黐木舎



平成17年(2005年)






8月7日(日)
昨日は雷と夕立で今頃大変でした。
水やりもしなくて済んだし今日も夕立来ないかなぁ〜。なんて思ったのですが、雷も夕立もないようです。
雷3日なんて言うのですがね。
そんな時庭で用事をしていますと、横に何かが降って来ました。
何だろうと思ってみると、カエルなんです。
えええぇ〜。
モリアオガエルではないですか。
10日あまり前にはすっかり姿を消していたモリアオガエルが、まさか上から降ってくるとは?驚きです。
捕まえようとすると、ピョンピョンと素早いことこのうえなしです。
やっと捕まえて睡蓮の葉に上に乗せました。
そうして小さな池の前に生えているダイセンボクの葉を見ると、そこにも隠れるようにもう一匹のモリアオガエルが居るではないですか。
この布忍神社の小さな鎮守の森に、何処知れず何匹かのモリアオガエルが生息しているのだと言うことが分かってホッとしました。
なんだかちょっと嬉しい気分です。
モリアオガエルモリアオガエル

7月27日(水)
台風も過ぎて天気になりました。
2日余りシトシトと雨が降り境内の木々が蘇ったようです。
クマゼミがひきりなしに鳴いています。
「モリアオガエル」は雨の日を境に居なくなりました。
何処へ行ったのかと探したところ、少し離れた紅葉の木に一匹見つけたのですが、これがまだ尻尾があるカエル。
どうもまだ上陸して時間は経ってないようです。
ほかのカエルも巣立ちと言いましょうか、旅立をしたようです。
どうか、外的にやられないように頑張って生きていって欲しいものです。
昨日の夜、裏庭でカエルの鳴き声がしていました。
モリアオガエル

7月24日(日)
先日から2匹しか上陸していないと思っていた「モリアオガエル」が、なんといつの間にか3匹になっていた。
そして、尻尾ももうすでにない。
と言うことは、上陸して4、5日は経っているのだろう。
分からなかった。
さて後何匹がオタマジャクシからカエルとして上陸してくるのだろう。
モリアオガエルモリアオガエルモリアオガエル

7月21日(木)
梅雨も明けました。
蝉がまるで地から湧いたようないきよいで出てきで、そこら中の木で鳴いています。
10日あまり前カエルのソクラテスが旅に出ました。
それに打って変わって友人から「モリアオガエル」のオタマジャクシ20匹余りを頂戴しました。
「モリアオガエル」って、池の上の木に産卵する大変珍しいカエルなんですよね。
その2匹のモリアオガエルのオタマジャクシがなんと今日カエルになって上陸しました。
今後元気に育って欲しいですね。
モリアオガエルモリアオガエル

7月1日(金)
昨日の夏越しの大祓いは大変蒸し暑く沢山の人が参拝して下さった。
その裏腹に今日は雨。それも午後6時頃バケツをひっくり返したような降りようだった。
総代や敬神婦人会の役員の皆さんから電話「万灯ろうどうします」
皆さん心配して下さっての電話である。
「やりましょう。そのうち小振りになりますよ」と言ったものの心配は募る。
その為に傘も作ってある。
意を決してやることにした。
午後8時点火。
しかし、いっこうに止まない雨にもめげず、何とか総ての万灯ろうに灯がともった。
思わず拍手。
雨の降る中、必死に燃えるロウソクの炎を見て思った。
「何とかなるものだ」と。

あぁ。これから暑い夏が始まるぞ。
雨の中の万灯ろう

6月19日(日)
カエルのソクラテスが帰ってきました。
このソクラテスを見ていてふと思いました。
人間の生き様と言いましょうか、この世の中総てのなりわいって「無情だな」と思いました。
私たちは、何故にこの世の中に生を受けたのか。
何を託されたのか、なんて考えてしまいます。
しかし、カエルはただ単に生きているだけなんです。
そこのは人間のように楽しみも苦しみもないのですよね。
ただ生きているのですよね。
人間無の境地になろうとするのですが、カエルは生を受けたときから無の境地ですよね。
そのように思ったとたん、目に入るものが総て「無情なるもの」に見えてきました。

もう10日余りでこの年も半分が過ぎようとしています。
6月30日の夏越しの大祓いです。
30日、7月1日と万灯ろうに灯が灯されます。
今年の上半期の無情なるものを祓うお祭りです。
あの電車事故で命を亡くされた100名余りの人々の鎮魂の意味も含めてお祭りを執り行うことにします。
残された家族。知人。関係者の悲しみ、憤りはいかばかりかと思います。
あのような事故が二度と起こらないように願いを込めてお祭りを執り行いましょう。

6月18日(土)
梅雨に入ったというのに良い天気が続いています。
6月の初めから神社の裏庭にアオカエル住み着きました。
何か「ゲロゲロ」と鳴く声が聞こえてくるので「何処かにカエルが居るのだろう」ぐらいに思っていたのです。
ふと水槽(昔の井戸枠)を見るとその中の睡蓮の葉の上にチョコンと佇んでいるアオカエルを見つけました。
そのカエルに名前を付けようかってことになり考えてあげく「ソクラテス」と名前を付けました。

ソクラテスソクラテス

最近姿を見せないので心配していたんです。
そうすると先日から二つの違った鳴き声が聞こえてきます。
まだ確認をしていないのですが、友達が出来たようです。
「プラトン」「デカルト」「カント」何にしましょうか?
雌だったら「ボーボワール」なんていかがでしょうか。
梅雨の間の楽しみが少し出来ました。


2月1日(火)
この冬最大級の寒波到来!
昨日から新聞テレビ等で言っていましたが「本当かな」と思っていましたが、なんと起きて外を見ると真っ白け。
それも吹雪いています。
境内には節分祭の万灯ろうの設置もすでに終わっていたのですが、その万灯ろうに雪が付着しているではないですか。
天気予報では今日の大阪の最高気温は3度とか。
そのような悪天候にもめげず、沢山の崇敬者が参拝してくれています。
「帰りの道すがら気をつけて下さい」と声をかける。
石畳の雪が凍り付いて滑るので、風呂の残り湯をまいて除雪。
雪国の人はこれを毎日やっているんですね。
大変だ。
この月も氏子崇敬者の皆様を初め総ての人に幸有ることを祈り今から月次祭を行います。



1月29日(土)
1月、あっという間にこの一ヶ月は過ぎる。
今年は酉の年。
西除川には沢山の鳥が飛来するようになった。
青鶴、合鴨、ユリカモメ、そうして白鷺。
当神社の宝物に宝永2年(1705)酉11月13日に奉納された「布忍神社八景」という大絵馬がある。
その八景目に「籠池の白鴎」というのがある。

そこには鶴や鷺やカモメや鴨が飛び交っている風景があがかれている。
今から300年前の風景である。
そうして今年、神社の境内の楠の大木の枝を六羽の白鷺がやって来て寝床にしている。



今年は酉年。
福を運んできてくれているように思える。
しかしその下の石畳は糞で真っ白。
これも仕方ないかと思案中。
朝日が昇ると何処かへ飛んでいき、日が暮れ出すと何処からともなく帰ってくる。
どうか、福を持って帰ってくれるように願っている。
布忍八景の描かれた300年前の風景から今を見ると、かろうじて残る風景はあるものの、ほとんどが失われた風景である。
しかし、帰ってきた風景があることに、感無量である。
それも300年後の酉の年に。