2000年1月下旬

2000.1.16
娘は昨日から京都にお泊まり。家の中がやたら静かである。妻とゆっくり買い物に行き、あとはビデオみたり、本読んだり。年末に買い込んだ本を次々読了。お笑い関係の本ばかり読んでると妻から「・・・こんなんばっかり読んで、何か役に立つんか?」とあきれられる。全く、おっしゃる通りですが。コンピューターに向かい、新たに立ちあげるHPのデザインとか考える。昔の写真とかスキャンしたりしてなかなか楽しい。とじいさん、ばあさんに連れられ娘帰宅。遊び疲れて眠っている。悪いが娘が寝てる間にじいさん達には帰ってもらう。起きてたら泣き出して大変なことになるからな。


2000.1.17
帰りの音楽、Fred Astaire「steppin'out」。ミュージカルの大スター・フレッドアステアのベスト盤。生まれ変われるならアステアになりたい。粋な身のこなし、華麗なタップ、歌もうまいんだ、これが。ダンスといえば小柳ルミ子離婚。それにしても女ってのは怖いね、全く。しかし慰謝料ってのはどうしていつも男から女に払うのかね。離婚なんてのはどっちが悪いなんて一概には言えないもんでしょ。


2000.1.18
今週はジャズウィーク。帰りの音楽、JACKIE&ROY「LOVESICK」。夫婦デュオの小粋なソング集。こんな風に歌えたらいいだろうな。


2000.1.19
ジャズウィーク第3夜。Annie Ross「sings a song with mulligan!」。このアルバムをよく聞いてたのは93年の冬だったかな。炬燵でみかん食べながら聞いていた。Annie Rossの艶っぽい歌声聞きつつ、いつも決まってそのまま寝てしまっていた。


2000.1.20
会社帰りにタワー寄って、カーネーション「恋するためにぼくは生まれてきたんだ」青山陽一「STARLAB」購入。でジャズウィーク第4夜、Blossom Dearie「Blossom Dearie」。僕が最初に買ったジャズアルバム。90年頃だったかな。確かサエキけんぞう氏が雑誌かなんかで紹介しててそれで買ったんだっけ。小鳥のさえずりのようなとてもかわいい歌声。日曜の朝とかに、のんびり朝食とりながら聞くと気持ちいいよ。


2000.1.21
まっすぐ帰りゃいいものをちょっと梅田寄り道。本屋をうろうろ。給料前だけに、財布の中は既に1万円切ってるので、立ち読みだけ。昨日も行ったのにまたタワー。ジャズコーナー物色。今年はちょっとジャズ勉強しようかな。CHET BAKER「CHET BAKER SINGS」購入。でジャズウィーク第5夜はLAMBERT,HENDRICKS,&ROSS「THE HOTTEST NEW GROUP IN JAZZ」。ほんとにホットなアルバム。かっこいい!しかし音楽とは裏腹に外は寒い。空に舞う雪が街灯に照らされてる。コートの襟をたて、足早に家路に向かう。ディスクマンからはジャズ。ここが大津じゃなくてニューヨーク、それもウッディアレンの映画にでてくるニューヨークだったらもっと気分でるのに。家のドア開けると一気に現実が飛び込んでくる。娘はちょっと風邪気味で寝てる。娘の食べ残したおじやを「食べといてや」と妻に言われ、さらえる。たまには暖かく迎えて欲しいもんだ。台所に無造作に置かれたおかずをレンジで暖め、自分でお茶入れ、もくもくと夕食。ビデオで「ナイトインナイト」「明石家マンション物語」見て佐野元春がゲストの「FUN」と3本連続、今田耕司。しかし今田、さすがに「からみのスペシャリスト」と呼ばれるだけある。西川のりおから佐野元春まで抜群の反射神経で笑い入れつつさばいていく。恐れ入った。いやはや、この人、本当にうまい。


2000.1.22
今日も寒い。娘は鼻水たらしまくってる。この季節、子供持つ人はみんなそうだろうけど大変なんすよ。娘はむちゃくちゃ元気なんだが風邪こじらせたらいやだから今日は一日家で遊ぶ。となると遊び相手は当然俺なわけで・・。最近しまじろうでお馴染みの「こどもちゃれんじ」って奴をはじめた。毎月ビデオと本、教材なんかが送られてくるわけ。でビデオみながら同じように遊ぶんだけど、とりあえず俺は手に「しまじろう」の人形はめて「しまじろう」役をやらされるのだ。そのままだとおもしろくないので「しまじろう35才」という設定で、いっこく堂よろしく腹話術風にしてみたが、受けはよくなかった。テレビで「わらいのじかん」。お笑い番組ばっかり見てるので娘も「これ、松っちゃんや」と憶えてしまってる。「仮装温泉旅行」に妻と笑い転げる。


