4/2
昼は吉野家で豚丼。
牛丼は遠くになりにけり、か・・。
仕事の途中、移動の車中でディレクターさんとエピックソニー話。
以前から80年代エピックの曲をよくかけてはるな、と思っていたので話振ってみると、かってエピックでバイトしていたとのこと。
80年代中〜後期、日本のロックといえばエピックソニーだった。
まさに青春時代だった、その時代のことは忘れようが無いよ。
佐野元春の「VISITORS」、大沢誉志幸「CONFUSION」、渡辺美里「eyes」(岡村靖幸作「GROWIN'UP」は名曲)なんてアルバムはよく聴いた。
TMネットワークすらファーストアルバムはテープで持ってたな。
小室氏はあそこがピークだと、今でも思ってるが(関係ないけどKABA.ちゃんの活躍を見るにつけ、「KABA.ちゃん」が小室ファミリー唯一の勝ち組になるとは、一体誰が想像できただろう)。
それからストリートスライダーズの一連の作品、そうそうバービーボーイズもエピックなバンドだったな。
80年代後期には遊佐未森や小川美潮もいたな。
そうそうKBS京都TVで深夜にやってたエピックの番組「ez」(って言ったっけな)も観てたな。
最初にチャラを見た時にはぶっ飛んだもんだ。
とまぁそんな話


4/3
今日は朝から石山寺でのライブイベントの裏方仕事。
出演アーティストの人気もあり、予想を遥かに上回る集客でイベントは大成功。
引き続いて夜はサテライトスタジオで一仕事。
こういう仕事はしんどいがやっぱ面白い。
前の会社では休日出勤といえば、倉庫で棚卸とかシステムの点検とかだったことを思えば、えらい変わりようである。
バイトの女子大生達を駅まで送り届ける車中、「好きな男性のタイプは?」というありがちなトーク中、一人の子が「髪が長くて、目が細い人」と答えたので、すかさず「あぁ、ラーメンマンみたいなタイプね」と自分としてはかなり納得のいく会心の返しを放つが、これが全くうけずに、くすりとも笑いは起きない。
むしろ嫌な空気が流れる。
しまった、彼女達は「キン肉マンを知らない子供達」だったのだ。
これが30代男子なら爆笑だったのに・・。


4/4
休日。
昼はインスタントの塩ラーメンにたまごを落として食べる。
小学生の時から好きな食べ方。
で仕事の絡みもあってびわこホールまでハマコーこと浜田幸一の講演会へ。
いきなりステージではなく客席から登場する導入部のインパクト。
そしてそのまま客席を練り歩きながらのオンステージ。
実に1時間半、一切ステージ上にあがることなく、毒舌、政界裏話、爆笑エピソードに客いじりと客席をのせにのせ、うけにうけまくるハマコー。
最後には唄までうたっちゃうサービスぶり。
これはまさに「政治漫談」で演芸としてみるべき。
ま、講演の内容は全く残らないが。
西原理恵子「ぼくんち」読了。
大・大傑作成。
凶暴な叙情、本当に奇跡的な作品だと思う。
「生きる」意味をさりげなく問い、笑いの中で真っ当に答えていく。
そして胸はちょっと締め付けられる。
苦しみも醜さも全部ひっくるめて、その先に浮かぶ「優しい気持ち」。
教科書に載せるべき。


4/5
昼はマクドのフィッシュディッパーを営業車中で。
これ3コで十分だな、6コはちょっと飽きちゃう味。
夜は会社の人たちと飲み。
マグロのカブト煮、たけのこの天ぷらがうまし。


4/6
昼は時間がなくてアンパンとコーヒーの昼食。
で仕事の後、行定勲監督「きょうのできごと」観る。
平日の最終上映とはいえ、観客は僕入れて3人だけで指定席の意味がよくわからない状態。
で映画の方は、これまた何も起こらない映画。
学生時代、時間の流れ方は今とは確実に違っていた。
何があるでもなく喫茶店で仲間達とバカ話をして過ごした日々、無駄に時間を過ごすことが、今になってみると、なんて贅沢で豊かだったかがわかる。
そしてその無駄に過ごした時間の記憶が、今生きるうえで重要な支えになっている。
この映画の登場人物たちも、いつかこの日の「できごと」を想い、ふと優しい気持ちになることだろう。
で映画そのものに話戻すと、主演の妻夫木聡は相変わらず、さりげない上手さを見せ安心感を与えてくれる。
がもう一人、柏原収史が良かった。
抑えた演技の自然さは妻不木以上だった。
田中麗奈はいまどきの女の子のかわいらしさが出ていたが、僕としては奔放な女の子を演じた伊藤歩に惹かれた。
そして登場シーンこそ短いが圧倒的な演技力と存在感で、格の違いを見せ付けた池脇千鶴のザ・女優ぶりに改めて恐れ入る。
そうそう、もはや日本映画を代表するバイプレイヤーと呼んじゃっていい大倉孝治の怪演もはずせないな。


4/7
昼はいつもの喫茶店でドライカレー。
それから滋賀にある乗馬クラブへ取材の同行。
さすがに馬だけあってどの馬も馬面であった。
ってなんだよ、それ。
夜食はささみのフライ。
これは実家では定番のメニューで兄貴も僕も大好きだった。
で中学生の時、「ささみのフライ」を食べる流儀が自分の中にあった。
まずフライをフォークとナイフで細かく切り分け、ウィスターソースをたっぷりかける。
でそれをご飯の上にきっちり並べ、丼状態にしてがっつりと食う。
ソースの染みたご飯がうまいんだよねぇ。
「TVブロス」誌はかれこれ7年ぐらいずっと買ってる唯一の雑誌なんだけど、「これでいいのか最終回」というコーナーで木村某の「プライド」について「陳腐で、時代錯誤的な、面白くもなんともない、ただの糞ドラマ」と一刀両断してて最高。
こういう当たり前の発言がマスコミはなぜ出来ない。


