2000年7月上旬

娘が昼寝してる間に近所のパルコまで自転車で。本屋、楽器屋覗き、タワーで福間未紗「Drops will kiss」とテクノに造詣が深い「アルコ堂HP」で絶賛していた日本のインディーバンドjellyfish「jellyfish sensation」テイトウワのマキシシングル「火星」購入。


朝から娘の為にケーキ焼く。ほんとは明日が誕生日なのだが、今日は日曜なので、一日早めてのお祝い。ま、ケーキ焼くとはいっても卵まぜて、オーブンで焼くだけの「ケーキの素」でやってんだけどね。この季節、さすがにイチゴは用意できなかったので、ブルーベリーやらいろいろフルーツかき集めてデコレーション。ちと生クリームが少なかったか、はげはげになってしまったが・・。で京都から両親が来宅。いなりずし持ってきてくれる。実家のいなりずしは絶品。この味を妻に学んでもらいたいところだが、なにせ手間のかかるのはいやという妻なので・・。俺が憶えるか。ケーキにロウソクを3本たてて「ハッピーバースデー」を娘に。何の曇りもなく喜びの表情を浮かべる娘。こういう顔を見ると性善説を信じるしかないのである。でプレゼントは河合楽器の子供用スネアドラム。さっそくセッティング。リズムもくそもなく石原裕次郎ばりに叩きまくる娘。・・・うるさいだけだな、これ。とりあえず娘には女性ドラマーになってもらいたい。


ユニクロで790円の短パン購入。CD買いすぎで服につぎ込む金はないんだよ。


ここから人によっては暴言に聞こえるかもしれない。基本的にこのHPではいいものをいいと言う。悪いものに対してはあえて何も言わないというスタンスなのだが、どうしても黙ってられない。反論はあるかもしれないが、聞いて下さい。ダウンタウン浜田氏の「倉木麻衣は宇多田ヒカルのパクリ」発言に倉木側が怒ってるとかいう話題。何、怒っていやがるんだ。パクリなんてまだましな言い方だ。はっきり言うと倉木とかいうのはクソである。いや、倉木自身は別に表にぺたっと貼られてるだけの、ルックスで選ばれただけの十把一絡げのただのガキだろうけど、その後ろで動いてる、音楽を金でしか考えられない野郎ども。これはもうくそ野郎だとしか言えない。音楽においてパクリが悪いとは思わない。その音楽に対してのリスペクトがあれば引用というのも有り、カット&ペーストにもセンスがいるし、それ自体は立派なオリジナルだと思う。しかしだ、音楽に対するリスペクトなんかじゃなく、CDという商品で動く「金」だけをカット&ペーストしてやろうという考え。「消費者なんかバカだから、適当に宇多田風のサウンド(本質的には全く別物だけど)をあつらえて、宇多田風の売り出し方で売ったら、買いよるやろ。音楽性そんなもんあるかい。メッセージ?儲けたいだけやがな。ええねん、そんなん誰も求めとらへんねん。こういうパッケージで売っといたら、買いよるねんて、消費者なんか。音楽なんか、誰も聞いてへんがな!」そういうのがもう露骨に丸出しになってる。音楽に魂を揺さぶられたことのある人なら30秒聞いただけでこれはクソと判断できる話。が、ここで残念なのが、こんなクソみたいな音楽(音楽とも呼びたくないが)が300万枚とか売れてしまうという事実。どうしてみんなそこまで寛容にいられるのか?こういうクソをまき散らす自称の、似非の、クリエーターどもに対してどうして「No」を言わないの?どうしてこんなに簡単に音楽をバカにできるのか。怒りを通り越して悲しくなってくる。俺の言ってることって暴言か?気狂いの戯言に聞こえるか?


妻とビデオでみうらじゅん、いとうせいこう「ザ・スライドショー」見る。くーっ、現場にいたらめちゃくちゃ笑えただろうな。はやい話がただのバカ話なんだけど、「ロックンロールスライダーズ」なんて名前つけたり、ロゴ作ったり、こういうくだらないことをちゃんとパッケージング化するとこにみうらじゅんの才能があるんだな。バカ話をバカ話で終わらせず、ちゃんと形にする。その迷いなき姿勢、かっこいい。