2000.1.23
今日は妻が出産した友人のお祝いに行くとかで雨の中、草津まで送っていく。で娘と二人。草津の百貨店でマクドナルドの昼食とって、本屋でアンパンマンの本買って帰る。公園にでも行きたいとこだがあいにくの雨。二人で本読んだりビデオ見たりねんどで遊んだり。おしゃべりな娘に振り回されつつも楽しい。で娘が寝たとこで妻帰宅。ビデオで「三宅・生瀬のワークパラダイス」。「行司ボイストレーナー」ってのに爆笑。妻が好きなので「そとばこまち」の公演には何度か行ったが、生瀬氏の芸達者ぶりは凄い。そういや昔、もう10年以上前、「テレビ広辞苑」って深夜番組があって好きだった。出演は当時「槍魔栗三助」って名前だった生瀬氏に「はりけーんばんび(現・川下大洋)」「上海太郎」というそとばこまちの役者さん達。おもしろかったんだ。


2000.1.24
仕事終え、帰る間際に次長に呼ばれ2月からの移動を聞かされる。会社なんて勝手なものだしね。で帰りの音楽、CHET BAKER「CHET BAKER SINGS」。やはり名盤といわれるものは名盤といわれるだけのものがある。甘いがべたつかない歌声が気持ちいい。


2000.1.25
5時起きで出張。今年初出張にして首都圏地区最後の出張。いつものように東京駅で車借り群馬まで飛ばす。ラジオからは「えのきどいちろう意気揚々」。くーっ、この番組聞くのも今回で最後か。水谷アナのファンだったのだが。でざくっと商談。7時に最後の商談終え太田市のホテルまで。こうしてビジネスホテル泊まるのももう最後か。・・・ビデオ見とこう!と思い100円玉をテレビの横のボックスに入れると・・詰まってやがる。挿入口を覗くと入口付近に100円玉が数枚詰まっている。よくよく見ると挿入口付近には細かい傷が無数についてる。多分この部屋に泊まった人達がみんな何とかしようと思いボールペンやらなんやらで押し込んだりしたのだろう。もちろん私もたまたま持ってたクリップで必死に詰まった100円玉を押し込む。30分以上に渡り悪戦苦闘するもがっちり食い込んだ100円玉はびくともしない。ついにクリップが折れたとこで「俺は一体何やってんだ?」と気付く。画面いっぱいに映された砂嵐の向こうから「喘ぎ声」だけがむなしく響く。愚息もぐったり。


2000.1.26
今日も仕事。ラジオからは「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」。この番組聞くために出張していたといっても過言じゃない。特に水曜アシスタント乾貴美子ちゃんは大好きだった。でさくっと商談済まし渋川市のホテルへ。今日こそはビデオと思ったらビデオ装置自体付いてねーじゃねーか!悲しくなったのでホテル前のケーキ屋でブルーベリーケーキ買って食べる。出張報告書きながらぼけーっと「歌の大辞テン」見る。昭和61年のベストテン、半分の曲が筒美京平先生作曲。当時大ファンだった斉藤由貴ちゃん、今見るとどこが良かったのかさっぱりわからん。で当時何とも思わなかった中山美穂ちゃんがやたらかわいい。人の好みって変わるもんだ。で「明石家マンション物語」。さんま、今田、ココリコ田中のコンビネーションが素晴らしい。出るとこ出ないとこがきっちりわかってる今田、田中にさんま師匠も満足気。ますますおもしろくなりそう。


2000.1.27
寒い。仕事ビシッと。ラジオは今日も「ビバリー」。高田先生と清水ミっちゃんの大爆笑トークを聞くのも今回が最後かと思うと泣けてくる。で群馬県高崎市で最後の商談終えたのが7時。今から神奈川県厚木市までいかなきゃならないのだ。約4時間、高速をひたすら飛ばす。サービスエリアにはスキー帰りとおぼしき楽しげな男の子や女の子がいっぱい。スーツ姿で一人、生姜焼き定食食べてるさえない男。自分だけがはずれくじひいたみたいな気持ちになる。夜の首都高を走り抜け厚木のホテルについたのは11時前。さすがに疲れた。即寝ようとするが疲れすぎてなんか寝られない。結局「いろもん」最後まで見て就寝。