4/8
娘の入学式。
早いもんだよ。
新しい制服を着て、黄色い帽子をかぶり、ランドセルを背負った娘を見て、やっぱりちょっと泣きそうになる。
ビデオとカメラを持って、小学校へ。
今年の新入学生はわずか35人の1クラス。
10クラスぐらいあった僕らの頃とは大違い。
あぁでももう小学生かよ。
前日に娘に聞いた「小学校、楽しみ?」。
娘はニコッと笑って「うん!」と答えた。
娘の目は新しい世界に対する喜びに満ちている。
うん、君は素晴らしい。
自分が入学した日のことはかすかに覚えてる。
不安で不安でしょうがなかった。
僕はいつでもそうだった。
明日が不安だったんだ。
昨日が明日ならどれだけ気が楽かと思っていた。
なのに、ハッとするような新しい明日を突きつけられるような時がある。
まるで、神様に試されているみたいに、不安な明日の方へせかされる。
どうにかこうにかここまでやってきた。
まだそれを楽しめるまでには至ってないけど、明日を迎えることは悪くないと思えるようになった。


4/9
昼はバーミヤンでチャーハン、夜は京都で接待飲み。
それなりに立ち振る舞い、それなりに楽しみ時間をやり過ごす。
でも帰りのタクシーの中で、ひどく落ち込む。
面白くも無いのに笑ってる自分がたまらなく嫌いだ。
少し歩きたくなって、家から少し離れたところでタクシーを降りる。
深夜の眠りこけた町に灯る街灯、生暖かい風が少し吹いている。
胸にひっかかったまんまの気持ちを、なんとか星空に投げ捨てようとするがうまくいかない。
「100人のガールフレンド/最高のガールフレンドがここにいればなぁ/そうでしょ/ねぇ/きみも」(100人のガールフレンドbyカーネーション)


4/10
朝から昼過ぎまで少し仕事。
で帰ってカレーの残りで昼食。
妻と娘は出かけてるので、滋賀会館シネマホールで、森田芳光監督「阿修羅のごとく」観る。
実に正統なきっちりした日本映画。
ちゃんと観てる側を映画の世界に連れてってくれるってのは「上手い」ということなんだな。
そしてこれは「女優」で観る映画。
大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子の四姉妹始め、八千草薫、桃井かおり、紺野美紗子、木村佳乃に至るまでなんたる贅沢さ。
大竹しのぶと桃井かおりのガチンコ演技合戦に漂うユーモア、八千草薫の静かなる阿修羅、深津絵里の秘めたる強さ、どれも素晴らしい。
それと意外にも木村佳乃が良かった。
出番は少なくないんだけど、その妖艶さとしたたかさで強い印象を残した。
男優陣では中村獅童がコメディリリーフとして抜群の演技を見せ、「おっ」と思ったな。
でその後、図書館に行って嵐山光三郎「文人悪食」借りる。
で夕飯作り、ナスの煮付け、小松菜とじゃこのおかか炒めにコロッケ作る。


4/11
仕事で一日、バスに乗り込みモデルハウス回り。
よくわからん仕事でしょ。
夕飯は作る気力もなく、冷凍の八宝菜をザッと炒めてそれだけ。


4/12
昼はファミリーレストラン「ジョイフル」で399円の日替わりでハンバーグ。
しかし399円といって侮ってはいけない。
これが案外ウマイのだ。
で夕方、某有名転職雑誌(ま、DODAですわ)の取材を受けることに。
テーマは「オフタイムを大切にして転職に成功した人」だとかで「音楽好きが高じてラジオ局に転職した」ということで抜擢。
会社前で不自然な笑顔を浮かべての写真撮影。
約30分にわたってのインタビューだが、はっきりいって特別就職活動していたわけでもなく、音楽好きの30男が運良く転職できちゃったというだけで語るべきことはあまり無し。
一応、5月発売の関西版に載るらしいのでご興味ある方はご覧下さい。
で帰って、今田耕司、井川遥主演のシットコム「アフリカのツメ」、どんなものかと思いビデオ録画しておいたのだが、いざ見てみると、例のイラクで人質になった「ずっこけ三人組」(不謹慎な物言いかと思いますが、あえて)のニュースで半分しか録れていず。
イマイチ、よくわからん。


4/13
今日は京都昼食。烏丸御池のセルフのうどんや。
生醤油うどんとちくわの天ぷらにおにぎり。
ま、それなりに。
夜、何気なくテレビ見てたら緒川たまきがニューカレドニアを旅する番組があって見入る。
ニューカレドニアの信じられないくらい美しい海と空、しかし、緒川たまきの方が美しいじゃないか。


4/14
夜、会社の同僚&同世代の得意先さんと割と気楽な感じで飲み。
生ビール1杯、チューハイ3杯でまずは一次会。
で久々に2次会に。
夜の浜大津は初めてだな。
焼酎水割り飲みつつ、カラオケで相変わらずの「さらば恋人」やおネーちゃんとのデュエットで「愛が生まれた日」(歌唱後、「愛が生まれたよねぇ〜」という軽口あり)初披露の「さすらい」をがなり深夜2時まで。


4/15
今日は取材でパーソナリティさんを乗せ八日市へ。
車中は音楽話などしつつだが、今まで一リスナーだった身としてはやっぱまだ緊張するなぁ。


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