新春仙崖対決

Waa

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無言のまま
仙崖に届くことを願うばかりです。

この作品は、2012年の新春、互いに1ヶ月をかけて、仙崖の〇□△をテーマに描いたものです。

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円錐 螺旋 交錯する影
光は見る者の背後からその対象物に向かって投影されている・・・
・・・ようで 見る者、つまり作品に対峙する私の影はそこに写っていない?
ふと視線は円錐の頂点に導かれる
暗闇に佇む孤高の一点
その一点に向かって 球体を包む道は 交錯する
そして その対象物は 実は私自身であった

「孤独に歩め 木を見るな 林の中の象の如く」
とあるアニメーションで回想された台詞が浮かぶ

鉛筆の線が3次元空間を表出させている
実際に立体物がそこにあるわけではない
そこには北藪さんの心とからだがスッと立ち現れている

谷さんからWaaの絵にメッセージが届きました

      ( ジョイント展を終えて)
約B2サイズとあまり大きくない作品ですが、今までの私の作風にしては抽象度が高く、やめ所が分からず、今でもよく分かってないのですが、納得するまで時間がかかってしまいました。

自身、この作品を産み出すにあたって、その制作過程が刺激に、克、大変励みになりました。
このような機会を与えていただき、ありがとうございました。
今、とりあえず描き終えて、ほっとしております。

作品モチーフ:バリアフリートイレのドア

富山地方鉄道線ライトレールの蓮町駅前にある公衆トイレのドア。
バリアフリー、多機能、多目的トイレといわれる。
車や街灯、信号機の灯りがアルミ製の面に鈍く反射している。
夜に撮影。
構図を初めから想定して窓を半開きにするという演出を試みたのは初。


□のタイルは並んで構造をなしている
そのタイルの透視(パース)は消失点・に向かい△に沿って導かれる
その消失点・の中心には、○の断面を持つアルミパイプが重なっている
直線の集積である工業製品のアルミドアに当たった反射光は
その○の周囲で屈折して、曲線になっている

素材:鉛筆
ケント紙、白亜等(下地塗料)、合板
約B2サイズ

谷さんの完成作品の画像が届いた。
途上の作品に比べて、はるかに緻密 度がましている。
そこに作家の思い入れが伝わって来るようだ。

闇の入り口が開いて、△の道が見るものの
心の中に生まれてくる。

この作品の進む先には何があるのか、
観る者もまた、様々に空想を巡らせて自由に
空間を彷徨する。

バリやフリーのトイレと聞いて、現実に引き戻されるが、
しかし再び意識は抽象の世界に戻って行く。

具象の中の抽象、谷さんの新しいスタイルに乾杯

Waa