ビデオでBSでやった「矢野顕子」のライブドキュメント見る。よく彼女を評して、「あたたかい」とか「ほんわかした」という風に言う人がいる。もちろん、それが間違いとは思わないが、それ以上になんというか厳しさ(ちょっと違うか。表現が難しい)みたいなものを感じるなぁ。彼女は決して手を差し伸ばさない、癒そうなんかしていない。ただ彼女は音楽で「個」であることをちゃんと見せてくれる。「私はここにこうして居る、孤で立っしている。私はあなたがそこにいることを肯定する。だけど私はあなたではない。あなたは私ではない。私はあなたが立ち上がるのに無条件に手を貸さない。あなたはあなたで立ち上がりなさい、もし立ち上がるのに私が必要だと考えるのならあなたの声でそれを伝えなさい。答えはイエスかもしれないしノーかもしれない。ただあなたがちゃんと考え、それが本当に必要だとしたら私はイエスと答えるでしょう」ちょっとくどいかな。ま、そんな風に感じるんだな。印象的だったのは彼女が家族について「私も子供をそれぞれの人格を持った個人。あくまで個人であることを認識した上でお互いが敬意を持って接することができれば素晴らしい」というようなことを言っていたこと。僕もそう思う。


で振替休日。妻はバイトなので娘と二人で電車乗って京都の実家へ。二人でのんびり電車に揺られるのもまた良し。


で今日は大阪でライブ。少し早めに妻と大阪駅で待ち合わせして、ぶらぶら買い物。商品券で財布買う。なかなか思うようなものが見つからなくてうろうろ。結局、ありふれた安物買い。どうもこういうものにお金使えないんだよなぁ。って商品券持ってるんだからびしっと買えばいいんだが、貧乏性なんだよな。


でフェスティバルホールで「Beautiful Songs」というコンサート。矢野顕子、大貫妙子、鈴木慶一、宮沢和史、奥田民生の5人のコンサート。妻の友人、や僕の友人、計8人で。会場で今日発売のムーンライダーズ「a touch of fullmoon shows in the night」購入。でコンサートの模様はこちらの通り。泣いた、はっきり言って。ここんとこいいコンサートが続いているが、これは決定版だな。


ライブ後、みんなで「凄かった、良かった」連発で帰る気せず。友人UとK夫妻、珍しく妻もいっしょに飲む。いいものを見た後はみんな饒舌で楽し。Kも俺と同じく大貫妙子の歌声に思わず涙してしまったらしい。いや、でもそれ当然。俺達も何かしたいなぁなどといつものように喋りながらわいわいと。明日は仕事だというのに最終電車で帰宅。


テレビで奥田民生と木村拓哉の共演。なんだかなぁ。どうしてもこの木村って野郎は好きになれないんだなぁ。かっこいいのはわかったよ!ってとこか。なんか自分のかっこよさの演出の為に奥田民生使ってるみたいで。ってこれは多分俺がもてない、ひねくれ者だからそう感じるんだろうな。


今日はまたまた友人Kとコンサートへ。僕らは大学時代クラシックギター部に在籍してたんだが、当時の先輩で今はプロのギタリスト上田英治氏のギターリサイタルへ。Kは当時からギターもうまく、クラシックもいろいろ弾いてたが、僕はというとこの日記の通りの今も昔もポップ野郎でクラシックはさっぱり。ギターのコンサートなんて卒業以来初めて。ま、学生時代もたいがい寝てしまっていたが。で今日は奥さんとのギターデュオで数曲。さすがにうまい。長い曲ではちょっと睡魔に負けそうになったが、なんとか。ひさびさに聴いたがクラシックギターの音色も気持ちいい。僕はちょっとした小品が好きかな。


小林信彦「世界でいちばん暑い島」読了。随分前に出た本だが、今さらながら。しかし、やっぱりおもしろい。個人主義の主人公にすっと感情移入できちゃうんだな。


久々に滋賀にある会社の物流センターへ。車で行けるから楽だ。普段1時間半の通勤時間が楽に30分で。大阪と時間の進みかたが違うみたい。でのんびりと仕事して帰り国道沿いの大型中古CD店に立ち寄る。なんか出たばっかりのCDがあっさり並んでるのもいいもんじゃないな。とはいえ金がないと中古ででも買うしかないのだが。ただ僕はCD売るのはできないなぁ。で櫛引彩香「mush room」と鈴木慶一プロデュースの渡辺美奈代「the Heart of love」を480円で購入。


テレビで「12モンキーズ」見る。なんちゅうか、テリーギリアムな映画。でも思ったより難解じゃなくて安心。しかしよく出来た話。映像もグロテスクなのに美しい。もうテリーギリアムって映像だ。

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