2000年2月上旬

2000.2.1
会社帰りちょっとタワーに寄り道。元グランドファーザーズの西村哲也のソロ作「ヘンリーの憂鬱」ワールドスタンダード「MOUNTAIN BALLAD」、小西康陽監修、コモエスタ八重樫選曲のコロンビアのレアトラック集「GOOD NIGHT TOKYO」鈴木祥子のシングル「あたらしい愛の歌」購入。


2000.2.2
珍しく早く退社できたのでちょっと本屋に寄り道。・・どうも寄り道の頻度が高まってるなぁ。早く帰れよ、俺。で帰りの音楽、コロンビアのコンピ盤「GOOD NIGHT TOKYO」。日本コロンビアの旧音源・日本のレアグルーヴを発掘したコンピなんだが、さすがコロンビアほんといいのが揃ってる。数年前に出た「SOFT ROCK DRIVIN'」というグルーヴィー歌謡のコンピもコロンビア編がダントツに良かったもんなぁ。帰って娘と風呂入ってゆっくり過ごす。「すけすけシルバ」の島田紳助氏の天才的トークに妻と笑い転げる。


2000.2.3
帰りの音楽、西村哲也「ヘンリーの憂鬱」。これは傑作。正直驚いた。メトロトロンレコード周辺でギタリストとして大活躍の氏の初ソロ作。バラエティに飛んだ楽曲陣にちょい軽い感じのヴォーカルがいい。緻密でありながら勢いが感じられる好盤。これはお薦めだな。


2000.2.4
仕事後、飲み会。移動に絡んでの歓送迎会。僕は元々下戸なんだが以前に比べると随分飲めるようになった。といっても自分で思ってるだけで普通にみたらまだ飲めない方なのだけど。適当に鍋つつきつつ軽く過ごす。後輩の女の子から当HPのアクセスカウンター2500をゲットしたと聞く。見られてないと思ってたのでちょっとびっくり。ここんとこアクセス数は確かに伸びてるんだが全くといっていいほど反応ないので誰が見てるのかと思ってたんだが。適度に飲んでいい感じになったとこで帰る。帰りの音楽、ワールドスタンダード「MOUNTAIN BALLAD」。とても自由な音楽。音楽を楽しんでいるというのが伝わる。帰ってすぐ寝りゃいいものを一人コンピューターに向かう。このHPとは別に友人達と立ちあげたHPの更新などをこつこつと。この情熱を仕事に向けるべきだろうか・・。


2000.2.5
休日。9時過ぎ起きる。寝てるようだが昨日寝たのは3時過ぎ。でビデオで「いろもん」磯野貴理子と今田、東野のやりとりおもろい。妻が掃除してる間、ピチカートなんか聞きつつ娘と部屋で遊ぶ。そうそう忘れるといけないので書いとこう。鈴木祥子のシングル「あたらしい愛の詩」のカップリング曲「シュガーダディーベイビー」がとんでもなくいい曲。最近の彼女の痛みを伴った詩の数々はちょっと凄い。で昼食とって妻はバイトに。娘と自転車で公園まで。天気がやたらいいので公園、琵琶湖岸の広場と約2時間遊ぶ。帰って娘がアンパンマンのビデオ見てる間に夕飯作り。今日はやっぱりカレーだ。娘はカレーが大好きなのだ。普段はなかなか食べてくれないが今日は2杯も食べた。「とうちゃんのカレーおいしい?」と聞くと「おいしい!」なんて言ってくれる訳だ。妻が帰ってきてからも娘とべったり。いっしょに風呂に入り、布団に潜り込む。娘はアンパンマンの歌から「北風小僧の寒太郎」からいろんな歌を歌ってくれる。舌足らずで歌詞とかめちゃくちゃだったりするんだがこれがまたかわいい。何度もリクエストする。


2000.2.6
朝から家族で買い物。浜大津のオーパまで。しかしオーパどうしてここまで客入っていないのか。もはや2階はテナント撤退で壊滅状態。1階の食料品売場は半分が100円ショップになっとる。駐車料無料にするとかなんとか打開策打たないとダメですよ。って俺が心配することじゃないが。で雨なので家でビデオ。先日衛星でやった、そとばこまちプロデュース公演「マンガの夜」見る。主演は生瀬勝久と渡辺いっけい。渡辺いっけい、熱演、怪演で楽しめた。


