神戸ハリストス正教会 Dormition Orthodox Church in Kobe
























 









パラシューチン氏について



 かつて神戸ハリストス正教会の信徒に、フョードル・パラシューチン氏(1885年-1984年)がいらっしゃいました。
 彼は1927年に日本へ亡命し、広島市南区京橋町で夫妻で布地・洋服店舗「ロシア商店」を営んでいました。1945年広島へ原爆が投下された時、夫妻はそこで被爆し、家の下敷きになりましたが、辛うじて脱出されました。浜辺の川の方に逃げ、約7時間水中で過ごしたということです。後にその焼け跡からイコンのリーザ(覆い)が見つかり、夫妻はこのイコンに守られていることを強く感じたそうです。
 夫妻は戦後、神戸に移り二階建ての一軒家を建て、商売を続けられました。この家は神戸市指定異人館「パラスティン邸」として現在も残っています。
 パラシューチン氏は首に穴が残り、永眠されるまで特別な治療を必要としていたということです。
 リーザとは、イコンを装飾、保護するための覆いのことです。リーザそのものはイコンではないので、礼拝に使われていませんが、このリーザを神戸正教会は大切に保存しています。