第21SS警察連隊
SS Polizei Regiment 21
連隊は1942年7月、ベーメン・メーレン保護領(チェコ)のブルン(Brünn)で編成されました。連隊本部は警察連隊「メーレン」(Polizei Regiment Mahren)の本部要員から編成された他、連隊の第1大隊には既存の第32警察大隊が編入され、第2大隊にはイグラウ(Iglau)にあった警察中隊のいくつかが編入されました。第3大隊はドイツ人警察官により新編成されることになっていたものの、実際には併合地域のドイツ系住民(民族ドイツ人)から採用した警察官が多数を占めていました。
第21警察連隊
Polizei Regiment 21
連隊本部
第1大隊(第32警察大隊)
第2大隊(第210警察大隊)
第3大隊
連隊は1942年から1943年始めにかけてメーレン地方に駐屯しましたが、第2大隊と第3大隊の大隊本部の編成が完了したのは、やっと1943年1月になってからでした。1943年2月24日、各警察連隊は名称のみが一斉に「SS警察連隊」(SS Polizei Regiment)と改称され、これに伴い第21警察連隊も「第21SS警察連隊」と改称されました。
1943年4月、連隊の第1大隊は第34警察狙撃兵連隊の第1大隊として抽出され、新しい第1大隊はベーメン・メーレン保護領(チェコ)に駐屯する警察中隊を基幹として民族ドイツ人の警察官が補充されて再編成されました。
連隊本部と新編成の第1大隊はブルン(Brünn)に駐屯し、第2大隊はイグラウ(Iglau)に駐屯しましたが、1945年4月にソ連軍が迫るとクラクフ南方約50kmのベスキディ(Beskiden)山地での防衛線に投入されました。
連隊の第3大隊は1944年3月にハンガリーに送られ占領任務に従事しましたが、1944年8月にハンガリーで再建された第1SS警察連隊の第3大隊として編入されました。しかしそれもつかの間、10月にはハンガリーで第6SS警察連隊が再建されることとなり、第1SS警察連隊の第2大隊と第3大隊は第6SS警察連隊の第1大隊と第2大隊として引き抜かれました。
2002.11.25 新規作成
2003.6.13 修正
2004.10.1 改訂版
2023.9.2 改訂2版