2000.1.28
昨晩4時間も激走したので今朝は少しゆっくり。しかし三原順子、コアラ結婚って小粒なニュースだなぁ。でデニーズで朝食とってお仕事。ざくっと済ませ新横浜へ。おみやげに崎陽軒のしゅうまいと永楽製麺のちぢれ麺を買って新幹線に。車中でみうらじゅん「青春ノイローゼ」読了。ぐっとくる名著也。俺も多分に「青春ノイローゼ」だからみうら氏の言葉一つ一つに共感憶える。帰ってBSで「ウッドストック」の特番見る。娘はリズムの強いものが好みで、今までそっぽ向いてねんど遊びしてたのに「スライ」が登場するとすくっと立ち上がり「踊りましょ!」だって。ギターのおもちゃを俺に持たせ自分はタンバリン片手にダンス。将来有望だな。


2000.1.29
会社。なんだかよくわからない経営方針発表会があったりしてちょっとブルーになる。まぁ仕事の話は無しで。で仕事終了後、2月から東京に行く課長達の送別会。久しぶりにすき焼き食べる。だーっと飲んでがーっと食べる。1次会終了後、若手で会社近くの飲み屋で2次会。最初こそエロ話中心にばかばかしい話していたものの、最後には何やら難しい仕事の話になってた。みんな仕事好きだからなぁ。結局11時まで飲んで家帰ったらもう1時。そうそう帰りの音楽、佐野元春の20周年記念のベスト盤。新たにミックスされた「アンジェリーナ」とか全く古くなっていなくて、かっこいい。2月のライブが楽しみだね、こりゃ。


2000.1.30
去年ライブ会場で予約したピチカートファイヴのアナログセットが届く。その名も「pizzicato five in the bag」。特製ビニールバッグに12インチが4枚に6インチが2枚という豪華セット。ピチカートのファンになって早14年。30になろうとするおっさんにこんなセット買わせるなんざ、さすがピチカート。で今日はのんびりビデオチェック。先週録画しといた元ジャリズム・渡辺鐘のソロライブ「都会サワー」。おもろい。今や「笑う犬の冒険」「爆チュー問題」「わらいのじかん」など作家として売れっ子になった稀代のコント師・渡辺の渾身の作。98年末にジャリズム解散の報を聞いた時、「一体これからどうするんだ、もったいない」と思ったがなるほどこりゃ解散も納得。コント師渡辺はさらに進化を遂げていた。


2000.1.31
新聞の小さな死亡記事。元ローザルクセンブルグ、ボ・ガンボスのどんと氏死去を知る。特別思い入れがあった訳ではない。がローザは地元京都出身のバンドで、僕がちょうど音楽に興味を持ち出した頃にデビュー、なんとなく気になる存在ではあった。巻上公一プロデュースでローザも参加してたインディーバンドのオムニバスアルバム「都に雨が降る如く」は兄が買って、僕も数回聞いた。ローザは趣味じゃなかったがその後のボ・ガンボスは嫌いじゃなかった。よくKBS京都の深夜にやってたソニー提供のミュージックビデオの番組でかかってたのを思い出す。ボ・ガンボス解散後、確かゼルダの小嶋さちほと結婚して沖縄に拠点を移し音楽活動をしてるなんて記事をミュージックマガジンあたりで読んで「自由でかっこいいなぁ」なんて思ってた。で突然の死亡記事。なんだかわからない思いが胸に拡がる。ご冥福をお祈り致します。で会社、帰り間際に会議に呼ばれ結局9時過ぎ会社出る。帰りの音楽、佐野元春のベストのディスク2。「SOMEDAY」にちょっと泣きそうになる。「夢のひとつひとつを/消してゆくのつらいけど/若すぎて何だかわからなかったことが/リアルに感じてしまうこの頃さ」なんてフレーズがずっしりと重い。そしてこのアルバムを締めくくる最新曲「イノセント」が素晴らしすぎる。20周年を迎えた佐野元春というアーティストが、様々な言葉やサウンドを作り出してきたこの男が、デビューして20年目に、これだけシンプルな言葉で、これだけシンプルで美しいメロディーでもって「ありがとう」と唄う。その魂に胸打たれる。音楽が持つ力を改めて感じる。そんな素晴らしい曲だ。

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