第３２警察狙撃兵連隊
Polizei Schützen Regiment 32
連隊は１９４３年４月２１日、第１大隊として第１７ＳＳ警察連隊の第３大隊（第２５２警察大隊）を、第２大隊として第２０６（ウクライナ）シューマ大隊を編入して編成されましたが、第３大隊については計画どおりに進まなかったようです。
第３２警察狙撃兵連隊
Polizei Schützen Regiment 32
第１大隊（第２５２警察大隊）
第２大隊（第２０６シューマ大隊）
第３大隊
１９４３年４月２２日から２４日にかけて、そのころ唯一作戦可能であった第１大隊（第２５２警察大隊）は総督府のパルチェフ(Parczew)～オストロフ・ルベルスキ(Ostrow-Lubelski)地区で実施された「Ostersegen作戦」に参加しました。第１大隊はその後、６月２３日から７月４日にかけてパルチェフ(Parczew)地区で実施された「Nachpfingsten作戦」と、ほぼ同時期の６月２７日から７月１１日にかけてザモシチ(Zamosc)及びビブゴライ(Bilgoraj)地区で実施された「Werwolf I」作戦及び「Werwolf II」作戦にも参加しました。
Ostersegen作戦
１９４３年４月２２日～4月２４日、総督府のルブリン北東約50kmのパルチェフ(Parczew)～オストロフ・ルベルスキ(Ostrow-Lubelski)地区で実施されたパルチザン掃討作戦
作戦参加兵力：
第３２警察狙撃兵連隊第１大隊（第２５２警察大隊）
Nachpfingsten作戦
１９４３年６月２３日～７月４日、総督府のルブリン北東約50kmのパルチェフ(Parczew)地区で実施されたパルチザン掃討作戦
作戦参加兵力：
第３２警察狙撃兵連隊第１大隊（第２５２警察大隊）
狼男(Werewolf) I-II作戦
１９４３年６月２７日～７月１１日、総督府のルブリン南東約75kmのザモシチ(Zamość)～ビウゴライ(Biłgoraj)地区（現ポーランド東部）でのパルチザン掃討作戦。この作戦ではKolpak将軍のパルチザン旅団掃討を目的としました。
作戦参加兵力：
第４ＳＳ警察連隊
第１３ＳＳ警察連隊（第３大隊を除く）
第２６ＳＳ警察連隊の一部
第３２警察狙撃兵連隊第１大隊（第２５２警察大隊）
１９４３年１０月現在、連隊はキエフに在り配下のシューマ大隊から新編成の「ガリチア第５ＳＳ義勇連隊（警察）」に兵員を提供し、その後編入されなかった残余の兵員により「第２０６（ウクライナ）シューマ大隊」が再編成されました。
連隊はその後も１１月には一時的にベラルーシ北部へと移動して「Ulanen作戦」に参加し、１２月は再び総督府に戻ると下記のようなパルチザン掃討作戦に参加しました。
Ulanen作戦
１９４３年１１月６日～１１月７日、ベラルーシ北部、ポラツク南方約35kmのDubrovka-Yaroslav地区でのパルチザン掃討作戦
作戦参加兵力：
第２３ＳＳ警察連隊（第１大隊を除く）
第３２警察狙撃兵連隊第１大隊、第２大隊（第２０６（ウクライナ）シューマ大隊）
第４０５郷土防衛大隊
Sonnenschein作戦
１９４３年１２月１９日～１２月２１日、総督府（現ポーランド東部）のルブリン（Lublin）南方約85kmのドンブロビツァ(Dabrowica)～ビウゴライ(Bilgoraj)地区でのパルチザン掃討作戦
Immergrün作戦
１９４４年４月９日～４月２７日、総督府（現ポーランド東部）のルブリン（Lublin）南西約55kmのヘウム(Chelm)～クラスニスタフ(Krasnystaw)地区でのパルチザン掃討作戦
Vagabund作戦
１９４４年６月８日～６月２３日、総督府（現ポーランド東部）のルブリン（Lublin）北東のラジン(Radzyn、現ラジン・ポドラスキRadzyń Podlaski)～パルチェフ(Parczew)～ブウォダバ(Wlodawa)～ヘウム(Cholm)地区でのパルチザン掃討作戦。
作戦参加兵力：
第４ＳＳ警察連隊の一部
第２５ＳＳ警察連隊の一部
第３２警察狙撃兵連隊の一部
第９９１郷土防衛大隊
第９９２郷土防衛大隊
１９４４年７月、ベラルーシでのバグラチオ作戦に呼応してソ連軍第１ウクライナ方面軍は７月１４日に夏季大攻勢「リヴォフ＝サンドミール作戦」を開始し、ブロードィ(Brody)ではドイツ軍第１３軍団が包囲され、７月２７日にはリヴィウが、８月１日にはルブリンが占領さえました。第３２警察狙撃兵連隊はこの大攻勢に巻き込まれ１９４４年７月に壊滅しました。
2002.3.13 新規作成
2016.5.5 改訂版
2020.9.20 訂正：警察狙撃兵連隊からＳＳを削除
2023.11.22 一部追記