PHOTO-DIARY

2001.01.01
薪能とおせちと年賀状

A HAPPY NEW YEAR !

<薪能>

△例年のように丹波篠山春日神社の境内で元旦の薪能の
始まりを待っている時、次男が自分の腕時計を見せた。
その時が丁度、20世紀から21世紀に移った瞬間だった。


△いつものように神事があり、それから


△『翁』が演じられる。今年のシテは観世流梅若万紀夫


△翁が丁度両腕を前に伸ばしたときに、誰かが投げた 
「おひねり」が左腕に乗るという珍しいことがあった。
翁はそのまま舞い、「おひねり」はしばらく 腕の上に
白い蝶のようにとどまって、やがて床に落ちた。
玄妙な雰囲気の中のユーモラスな一場面であった。

<おせち>
家内は、21世紀の正月用にも20世紀と同様の御節料理をこしらえた。
新世紀初の元旦といっても、特別なことはない。 それがいいのだ。


△当家の<おせち>はすべて家内の手作り。
数の子、ごまめ、黒豆、酢蓮根、煮物、クワイ
出汁巻き、キンカンなどすべて材料を市場で
買って家で加工したものである。当家特製の
キムチやイカの塩辛も欠かせない。皿の割に
鯛の小さいのは、経済不況の影響ではない。
写真には写ってはいないが、小生が毎年焼く
ローストビーフもハーブが効いていけますぞ。

<年賀状>


△今年の年賀状でゴッホの「医師ガシェの肖像」
を版画に彫ってみた。毎年「やっつけ仕事」で
受取って頂く方々には全く申し訳ないことだ。
ここをクリックして頂くと原画がご覧になれる。

『ゴッホ「医師ガシェの肖像」の流転』 という
書物(文春文庫)によれば、原画は、ゴッホの
死の前年(1890)に描かれた後、ここ100年の間
13人の持ち主を転々とし、現在アメリカにある
らしい。 13人の持ち主の中には、ナチの元帥
ゲーリングも含まれる。大昭和製紙の斉藤氏が
1990年に米国のオークションで 約124億円 で
入手した後、バブル経済破綻で手放したという。
入社同期S氏の紹介で読んだ本で面白かった。


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