2000.2.7
寒い。帰りの音楽、佐野元春「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」。今週はライブ前ということで佐野元春ウィーク。今さらながらこのアルバムは傑作ですね。でもこれ10年も前のアルバムなんですね。俺も年とるっちゅうねん。


2000.2.8
帰り本屋に寄り道。別に帰宅恐怖症ってわけではないんですよ。しかし・・・まっすぐ帰りたくない(小声で)。で年間ベスト発表の「キネマ旬報」と1冊まるまるみうらじゅんを特集した「プリンツ21〜みうらじゅんひとり大宴会」購入。で帰りの音楽、佐野元春「TIME OUT!」。91年発売のアルバム。91〜92年頃はとても思い出深く、これ聞いてるといろんなこと思い出すなぁ。


2000.2.9
雪の中、会社に。小学生の時はどんなに寒い日でも半ズボンだったが、今思えばアホやがな。そういや、友達にいつも半ズボンにランニングシャツのみなんて奴もいたな。裸の大将やがな。昼休み、荒井注死去の報を聞く。僕らの世代は志村世代で、荒井注在籍時のドリフはかろうじて記憶がちょこっと残ってる程度。でもドリフのメンバーが死ぬ、もうそんな年齢なのかってのに軽くショック受ける。で帰りの音楽、佐野元春「Sweet16」。はじけたアルバム。深い悲しみを乗り越えた後の力強さがみなぎっていてとても好きなアルバムだ。帰って娘とお話。「今日は雪だるまさん作ったんだぁ」と嬉しそうに話す娘はやはりかわいい。ここんとこ新聞を広げると、反吐が出そうなほど醜く嫌なニュースが溢れててうんざりする。誰だって心の奧に闇は持ってる。その闇と向かい合うことはとても覚悟のいることだ。僕はわりと呑気な男だが、それでも時々、何もかもから逃げ出したくなったり、自分の中の弱さや醜さに、どうしようもないやりきれなさを感じたりすることもある。生きていくことがとても辛く感じる夜は誰にだってあるのだ。でも、こうして俺は生きている。覚悟もないまま闇に隠れて、生と死をおもちゃにする愚か者達よ、言い訳ばかり考えている暇があったら音楽でも聴け。どんな言い訳を考えてもお前に人の命を奪う権利はないんだよ。


2000.2.10
今日は休み前ということでまたしても飲み会である。来週結婚する友人Kの二次会についての打ち合わせと称し、KとMとタワーレコードで落ち合う。さすが休み前だけあって居酒屋はどこもいっぱい。でなんとか一軒潜り込んで早速乾杯。で二次会については、僕とMが幹事&司会なのだが「まぁ適当にアドリブでなんとかなるやろ」とあっさり打ち合わせ終了。後はひたすらばか話。最近、僕やMが中心になって学生時代の仲間達のHPを立ちあげたのだが、これがいい起爆剤になってる。こういう拠点を持つことで再びみんなと集まったりいろんな活動ができるなんて本当に楽しい。なんだかみんな妙なテンションでめちゃめちゃ盛り上がる。こんな事あったとかあんな事あったという思い出話じゃなく、こんな事やろう、あんな事も出来るぞ!なんて前向きな話が出来るのがいい感じだ。でそのままいつものようにギター酒場「グラナダ」になだれ込む。と偶然にも学生時代の後輩、Nさんが来ていてびっくり。卒業以来だから実に8年ぶりの再会。ちょうど、俺達だけじゃなくて先輩やら後輩もまきこもうなんて話をしてた矢先なんだから凄い。偶然じゃなくて必然だな、これは。その上、「おっさんばっかりで味気ないし、なんか華が欲しいね」なんつってたとこでもあったので美人のNさんとの再会にますます盛り上がるおっさん3人。Nさんはひいてたが・・・。で結局最終の時間まで飲み続け解散。家つくともう1時回ってる。テンション高いままでなんか寝られず3時過ぎまでネットやらなんやら。


