2000年3月上旬

2000.3.1
3月。相変わらずの日々は続く。嫌になるほど毎日は忙しく、目の前を時間だけが転がるように通り過ぎる。今年は「身軽さ」を身につけたい。年を重ねるほどに身軽になっていく、そんな生き方に憧れる。考えすぎてしまうのが僕の悪い癖だと思ってたが、実は何も考えてないのかもしれない。考えてるふりしてるだけで。もう考えてるふりするのもやめよう。今はもっともっと身軽になりたいのだ。で相変わらず会社帰りに寄り道。本屋でみうらじゅんの新刊「エロフェッショナルJ」西条昇「笑伝・三波伸介 びっくりしたなぁ、もう」購入。何買ってんだ、俺。で帰りの音楽、鈴木祥子「あたらしい愛の詩」。明日のライブに控えて予習。去年のベストアルバムに入れ損ねたけど、聴けば聴くほどの名盤。帰って「明石家マンション物語」。今田、ココリコ田中の不叶姉妹のばかばかしさは素晴らしい。


2000.3.2
今日は振替休日。9時に起きてゆっくり新聞読みながらトーストの朝食。毎日こんなふうだったらいいのに。午前中、ひたすら娘と遊ぶ。で午後になって久々に京都へ出る。平日の午後の三条大橋には懐かしい風が吹いていた。ヴァージンメガストアによってCD物色。五島良子「あしたの降るとき」QUINCY JONES「BIGBAND BOSSA NOVA」Joao Gilbertoの新譜(!)「Joao voz e violao」購入。ヴァージンはジャズコーナーが充実、もうちょっとチェックしたいとこだが。で寺町から錦抜け烏丸の大丸前まで。学生の時の定番コースだな。で外回りをいいことに4時で自主終業した友人Mと会う。今日は京都で鈴木祥子のライブなのだ。でライブ前、Mとドトールコーヒーにていろいろ打ち合わせ。「box412」なるHP立ちあげて以来、ここんとこ学生時代に戻ったかのようにMとつるんでるな。で寺町の蕎麦屋で腹ごしらえして、いざ今日の会場・礫礫へ。京都でも老舗中の老舗のライブハウス。実は初めて行くのだが。酒蔵を改造したあまりにいい感じのライブハウスでくらくらする。で今日のライブは鈴木祥子のアコースティックライブ。でこのライブの模様はREVIEWSで。毎回、ライブの度に言ってるが、これまたもうとんでもなく素晴らしいライブだった。何回も鳥肌たったよ。まさに礫礫には音楽の神様がいる。ライブ後、Mと「生涯のベストにはいるライブだ!」と語りつつ、俺達もとバンド結成を約束。ってなんかライブ行く度に言ってるお約束なのだが・・。京都でライブだと帰りが楽でいい。姫路まで帰るMは大変だろうが。


2000.3.3
何で今日、仕事なんだよと思いつつ仕事。夢のような昨日は過ぎて現実が重くのしかかる。磨耗、消耗するよな仕事をもくもくとこなす。でひな祭りなので娘のために大阪駅近くのケーキ屋でケーキ買って帰る。帰りの音楽はやはり鈴木祥子。いや、昨日のライブほんと良かったよ。まだ歌声が頭に響いている。で帰ってBSで松本隆の特集番組「風をあつめて」。鈴木茂がかっこいい!


2000.3.4
雨。朝からチケットぴあまで5月にあるシティボーイズのライブのチケット買いに行く。でそのまま少しパルコの中に入ってる楽器屋覗く。新しいギター欲しいいなぁとかボンゴっていくらぐらいするの?とかサンプラーとかっておもしろそうだなとかなんとか思いつつ。で帰って次ぎは修理に出していたファンヒーター取りに栗東まで。途中、中華レストラン・バーミヤン見つけたので家族で昼食。で後は家でごろごろビデオチェック。夜、妻が結婚式の二次会に出かけたので娘と夕飯食べてアンパンマンのホームページ見たりして遊ぶ。夜中、昨日見損ねていた松本隆の特集「風をあつめて」の前半部分ビデオで。僕らの世代でいうとやはり松本隆といえば松田聖子なのである。聖子の初期の作品は全曲名曲。「赤いスイトピー」は何回聴いてもじわっとくる。


2000.3.5
日曜。いつもの週末は夜中まで日記書いたりして夜更かししてるのだが、昨日は早く寝たので今日は珍しく早起き。娘もまだ寝てるので朝からHPの作業する。昼前に起きてきた娘と音楽聴きながら部屋で遊ぶ。昼食後、娘と二人で湖岸まで散歩。娘は三輪車にまたがり「レッツゴー」。器用にキコキコと三輪車を乗りこなす娘であった。公園で鳩にパンくずやったり、湖岸の広場でかくれんぼしたりして2時間ほど。家に戻ると妻が「高枝切り鋏」持って庭で無意味に成長した木と格闘中。「交代して」ということでアタッチメントをノコギリに換えたりして続いて格闘。今の内に切っておかないと夏とかえらいことになってしまうのである。すっかり疲れて部屋でビデオみたり。夜、テレビで「新潟少女監禁事件」を取り上げたNHKスペシャル。実に醜い事件。闇に逃げ隠れた男と闇を直視できなかった母親、そして彼らの闇に突き落とされてしまった少女が体験した本当の闇。彼女の9年に及ぶ闇での生活の前では、男の抱えた闇なんて取るに足りないものだ。「壊れていく人間関係」に向き合うことが出来なかった男の母親。人間関係は永遠じゃない。いつかは壊れしまうとてももろいものだ。親と子の関係しかり男と女の関係しかり、あらゆる人間関係がそうだ。でも壊れてしまった人間関係はそこで終わりじゃない。また新たな関係を作る為に必要な場合だってある。特に親子関係なんてそうじゃないかな。一つの関係が壊れ、また次の関係が生まれる。そうやって生きていき、成長していく。だから壊れていく人間関係から逃げてはいけない。向き合う勇気が必要なのだ。


