泡沫戦史研究所/ドイツ治安警察部隊史/警察連隊について

第29SS警察連隊
SS Polizei Regiment 29

 オランダで編成された「第1特別編成警察連隊」はドイツ本国に移動後、第29SS警察連隊へと改編・改称されSS警察旅団「ヴィアト」(SS Polizei Brigade "Wirth")に編入されました。この「第1特別編成警察連隊」の編成時期や内容については皆目わかっていません。
 その後1945年3月12日付けで第1SS警察連隊が正式に解隊された際には、ブダペストでの包囲を免れた兵員が3月16日付けで第29SS警察連隊へと編入されました。
 SS警察旅団「ヴィアト」(SS Polizei Brigade "Wirth")は4月6日付けで武装SSに移管され、第29SS警察連隊は第89SS警察擲弾兵連隊へと改称され、SS警察旅団「ヴィアト」は3個警察擲弾兵連隊を主力に兵員1万名を擁する「第35SS警察擲弾兵師団」へと拡大・改称されました。

 第35SS警察擲弾兵師団はグーベン(Guben)の北方において編成を完了すると、1945年4月12日付けで第4戦車軍/第5軍団に配属され、引き続きグーベン付近の戦線に布陣していましたが、わずか4日後の4月16日からソ連軍の最後の総攻撃を迎えることとなりました。
 師団はハルベ(Halbe)地区で包囲され、第89SS警察擲弾兵連隊は師団の主力である戦闘団「ピプコルン」が西方への突破の際にバルート(Batuth)付近において4月28日までの戦闘で壊滅しました。


2016.4.25 新規作成
2023.9.9 一部修正

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