タクシー ドライバー


ここで少し私のことを紹介しておこう。ここは、東京の三軒茶屋、通称三茶。
ここに私の通う大学のラグビー部寮がある。私は1年、人権も、自分の時間すらない。
部屋っ子生活だ。(寮の各部屋に上級生がおり、その部屋専属の雑用係り)部屋長は、
同じ高校出身のP先輩。この先輩がもーれつにアブナイ。
ある日、1日のすべてが終わり寮でテレビを見ていた。でも私は緊張が抜けない。
先輩に用事を言い付けられるとすぐに対処できる姿勢でいなければならないからだ。
P先輩が「おい、2年のXXに車借りとけ、わしの用事や言うてな」
2年生のXXさんは、田舎から自分の車をもってきている。
車を田舎で持っていると口を滑らせたお陰で「今度帰ったとき持って来い」と言われ
3年4年の共同自動車にさせられたのだ。
「借りてきました。」と報告すると、「新しい女できてな、2時に歌舞伎町まで迎えに行ってこい」
「はい、迎えにいって何処へ行けばいいんですか」
「ここに決まってるやんけ」{えっと思ったなぜなら、寮は女人禁制だった}
もしばれたら・・・・「先輩もし見つかったら・・・」
「その時は、お前の女や言え」「おれがかぼたる」{庇ってやる}
もし、見つかっても「私がやりました。」なんて言っても誰も信用しない。
どうせP先輩だとみんな解る。(まっ政治家の秘書と代議士の犯罪みたいなもの}
一応寮の規則があるので破ると制裁があるが、P先輩だと誰も制裁できない、
出来るのは監督ぐらいだろう。
もし私が、単独でこんなことしたら1年全員大変な目に合うが誰も信じないだろう。
P先輩の仕業だと、誰も追求出来ないため私ひとりが、対面上殴られるだけだ。
殴る先輩も、手を抜いてくれるだろう。

私は、約束の時間、場所に大学のロゴの入ったTシャツを着て先輩の彼女を待った。
すると、ド派手な格好をした女性が私に声をかけた。
夜中2時、歌舞伎町=お水系とは思っていたが超ド派手だ。
「Pちゃんの後輩」「はい、Mと申します」
彼女は助手席に乗り込んだ。
なんとか誰にも見つからないで部屋に入れた。
P先輩が「ごくろう、もう寝てもええぞ」
私は、2段ベットの上に滑り込んだ。
電気が消えた・・・・・・
私は、心臓が爆発しそうだった。今から何が始まるくらい解っている。
先輩は、平気なのか?わざとしているのか。
服の脱ぐ音が聞こえる。
あっキスもしている。
女があえいでいる。
荒々しい息きずかい。
股間は、ビンビン。
私は、神経を耳に集中させながら、眠っているフリをした。
どのくらい時間が経っただろう。P先輩が「おいM」と私に声をかけた。
直ぐ返事をすると起きていたのがばれる。(起きているのは知っていると思うが・・)
「寝たフリせんでええ、解ってんねんから」
すかさず私は起きた。「はいーー」
「どや、よかったやろ」{よかったんは、あんたたちやーーーー}
私は、彼女をマンションまで送っていった。
帰りに、彼女が1万円を私に「タクシー代」といってくれた
今日は。ライブSEXを聞けたし、1万円もらったし、なにより殴られんかったし
ラッキーな1日だった。

 ちなみに彼女は、歌舞伎町で働くソープランド嬢だった。