ブレックファーストティー     〜Breakfast tea〜
朝一杯目のベッドティーで目覚めた後、朝食とともに頂くのがブレックファーストティーです。
家族のだんらんを大切にする英国では、朝食はファミリーで食卓を囲みます。
また、ブレックファーストとは、断食(ファスト)を破る(ブレイク)という意味もあり、一晩の断食の後の食事とも言われています。
それもあって、英国の朝食はとてもバラエティに富んでいます。
一晩休んで体力を養った体に、豊富な料理と紅茶でたっぷり栄養を与える。
そんなとても充実感のある食事と無お茶の時間なのです。

しかし、最近は英国人でも平日はあれこれ料理する余裕が無く、簡単に済ませる人も多くなっているようですが、それでも休日の朝などであれば、クイーンメアリスタイルに近いメニューを楽しみます。

クイーンメアリスタイルについて
18世紀ごろまで朝食の内容はとても重く、英国の王室では8コースの朝食が用意されていたそうです。
しかし、この膨大なメニューを1904年、キング・ジョージ5世の妻、クイーンメアリが「無駄な8コースの朝食」だといって整理し、今日のブレックファーストの基本となるものを定めたそうです。
内容は、ベーコンやソーセージを焼いた物、卵焼きやスクランブルエッグ、ベイクドマッシュルームやトマト、羊の燻製やにしんの燻製などの盛り合わせ、場合によってはヨーグルトやフルーツ。
そしてパンは前もってカリカリに焼いておいた薄焼きトースト(日本でいうサンドイッチ用くらいの薄さ)やマフィン、バンズ。飲み物は紅茶とジュース。
すごい量ですね。σ(^◇^;)
しかしこんな贅沢さが英国の朝食とブレックファーストティーの一番の特徴なのです。
そしてこのスタイルは20世紀初頭から一般市民にも浸透していきました。

その後この内容の濃いブレックファーストは、最近は一般家庭では少なくなってきていて、もっと簡略化したコンチネンタル・ブレックファーストが主流になってきています。
この場合は、ジュース・パン・ジャムにシリアルかフルーツが付くくらいです。
ブレックファーストティーにおすすめの紅茶
紅茶の会社(ブランド)がそれぞれに「イングリッシュブレックファースト」や「ブレックフストティー」といった名称のブランドティーを作っているくらい、ブレックファーストティーは飲む機会の多い紅茶です。
ミルクティーが一般的ですが、ブレックファーストは単に紅茶を楽しむというより、用意された食事との相性や消化を助けるものとして飲む物ですから、それを踏まえて選びます。
ボリュームたっぷりのブレックファーストでもコンチネンタル・ブレックファーストでも、紅茶は強い味わいで飲み易い濃い物がいいでしょう。
アーリーモーニングティーと違って何杯もお代わりするものなので、飽きのこないものがベストです。
そういう意味で、各社から発売されているブレックファーストティーが最適です。


参考 : 英国式ティーパーティーの愉しみ

[英国風ティースタイル]