SS警察連隊「シュランダース」
SS Polizei Regiment "Schlanders"
1944年10月、連隊の編成に必要な約1,200名から1,500名の要員を南チロル治安隊(Sudtiroler Ordnungsdienst)に所属する約6,000名の中から選抜して、第1大隊から第3大隊までの3個大隊が編成されました。
連隊はトレント(Trento)、ベルーノ(Belluno)、ヴチエンツァ(Vicenza)の各都市やその周辺地域で活動しましたが、活動範囲はこれらの主要都市から半径約30kmの範囲に限られており、小隊から中隊規模での警備やパトロールを主要任務としていました。警察連隊「シュランダース」は警察連隊「ボーゼン」と同様に、戦闘においては警察連隊「ブリクゼン」や警察連隊「アルペンフォーラント」よりも高い戦意を示し、SS警察連隊「ボーゼン」に次いで二番目に優秀な部隊と評価されており、警察連隊「ボーゼン」とともに残忍な対パルチザン作戦を展開して地域住民やパルチザン協力者から恐れられていました。
1945年1月29日付で連隊の名称には「SS」が追加され、SS警察連隊「シュランダース」と改称されました。1945年4月中旬、連隊は(コルチナ)CortinaからPusteralを経由してボルツァーノ(Bolzano)へと移動しましたが、この際には12名の市民とパルチザンの捕虜が、部隊の安全通行のための人質として連行されました。兵士に何らかの危害が加えられた場合には、人質が道路脇で射殺されて放置されました。連隊はボルツァーノで連合軍に降伏し、連隊の将校と兵士は3ヶ月間捕虜収容所に抑留された後、全員が釈放されました。
2003.6.13 新規作成
2009.5.8 改訂版