2000.2.11
休み。娘を京都の実家に預け妻と大阪へ。インドカレーの昼食とって久々にロフトなんかをうろうろ。今日はフェスティバルホールで佐野元春のライブ。時間まで百貨店で買い物と思ってたが慣れない人ごみに疲れちゃって結局何も買ってないでやんの。阪神百貨店の食堂であんみつなんか食べつつ、早めにフェスティバルホールに。で会場前で東京から着いたばかりのハイパーポップマガジン「Demagogue」の吉原聖洋編集長と会いしばし談笑。(「Demagogue」について詳しくはここここを見てね)前日に「ライブの取材に大阪に行くので会えたら会いましょう」とメールもらってたのだ。わずかの時間ではあったがもうすぐ発売の「Demagogue」2号のことやら、大阪の書店情報など話して頂く。高校時代からライターとしての吉原氏のファンだったのでこうして話してるのがなんだか不思議である。で開場時間がきたので編集長と別れ会場の中へ。昨日さんざんばか話したMとまた今日もいっしょ。ここんとこ学生の時みたいにしょっちゅう会ってるな。で今回はそんなMの尽力で前から4列目の席がゲットできた。開演までめちゃめちゃ豪華なコンサートパンフ(このパンフ、さっき話してた吉原氏の編集)なんか眺める。今回は「20th Anniversary tour」ということで期待大。会場全体がすでに興奮気味。でついに開演。めちゃめちゃかっこいいオープニングからもう総立ち。内容については後日、REVIEWSコーナーで。でも今回は冷静にレポートなんか書いてられない。めちゃめちゃ良かった。みっちり3時間、これぞロック。音楽のマジックに満ちたライブ。(ライブの度に同じような事ばっか、言ってるな、俺)。ホーボーキングバンドの演奏はパーフェクトだしブラックボトムブラスバンドが実に良かった。演奏面はまだまだかもしれないけど、若くて勢いがあって最高。もちろん佐野氏のパフォーマンスは言うこと無し。「イノセント」聞いてたら泣けてきたよ。いい夜だった。今さらだけど音楽って素晴らしいよ!どんな武器よりも音楽の力のほうが強い。僕は信じてる。


2000.2.12
今日も休み。妻と買い物。1年ぶりに靴買う。来週、友人の結婚式に出るのに汚いボロボロの靴でって訳にはいかないからなぁ。で娘は実家にお泊まり、妻も用事で外出。一人で自由を満喫するぞ!と思ったが部屋で佐野元春聞きながら読みかけの本読んだり、日記書いたりしてるうちにもう夕方。妻も帰ってきたし結局何もせず。「わらいのじかん」見ながら夕飯で終わり。でステレオをついに買い換えようと決意。とりあえず高校時代から愛用しているミニコンポを片づけ、場所をあける。ついでに本棚整理しようとやりだすが一向に片づかない。妻が冷静な目で一言「お笑いの本ばっかりやがな・・」確かにその通りで自分自身のあほさ加減にあきれる。


2000.2.13
娘を迎えに実家まで。まるまる2日も預かってもらってしまった。実家での娘はまさにお姫さま状態で絶好調。下僕と化している親父はさすがに疲れてしまったようだ。悪いことしたな。でカレーとスパゲッティというストロングな昼食を頂き、「もっとお泊まりするの」という娘をなだめすかして大津まで。ファンヒーターが壊れちゃったので実家から1台借りて帰る。アンパンマンのビデオ少し見て、自転車でCD借りに。いつも車で聞くアンパンマンのテープ、娘はお気に入りだがこっちはさすがに聞きあきた。新たなアンパンマンのCD借りる。で夕飯食べて娘と風呂入ってずっと遊ぶ。「お手てつないで!」という娘の手を握って寝る。


2000.2.14
仕事。昼休み先輩達とコーヒーを賭けてダーツ。僕はつくづくこういう勝負事には向いてない。数分後、自動販売機の前でコーヒーを抱えながらそう思う。そういえば昔から勝負運は皆無だった。「人生における運の量は皆一緒、どこで使うかだ」という人がいたが、僕はかなり貯めこんでる方だろう。そろそろ使わせてくれてもいいんじゃないかな、神様。でいきなりだけど帰りの音楽、鈴木祥子「あたらしい愛の詩」。これ、名盤。前にも書いたけど、ここんとこの彼女が作る、痛みを伴った歌の数々は胸にくる。こんなに切実な詩はちょっとない。で帰って「ワークパラダイス」ビデオで見つつ遅い夕飯。


2000.2.15
組合の会議なんかあって8時過ぎ会社出る。目まぐるしく過ぎる毎日の中で、ちょっとずつ、ちょっとずつ僕は鈍感になっていく。満たされない思いだけがいつも胸の奧で疼いている。世界は基本的にブルーだとか感じながら地下道を歩く。大阪駅で頬を突き刺すような冷たい風を受けながら、観覧車の光を眺める。誰にも届かない俺の言葉がポケットの中でコンビニのレシートといっしょに、しわくちゃになっている。・・なんてちょっとシリアスになってしまう夜。

2000年2月下旬の日記へ