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コラム
ワイルドとブリード(改良品種)について
 オスカーのワイルドとブリードについて

N.O.N.L開設後、掲示板に初めて書き込み頂いた内容が非常に興味深いものでした。
そのときのレスに関しては、掲示板をご覧いただきたいと思いますが、ワイルドとブリード(改良品種)について個人的な考え方ををここで改めて纏めたいと思います。

まず最初に、N.O.N.L会則に「ワイルド・ブリードを差別しない」ことを挙げていますが、ワイルドの渋い美しさが好きだとか逆に地味すぎて嫌、ブリードの派手な赤い彩りがあまり好きではない等の、個人的な好き嫌いを拒否するものではありません。

ワイルド個体の希少価値、それに伴う価格だけをその魚の価値と捉えて、安価なブリード個体は価値のないダメな魚であると言う嗜好の方もいらっしゃるかもしれません。それぞれの価値観がありますので、そのような考え方自体を否定はしませんが、私の考え方とは相容れません。
当サイトではとにかくオスカーが好きだ、ブリードもワイルドも関係なく、オスカーを見ていれば心が安らぐ、と言うような方たちと楽しくコミュニケーションしたいと言う点からこの会則を設けました。
あくまで当サイトは、無名法師個人の趣味を出発点としていることをご理解いただきたいと思います。

さて、オスカーだけにに関わらず、熱帯魚の多くの種では、良い悪いは別にして「ワイルド至上主義」のようなものがある風潮を感じられる方は少なくないと思います。
誰でもワイルドならではの希少価値というものに魅力を感じることは当然あることと思いますし、私もそのような魚をできることなら入手して家の水槽で飼育したいと思います。

ただ、オスカーに関してはそれだけではないんですね。
出会い、個性、成長過程、日常の行動など色々なところに魅力を見出せます。
あぁ今日も喧嘩してるとか、何かコイツ機嫌悪そうだとか、だんだん赤いスポットが増えて模様が変わってきたとか、最近コイツは偉そうにするようになってきたとか、毎日の一喜一憂、そう言うのが楽しいんですね。
そこが私にとってのオスカーの価値です。
ですから、ワイルドもブリードも関係なしです。

 品種改良について
次に、「ブリード」ということに関してです。
このコラムの最初の掲示板への書き込みの中で、私も少し気になっている点ですが、オスカーに限ったことではないですが、最近の「ブリードの方向性」です。

「ブリード」と言う表現は、2つの意味で使われることが多いかと思います。
ひとつは「人工繁殖」、もうひとつは「品種改良」です。
いずれも人為的に繁殖を行うことに変わりはありませんが、意味合いは異なります。

「人工繁殖」は、単純にある魚種を人為的に繁殖させたもの。
「品種改良」は、ある魚種において特徴的な個体(例えば原種の平均的な個体に比べて色味が強いなどの観賞的価値が高いもの、アルビノなどの色彩変異など)、あるいは異なる魚種を掛け合わせ、原種とは異なる品種を人為的に作り出すして固定することですね。

「品種改良」に関してその方向性というのも様々なものがありますが、人工色素で着色したりしているのって如何なもんでしょう?
その魚種本来の美しさを蔑ろにし、なぜアルビノの魚(これも言わば色素異常の奇形を固定したものですが)をわざわざ安っぽいピンクやブルーに染める必要があるのかわかりません。
「お遊びでちょっと作ってみました」(そうではないと思いたいですが)みたいなところが感じられます。

奇形については、そのような魚を大事にすると幸せになれるという話を聞くことがありますが、元は自然(偶然)に生まれた個体について宗教的思想(?)から来るもので、現在のような興味本位あるいは商業的な意味合いは含まれないものではないでしょうか?
偶然生まれてきた奇形の魚を大切に飼育することと、人為的に奇形を固定して奇形の魚を作り出すことはまったく違うものではないかと思います。

人間は魚に限らず、犬や家畜、米をはじめとする食物となる植物など様々な生物を、様々な目的で品種改良してきており、それが普段の生活に大きくかかわっている部分が少なからずあると思いますので、品種改良自体をを否定しているわけではありません。
ただ、目のない魚とかをを固定する過程で、人間の遺伝的な病気の治療に役立つ研究とかが行われる等という意味合いがあったりするんでしょうかね?

同じ時間、労力をかけるのであれば、その魚種本来がもつ美しさを引き出し、かつ丈夫で飼育しやすい魚を目指してほしいと思います(実際は行われているかと思いますが)。
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