2000.3.6
仕事。会議終わって9時退社。帰りの音楽、QUINCY JONES「BIGBAND BOSSA NOVA」。かっこいいねぇ、やっぱり。重くなった気持ちが軽やかになっていくよう。やっぱ、音楽っていい。


2000.3.7
今日も忙しい。いきなり帰りの音楽、THE HIGH LLAMAS「SNOWBUG」。これまた、気持ちいい音楽ですな。スピリチュアルな美しさがある。帰って「手のひらを太陽に」を熱唱する娘をビデオ撮影。これが、またかわいいんだよ。


2000.3.8
帰りの音楽、Joao Gilberto「Joao voz e violao」。そこにあるのは歌とギターだけ。なのにこの深さはなんだ。耳から入ってきて体中、いや魂を包み込むような音楽のうねり。凄い。


2000.3.9
ごめん、書くことないや。


2000.3.10
やっと金曜。一週間が長い。飲みにでも行きたいとこだが、梅田少し寄り道するだけで止めとく。明日も仕事だしな。


2000.3.11
土曜、仕事。昼、同僚達と近くの中華屋で昼食。オーダーを聞きにきたおばちゃんが変なおばちゃんで「麻婆豆腐」と何回も言ってるのに「わかりました、麻婆そばね」とおばちゃん。「いや、違うがな、豆腐、麻婆豆腐」と再度告げると「はいはい、豆腐ね」と言いつつも、カウンターの親父に「麻婆そば!」と告げるおばちゃん。再び「豆腐ですよ。麻婆豆腐ね、間違いないね!」と念押し。で出てきたのはラーメンに麻婆豆腐がのっかった「麻婆そば」。どうなってんだよ。結局、半額にしてもらって示談成立。まぁ、どっちでもいいんだけどね。で会社帰り阿倍野のHMVへ。青山陽一氏のインストアライブ見に行く。1時間ほど前についたのでCD物色。JO MAMA「JO MAMA」Count Basie「April in Paris」さかな「Welcome」購入。で青山氏のライブスタート。残念ながら盛況とはいえない人の集まりだったが。ギター一本でのミニライブ。やっぱ、かっこいいねぇ。新作「EQ」の曲中心に5曲ほど。最後にやった「電波組曲」。ギター一本でどうするのかなと思ってたが、抜群のギターさばきでめちゃめちゃ良かった。何しろ「歌」がいいんでギター1本というこれ以上ないシンプルな構成でもちゃんと聴けるんだよな。でCD買った人にはサインをということなのだが、これってどうなの。よくライブとか行って会場でCD買ったらサイン色紙をとかってあるけど、もう持ってるよ。ヘビーなファンなら当然全アルバム、シングル持ってる訳で、それもやっぱ発売日には買ってるでしょ。難しいとこですな。


2000.3.12
娘は昨日から京都の実家にお泊まり。静かな朝を迎える。音楽聞いたり、HP更新したりのんびりと。妻よ買い物。西武やらパルコやらいろいろ回る。で娘がじいさん、ばあさんに連れられ帰宅。ここからが大変だ。娘は「ばあちゃんといっしょにもっと遊びたい」と大泣き。しがみついて離れようとしない。結局1時間ほどなだめたりなんかしてようやく納得してくれた。でもこういう子供の欲望に対するストレートさってのは何かいいね。


2000.3.13
9時終業。帰りの音楽、さかな「Welcome」。青山陽一氏が去年のベストにあげていたので早速聴いてみたのだが、こりゃ渋い。ギターの音がかっこいいんだ。やっぱ、エレキギターってかっこいい楽器だよなぁって中学生か、俺は。


2000.3.14
今週も日記、薄いよ。帰りの音楽、Count Basie「April in Paris」。今年は僕にとってJAZZ元年。JAZZと落語は30才になったら本格的に聞き始めようと思う。その前哨戦という感じってとこか。でもJAZZに落語って林家こぶ平か、俺は。


2000.3.15
会社帰りの電車で西条昇「笑伝・三波伸介びっくりしたなぁ、もう」読了。最近の日記、音楽よりで笑いについてが少ないと先輩からも指摘されてるのだが、一応こういうのも読んでるんですよ。で三波伸介が死んだのがもう17年も前。僕はまだ小学生だった。もちろん「笑点」「凸凹大学校」「スターどっきり秘報告」なんかは見てたけど、あんまり思い入れがあるわけでもない。でもこの本は実におもしろく読めた。喜劇王を目指しながら今でいうマルチタレントとして成功。その巨体とは裏腹に器用で繊細な三波の姿、夢半ばに死んでしまった幻の喜劇王。おすすめ本です。

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